ショタとお兄さんでエロパロ 保管庫@ ウィキ

:前編 409-414


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409 :前編 1/6:2009/03/24(火) 21:01:14 ID:k2YFiZGb
「仕事だ」
シャワー中にまた、そんな宣告をされる。さっき一人が終わったばっかりなのに。
「……………はい。」
お尻のなかでぼくの腸をぱんぱんにしていた汚液を、やっと掻き出し終えたと思えば、すぐこうだ。
「……いっ………」
さっきの客に剥がされた生爪に、流水が染みて鈍痛が走っている。
本当は激痛なのかも知れない。こんなことにも、ぼくの不浄の体はもう慣れ切っていた。

ぼくを買うのは、いつもいつもおぞましいサディストばかりだった。
この娼館で一番安い値の付けられているぼくは、その価格に相応しい、薄汚い人間しか買ってくれない。
痛いのも苦しいのも嫌だから、もっと小さい頃は泣き喚いて許しを乞うていたぼく。
それが間違いの始まりだと気付いたのは、ほんの最近だった。
どこから評判が付いたのかは分らない、もしかしたら、店が広めているのかも知れない。
ぼくを嬲るのに、予約待ちまでしているみたい。
仕事をするのが嫌で嫌で仕方がない。痛いのは嫌だけど、僕の仕事は与えられる激痛に泣き叫ぶことだけだった。

そんな惨めな物体は、他の『高い』お兄様方からは、「ごきぶり」という通称で呼ばれている。
黒くて艶のある、おかっぱに切り揃えた髪が、それによく似て見えるみたい。
実際、ぼくという生き物の価値はそれぐらいで、お似合いだと思う。
だって、糞だって食わされたこともあるのだから。

ぼくを呼びに来た番頭さんは、痩せぎすの体格の、ナイフみたいにおっかない人だった。
逃げられないように手錠を嵌められる。首輪に鎖を通されて、
僕はギロチン台へ歩む死刑囚みたいに、真っ青に歪んだ表情をしてとぼとぼと歩いた。
何も考えてはいけない。きっとすぐに終わる。終わればきっと、休めるんだ。
いつものように、体の反応するままに叫んで、泣いて、痙攣していればいい。
痛いのは仕方ない、仕方ないんだ。



ひとり、二人、三人……四人。傭兵みたいな体格のおっかない男達を、ぼくだけで四人も相手をするのか。
今までにない酷い客だ。今すぐにでも、恐怖で心臓が押し潰されそうになる。

あんたらお金持ちのくせに、どうしてぼく一人なんだ!ぼくが一番安い子なのに!

心の中だけは威勢が良くても、言葉として出て来るのは命乞いばかりだ。だって、死にたくないから。
「よ よろしく おねがいします だんなさま……がた」
すっかり怖くて、ぶるぶる震えながら俯いて、涙声で囁いた。
自動で閉まるドアが働いて、ぼくの逃げ道は無くなった。ぼくが生き延びるただ一つの答えは、彼ら全員を満足させる事だけだ。
とぼとぼと、自分の足で歩いて行った。
後ろに回った一人が肩を抱いてくれたと思ったら、ベッドの上に投げ飛ばされる。
ぼくをうつぶせにして組み敷いて、簡単に着ているだけの手術用みたいな薄布を、背中から片手だけで引き千切る。
「……汚え躯だな。ぼろ雑巾みてえだ。安いだけあるわ。」
「でもよ、ケツは小せえな。俺さぁ、ヤる相手のハラ、一度ぶち破ってみてえんだ。」
「それは最後にしろよ。まずはクソ淫売のエロガキをイキ狂わせてやろうぜ。」
ぼくはその言葉を聞いて、無言のまま両目から涙を溢れさせた。


