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    <title>雑文小屋</title>
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    <description>雑文小屋</description>

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    <title>イチイチおまけ・桜香</title>
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    <description>
      ＊＊＊＊＊＊
「え、えーと、番号覚えてるか？アレって受験票の番号が書いてんだっけ？あ、け、ケータイは？」
「もう一、うろたえ過ぎ。ちゃんと持ってるってば。それじゃ、行ってきまーす」
　靴を履き、タイルを爪先で叩くたび、ポケットの中のお守りに付けた鈴が、ちりちりと澄んだ音を
鳴らす。

　――春の匂いも立ちこめだした、でもまだちょっとだけ肌寒い３月下旬。

　アパートの部屋の前で待っていた一と共に、あたしは合格発表の会場へと足を向けた。
「ケータイ、ちゃんと充電してんだろうな。昨日長電話し過ぎてたから心配してんだぞ」
「してるよー。ね、ところでこの前スポーツ学科の説明行ってきたんだって？どんな事するの？一も
何かスポーツ始めるの？」

　ムダな緊張がうつりそうになったので、話を切り替えることにする。
　木蓮の花咲く香りが漂う住宅街で、話を振られた相手はちょっと考えるように、ひとり腕を組んだ。

「ん？んー…それなんだけど、いや、説明されたのはいいけど、なんつーか小難しくって半分位聞き
流したっつーか」
「難しい？ってコトは心理学とか生理学とか？」
　一瞬、白衣姿の一が脳裏に浮かび、あまりの似合わなさに慌てて打ち消した。
「違う違う。…あーでも場所は近いかな。運動能力や体質などの記録を取るとか言ってたから…なん
かオレの体が丁度いいらしいって、ルリーダ先生からの推薦なら文句なしだって」
「それって…」
　思い浮かんだのは、回し車に乗って走り続けるモルモ…一の姿。
　うわ。似合いすぎるのが怖いくらい似合うけど、学生扱いじゃないんじゃない？
「…大丈夫なの？それ」
「わかんね。でもさ、おかげで筆記試験とか免除になったから結果オーライだよな」
　だよな、じゃないよ。体のいい実験体じゃん。呆れてしばらく言葉が出なくなった。

「……夕利？」
　沈黙に耐えかねたか、一があたしの名前を呼ぶ。
　それを契機にあたしは長い溜息を吐くと、鈍く痛み出したこめかみを、親指でぎゅっと押さえた。

「アンタ…アンタねえ…もう少し考えて行動しなさいよ」
　疑うことを知らない訳でもないでしょうに。
　どうしてコイツは変なモノにばっかり引っかかってしまうのだろう。
「太臓に指南を請けようとしたり、サイボーグになろうとしたり…そうい    </description>
    <dc:date>2008-04-15T13:49:33+09:00</dc:date>
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    <title>イチイチ</title>
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    <description>
      ＊＊＊＊＊＊
　このまま重なりあって、行き着く先には何があるのだろう――時々、思う。
　他人同士だったあたしたちが、近付いて、触れ合って、でも溶け合うことはなくて。

「は、――…っ」
　入口に、圧迫感。腰を落とせばあたしの中に、あたしじゃないカラダが入ってくる。
　少しずつ、熟れた実を割り裂くように。
「んっ、あんまり…焦るとまた痛むだろ。…ゆっくりで、いいから」
「う…ん」
　閉じた視界の暗闇の中、声に導かれるように、ゆっくりと少しずつ膝の力を抜いていく。
　片手で自分の柔肉を開き、もう片方の手で、入れようとしているカラダの根元を支えながら、誘って
いく。

「……っ」
　どんなに呼吸を落ち着かせても、入ってくる度に、息が詰まる。
　圧倒的な質量であたしの中全部が押し出されそうな感覚に、頭が反応してしまう。
　怖い。痛いかもしれない。苦しいかもしれない。
　泣き叫んで、目の前の愛しい人を困らせるかもしれない。
　――でも。

「い…くよ、一」
　あたしは、それでも繋がりたい。
　溶け合うことはできなくても、あたしの体に触れ合った記憶を残したい。
　重ねる体に、あたしの記憶を刻み付けたい。
「ああ――…夕利、おいで」

