嫌悪感に泣いているのか、快楽によがっているのか、それすら判らなくなりながら
今死ねるのなら死んでしまいたいと心から思った。
──どんなに気の狂いそうな時間も決して永遠では無い。
全てが終わり、何事も無かったかのように身なりを整えられた僕は、
言いようのない全身の疲労に半ば眠りながらタクシーの後部座席に座り込んでいる。
何も言わない新川さんの心遣いが有難い。
やがて機関から宛がわれたマンションの一室に辿り着く。
結局僕の生活はどこまでも機関の掌の上なのだ。そんな無力感と共に床に蹲る。
そこへ狙い済ましたかのように携帯が鳴った。
驚きに震える手で携帯を見ると、彼からのメールだった。
内容は特に取り立てる事もないSOS団の日常に関する物だ。
機関での僕からSOS団での僕へ。一瞬で切り替えてくれたそのメールに
僕は先程までとは違う意味で涙が止まらなくなった──。