ショタとお兄さんでエロパロ 保管庫@ ウィキ

無題 406-411

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
406 : 名無しさん@ピンキー : 2010/11/02(火) 01:36:31 ID: dVvV8O0Q


     「やめてって言わなかったらやめるとは」
     彼が仰向けに寝転がりながらぼくの背中に向けて言った。
     確かにこれにはぼくも自分のことながら驚いた。急速な前言撤回もそうだが、過去に男娼の少年と今まで何人と寝たか、などと話しながら腰を揺すったこともあったがその時は平気どころか楽しかった。それがここへ来て、スイのことと思った途端に元気をなくした。
     もはや彼に対して感情が一線を越したということなのか。
     ただの行きずりの子供とは思えなくなったということか。
     「気が済んだなら、早く出てください」
     まだ幾分熱を含んだ声だが、内容はぼくを拒絶するのみでため息が出た。
     脱いだ上着をひっかけて立ち上がろうとした。すると少し体が重い。いや服が重いのだ。
     見やれば、彼が前髪で顔の半分を隠し、いつもの無表情でぼくの服を掴んでいた。
     意図が分からずぼくは立ち尽くした。
     「・・・・・・・ほんとに行く、ですか」
     さっきの拒絶はなんだったのか。ぼくはキミにひどいことをしたというのに。
     全裸で浅黒い体が四つんばいになっている。体はまだその下に燃えるような火照りを感じているように薄赤い。
     どうしようもないことを仕出かしたと思ったが、まだまだ挽回はできるかもしれない。とぼくは内心で笑った。
     「行くよ、なんだかとてもキミがかわいそうに思えちゃったんだよ」
     スイの長い前髪を優しくかきあげた。潤った濃い緑が切なげに揺れている。もっと見ていたいから枕もとの台の、薬袋の隣にあった髪留めでその前髪を額の上で留めた。
     「あんまりキミが可愛かったから。ごめんね、間違ってたよ今更謝っても駄目かな」
     力なく服を掴んでいた手は下ろされて、ベッドについた。彼はぼくから目をそらし、しばし宙を泳がせてから、もう一方の手を自らの股間へやった。小刻みに、一定のリズムで体が揺れる。
     「何してるのかな」
     こうやってまじまじと見ると、彼の目は大きく、つり上がって猫のようだった。幼く膨らんだ頬に小さなアゴ、今や先ほどの情事によって濡れた小さな唇は悲しそうに切なそうにへの字に薄く開かれている。
     また小さな情欲が湧き、その口唇にむしゃぶりつきたくなった。が、なんとかツバと一緒に飲み込んだ。
     今、スイのほうがぼくを求めている。
     小さな優越感と、これを上手くやれば次に繋げる期待でまた箇所が膨らんでいく気がした。
     ぼくはたった一度にしたくないのだ。彼の中で最悪の大人の1人になったままでいたくなかった。
     「じい」
     彼は顔を真っ赤にし、俯き加減に呟いた。
     ここからでは尻しか見えないが、確かに腰が揺れている。あのペン以外触れたことのないような手が、今自らの陰茎を掴みしごいてひたすら自分の淫らな感覚を満たそうとしているのか。
     「1人でやるほうがいいんじゃない。それとも、どうしたいのかな」
     涙がいっぱいたまった瞳がこちらを見る。さすがに何にも利益の出ない相手に懇願するのは初めてなのだろう、自尊心との葛藤から泣きたくなったのか。
     「・・・・・・・・・・・・・・・最後まで、んぅ・・・・・・・してください」
     「駄目だよ、頼む時はちゃんと言わなきゃ伝わらないよ」
     「俺の尻穴に、ニルさんの・・・・・・ち、んこ突き入れてください」
     もしかしたら彼は今のぼくとのやりとりで、自分のものをおちんぽと覚え、ぼくのものをちんこと覚えたのではないだろうか。そう思うと少し可愛いらしい。
     「無理だね。だって突っ込んだらスイ君明日からぼくのこと嫌いになっちゃうでしょ」
     「!・・・」
     「ぼくはね、本当にキミが好きになっちゃったんだよ。もう遅いかもしれないけど、大切なんだ。だからぼくはキミを傷つけたくない」
     こんな詭弁を彼が信じるとは思えない。自分でもあまりにも虫のいいことを言っていて、他人の振りした自分が爆笑しているような感覚に襲われる。
     「だ・・・・・・・・・・・・・大丈夫。ニルさんのこと、ならない。嫌いに・・・。だからお願い」
     彼は両腕の力もなくなったのか、尻だけ突き上げるような体勢でぼくを誘った。
     淫乱に見上げる目、汗ばんだ黒い肌、前後に揺れる尻。なかなか我慢できるものではなかった。

