博麗大結界

幻想郷を囲む結界。
昔の幻想郷は、妖怪が多い幻想郷と呼ばれる土地で、別に幻想ではなかった。
約500年前、「幻と実体の境界」という結界が張られ、他の土地から幻想を取り込むようになった。
そして明治十数年頃、「博麗大結界」によって幻想郷は外の世界と隔離された。

幻と実体の境界

約500年人間の増加にともなって妖怪との勢力バランスが傾き始め
八雲紫が妖怪の勢力を増大させる「妖怪拡張計画」を立案
「幻と実体の境界」という結界が張られ、他の土地で幻想になろうとしているものが流れ込むようになり
幻想郷以外に住む妖怪を幻想郷住人として引き込むようになった。
(『東方求聞史紀』)

外で幻想になろうとして徐々に減って行く段階でも、幻想郷で徐々に増えて行っていた。
(『東方香霖堂』)

幻と実体の境界が作られる以前から、幻想入りの現象自体は存在していた。
(『東方儚月抄』)

博麗大結界

常識と非常識を逆にする境界で、幻想郷と外の世界を隔てている。
幻想の否定によって幻想郷は力を増す。
外の世界が人間の天下である以上、幻想郷では妖怪の天下が続いている。
(『東方求聞史紀』、「八雲 紫」のページ、稗田 阿求

この様な幻想郷が作られたのも、ひとえに博麗大結界によって世界が隔離されたお陰である事は疑いようが無い。外の人間が力を持ち始め、妖怪の存在を否定し始めた頃、既に幻想郷は滅亡の危機にさらされていた(*3)。
  (*3)八代目の阿弥の時代、幻想郷は妖怪の力が薄れ、外の人間も妖怪を否定し、既に崩壊寸前だった。
そこで妖怪の賢者が取った策とは、大結界により幻想郷を隔離すると言う物だったのだ。
この大結界とは、いわゆる常識の結界である。この大結界により、外の世界は外の常識で、幻想郷は外の非常識と分けられた。外の世界が妖怪や夜の世界を否定し始めた事を逆に利用し、否定する事によって物や力が流れ込む世界を生み出したのだ。
(『東方求聞史紀』、「独白」のページ、稗田 阿求

外の世界と幻想郷を隔てているもの。それは常識と非常識なのです。現実と幻想でもいい。つまり外の世界で消えた物、忘れ去られた物、存在を否定された物が幻想郷では実在するのです。
(『東方求聞口授』、「第一部」、八坂 神奈子

豊聡耳 神子「幻想郷に居る妖怪は、人間に忘れ去られる事を存在理由としているので、外の世界では絶滅して貰った方が都合が良いと」
聖 白蓮「なる程」
八坂 神奈子「そうね。まあ、今の人間が本気で妖怪の実在を信じるとは到底思えないけど……」
(『東方求聞口授』、「第ニ部」)

物質の壁を肉体を通さない壁とするなら、博麗大結界はいわば思いを通さない壁。
特殊な精神状態や朦朧とした意識のときに博麗大結界を越える神隠しが起きる。
(『東方香霖堂』)

博麗大結界の境界になっている博麗神社の境内は、境界の境外と境内をはっきり分けるための大木に囲まれている。
この木々にはいろいろな仕掛けが施されていて、木を切り倒した程度では博麗大結界に穴は空かない。
しかし跡形もなく完全消滅させると、外の世界の別の大木が侵食してきて、その場に外の世界に通じる穴が空いた。
(『東方三月精』)

神隠し

結界を越えて外の世界から幻想郷に現れることを神隠しという。
博麗大結界は思いを通さない壁であるため、魂が繋がった体の一部だけが結界を越えることはなく
切断された体の一部なども含めて肉体の状態に関わらず、必ず全身ごと飛び越える。
ただし腕に独立した意思を持つ別個の魂があるような場合は、この限りではない。
(『東方香霖堂』)

結界の境界になっている博麗神社や、結界の交点になっている無縁塚に現れることが多い。
境界上にある八雲紫の屋敷にも人間が流れ着くらしい。
(『東方求聞史紀』、『東方香霖堂』、『東方妖々夢』)