410 :前編 2/6:2009/03/24(火) 21:02:39 ID:k2YFiZGb
ずぼおっ!! ぐぼおぅっ!! ずぼん!!!ずぱん!!ずぱん!!ずぱん!!………
「いだい!いだいいぃ!だずっ!だずっ、げでぇ!おにゃがっ、やぶれ、でるっ!!いだい、いだいよぅ!!いだいぃぃぃーー!!!……」
ぼくのお尻は、どんなにローションを塗していたって、程度の差こそあれ必ず裂けていた。
だらだらと破瓜みたいな血を下腹部から垂れ流して、血塗れになった男の剛直に為されるままにされ続ける。
ぼくはいつものように、突かれている間はずうっと、声を張り上げて泣き叫ぶ。
男の人たちは、みんなこれが目当てでぼくを買う。
どこにも逃げ場なんてない。後ろ手に嵌められた手錠に天井から吊るされて、足元は床から遠く、
宙吊りになったまま腰や脚を掴まれ、太すぎる男根に揉みくちゃに刺し貫かれる。
まるで、世界がだんだん小さくなって、ぼくを押し潰そうとしいるような気分になる。
腸粘膜を軽々と突き破っておちんちんの根本の内側に叩きつけられる剛直の衝撃は、尾てい骨へ男達が打ち寄せる下腹の殴打も加わり、
背骨をつんざいて脊髄を電流で焼きながら、その勢いは脳髄も揺らして、ぼくを激痛の渦中に捕えて逃さない。
男が放出を始める頃には、ぼくはもう瀕死のなめくじみたいだった。
憔悴しきった顔面は脂汗でびしょびしょになり、歯をかちかちと鳴らす生理現象は、背筋に走る寒気のせいだ。
これから解体される豚肉みたいだ。ぼくは天井から吊るされて、食べやすくなるように血抜きをされている。
「いたい……いたいよ…、ひっく、いたい……ひっく、……ひっく……」
血みどろになって挿れ易くなった孔を目掛けて、辛抱堪らなくなった新たなペニスが宛がわれる。
精液と血で紅白のマーブルになったお尻の割れ目に、ペニスがゆっくりと上下運動を始めて、
天然のローションを塗し始めたとき、ぼくの顔はくしゃくしゃに歪んで、真っ青で、唇をきゅっと結んですすり泣いていた。
そんなぼくの顔を、それはそれは嬉しそうなにやけ笑いで覗き込む男達も居る。
「う……うう……ひっく……ぐす、…うう……ひっく……」
じゅぶっ、ぎぢり……ぶづん!ぶぢぶぢぶぢぶぢぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!
「いぎゃあああああああああああ!!!!!!!………ぁ………ぁ………」


やがて屈強な男達は、だいたい二人がかりでぼくを食べるようになった。
後回しの二人はお酒を飲みつつ、コンビーフやサラミを適当に摘んで食べて、煙草をくゆらせて、思い思いの一服をしている。
ぼくを使って、発情した二人が営々と排泄欲を満たす。硬さの薄れたおちんちんを引き抜けば、また次が始まるんだ。
たっぷりと休憩を取った新たな二人が、衰えを知らない劣情を何度でもぼくに注ぎ込む。
お尻を串刺しにしている肉の槍が、どうかぼくの心臓まで貫いてくれればいいのに。
ぼくの髪を掴んで振り回して、喉の奥を抉っているヘドロの噴射機が、ぼくの脳までミンチにしてくれればいいのに。
このまま、何も無い空っぽの世界に没入しながら冥府に行ければ、それがぼくの望む幸せな最期だった。
「……つまんなくなってきたな。」
ぼくはまだ、その言葉が耳に入っていなかった。入れたくなかった。
今まで通り、もっとずうっと、ぼくの何時も通りの輪姦だけで、男達には満足して貰いたかった。
天井から吊るす鎖が降ろされる。飽和する苦痛で半狂乱のぼくは、全身に痙攣を纏ったまま床の上でのたうち回っていた。
ぼくは馬鹿だから、その時はもうこれで終われると早合点していたんだ。そんな事、ある訳がなかったのに。


411 :前編 3/6:2009/03/24(火) 21:03:59 ID:k2YFiZGb
男たちが新しい『プレイ』を思い付いて、これが三人目だ。
『やめて』とか『許して』とか、『助けて』なんて言葉。ぼくはここに来て、それを何百回、何千回と叫んだことだろう。
ぼくの言葉は、動物が鳴くのと同じだった。ただ、そういう鳴き声を上げるというだけの家畜でしかない。
それでもぼくは鳴くんだ。そうすれば痛みは和らぐ。苦しさを、叫んだ一瞬だけ忘れられる。
その哀願が、男達を悦ばせているスパイスの一味だなんて、まるで知らなかったから。
「やめ やめで ぐだざい」
涙と、涎と、鼻水と、脂汗と、精液のせいで、ぼくの顔中はぐちゃぐちゃだ。
髪の毛を掴み上げられても、痛みなんて、もう感じる余裕すら無かった。
「よし、“締めろ”」
喉が引き攣って、反射的にお尻を食い締めた。でも、その時合図を掛けられたのは、ぼくじゃない。
ぼくの目の前で、ぼくの狂態をニヤニヤ愉しんでいた男が、ぼくの喉に両手をかけて……
「ぐ、……ぎぃ!………………!?!?」
苦しい!苦しい!苦しい!苦しい苦しい!息ができない!死んじゃう!本当に死んじゃう!