407 : 名無しさん@ピンキー : 2010/11/02(火) 01:41:03 ID: dVvV8O0Q
     ぼくの体の上に乗り、猫のようにぼくの口を舐めてくる。どうやら彼はキスが好きなようだ。
     薄目開いて中々反応をしないぼくに苛立ったのか、悔しげに眉を寄せる。小さく口を開くとすかさず舌を滑り込ませてきた。ちゅくちゅくと音を立ててぼくの口を吸う。お腹が空いた獣のように、乳飲み子のように口ばかりをむさぼり、頭が蕩けてしまいそうな熱を注ぎこまれる。
     アゴに添えられた小さな両手が、妙に心地よい。細い指で引かれるのがぼくを求めてくれているように感じて嬉しい。
     もしかしたらこれが彼の愛情表現なのではないかと自惚れてしまいそうになるのを押しとどめ、ぼくは彼の小さな尻に手を伸ばした。
     柔らかな双丘を両手で皮膚を撫でるとゆっくり力が抜けていく。快感で漏れ出る熱い吐息を聞きながら、ぼくの腹の上に彼の股間を落とした。今や大きく股を広げながらぼくの上に寝そべるような体勢になっている。
     彼が未だにぼくの口を求めるので、先ほど濡らした溝に再び指を滑り込ませた。今更ながら彼が震える。
     臓器への穴の皺を指先でなぞる。じれったいのか彼のほうから腰を前後に揺らし始めた。その流れで中指の先が穴へ入った。強い衝撃を受けたように彼は背をそらし首を上げた。腹の間にあった彼の竿が一瞬律動すると、びくびくと溢れ始めた。
     「あぁぁあああ!」
     幼い股間の筋肉が跳ね上がり尻や玉が引き締まる。入りかけた中指も抜けた。
     あまりの快感に彼は涙を流しながらぼくの上で息を吐き続けた。
     「いいなあ」
     1人で楽しそうな彼が気に入らず、ぼくは彼の精液を拾って指をぬめらした後、中指を一気に差し込んだ。きゃふっと高い可愛らしい声を上げて再び彼はのけぞった。
     「あ、あ、あ、あぅあぁあぁあん、や、いや、いや」
     ずくずくと肛門に抜き差しすると、ヨダレをたらしながら彼はぼくの上で揺れた。もう1本指を足して彼の中を楽しむ。
     ふわふわで絡みつく内部に、細く狭いのにどこまでも奥がある。こんな小さい穴だ、良くないはずがない。
     指を曲げ、内壁をこすると一度はしぼんだ彼のものがまた腹の間で強くなるのを感じる。顔をこれ以上ないくらい真っ赤にしながら、嫌がってはいるがどうにももっとやってくれと言っているようにしか見えない。
     「やだぁ指駄目、ら、あぁだめぇ、曲げない、でっ」
     もしかしたらさっきのやりとりで、やめろと言わないとやめてしまうと思われているのではなだろうか。なんということだ、そんなことをしなくてももうやめないというのに。むしょうに可愛らしく思え、もっと刺激してあげなくてはいけない気がした。
     「あっあッあ、はぁ駄目、だからぁぁ、ぃッひぁぁあんん」
     ぼくの腹に股間を擦り付けながら、再び果てた。お薬で良くなっているとはいえ、元を考えると中々元気がいい。
     「・・・・・・・・・・・・はぁ、ふぁニルさん・・・ニルさん」
     涙で濡れた顔が近づき、柔らかくついばむようにキスをし始める。ぼくの頭に腕を回ししがみつく。
     他に方法を知らないのだろうか。
     彼はぼくの性器も自分のものも見ないようにしているのか、ただひたすらぼくの顔を見て、舐めた。そんなことじゃお薬の欲からは解放されないだろうに、やはりどこか可哀想なのだ。
     「スイ君。起きて、ぼくのちんこ中に入れさせてよ」
     びくっと動揺の色が浮かんだ。避けては通れない行為だとわかっていただろうに。
     彼が上半身を起こしてからぼくも起き、壁に背を預けて、彼の股ごしに自分の服の前を緩めて取り出した。怒張した性器が黒く、液でどゅるどゅるに光っている。振り返ってそれを確認する彼が息を呑んだのが見えた。
     そのまま彼が腰を落とせば入ってしまう体勢だと言うのに、怖気づいたのか彼は動けない。