幻想になったもの以外でも幻想郷に現れることがある。
(『東方香霖堂』)

瑞江浦嶋子が月に行ったのも神隠し。根本原理は豊姫の能力と同じ量子力学系。
(『東方儚月抄』 小説3話)

その他

八雲紫はおもしろ半分で博麗大結界に穴を空けたりしている。
艮の境界(北東の境界)に空けた穴からは100万人の外来人が幻想郷に出現した。
八雲 紫「博麗の結界は、北東側が薄くなっているわ あのままだと、破れてしまうかも知れない」
博麗 霊夢「あらそう、それは危険だわ わざわざ有難うございます」
紫「いえいえ、私が穴を空けてみただけです」
霊夢「って、引き直しておきなさい!」
(中略)
紫「私もあなたと同じ 幻想郷の境に住んでいるわ 艮(うしとら)の境に」
霊夢「まさに鬼門 勝手に結界に穴を空けたりしないでね」
紫「あら、闘う前に私が空けた、って いいませんでしたか?」
霊夢「帰って寝てろ!」
(『東方妖々夢』、Phantasm Level、霊夢ルート)

霊夢「この綻びって訳ね
あいつが謂ってたのも
百萬もの人間が迷い込んだのも」

十六夜 咲夜との会話でも同じような情報が出ている。
紫「私の家に来ても何も無いですわ 同じ境にある神社よりはましですけど」
(中略)
紫「でも漂流物がよく届くわ」
咲夜「海なんてあったっけ?」
紫「子供とか大人とか」
咲夜「ちゃんと返してあげなさいね」
(『東方妖々夢』、Phantasm Level、咲夜ルート)

博麗霊夢は博麗大結界を緩めることが可能。
これをやると紫が危険だからやめなさいと叱りに来るので冬に紫を呼び出したい時などに行われる。
ちょうど外の世界に想いを馳せていた森近霖之助が、香霖堂で寝ているにも関わらず外の世界にも居るという
マエリベリー・ハーンと似たような状態になった。
香霖堂側に思いを残し、肉体だけが外の世界で活動して大結界を越えて帰ってくるという
人間には不可能な芸当に挑戦しようとしたが、人間じゃないのに外の世界に来てはいけないと紫に連れ戻された。
(『東方香霖堂』)

考察

稗田 阿求の記述によると、博麗大結界は幻想郷の今の形を維持する役目があり、それは博麗 霊夢が守っている。
博麗の巫女は、博麗大結界を管理し、幻想郷を見守っている。大結界が内からでも外からでも崩壊すれば、幻想郷は無事では済まされないだろう。幻想郷そのものが今の形を維持するには、博麗神社とその巫女が必要である。
(『東方求聞史紀』、「博麗 霊夢」のページ、稗田 阿求)

しかし、霊夢は紫を呼ぶためだけに結界を緩めることがある。
「何か本当に紫を呼ぶ方法はないのか?」
「しようがないわね。紫はこれをやると怒るんだけど……」
「何だ手があるのか」
「あるんだけどねぇ……。これをやると、危険だから止めなさい、って紫が出て来るの」
「出て来るんだな。それで良いんじゃん?」
彼女たちに危険という言葉は、あまり抑止力がない。
「幻想郷の結界を緩めるの。外の世界の近くにいると、外の世界に放り出されるかもしれないわよ?」
(『東方香霖堂』、「紫色を超える光」、博麗 霊夢霧雨 魔理沙、地の文)

また『東方妖々夢』では、紫自身が結界に穴を空けて「百萬もの人間」を迷い込ませてもいる。

ちなみに「秘封倶楽部」の時代では、外の世界は近未来(食品が全て人工合成されるような世の中)だが、
同時に霊能者が広く知られごく普通に存在している等、『東方Project』の時代の外の世界から大きく変貌している。
私達秘封倶楽部は、メンバーは二人だけど、良くあるただの霊能者サークル。
霊能者サークルだけど、普通みたいに除霊や降霊とかは好きじゃないの。
周りからはまともな霊能活動した事ない不良サークル、と思われてるけど……実はね。
(『蓮台野夜行』)

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最終更新:2014年02月19日 12:19
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