　優しい声に、そっと太股を支えている両手の温もりに、あたしは少しだけ笑って――。
　そして、全ての膝の力を抜いた。

＊＊＊＊＊＊　　　　
「んん、おじゃましまーす」

　咳払いをし、おそるおそる玄関のタイルを踏む。
　そういえばオレ、コイツん家に来た事はあっても、中に入ったことは無かったっけ。

　――３月初頭の卒業式終了後。
　オレ、乾一はドタバタの末に怪我をした彼女、一口夕利を背負って（鉄拳込みの彼女の説得により、
近所で降ろしたが）彼女の住むアパートへと足を踏み入れる事となった。
「何緊張してんの乾？お茶出すから、そこの部屋のソファにでも座ってて。お母さーん、この間買った
おせんべどこだっけー？」
　一足先に奥へと引っ込んだ夕利の言葉に促されるように、おそらくリビングであろう部屋のソファへ
と腰を下ろし、オレは一人、大きく溜息を吐いた。

　…いや、そりゃ緊張するだろ。
　家に入るだけならまだしも、相手の親に会わせるとかオレだってまだしてないし。
　扱    </description>
    <dc:date>2008-04-15T13:48:25+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/47.html">
    <title>ラフェスタ『蛇足』</title>
    <link>http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/47.html</link>
    <description>
      ＊＊＊＊＊＊
「…ああ、ちょっと用があって太臓ん家に泊まる事になったから。オフクロにも宜しく伝えといてくれ
…言っとくけどこっちに逃げてくんなよ。心底迷惑だからな。じゃあ」
「残念だったね。せっかくお母さんに会える機会だったのに」
「しょうがねえだろ。ホイ太臓、ケータイ返すぞ。しっかし持ちづらいなソレ」
「慣れるとそうでもないぞ。じゃあ帰るか。矢射子姉ちゃん今度はお風呂で卒業ごっこしようぜー！」
「ちょっと遠回りして、交番行ってから帰るか太臓？オイ悠もなんか言ってやれ…あ、あれ？悠は？」
「悠なら、さっき撮ったビデオの編集でPC室使わしてもらってるらしいぞ？先帰れって」
「な…っ！何撮ったんだアイツ!?」「ちょっと！ヘンなもの撮ってないでしょうね!?」

　…賑やかだな。
　PC室の窓際の席に腰を下ろし、頬杖をつきながら俺は、窓の外の会話に耳を傾けていた。
　目の前のパソコンからは、編集した名珍場面のDVDを焼く音が微かにするのみである。

「…と思ったが、こっちも賑やかになりそうだな」

　――…ぱたぱたぱたばたばたばたばた、ガララララッ。「悠様ーっ!!」
　騒音と共に戸を開けたのは、一学年下の魔法使い、翠だ。

「なんだ翠、まだ学校に居たのか」
　俺が早々にリタイアした時に帰ったと思ったのだが。
「悠様のロマン輝く突起物を手にせずには帰りませんよ！」
『だからボタンをそう呼ぶのは止めて欲しいタマ』

　鼻息荒く言い返す翠。随分自信満々だが、見つけ出したのだろうか。
「ふっふっふ、まさか排水溝に流れてるなんて、誰も思わないでしょう。もう、悠様ったら手の込んだ
ところに隠しちゃって…テクニシャンになるのは夜だけでいいんですよ？」
『捨てたんじゃないかと思うタマよ…』

　言葉と共に、掌を開くと、そこには泥に汚れたボタンがあった。
　番号は『８』――間違いなく俺のボタンだ。
　ついでに言えば、彼女の使い魔、精子（しょうこ）の推理は的中している。

「見つけた所で、もう『ラブ・デス』自体終了しているし、俺はリタイアした。そんなものに意味なん
ぞあるまい」
　言い放ち、再びPCの画面に向き直る。
　ディスプレイの中では、融合した二人と、自称犬型サイボーグの一戦が早送りで流れている。

「意味ならあ    </description>
    <dc:date>2008-04-23T09:48:31+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/46.html">
    <title>ラフェスタ・４</title>
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    <description>
      ＊＊＊＊＊＊
「…はい、包帯はこれで良し、と。軽くひねっただけだから、全治１週間といったトコかしら。勿論、
安静にしてね。ああ、そこらのヤブ医者なんか行かなくてもいいわよ。他に怪我した所も無いし、頭も
打ってないし」
　先程痛めた足首にてきぱきと処置を行う保険医の手つきを見ながら、あたしは黙ってうなづいた。
　外科医もやっていた、と噂に聞く目の前の先生は、女子に対してはまともな対応をするので、割と評
判がよいのだ。
「さて、次は外のいい体したコかしら？」
「彼は大丈夫だって言ってました」
「あら残念。でも一応診といたほうがいいんじゃないの？頭とか胸とかお尻とか」
　代わりにちょっと困った性癖を持っているため、男子からの評価は最悪だけど。