もの凄い握力で喉全体を締め上げられて、呼吸なんて贅沢な事はできない、目の前が真っ赤で、真っ青だ。
口を一杯に開けて空気を取り込もうとして、それが何になるんだろう。
「はっ……、…が……………」
「おぃ~~見ろよぉ、このツラ!ガキとは思えねえバケモノ顔だ!」
「ぶうぉぉぉぉーー!!締まるぅ!ケツが締まるっ!ぐふううう!!ケツマンコが締まるぅーっ!!」
お尻を鈍器で殴られているような感じがする。大きな硬い木杭をハンマーで叩きかれ、打ち込まれているんだ、きっと。
四つん這いになっているから、ぼくの足の裏は晒されて、全くの無防備だ。
高温で熱せられて、じんわりと赤みを帯びた金属棒が、そこに押し当てられた。
「……………っっ!!!!!!……ぁー…!…ぁ、ぁー……か、…っ、は……ふ……ぐ……」
暴れても無駄なんだ。今は何よりも酸素が欲しい。
火傷の齎す強烈な痛みは反射的に尻をぎちぎちに締め上げて、根本まで埋まる男のペニスに今夜最高のご奉仕をしていた。
体中が、熱くて、痛い。
「ぐぶふううおぉう!!ふごおおおおーーーーぅっ!!!!」
後ろの方、とても遠くの方から昂ぶった咆哮が聞こえて、ドロドロになるまで熱く焼けた鉛が、僕の内臓を黒焦げにする。
はちきれんばかりに猛り狂い、膨らんでは跳ね回って、ぼくのお腹に焼けた鉛の射精を続けるペニス。
雄叫びを上げて、迸る排泄の快楽に浸る、その主の大男。
「スゲェーー!ガキが白目剥いてやがる!こいつマジで死ぬんじゃねえかぁ!?」
ゲラゲラ笑いながら、半死人のぼくを嘲笑う男達。
殺して、殺してよ。もう嫌だよ。死にたいよ。殺して。
喉が塞がれていて、声が出ないのは、ある意味で確かに救いだったのかも知れない。
思った事を本当に口に出していたら、ぼくは本当に挽き肉にされてしまうのだから。


412 :前編 4/6:2009/03/24(火) 21:05:03 ID:k2YFiZGb
饐えた臭いのするアルミ板の床に、顎を強かに打ち付けられた。
凶器が腹から抜け出て行って、次の何かがぼくの腰を掴み、押し入って来るまでの間が休憩なのだろうか。
身体中がとても寒い。震えが止まらない。歯はかちかち鳴り続け、冷たく重い水銀の中に肩まで浸かってるみたいだ。
喉の奥は、自分の唾とあぶく立った汚液で塞がれていて、喉輪が解けたというのにまともに息ができない。
肺を飛び出させる勢いの咳で、喉に詰まったものを吐き出すだけで精一杯だ。
息をする前に、またぼくは髪で吊り上げられた。お尻はまた軋み、悲鳴を上げる。
あばらの奥や腹の皮の内側にあるぼくの内臓の位置は、もしかしたらひしゃげているのかもしれない。
ぼくのお尻を壊したがっている、次の男が肛門を引き裂き始めると、首に掛かった手にも力が篭められたようだった。
目の前がばらばらになって、ぐちゃぐちゃになった。
この部屋に居る、ぼく以外の人間は、みんな笑っていた。とても楽しそうじゃないか。

「ああ、こりゃダメだ。マジでもう死ぬんじゃねえのか。次の呼ぼうぜ、寝覚めが悪くなる。」
「てめえは出したばっかだからそんな寝言がコケるんだ。オラ!ブタガキ!起きろぉ!次は俺だぁ!」
「構やしねえ、人間一匹ぐらい殺してからが俺等は一人前だ。後が支えてんだ!早くぶっぱなせよな。」
「へへ、明日からお前の通り名は『男娼殺しのアンシル』か、こりゃケッサクだな!」

