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478 :弟のご主人さま・7:2008/12/15(月) 20:30:25 ID:9XYmojxD
【 7-1 】
弟の咽喉が小さく上下した。俺の精液を飲み込んだのだ。
しかしながら粘性の強いそれを一度で飲み下すことは叶わず、結果のどの途中で引っ掛からせて激しくむせ込む。
「大丈夫か? 無理に飲まなくてもいいぞ。もう充分によくやったよ」
そんな弟の背をさすってやりながら、改めて素の状態に戻った俺は自分のしたことへの後悔を感じ始める。
今の俺という存在、欲望の赴くままに弟を蹂躙する酷い兄であるのだろう。――しかし、この弟を前にしては狂わずには
いられないのだ。今ではそれほどまでにコイツを強く愛していた。
「けほ、けほ……はぁ~」
ひとしきり咳きこむと、弟も大きく息をつく。
「……気持ち良かった、アニキ?」
「おう、良かったよ。あんなに気持ちいいのも久しぶりだった。上手いな、お前は」
「ホント? へへへ~♪」
そして改めて訊ねてくるその言葉に、俺も甘えてくる弟を抱きよせて戯れる。
しばしそうして過した後、胸の中の弟は再び俺を見上げながら、
「で、これで終わりなの?」
そんなことを訊ねた。
「『終わり』って、どういう意味だ?」
「だからぁ……セックスって『これで終わりなの?』って意味。ビデオのねーちゃんはさ、なんか股の所にチンコ入れてたじゃん。
それって俺達じゃ出来ないのかなって」
弟の言わんとしていることを理解して俺も頷く。
「まぁ、本当はそれが『本番(セックス)』だからな。だけど、無理するなよ。お前にゃマンコねぇし、もうこれだけでもいいだろ」
そう諭し、再び俺は強く弟を抱きしめる。
射精後ということもあってか、今の俺はこれ以上になく満足でそして幸せな状態にあった。確かに『挿入』までを済ませてこそ
セックスではあるのだろうが、今も言った通り『男』で『子ども』の弟にそこまで求めてしまうのは、いくらなんでも酷である。
「とりあえず今日はこれくらいでいいんじゃないか? 充分、満足させてもらったぞメイドさん」
そして、もうすっかり事の終わりを一人決めたその時であった。
「あのさ……アニキのチンコ、俺のケツの中に入れられないかなぁ?」
ぼそりと――呟くように弟はそんなことを言った。
「えぇ?」
その思わぬ言葉に腕の中を見下ろす俺へ、それを見上げる弟もどこかはにかんだ様子でイタズラっぽい笑顔を返す。
「さっきのねーちゃんの穴も、俺のケツの穴も同んなじ『穴』だろ? だったら、そういうことも出来るんじゃないかなーって
思ったんだよね」
ナイスアイデアだろ――と微笑む弟を前に俺は言葉を失う。
胸中にはそんな弟の申し出に驚くと当時に、それを敢行してみたいと思う二つの思いがあった。今日の俺は、多重人格かと疑いたく
なるほどにそんな『二面』の中で行き来している。
弟を大切に想いつつもしかし、その反面ではどうしようもなく傷つけて汚してしまいたいと思っている。そんな慈悲と残虐さとを
人の皮の下に隠し持った今日の俺は、まさに『ジキルとハイド』そのものだった。
その証拠に今も、弟に無理はさせられぬと思いやる『頭』とは裏腹に――その『陰茎(からだ)』は、コイツの幼いアナルを引き裂き
たくてこれ以上に無いほど怒張しているのだから。
「ん~、だがなぁ……ッ」
斯様な天使(ジキル)と悪魔(ハイド)とのせめぎ合いが弟を抱きしめる俺の中で葛藤する。
しかしそんな天使は、いとも簡単に俺から放逐されてしまうことになる。
「大きさを気にしてるなら大丈夫だよ、アニキ。ほら、このせーしのヌルヌルをもっとつければイケそうだよ」
ふいに俺の前に立ち上がったか思うと――弟は俺の両肩に手をつき、突き出すようにした自分の尻を俺のいきり立った亀頭の上へと乗せた。
あの柔らかいアナルの柔肉が、ふわりと俺の亀頭の上に降りてその先端を包み込む。
その感触と――
「ね♪ いけるって」
そしてイタズラっぽく微笑みかけてくる弟の仕草に――俺は今日何度目かの『臨界突破(プッツン)』を再び迎えた。
479 :弟のご主人さま・7:2008/12/15(月) 20:32:58 ID:9XYmojxD
