「中国政府のチベット人に対する不当な拷問への抗議」



署名対象となります国連拷問禁止委員会に要望する具体的な文章を記します。


中国国内の刑務所で頻発している拷問の使用について、懸念を表明するために筆を取っております。特に、チベット人政治囚に対する拷問には深く憂慮しております。

一九八六年に中国政府は「拷問禁止条約」を批准していますが、刑務所内でチベット人政治囚に対する拷問はいまだ続いております。亡命した元政治囚たちの証言によると、情報を聞き出すため、自白を強制するため、あるいは「改心」しなかったことへの罰として、拷問は日常的に行われています。一九八七年以来、確認されているだけでも五十八人のチベット人政治囚が刑務所内で拷問により命を落としています。電気棒で電気ショックを与える、食事を与えず独房に収監する、顔を蹴る、天井から吊るす、顔に熱湯を掛ける、裸にする、犬に襲わせるといった拷問が行われていることが報告されています。

中国政府は「女子差別撤廃条約」を一九八〇年に批准しています。女子へのいかなる差別的行為を撤廃し、女子の権利を守る義務を要していながら、性差に基づく特殊な拷問や性的暴力が中国の刑務所では日常的に行われています。女性器に電気ショックを与える拷問の事例を聞いたときには大変ショックを受けました。

また、中国政府は一九九二年に「子どもの権利条約」を批准しています。ですが、条約に違反して、未成年の政治囚を成人の囚人とともに収監し、成人の囚人に行われるのと同じように自白を強制するために拷問を用いるといった非人間的な処遇をしています。

「世界人権宣言」にはすべての人が等しく言論の自由と信仰の自由を持つと謳われています。けれども、中国政府はこれらの権利を行使しただけのチベット人を勾留し、拷問しているのです。

これらは全て、中国政府が批准した国際条約を無視・違反している例にあたります。中国政府が自ら批准した国際条約を遵守し、ただちに拷問の使用を止めるようにあなた方に行動していただくよう、ここに要請いたします。


以上。
最終更新:2008年09月25日 16:12