お尻にはまた、復活したのか、それとも別の誰かのか、コンクリートみたいに硬い男根が押し入ってくる。やっぱり、大きくて、太い。
またぼくの腸が裂けてしまった。ありえない位ぬるぬるが溢れてるから、分かるんだ。
ぼくの背中には、また焼けた石炭が載せられる。痛いと言うより、背骨が折れそうな衝撃が走った。
「がぎゃああああああ!?!?あぎいいいいいい!!!ぎひぃ、ぐぎぃいいぃぃーー!!!!」
ぼくの意識なんて関係ない。激しい苦痛と痙攣が、後から後から背骨をつんざいて、男の剛直を愉しませる。
哄笑と、咆哮。マグマでぐずぐずになった体内の熱さ。焼け爛れて、剥がれ落ちそうな皮膚の熱さ。
ぼくは生きながら、火焔地獄に落とされたのだろうか。
彼らは人間なのだろうか。そもそもここが、地獄の底なのかも知れない。


助けて

誰か

助けて


413 :前編 5/6:2009/03/24(火) 21:06:47 ID:k2YFiZGb
体が寒い……寒い、痛い……冷たい?
ぼんやりと目を開けると、睫毛から水気が滴った。……いつの間にか、終わってたんだ。
何回目かは分からないけれど、ぼくが目覚めてからもう一度、上から冷水の塊が降ってくる。
冷たい水は、冷え切った体には痛いほど効いた。傷口に染みて、ほんとうに痛くもある。
体のほとんどが動かせない。足の裏と背中の痛みは、お尻の鈍痛を打ち消して三倍になった。
「……………………。」
目の前に台車がある。鉄板の下に四足のローラーが付いてて、手の高さまで伸びたパイプで転がすやつだ。
でも、何をされても、こうしてぼうっとしていたい。とても疲れた、疲れたんだから。
ばじいっ!
「ぎゃう!!」
首の後ろに、弾けるような衝撃がつんざく。いつものスタンガンだ。
なんとか動かせる上半身だけを使って、ずりずりと這いずるように台車に乗った。
1メートルも動いていないのに、噴き出す脂汗が止まらない。
台車がごろごろと動いて、ぐちゃぐちゃになった僕を運ぶ。見付からないように、ぼくは親指の先を咥えて泣いていた。
こんな風にびしょ濡れだったら、きっとばれないよね。汚いぼくを、誰も見ないよね。


ぼくが過ごしているいつもの場所に辿り着くと、台車が傾いて、床に転がされる。
体中が冷たくて、痛い。
廊下の突き当たり。そこは部屋ですらない。薄汚れた金属の衝立が立てられていて、
そこに隠された空間が、ぼくと呼ばれる何か可笑しな生き物の棲息地だった。
痛む体を引き摺って、衝立の陰に隠れた。少しだけほっとする。
洗濯続きでよれよれだけど、新しい毛布が支給されていたから。
……ごはんを、ごはんを、食べなきゃ。
背の低いお皿のビニール蓋を取ると、白く澱んだ塩辛いスープが冷え切っていた。
嫌な物を思い出して、目の前がぐにゃぐにゃに歪む。
右手でお皿を掲げて、左手で鼻を摘んで、スープを口の中に入れる。
精液特有の青臭い不快な悪臭が口にも鼻腔にも充満して、猛烈な吐き気がした。
スープは塩辛いだけなのに、喉まで絡んだ濃厚な精液が汁気を与えられて復活して、大暴れしているんだ。
大量の精液を飲まされているみたいだ。飲まされてるんじゃなくて、飲んでるんだ、自分から。
「はっ………はっ………はぁ………」
全部を飲み下すと、気持ち悪い汗と痩せ我慢の涙で、顔がびしょびしょになる。
鼻を啜って、他に何かあったらって、祈った。
祈りは通じて、パンが切れ端がある。どうしてだろう。今日はそんなに頑張れたのだろうか。
パンに味なんてものはない。カラカラに干乾びたパンは口の中に張り付くけれど、お腹が膨れる素敵な恵みだ。
週に二回も食べれれば、もっと嬉しいのに。