【 7-2 】
思えば、俺の中の悪魔に天使が勝てようはずも無い……なんせ今日の悪魔には、この弟という『子悪魔』がついているのだから。
「そこまで誘うっていうのなら――やってやるさ! もう泣いたってしら ねーぞ?」
「うん、いいよー♪ ……でも、優しくしてね」
再び弟を押し倒し、俺はその脇に両手をついて奴の上となる。そこから見下ろしてくる俺に、弟も瞳を閉じて小鳥のように閉じた唇を
突き出した。そしてそれに誘われるままに口付けを交わすと、俺は寝そべる弟と平行になるよう体を開き、その腰元へと右手を伸ばす。
かっぽう着の裾をめくると、そこには皮かむりの先端に腺液の珠を溜めた弟の茎が露となった。その様に発奮すると次の瞬間には自分
でも無意識のうちに、俺は弟の茎それをくわえ込んでいた。
「――ひッ? んあぁ! 食べちゃダメぇ!」
思わぬ俺の行動に弟は大きく腰を突き上げる。しかしながら、その行動の意外性に驚いているのは俺とて然りなのだ。――よもや、
同性の性器それを口に咥える瞬間が訪れてしまうとは。
しかしながら、複雑ではあるその心中に嫌悪感はまったく沸いてこなかった。それどころか……こともあろうに俺は、コイツの精液を
味わってみたいとすら思っている。
先に弟がこの奉仕(フェラチオ)をしたいと申し出した時には『なんともませたガキだ』と思ったものだが、今になるとその気持ちも
判るような気がした。
そうなると、俺の意識はどのように弟を射精へと導くかに集中する。
そんな時に思い出したのは――
「え、えぇッ? うそッ! ケツもいっしょなのッ?」
先に弟の前立腺を責めた時の、あの指の動きであった。
右手の人差し指で奴のアナルを探るとしばしその淵を弄び、そしてそこから難無くその第二関節あたりまでを一気に滑り込ませる。今までの
行為で様々な体液にまみれていた弟のアナルは、周囲のそれらが潤滑油となって、実に素直に俺を迎え入れた。
そうして徐々に指を進め、その根元までを押し込むと再び――俺はその内部で指先を泳がせて、奴の前立腺を探す。
「ん、んう……ッ、あぁ……気持ちいいよ……いいよぉ、アニキ」
しばし指先で直腸の中探っていると、やがてはそこに触り覚えのある感触を探し出した。
――コイツか……!
そして指先を曲げ、その先端でしこりそこを刺激すると、
「んぅッ! ひ、ひぐぅ! ま、またそこぉ!」
弟は大きく体を跳ね上がらせ、あの時と同じ反応を見せたのであった。
これさえ探り出せてしまえば、もうこっちのものだ。あとは奴をイカせるべく、俺は出し入れする指の動きを徐々に激しくさせた。
「ん、ん……あぁ、あ、あぅ……ッ」
俺の責めに何度も横たえる顔を左右させて悶える弟。さらには咥えている茎にもまた、先の弟の奉仕をなぞり、何度も口唇によるスロトークを
加えていく。
「あ……あぁ、あぁッ、アニキぃ! もっとぉ」
もはや弟自身、自分の体にどのような変化が起こっているものやら判らなくなっている。否、それどころか体全身を包み込むこの快楽ですらが、
もはや『快感』かどうかすら判らなくなっているのかもしれない。
いまや弟の感覚は、そんな苦痛と快楽の綱の上で激しく左右している状態だ。あと一押ししてやれるならば、たちどころにその意識は快楽へ
落ちて、二度目の射精を迎えるはずである。
――はずであるのだが。
「あぅ、あうぅ……くぅんッ!」
あと一歩とまで迫りながらも、そこから弟はしぶとかった。
すでに意識は絶頂へと集中している。しかし最後の一押しを前に、なかなか弟はイケない。
――なぜイカないんだ? さっきだったらもう終わってるはずなんだが……。
直腸越しに刺激していた前立腺を、今まで以上に強く突き上げてみる。
「あッ……ん、んぅー!」
反応こそすれどやはりオルガスムスには一歩足りない。そしてその時になって俺も気づく。
――そうか、順応してるのか。
そう。今の弟の体は度重なる快感の連続とそして初精を経て、性に対する快楽への『耐性』が出来ているのだ。すでに体が順応している。
それゆえに、一度体験した刺激ではイキづらくなっているというわけであった。
――更なる刺激を与えるしかないか。しかしどうやって?