　受験生なら早く帰りなさい、というごもっともなセリフに促され、保健室を出ると、制服姿に着替え
た乾が扉の前に立っていた。

　お姉さ…阿久津くんって呼べばいいのかな…あの二人（？）の姿は無かった。
　いたらいたで、顔を合わせづらかっただろうから、あたしは少しホッとした。

「……」
「やっぱりひねってたって。縁起悪いよね受験生なのに」
「……」
「あたし、帰るね。乾はまだ残るんでしょ？ボタン、見つかってないって聞こえたよ」
「……」
　返事はない。
　ただ黙って、何か訴えるようにあたしを見る乾の目が、胸に痛くて、息苦しくて、辛くなる。
「…何か言ってよ」
「……夕利は、オレのボタン探してたんじゃねーのか」
　　　　　　　　　　
「――はいっ！これで残る四天王関連は、只今席を外している乾君のボタンのみとなりました！…が！
乾君はそろそろ制限時間の１時間を過ぎてしまいそうです！このままでは失格になってしまいますよ!?
乾くーん？」
　窓の外からのアナウンスが再び呼んでいる。
　けれど、動かない目の前の姿に、あたしは期待してしまうのだ。
　　　　　　　　　　　
「オレは、夕利からボタンを受け取りたい。他の奴じゃ駄目だ」
「…後悔、するよ？」

　だって、あたしよりいい子なんていっぱいいて。
　乾はバカだから、それに気付いてなくて。

「しねーよ。何いまさらな事聞いてんだオマエ」
　乾はくしゃっとあたしの頭を撫でると、オレのバカが移っちまったんじゃねーか？と    </description>
    <dc:date>2008-04-23T09:48:01+09:00</dc:date>
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    <title>ラフェスタ・３</title>
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    <description>
      ＊＊＊＊＊＊
　１年前の卒業式は、あのひとの気持ちをハッキリと知った日だった。
　ずっと、ずっと追いかけ続けてきた大好きな、大好きだった人の、本当の気持ちを知った日。
　でも悔しくて、諦め切れなくて、こっそりデートの後を付け回したりなんかして。
　…後から思えば酷いことしてたなあ。
　
　その時傍に居たのは、今あたしが想う相手。
　そして、１年経った同じ卒業式の日。
　あたしの前には、かつて想っていたあのひと――お姉さまがいる。

「ひっく、あ…うあっ、ああああっ！わあああああんっ！」
　言葉にもならないあたしの感情の暴走を、困惑顔で受け止めている。
　何故卒業生が学校に、それも人影もない屋上に居たかなんて、あたしにはどうでもいいことだった。
　ただ、黙って泣かせてくれれば、それでよかった。

　ごめんなさいごめんなさい。こんなことさせても、お姉さまには迷惑でしょう。
　だけど、止まらないんです。
　ずっと張り詰めさせていた物が壊れてしまって、どうしようもない位、気持ちがぐちゃぐちゃになっ
てしまったんです。

「…夕利、落ち着いた？」
　しばらく経ち、静かに尋ねる声に、小さくうなづく。
　しゃっくりは止まってないけれど、涙はようやく収まって来た。
「ひっく、ごめんなさい。…いきなりこんなことされても、っく、困りますよね」
　かつての自分だったら、考えられない行動だ。恥ずかしさのあまり舌でも噛みかねない。
「正直驚いたけどね」
「……」
「責めてるわけじゃないわよ。…夕利に泣くだけの理由があって泣いてるなら、あたしに止める権利は
無いでしょ？」

　言葉はそっけなくて、突き放したようにも見えるけれど、そうじゃないのはあたし自身が一番分かっ
ていた。
　無理に理由を聞き出そうとせず、そっと見守るように傍に居る存在が、今の自分には心の底からあり
がたかった。
　　　　　　　　　
　屋上の床に三角座りになり、膝に顔をうずめながらあたしはゆっくり言葉を紡いだ。
「…お姉さま」
「ん？」
「お姉さまは、阿久津くんと付き合ってるんですよね」
「…うん」
　答えはすぐに、照れ臭そうに返ってきた。
　胸の奥が少し痛んだけれど、あたしは言葉を続ける。
「時々、怖くなることって、無かったですか？…ふとし    </description>
    <dc:date>2008-04-23T09:47:03+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/44.html">
    <title>ラフェスタ・２</title>
    <link>http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/44.html</link>
    <description>
      ＊＊＊＊＊＊
「おおーっと!?今２階の辺りでなにか光ったようですが何でしょう!?爆発とかじゃないようですね」