背中の痛みが酷い。足の裏はまだましだ。熱が出ているみたいで、額が燃えるように熱かった。
それでも、休まなきゃ。こんなぼくにだって、また明日は来るんだ。毛布に包まって、ぎゅっと目を閉じる。
なんだか天使みたいに奇麗な歌が聞こえたけれど、まだ御迎えじゃないよね。
ぼくより高い他のお兄様方は、唄でお客様を惹き付けたりもする。
馬鹿だから、真似しようと思ったんだ。口はもごもごと動いたけれど、馬鹿だから、駄目だから、
ぼくは子守唄も聞いたことがないのだから。


414 :前編 6/6:2009/03/24(火) 21:08:24 ID:k2YFiZGb


一番古い僕の思い出は、どんよりと曇った空だった気がする。
冷たい風の吹く、枯れた森をじりじりと歩いて、水汲みと薪拾いに勤しむ。
僕は確か、末の子だった。
上のお兄さんとお姉さんはみんな大きくて、畑仕事ができたり、近所に嫁いだりしていたのに。

自分の家に余裕がないなんて分かり切っていたから、棄てられないように一生懸命だった。
ちゃんといい子にして、どんな言いつけでも守った。我儘も言わなかった気がするのに。
それでも僕は、家で一番の役立たずだったから。

数字として並ぶたくさんのクレジット。
糧食と生活必需品が詰まった袋を開けて、嬉しそうに綻ぶ皆の顔は、よく覚えている。
あんな幸せそうな表情なんて、僕に見せてくれたのはその時の一度だけ。
その笑顔も、僕ではなくて、代金に向けられていたもの。
僕はもうその時から、ヒトじゃなかった。
顔をくしゃくしゃにして、どういう言葉を振り絞って彼らに泣き叫んだだろう。
僕の言葉は豚の鳴き声みたいに聞こえたのだろうか。
とても怖い男の人の、凄い力で襟首を曳かれて、大きなおんぼろ小屋みたいなトラックに容れられて、
最後にお陽様を見たのは、錆び付いた鉄扉を閉められた時。
それからの僕は、まともにお陽様を浴びていない。



すごい金属音がしたから、ゆっくりと瞼を開く。
衝立が蹴飛ばされたのかな。黒いかっちりしたブーツが目の前にあった。
「起きろ。仕事だ。」
恐ろしい言葉を聞いて、視界が黒ずんだ。
ぼくはどれだけ休ませてもらえたの?頭が痛いよ、熱もあるよ。傷も治ってなくて、おなかはぺこぺこなのに。
それなのに僕は、機械のように、ちゃんと半身を上げていた。恐ろしい宣告を告げた人を真っ直ぐに見つめて。
「番頭さん お願い 助けて。」
感情は動いてないのに、何故か頬に小川が流れる。泣きたい気持ちじゃない。
泣いたら殴られるから、泣きたくないのに。
番頭さんは無言で衝立を蹴飛ばす。金属の軋む音と共に、ぼくの心は断末魔の悲鳴を上げた。

ぜえぜえ喘ぎながら進む廊下は、無限の距離があるように感じられる。
ギロチンに使う拘束具みたいに、首と両手首を枷に嵌められて、それは鎖で繋がれて、先端は番頭さんの掌中にある。
こういう役目なんだ。きっとぼくは、こうされる為に生まれて来た生き物なんだ。
生まれ変わってもこんな人間になるのだろうか。それぐらいならいっそ、本物のごきぶりにして貰いたい。

「なんだそれは。死に掛けじゃないか。」
「ですから、今夜ばかりはお安くしますよ。通常の70%で如何でしょう。」
「帰ると言った筈だ。死んだら料金は三倍だろう。屍姦の趣味も無い。世話になったな。」
大柄な男性は、不機嫌さを隠そうともせず、コートを翻して自動ドアの向こうへと消えて行った。
「………………。」
残されたのは、NIOHさまみたいな顔をして警棒を握り締める番頭さんと、
出て来たばかりなのに息絶え絶えで、顔を真っ青にして喘息みたいな呼気を漏らす、役立たずの男娼。

「愛想良くしろっつったろぅ!穀潰しのクソガキ!俺の言った事が守れねえか!」
……もう駄目だよ。どうにもならないよ。
体はきっと殴られているのに、重い圧迫感と鈍い衝撃しか感じない。ちっとも痛くない。
ぼく、本当に死んじゃうよ。休めるよね。商品が生ゴミになったら、番頭さんもイヤだよね。
何かが潰れる嫌な音と、誰かの叫ぶ、罵りの怒号がだんだんと遠くなる。ぼくは深い海に沈んでゆく。
ああ、休める。休めるんだ。休、め……る……