弟の茎を依然咥えつづけたまま考えたその時である。
――順応してるってんなら、もう少しムチャしても大丈夫ってことだよな。
そんなことに俺は気づく。発想がいよいよ悪魔じみてきた。
480 :弟のご主人さま・7:2008/12/15(月) 20:34:38 ID:9XYmojxD
【 7-3 】
同じ刺激を続けるのではなく、それをさらに激化させてしまう――我ながら、人でなしな考えではある。
しかしここまで来たのならいっそ、『壊れてしまえ』と俺は思う。
もう俺だけの『弟』だ。ならば、俺だけに愛されていればそれでいい。
再び俺の中のハイドがその顔を覗かせた。
一旦、直腸に潜らせていた人差し指を引き抜くと――
「あ、んぅ……やめちゃヤダぁ……」
俺は湯気立つ人差し指に唾液を絡め、そこへさらに中指も加える。そうして二本になってさらに太さを増したそれを、
「やめるかよ。もっと――もっと良くしてやるって」
再び肛門の淵へと宛がい、次の瞬間――
「ンッ? んぎいぃぃ!」
遠慮なしに俺は、一気にそれを根元までねじ込んだ。
今までの倍以上となった二本指の衝撃に、ただ弟は陸の魚のよう開いた口元を上下させては大きく体をのけぞらせる。
そんな様子を一瞥すると、俺は再び奴の茎をくわえ込む。先ほど以上に怒張して腺液を溢れさせたその様子に俺はこの愛撫に効果があることを確信する。
そうして動かすことすら難しいほど締め付けてくるそのアナルの中、俺は人差し指同様に――否、それ以上の動きを以って弟の前立腺を刺激し始めた。
「んおッ、ごッ、おんんッ」
明らかに先ほどまでとは違った声を上げる弟。苦しげながらも、激しく脈打ちつづける茎からは、もはや射精と変わらぬ勢いで腺液が溢れ出して
俺の口中を満たす。
快感に順応しているがゆえ、その体もまたこれら刺激に対して強くなっているのだろう。
小学生(こども)には到底無茶だと思われるその行為にあっても弟はそれを耐え――それどころかその苦しみの中に新たな快感を探り出す感覚を、
すでに自分の中に見出しているのだから。
そうして数度目のストロークでその時は来た。
「お、おおぉ! あ、アニキ……だ、ダメ……ッ、もう、いっちゃうぅ……」
息絶え絶えにそれを告げ、俺の頭を両手でワシ掴んでくる弟――そして止めの一撃になるだろう最後のそれを突き上げた瞬間、
「あーッ! あーッ! ッッ……あぁ――――ッ!」
舌の上にどろりと熱い何かが込みあがったと同時、それに次いで吹きあがった飛沫が咽喉を打つほどに強い勢いを以て俺の口中に熱を広げた。
「あ、あうぅ……んんッ……」
無尽蔵にそれは茎の先端から溢れて口中を満たしていく。
そうして二度三度と、激しく茎を脈打たせて射精を果たすと――あとは緩やかに、吸い付ける俺の舌上へと生まれたばかりの精液を流しつづけるのだった。
口中に留めたそれを俺はじっくりと味わうように飲み下していく。
ほのかな塩味とそして舌先を痺れさせるような感触の精液は、今の状況とさらにはそれを放出する弟の愛らしさと相成って不思議なほど美味に感じられた。
「あ、ああぁ~……ッんぅ!」
そうしてバニラシェイクのストローでもすするかのよう、尿道に残った最後の一滴までその亀頭の先端に唇を吸いつけて飲み干すと――ようやく
俺から開放された弟は、先ほど以上に脱力した様子でその体を布団の上に投げ出すのであった。
そんな弟を見下ろしながら俺も、奴の直腸の中に収めていた指々を抜いていく。ぴっちりと広げられた肛門の淵を、引き抜く指々の節々がごつごつと
なぞるたびに弟は弱く反応しながらくぐもった声を上げる。
やがてその指も抜き終え、弟はようやく俺の全てから開放された。
無き濡れて脱力仕切った感の瞳と、漏らした唾液の筋を口の端に残したそのだらしない表情――アナルに至ってはもはや、俺が苛め抜いたせいで
閉じきらなくなったその穴をぽっかりと開けて、充血した直腸内部の様子を俺の前へと晒すのであった。
「最高だ……最高に可愛いよ、お前」
そんな弟へ口付けすると、奴もまた忘我の中にありつつも弱く反応して舌先を絡めてくる。
射精直後の弟にとっては、このキスこそが『終わり』の行為に思えるのだろう。しかし俺にとってのそれは、ようやく宴の支度を整えたに過ぎなかった。
まだ終わらない。否、終わらせやしない。
そう――まさに狂楽の宴は、今から『始まる』のであった。
503 :弟のご主人さま・8:2008/12/16(火) 07:10:46 ID:0qiwFlfc
【 8-1 】
仰向けに寝そべる弟の両膝を立てさせ、目の前にその開ききったアナルを露とさせる。
「ん、んぅあ……まだ、触っちゃダメぇ……」
それに対して弱々しく反応してくる弟。しかし俺は自分の茎へ、先の弟の精液を塗り込むと着実にその準備を整えていく。