　外で聞き覚えのある声がする。明石の声かな？…って、ここ学校じゃない!?
　何で？あたしさっきまで宏海の家に居て、宏海にあーんってあー…。
「よし来たか！って何でまた融合してんの!?まさかやっぱり最後のセーラー…「ナーーーーーウ!!!!」

　バキッ。

　聞き覚えのあるド変態の声は最後まで言葉にならず、右拳に走った衝撃とともに、三角頭が廊下の端
まで飛ばされていくのが見えた。
　あれ？ちょっと。
「ちょっ、な、何コレ一体？」
　いや、このシチュエーション思いきり身に覚えがあるんだけど。
　そういやさっき融合がどうとか…。
　――まさか。
「矢射子、パニックになる気持ちはわかる。だが落ち着いて横を見ろ」
　宏海の声。けれど紡ぎだしているのはあたしの口。まさか。
　どくん。どくん。どくん。
　ゆっくり横を向き、教室のガラス窓に映った自分の姿を見る――が。

　ポニーテールに結われた、赤色の髪。
　ぱっちりしたタレ目に、太い眉。
　さっきまで着てたカットソー＆キャミワンピと男物のトレーナーとジーンズの重ね着の下で、やたら
存在を主張する胸とごつい体躯と…下半身の異物感。

　その姿は、自分の姿とも宏海の姿とも似ているようで違う、二人が合体（ミックス的な意味で）した
姿だった。

「ナーーーーーーウ!!!!!!」
　　　　　　
「…で、リボンを一人で集めるのに難航した結果宏海を呼び出す事にしたけど、実際はまた融合状態の
あたしたちを召喚しちゃったと」
　パニックから落ち着いた矢射子はそう言うと、足元の太臓に向け、経緯をまとめるように呟いた。
　やけに冷静だな。それになんか協力的な感じがしないでもないが…。
「ま、そういう訳だな。矢射子姉ちゃんも協力してくんない？」
　ズドォム！「掌底!?」
「あらいけない。…耳障りな虫の鳴き声が聞こえたからつい潰しちゃった」

　…前言撤回。でもまあ、コレは太臓の自業自得だな。
　ていうか矢射子お前、虫は手で潰す派なのか？

「冗談じゃないわ！何が悲しくて大事な日にアンタなんかの片棒担がなきゃなんないのよ！…帰るわよ
宏海」
「ああ。っつーか    </description>
    <dc:date>2008-04-23T09:45:35+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/43.html">
    <title>ラフェスタ・１</title>
    <link>http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/43.html</link>
    <description>
      ＊＊＊＊＊＊
　きぃぃいい…ぃん
「さあさあさあ！やって参りました年に一度の大・告・白タイム！ドキ高名物『ラブ・デスティニー』が始まります！
ルールは単純、卒業生が隠した第二ボタンやリボンを捜し出してレッツ告白！己の絶対運命黙示録に新たなページを刻み込め！」「女子同士前提!?」

　マイクのハウリング音の後に続く流暢な喋り（と続くツッコミ）が早春のドキドキ高校グラウンドに響き渡る。
　天気は、晴れの舞台にふさわしい晴天。しかしオレ、乾一の胸中はどんよりと曇っていた。
　いや、どんよりしているのはオレだけではない。
　隣に立つ大木玲夜や、女子列に並ぶ笛路紋の表情もどこか浮かない。

　理由は…皆同じだろうな。

「さて、今年の『ラブ・デス』は一味違います！一目合ったその日から、恋の花咲く事もある――そんなシチュエーションがあってもいいじゃない！
題して、『好きなモノは好きだからしょうがない!!』」
「今度はベーコンレタス!?」
「今回の『ラブ・デス』は、校内のどこかに主催側によって奪取した、もて四天王のボタンとリボンが隠されております！
捜し出して、ええいままよと当たって砕けるもよし！狙いと違う相手に妥協するもまた良し！」「やりづれーよ！有り得るけどな！」