すっかりぬめりを帯び、赤く艶やかに反り返った陰茎を弟の前にかざすと、俺はその根元を押えながら亀頭それをアナルの前へ導く。
そしてその淵を塞ぐよう先端を宛がうと、
「始めるぞ……」
俺はゆっくりと、そこへの挿入を始めた。
「……ん? え、え? なぁに? なんなのぉ?」
徐々に肛門の淵が満たされそして拡げられていく感触に、弟も緩やかに覚醒を果たす。しかしその頃にはもう、反り返った亀頭のその背までが奴の
アナルの中へ挿入されているのだった。
指々よりもさらに太い亀頭はその中頃まで侵入し、カリ首で止まってその動きを止めた。そうしてそれを見計らうよう弟も、まだ射精の余韻から
震える上体を起こして自分の身に起きていることを確認しようとする。
「何してるの、アニキぃ?」
「何って、本番だよ。セックスだ。さっき、この可愛い穴に入れてもいいって言ってくれたのはお前だろう?」
弟の問いかけに答えつつ、その途中までで留まっていた亀頭を僅かに侵入させていく。
「ん、んぅ! ッ……も、もうやるのぉ? まだちょっと……」
「『ちょっと』、なんだ?」
「う、うん……まだちょっと体が慣れてないっていうか、今ケツに触られると変な感じがする」
「痛むか?」
俺の問いにしばし弟は答えを詰まらせるが、
「……うんん、大丈夫。アニキのチンコの熱っついのが伝わってきて、ちょっと気持ちいいかも」
俺から視線を外しながら、どこかはにかんだ様子でそう答えるのであった。
そんな返事を聞いて俺も大きく頷く。
「じゃ、もう大丈夫だな」
「えッ? だからぁ、もうちょっとだけ待ってほしいの――」
戸惑うようどこかあわてた様子の弟の、どこか必死な感じがなんとも可愛く俺の眼には映る。
そんな弟の言葉に頷きつつも、俺は奴の腰を抱き上げる。
そうしてそのまま抱き上げ、俺の膝の上で立ち膝の状態に弟をさせると、俺達の顔はその額が触れ合うほどに近くなった。
弟にとって今の体勢は、抱き上げる俺の力を借りながら、俺の亀頭にアナルを引っかけた状態で保っているようなものだった。もし少しでも腰を
落とせば――はたまた俺が少しでも抱き上げる力を緩めれば、たちどころに俺の陰茎は弟のアナルを貫通することになる。
そんな危うい状態を弟も知るからこそ、
「アニキぃ、もうちょっと待ってよぉ。まだ俺、できないって」
俺の腕にしがみつきながら、緩徐に行為を進行してくれるよう哀願する。
しかし俺は、
「もうこれ以上じらされてはたまらん」
正直な胸の内を俺は弟へと伝えていた。
この瞬間に至るまで、今日はずいぶんと多くのことを俺達は体験してきた。
そのほとんどが二人にとっては初めてとなることばかり――この短時間の間にずいぶんと濃密な時を過ごしたものである。
そしてその集大成こそがまさに、今この瞬間であるのだ。
「お前も俺の弟なら覚悟を決めろ。――一気に行くぞ」
「わ、わわわッ、待ってよ。じゃあ、『いっせーの』でやってよ」
ゆっくりと俺の支える力が解かれ、徐々に亀頭がアナルへと沈んでいく感覚に弟もいよいよ以て焦りだす。
そして――
「い、いい? いっせー……」
弟のカウントも待たずに次の瞬間――
「んおッ!?」
俺の支えをなくした弟の腰元はストンを落ち――俺の茎は完全に、その全体を弟の直腸の中へ納めたのだった。
504 :弟のご主人さま・8:2008/12/16(火) 07:13:06 ID:0qiwFlfc
【 8-2 】
「ッッ……かッ、かはッッ……あ、おぉぉ……」
合図である『せー』の途中で落とされたことにより、まだ覚悟の整っていなかった体への直撃は普通に挿入される以上の衝撃を弟の中へ伝えたようで
あった。その証拠に、これが始まる前はすっかり委縮していた茎も今の挿入と同時に、一気にまた元通りの屹立した状態へと戻されていた。
「温ったけぇ~……温かいなぁ、お前の中は」
膝の上で未だに息を殺している弟を、俺は呟くように語りかけながら抱きしめる。
直腸を通してくる熱とそして締め付け、それらにすぐ達しそうになる感覚をどうにか堪えようと、しばし弟を抱きしめた状態で俺はその感覚の波が
過ぎ去るのを待った。
やがてその中で、
「う、うぅ……ひどいよぉ、アニキぃ」
弟もまたようやく昂ぶらせていた感覚を落ち着かせたようである。
「ごめんな、我慢できなかった。痛かったか?」
「ちょっとだけ。でも……痛いのが、ちょっと気持ちいかも」
互いの額をすり合わせながら、弟はそんな告白をする。
「痛いのが好きなのか? そういや、さっき指を二本入れた時もすぐに慣れちまってたな」
「きっとさ、アニキだからだよ」
「俺? そういうことだ?」
「アニキがしてくれるから、気持ちいいんだ。フツーに気持ちいいことはもちろんだし、痛いのだってアニキがしてくれるから気持ち良くなれるんだと思う」
そんなことを告げて、甘えるように弟はぐりぐりと額を押し付けてくる。
「だから、急なのにはビックリするけど、もっともっと痛くしてくれても大丈夫だと思う。アニキが俺のこと…………愛してくれるなら」
消え入りそうに最後の言葉を結んで弟は微笑んで見せた。
その笑顔に、そんな弟と繋がる俺の茎は大きく跳ねあがる。
「う、うあ? 大きくなった?」
今の俺の胸中に満ちる悦び――。
それは単に肉体を通じる快楽的なものではない。何よりも『愛される』ということの悦びそれが、俺の胸を満たしていた。
恥ずかしながらこの歳まで『感動』とは無縁の人生であった。だからこそ、今の弟の告白は――そしてその想いは、何よりも俺に強い喜びとそして
感動を与えてくれた。
初めての、経験であった。
「…………」
「あ、アニキ?」
何も言わずに弟を抱きしめる。言葉が見つからない。
それでも今の悦びを、そして感動を伝えたくて俺は必死に言葉を探し、
「……ありがとう」
芸もひねりも無い、そんな一言を伝えた。
この日一番、感情を込めた一言であった。
先に述べた喜びと感謝、そして俺もまた『愛している』という思いの全てを込めて、俺はただ『ありがとう』と伝えた。
「俺こそ……俺こそ、ありがとう。アニキ」
抱きしめ返してくれる弟の小さな力が、俺の中に流れ込んで大きな力になる。
「……さて、湿っぽいのはここまで。一気に行くぞ?」
ここにきてようやく互いの想いが心を通じて繋がり合ったことに、なんだか嬉しいやら恥ずかしいやらで、俺はそれをごまかすよう弟に言ってみせる。
「あはは、変なの。アニキ、泣いてるよ?」
弟に指摘されるよう、吐き出すセリフとは裏腹に俺は涙を溢れさせていた。
しかしそれは、
「ばーか。お前こそ泣いてるくせに、生意気言うな」
弟もまた然りであった。
「涙って言うのはな、嬉しい時にだって出るんだよ。俺は今、お前とこうして一緒にいられることが嬉しいんだ。その涙なんだぞ? 文句あっか」
「ないよ。俺だってそうだもん。好きだよアニキ。文句あっか」
そうして互いに微笑み合う。
会話らしい会話を交わしたのはこれが最後であった。
505 :弟のご主人さま・8:2008/12/16(火) 07:15:10 ID:0qiwFlfc
【 8-3 】
やがて示し合わせたよう口づけを交わすと、俺はゆっくりと弟を抱える腰を動かしていく。
「ん、ん、んぅ……あぁッ」
やはりというか、若干サイズの合わぬ茎ではそれが抜かれるたびに大きく肛門の淵を引き延ばし、端整だった元の形を大きく歪めてしまう。その様からも、
そこにかかる負荷や痛みそれが半端ではないと俺も察する。
しかし、
「あ、あぁ……アニキ、アニキぃ。痛いよぉ、もっとぉ」
俺もそして弟も、それを止めることはできなかった。
もはや俺と弟は、肉体だけに留まらずその心まで通じて一心同体となっている。そんな互いの想いが交じり合った心は、弟が受け止めた俺からの痛みを
快楽に生成し、再びそれを俺の中へと還元してくるのだ。
それを受け取るたびに、俺の体は更なるその快楽をむさぼりたく、更なる痛みを弟へと与えてしまう。そして弟もまた、俺を通じて同じその快楽を感じ取り、
更なるそれを求めようと、俺へ『痛み』を求めてくるのだった。
生み出す痛みと受け入れる悦び、そしてその中に交差する互いの様々な想い――もはや単なる性交を超越した何かを、俺と弟はこの行為の中に見出していた。
「く、うッ……形を変えるぞ」
そう一方的に告げると返事も待たずに俺は、依然繋がったままの状態で弟の体を反転させる。
「え? え? ッ、うぁおお!」
その小さな直腸の中で、反り返った亀頭の先端が大きく腸壁をえぐって体位を変える。そうして新たに俺がとった体位は、後背位(バック)から攻める犬の
ような姿勢であった。
「こ、これって、犬といっしょじゃん? 恥ずかしいよ」
両膝をつき、前に向かって手を突く四つん這いの姿勢に弟は羞恥心を露にする。しかしながらその姿勢とそして弟の反応に俺は再び火が付いてしまう。
その体勢からより強くそしてより深い挿入を与えようと、俺は両ひざの上に両手をつき、相撲取りが取る様なガニ股に四股を踏む姿勢をとった。
そしてそこから――さながら釣鐘を叩く撞木のよう腰をしならせ、より力の入った茎を打ち付ける。
「ひぐッ! あ、あぐぅぅッ!!」
俺の腰元と弟の殿部とがダイレクトに打ちつけられるたびに、場には手の平を打ち鳴らすかの如く軽快な音が響き渡る。そんな、今まで座位に繋がっていた
時とは比べ物にならない衝撃に、弟は見開く瞳の中の光を淡くさせる。
リズムに乗って、更なる速度を得てそれを打ち鳴らす俺の責めに、やがては上げていた顔を布団へこすりつけて弟は苦しみもだえる。