　…そういう事なのだ。自分の意志で参加したわけではない。
　言ってみれば、体のいい客寄せパンダである。
　ん？何だこの古臭い例え。アイツの口調がうつったのかな。

「なるほど、四天王の面子が参加しているのが謎だったが、そういうカラクリか。主催も去年の惨状には懲りたと見えるな」
　ぽそり、静かに呟いたのは、オレの背後に立つ安骸寺悠だ。
　…って、あれ？疑問が浮かび、オレは振り返る。
「――なんで参加してるか、か？毎度毎度サポートばかりしていたら王子の為にならんからな。高校生
活の総決算。…静かに見守るのも悪くないだろう」
　先回りして答えた安骸寺が手にしたビデオカメラの先には、笛路親衛隊の面々に袋叩きにされている
百手太臓の姿がある。

「…静かにねえ…」
　この男の性格上、そんな慎ましい考えなんて持ち合わせてないだろう。
　覚えがあるだけにどうにも身構えてしまう。

「悠様ーっ！悠様の大切な突起物は私が必ず手にしてみせますからーっ！」
『ボタン    </description>
    <dc:date>2010-10-10T08:24:36+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/42.html">
    <title>バレンチ・２</title>
    <link>http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/42.html</link>
    <description>
      ＊　　　　　　　
「…続けるよ桂さん」
　震える手で、残り少なくなったチョコを分け、そっと唇に押し込む。
　そして、頃合を見計らい、僕は半開きになった彼女の唇に、自分の唇を重ねた。
　さっきまでとは違う、僕がリードを取る形のディープキス。
「ん…くふ、っ」
　少しだけ涙に濡れた、長いまつげが愛らしい。
「はっ…桂さんも、真っ赤になってる。汗までかいて…」
　だから、脱がすね。――囁き、彼女の制服の上着に手を掛ける。
　リボンタイを取りブラウスのボタンを外すと、ブラジャーに包まれた手のひらサイズの胸が、ふる
りと揺れた。
「あっ…」

　チョコレート云々から逸脱している気もしなくも無いけれど、
「ん？チョコを奥に押し込み過ぎたな」
「ふあぁっ？あ、あ指…入っ…それ、チョコじゃないっ…！」
　一九くんに比べて僕はポジションで明らかに劣っているので、この位のオマケは大目に見て欲しい。
　　　　　　　　　　　　
　そう、これは同好会の活動の一環。僕がどれだけ状況を丸く収めるか、試す機会。
　だが、同時に、男としてのプライドを賭けた勝負でもあった。
　――桂さんを、好きな娘を気持ちよくさせるのは僕だ。
　胸の奥から、ふつふつと湧き上がるものを押し込めるように、僕は、ぐっと喉を鳴らした。
　大きく開いたブラウスに手を潜り込ませて、ブラジャーごと胸を揉む。

　うわ…女の子の胸って、こんなに柔らかいんだ。
　それに、布の上からでも分かる、このちょっとコリコリしたのって…。
「ああっ、野田くん、そこ、やんっ」
「嫌なの？乳首が勃っちゃうくらい、気持ちよくなってるのに？」
「んんんっ」

　自分で自分のセリフに興奮してしまう。

　下手すれば暴発しかねない自分の下半身を律しながら僕は、ブラをずり上げて直に胸を揉み、桂さ
んの耳朶に言葉を落とした。

「やっ、じゃないっ、じゃないけどっ、おかしくなる！」

　その言葉は、偽りではないだろう。
　僕と一九くん、二人がかりで上から下から責められて、嬌声を上げる桂さんの表情は、涙と涎でぐ
しょぐしょだけど、凄くやらしい。
　もっと、もっと、気持ちよくさせたくなる。
「いいよ。おかしくなっても」
　チョコの残りを手に取ろうと、腕を伸ばす。
　と、強い力で手首を    </description>
    <dc:date>2008-02-27T08:48:04+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/41.html">
    <title>バレンチ・１</title>
    <link>http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/41.html</link>
    <description>
      ＊＊＊＊＊＊
「こらキサマ!!学校に何を持ってきてるんだ！」
　僕、野田慎右ェ門の耳に、遠くからでも届く濁声が響く。
　といっても注意されたのは、僕ではない。
　運悪く学校にチョコレートを持ってきていたのを発見された女子生徒である。

　２月14日。
　世間ではバレンタインデーと称され、菓子業者・小売店の謀略が渦巻き、恋する男女が浮き足立ち、
そうでない野郎は――。
「こ、これは調理実習で使うもので…」
「調理実習で使うのにリボン付きのラッピングなんぞ要らんだろうが！没収だ没収！」
　怒鳴る男の足元には、、同様の理由から没収されたチョコが紙袋に詰め込まれている。
　――そうでない（勿論、一部のだが）野郎には、ねたみチョネみの炎を上げて浮き足立つ者を蹴落
とそうとする日な訳で、今校門の前に立ち、抜き打ちの持ち物検査（女子限定）をする教師もまた、
そういう一部の男であった。