「あ、あおッ……おッ……く、苦しいよぉ。痛いぃ……あぁ、もっとしてぇ」
終始かような痛痒感に息を殺す弟であったが、次第にその感覚に体も慣れてくると――ついには打ち付ける俺の動きに合わせて自分からも、その尻根を突き
だしてくるのであった。
そうして互いを打ち付ける行為はさらに激しさの度合いを増していく。
もはや腰の動きに残像が確認できるほどに速度を増したそこからは、今までの『手を打ち鳴らす』軽快な音から、『タイヤに拳でも打ちつける』かのような
鈍く乱暴な音が響きだしている。
「壊れるぅ……壊れるよぉッ。アニキぃ、壊してぇ!」
もはや言葉にならぬ叫(こえ)を発し、犬狼のよう頭を振り上げてそれを叫んだかと思った次の瞬間――一際強く打ち付けたその一撃に、弟は激しく放尿して
再び敷き布団の上へと崩れ落ちるのであった。
「ふぅー……」
それを仕切りに俺は俺はいったん動きを止める。
その下では両手を枕にして頭を伏せた弟が、何度もその小さな尻を痙攣させて悶える姿があった。
絶頂ではない。一時的に感覚が飛んだのだ。
もはや、俺も弟も限界が近かった。
それを悟り、
「元に戻るぞ。お前はそのまま寝てろ」
後ろから抱きしめるように弟を抱き上げると、再びその体を反転させて、最後は正常位へと体位を移行させた。
互いの情を幾度となく交らせた今日、それと数を同じくするかのよう幾度となく取ってきたこの体勢――弟を下にして、こうして見つめあえる体勢へと再び
俺達は戻っていた。
そうしてすっかり息を上がらせた弟を確認すると、俺はその疲れを労わるかのよう口付けた唇で弟の頬や首筋をついばんでいく。
506 :弟のご主人さま・8:2008/12/16(火) 07:17:04 ID:0qiwFlfc
【 8-4 】
「ん、ふッ……あぁ、もっと……アニキもっとぉ」
そんなキスが愛しいのか、はたまた愛に渇いた体に切ないのか、何度も俺を呼んではそれを求め、そして強く抱きしめてくるのだった。
やがては弟も同じように応え、俺達は互いの体を余るところなくついばんで愛撫していく。
そうしてようやく弟の体が落ち着くを取り戻した頃、
「最後は、こんなもの取っちゃえ」
俺は今の今まで、弟の身を包んでいたかっぽう着を脱がせた。
「『メイド』なんかじゃなくて、最後は『お前』として抱きたい。お前も、俺が『アニキ』だんなて忘れてくれよな」
そんな俺の言葉に、弟は言葉で応えるよりも先に――俺のその唇を奪っていた。
「嬉しいよぉ……アニキ、嬉しい」
そうしてその抱擁を続けたまま、ゆっくりと俺は最後になるであろうストロークを取り始めていた。
「ん、んぅ、あ……ッくぅ」
上から被さるよう、しっかりと抱きしめて与えられるその動きに弟も甘い声を上げる。
座位のような深くこねくるようなものでもなく、はたまた後背位のよう勢いに任せてえぐり突くものでもない。この正常位それこそは互いの表情を確認し合い、
そして互いの想いとを感じ取り逢える体位なのであった。
「アニキぃ……これ、気持ちいいよ。もっと、もっとしてぇ」
誰よりも相手を近くに感じ取れるその体位に、弟も強く俺を抱いてその想いを伝えた。
同じくに、
「これから、いくらでもしてやるさ。お前こそ、俺を放すなよ」
俺も強く抱き返す。
そうした心と体の一体感が再びシンクロした瞬間――俺達は互いの絶頂が近いこともまた共感した。
もはや俺達に、『兄弟』という垣根はすっかり無くなっていた。
互いをその名で呼び合い、ただ求めあう――誰よりも純粋に『愛すること』それを実行していく。
そして遂に、その時は来た。
ピタピタと一定の間隔を以て出し入れされる卑猥な水音が、より重みを増した濃厚なものへと変わる。射精と見まがわんばかりの腺液の放出が、より弟の直腸の
中で液体の撹拌を激しくさせているのだ。そしてそんな俺を上に、互いの腹の上で擦られる弟の茎からもまた、愛液のようトロトロとあふれた腺液が、抱き合う
俺達の体を熱くぬめらせるのであった。
「くぅ……イキそうだ。そろそろ、大丈夫か?」
「う、うんッ。俺もイキそう……早くイキたい。アニキと、一緒にイキたいよ!」
その弟の想いを確認して俺もラストスパートをかけた。
臼を突くよう、持ち上げた腰元を重く慎重に打ちつけていく。
そして幾度目かのストロークと――
「アニキ……アニキぃ、好きだ。大好きだぁ」
「俺だってッ。お前のこと誰よりも――世界で一番愛してるからな!」
そして想いとが重なったその瞬間――ついに俺達は絶頂を迎えた。
互い溢れんばかりの精液の奔流を俺は弟の中に、そして弟は俺達の間へと迸らせ――内と外から、その互いの熱で俺達を融かし合いひとつに混ざらせ合うのだった。
二人の想いは今、ひとつに解け合い昇華していった――――。
こうして俺達の初めての夜は、幕を下ろす。
これから『ずっと』を共にしていく二人の、最初の一歩だった。
507 :弟のご主人さま・9:2008/12/16(火) 07:19:14 ID:0qiwFlfc
【 9-1 】
見上げる浴室の天井に、そこへ立ち込める湯気の中に俺は意識を漂わせていた――。
何かを考えることなど出来ないほどの疲労とそして幸福感に包まれて、俺はただその余韻に蕩けた意識を見上げる天井に投げかけるしかできなくなっていた。
場所は我が家の浴室――本日二度目の入浴となる今である。
湯船の左右両縁に両ひじを投げ出し、浴槽のなだらかな背もたれに体を預けたまま脱力する俺の両膝の間には――そんな自分と全く同じ姿勢でその両腕を俺の
膝頭に預け天井を仰ぐ弟の姿があった。
湯船のなか、徐々に体や心の中に凝り固まっていた緊張が溶け出していくと――俺はその幸福の忘我から覚醒を果たしながら、次第に自分の犯した過ちの
大きさを知り、深く後悔していくのであった。
行為前から俺は、自分を『まっとうな人間』だと意識してきた。『小児愛者ではない』、『至ってノーマルだ』と、誰に言うでもなく訴え続けていた。
しかしそれがどうだろう。
いざ事が始まってしまえば、俺は欲望の限りに弟を蹂躙した。凌辱し、責め嘖み――終いには幾度となく殺しかけさえしたのだ。
「ん……アニキ?」
目の前にいる弟を――その小さな背を無意識に俺は抱いた。
たまらなく切なくなった。
愛しいはずのコイツを――ただ情欲のはけ口としか見ることの出来なかった自分にはもう、弟を愛する資格などないのかもしれない――そんな自責の念に苛まれた。
そんな罪の自覚と己の愛を疑う思いが、死にたいほどに自分という人間の浅ましさを俺へ諭してくるのであった。
誰よりも弟を愛していることに気付いた今だからこそ、同時にそれを知ってしまうことが今の俺には何よりも辛く苦しいことであった。
それと同時に、何も知らぬ無垢な弟を汚してしまったという後悔もまた、俺の中には湧き上がる。
弟を愛しているという俺の気持ちに偽りはない。しかし、弟はどうなのだろうか。
確かにコイツも、俺に対して『愛情』を抱いてはくれているのだろうがしかし、それはけっして純粋なものではない。それは今日、俺が無理やりに犯してしまう
ことで植え付けてしまった、偽りの想いであるのだ。
幼さゆえに弟はそれに気付けないだけ――この先コイツが大人になり、一人の人間としての自我を確立した時に今日のことを思い出して、どれだけ俺とそして
自分に嫌悪することだろう。――それを考えると、ただ俺の心はより重く沈んでいってしまうのだった。
そうしてその心に引きずられるよう、深く頭を下げていくそんな俺へと、
「アニキぃ、どうしたの? どっか痛いの?」
膝の中の弟は、項垂れる両頬へ手を添えて心配そうに俺の顔を覗き込んでくるのだった。
今のこんな俺よりも、よっぽども痛い思いをしたのはこの弟の方だ――それにも拘らず、優しいコイツは俺の体を案じてくれる。
その優しさを前に、
「……兄ちゃんさぁ、最低かもしれん」
そんな弟に、どこか俺も自嘲気に応えた。
「え、なんで?」
「実は俺、どうしようもない変態だったみたいだよ。その上、自分のことしか考えられない身勝手な奴だった」
「そうなの?」
「そう。――さっきだってそうさ。お前があんなに苦しがってたのに……俺はやめてやるどころか、最後まで虐め通して楽しんでたんだ。もしかしたら、あれで
お前のこと怪我させるかもしれなかったっていうのに」
いざ口に出してそのことを確認すると、俺の心はさらに重く沈んだ。改めて自分の最低ぶりを思い知らされる。
「それだけじゃない。今日のこの……ックスだって、お前の心の傷になってるかも知れないんだ」
「心の、『傷』?」
「そうだ。お前が将来大人になって、ちゃんと女の子に恋が出来るようになった時――きっと今日俺とセックスしたことを、『男』とそれをしてしまったってことを
後悔する日が来ると思う」
「…………」
「その時お前がどれだけ嫌な思いをするか、どれだけ後悔をするか……それを考えるとな、兄ちゃんは申し訳なくて仕方がないんだ」
そしてそんな心の内を吐露した後はただただ、そんな自己嫌悪につぶされて項垂れるばかりだった。――が、
「…………、ん?」
突然のその感触に俺は我に返った。
そっと唇に触れる、温かく柔らかいその感触……瞬きを数度して見つめる眼の前には、瞳を閉じて俺に口づけをしてくれている弟の姿があった。
508 :弟のご主人さま・9:2008/12/16(火) 07:20:25 ID:0qiwFlfc
【 9-2 】
そうしてされた時と同じくらい静かに弟は離れると、
「へへへ……キス、しちゃった」
驚く俺にぺろりと舌先を出し、弟はどこかイタズラっぽく笑った。その仕草は、俺に叱られた時にコイツがよく見せる仕草そのものだった。