　あーあ、かわいそうに。人前であんなにがなり立てなくてもいいのに。
　…と思いつつも、僕は何食わぬ顔で二人の前を通り過ぎ、門をくぐる。

　情けないと笑いたければ笑うがいい。

　大多数の生徒がそうであるように、僕だってこんな所で無駄な正義感を振りかざして、平穏な生活
を乱したくはないのだ。

　そう、どこかの誰かさんのように。

「大体だな、キサマらは学校をどういう場所だと…なぁーーっ!!?」
　――噂をすれば何とやら。
　あの先生があんな間抜けな叫び声を上げる相手は、この学校内広しと言えど、一人しか居ない。
「おはようございます、先生」
　晴れやかな笑顔で挨拶する、一人の男子生徒。
　金メッシュの入った長い前髪、額には赤ハチマキ、両肩には（悪趣味な）頭蓋骨の肩当て。
　そして、今日は小脇に、大きさにしてＡ３変型版サイズの板チョコを抱えている。

　彼こそが『平穏』の二文字から最も遠いところに居る男。
　名前を、藤田一九という。

「き、き、キサマ、そりゃ一体どういうつもりだ！」
「何がだ？」
「とぼけるな！その脇に抱えてるシロモノだ！」
「ああ。今日の美術に使用するんだ。並みの大きさだと造りが細かすぎてな。今の季節は手頃な大き
さのものが手に入るので助かる」
「美術だと!?チョコだけに彫刻でもする気かキサマ！」    </description>
    <dc:date>2008-02-27T07:55:06+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="http://www39.atwiki.jp/aquick/pages/40.html">
    <title>スケロク・２</title>
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    <description>
      ＊　　　　　　
　長距離バスがトンネルをいくつも抜け、山間へと近づく度に、周りの風景は雪で白く染まっていく。
　所々から、温かそうな湯煙が昇る様を目にし、透瑠は、ようやく遠くへ来たのだという実感を持つ
ようになった。

「わあっ、あそこが温泉なんですね透瑠さん！」
「うん。これからお世話になる旅館もあの辺にあるから、着いたらちょっと周りを歩いてみようか」
　透瑠の提案に、スピンは目を輝かせた。
「温泉にも入れますか!?」
「勿論。『今の体』なら大丈夫だよ」
　そう透瑠が話しかける相手は、同じスピンではあったが、数日前のような幼女の姿をとってはいな
かった。

　背丈も外見年齢も透瑠とほぼ同じ位のツインテールの少女の体は、スピンが『女子高生』の姿で学
校に通う時に使用するボディである。
　エネルギー消費が激しいのが難点だが、ノーマルボディと異なり防水加工も施されているので、ロ
ボットでも温泉に入れるという利点もある。
　――誰に対する利点かと言えば、元々はエロ願望しか持たない一緒に対してなのだが、今の透瑠に
とっても、損な話ではなかった。

　…せっかくの温泉なのに、スピンを部屋に置いてけぼりにして自分だけ悠々と温泉に浸かるっての
も、何だしねえ。

　昨日の一緒のセリフではないが、透瑠もまた製造されて間もないスピンに、色々（非エロ）な経験
をさせたいという親心染みた考えを抱いてはいた。
　普段、代わり映えの無い日常を送るスピンへの、ささやかな贈り物、といったところか。
「さて、と。もうすぐ目的地に着くから、降りる準備しようか」
「はい！」
　おんせん、おんせん、と鼻歌を歌いながらごそごそと手繰るスピンの手荷物は――バックアップ用
のノートパソコンや、予備バッテリーその他、こまごまとしたパーツなど、温泉旅行としてはどうか
と思う中身だったのだが。


「ようこそ『新春山村荘』へいらっしゃいましー。部井様でいらっしゃいますね？御待ちしておりま
したー」

　旅館に着いて早々、柔らかな笑みをもって二人に頭を下げる女将（外見は女将というより、大沢家
政婦事務所から派遣されてきた人に大変よく似ている）に、透瑠とスピンもまた、頭を下げ返す。

「年明け早々すみません。二日間、よろしくお願いします。――    </description>
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