「アニキ、俺まだ子供だからさぁ、難しいことなんて何もわからないよ」
俺の胸板へ横顔をつけるよう抱きつきながら、弟は呟くように俺に言う。
「でもさ、俺はアニキに無理矢理されたんじゃなくて、ちゃんと自分で考えてセックスしたんだよ? もしそれで傷ついたって、それはアニキのせいじゃないよ」
「だ、だけどそれはな――」
「そこまで言うなら、責任とって」
言おうとする俺の言葉を強く遮り――弟は体を起こすと、まっすぐに俺を見つめた。
「後悔したり、傷ついたりなんかして『逃げない』で。――もし俺のことを本当に愛してくれているって言うのならさ、最後の最後まで俺の幸せのことを考えてよ」
見据えてくる弟は小さくほほ笑んだかと思うと、一雫――小さな涙をこぼした。
「もし将来、俺が今日のことを後悔して傷ついた時にはアニキのことを殴らせて。それでチャラにしてあげるからさ。だから、だから――」
「…………」
「いつまでも、俺のこと『愛してるよ』って言ってよ……アニキぃ」
ついには顔を歪めて泣き出す弟を前に、その純粋な愛と涙を前に――身勝手ながら俺は目覚めたような気がした。
心を覆っていた後悔はあきれるほどにすっかりと晴れ渡り、それらが去って空っぽとなった心には再び――目の前の弟を想う『愛』でたちどころに満たされていた。
その時になってようやく俺は気付く。
『傷つける』・『後悔させる』と、弟を気遣っていた考えすらもが、実は保身の為の『逃げ口上』でしかなかったことを。
今日のことに一人慄いてしまった俺は、奴との『その後』を考えることを放棄していたのだ。どこまでも、つくづく俺は自分勝手で救えない奴だった。
そしてそれに気付いたからこそ――
「愛してる……あいしてるッ」
それに気付かせてくれたからこそ――俺は今再び、弟を強く抱きしめるのであった。
「いつまでも愛してる……放すもんか! もう絶対放さない!」
胸中に満ちていたものは改めて知った弟への愛と、そしてこの弟と歩んでいく未来への希望であった。
「ごめんなッ。俺また、お前のこと傷つけることろだった――もっともっと傷つけるところだった」
「アニキぃ……」
「もう逃げない。俺は、お前を愛してるっていう気持ちを誤魔化さない。誰になんと言われようと、お前と一緒に過ごしていくんだ」
改めて愛しき弟を見つめながら、俺は自分でも信じられないくらいに熱くなっていく。
そして、
「結婚しよう。俺が一生かけてお前を守っていくから。ずっと愛してるから」
そのことを告白する俺に、
「あ……アニキ。アニキ、アニキぃ……ッ」
弟は見開いた瞳を何度も瞬きさせてボロボロと涙をこぼした。
突拍子も無いことを言ったとは思っていない。
それは悩みに悩みぬいてたどり着いた答えであり、そしてこれからを共に生きていく俺達の、未来の姿でもあるのだから。
「アニキ、嬉しい……嬉しいよぉ、俺も嬉しい。好きだからね、大好きだからねッ」
抱きついて泣きじゃくるばかりの弟を俺も強く――強く抱きしめた。
将来のことなんて、一年先だってわかりはしない。
人も物もそして時代さえも、砂山が風にさらされるかのよう変化して消えて、そして新たに現れてはまた、残酷にも美しく俺達をとりまき世界を変化させていくのだろう。
しかしそれでも俺は、今のこの気持ちだけは変わらせないと心に誓うのであった。
この愛しき弟を守り、愛し続けるというその誓いを。
「愛してるよ」
そんな互いの想いを確かめ合うよう、俺達は誓いのテーゼを交わす。
小さな花嫁(おとうと)のご主人さまに――いま俺は、なれたのだった。
509 :弟のご主人さま・9:2008/12/16(火) 07:25:15 ID:0qiwFlfc
【 9-3 】
「――ん? んん? 何これ?」
俺とのキスを交わしていた弟は、突然にその下半身に触れた感触に眉をひそめる。
そうして見下ろす湯船の中、目を凝らすその腰の下には――完全に勃起して、その背に弟の尻を乗せた俺の陰茎(チンコ)の姿があった。
「すまんスマン。なんか改めてお前のこと愛してるなーって思ったら、ムラムラしてきてさ」
「ち、ちょっと待ってよアニキ。せっかくいい雰囲気だったのに……」
「うむ、しかしながら辛抱たまらん。――じゃ、そういうことで」
言いながら弟を抱きしめると、俺の人差し指は湯の中にある奴のアナルを探っていく。
「もー、最悪! 空気よめよー!」
「ははは、愛してる。愛してるって♪」
そうして第二ラウンドをその風呂場の浴槽で始めてしまう俺達。
いつまでも俺たち兄弟はきっと――こんな感じで過ごしていくのだ。
【 おしまい 】
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