408 : 名無しさん@ピンキー : 2010/11/02(火) 01:44:02 ID: dVvV8O0Q
     「さっき突っ込んで、って言ったじゃん。どうしたの」
     それでもスイの前のものは三度張り詰めて腹につきそうになっている。
     「・・・・・・き、嫌われないかな」
     「誰が誰を嫌うって?」
     「ニルさんが俺を」
     じれったい。意味が分からない。ぼくは彼の肛門に両手で指を三本入れ左右に開いた。
     苦痛と快楽で汗を滲ませて彼は鳴いた。
     「ひゃっ・・・くぁ」
     「ちんこぶっさされるのがいやなの?」
     「・・・・・・やじゃない、だからやだ、好き。好きだからやだ」
     「・・・・・・・・・・・・・・・・・・伝わらないよ」
     「・・・んぅ、・・・っう・・・俺は、インランだとか言われるのが嫌だ、でも突っ込まれるのが好きだ。だけど、するならば、誠意が、俺は、ニルさんが欲しくてエッチしたいとは違う。信頼したいから、なの。
    ちんこ好き、好きだけどニルさんを好きになりたいからする。思い、違いしないで」
     涙を迸らせながらお願いしながらキスをしてきた。この短期間で心変わりしたのか?違う、ぼくを許そうとしているのか。
     普通の観点から見たら、性行為をこんなに軽々しく見るものではないが、彼はコミュニケーションの過程として見ているのだろうか。いやこの状況ならば仕方のないことか。
     でもやはり、好きな子が素直になってくれるのは嬉しい。行為から好意を持とうとする様は健気で、少し理解から外れているが、ひどく愛らしく思えた。
     「スイ君はまじめだから、嫌いなままエッチしたくないんだよね。どんなにスケベで淫乱で姑息で今まで何本もしゃぶってきてても、ぼくは大丈夫だよ」
     最後は嘘だ。彼の口から本数を伝えられたら耐えられない。
     そのまま彼はぼくの胸にもたれかかりしゃくりを上げて泣き出してしまった。腰を下ろすのですかさずぼくは彼の下の口に上手く入るように動いた。
     「んああああああああああああ」
     ずぶずぶと中に入っていく、彼の高い声が鳴き声なのか喘ぎなのか区別のつかない叫びとなって部屋に響く。
     思った以上、はるかに熱い。下腹部にこれ以上ないような快感が波紋のようにビリビリと流れる、体重がそのままかかるので、全部入るまで時間はかからなかった。
     顔を手で覆ってしゃくりあげる。横隔膜の振動が腹に伝わって、きゅ、としまって心地よい。
     だがまさか、半合意の上で挿入の際に本気で泣かれたのは初めてだったので、少し困った。
     動いて良いのか。
     「ニルさぁん、俺、これ好き・・・・・・好きだけど、そうじゃないの、体じゃないの、心もあるのぉ」
     そう言ってひぐひぐ泣いてしまう。彼は今まで大人になんと言われてきたのだろうか。今だけは愛され、終われば売女のようにひどく罵られてきたのではないだろうか。ぼくのような興味だけで近寄ってきたヤツもいたのかもしれない。
     結局抱かれても、その一瞬以上心を注がれないのが嫌だったのか。
     彼は頭もいい上にかなり真面目だ、人を騙すことも人から騙されることもない。一夜を共にすることを簡単に仕事と割り切れず、どんな相手にも誠意を持って愛そうとしてきたのだろう。
     感じれば感じるほど可哀想な少年だ。
     ぼくは彼の体を抱きしめた。
     「スイ君は本当に素直で、真面目で、可哀想だ。大好きだよホントだよ」
     聞いて彼は少し安心したようにうなづいた。所詮ぼくも彼の今一瞬が欲しいだけで近づいたというのに、初めに言ったのをまさか忘れてはいないだろう。少年とは、今この瞬間があまりに美しいから、ぼくのようなゴミが寄ってくる。
     「ニルさん・・・」
     大きな緑が二つぼくを見据えた。それからまた目を閉じてキスをしようとする。座高の違いから、腰が上がりゆっくり抜けていく。ぞくぞくと背筋を這う感覚と、ぼく自身初めて人を愛したような滑稽な満足感でいっぱいになる。
     「う、・・・・・・動くからニルさん」
     ぼくの張り詰めた感情を理解してか、彼はカリがギリギリで口に引っかかった状況からすぐに体重を下ろして全部納めた。ズクッと急激に与えられた快感にぼくは声を上げてしまいそうになるのを必死で抑えた。
     「ニルさん・・・ニルさん・・・・・・おおき・・・、い、ん、ん、」
     少し浮かせてまた奥へ、やわい感覚が少しずつ突き上げてくる。

409 : 名無しさん@ピンキー : 2010/11/02(火) 01:45:56 ID: dVvV8O0Q
     1つ揺するたび、じくりと感覚が広がっていく、じくじくじくと指先まで熱くなったところで彼の律動だけでは物足りないので、入れたまま彼を持ち上げた。
     体重が軽すぎるのだ。その分力も弱い。
     枕を引きづり、彼の腰の下に支えとして持ってきてからベッドに彼を倒した。自分の非力さを申し訳なく思っているように彼は眉を寄せる。
     枕のおかげで高く上がった尻穴は、大分具合が良かった。体の柔らかい足を持ち上げれば顔のすぐ近くまでつま先が上がる。
     抜き差しを始めれば、彼はおかしくなったように鳴いた。
     「なあ・・・ッん!あ!あ!はぁ、あん!だ!駄目!奥、あ!」
     コリコリとした内臓を内側からすりあげると、彼の前のものが触れてもいないのに噴出す。さすがに薄くなった液を指で掬い彼の顔の近くに見せると、律動に震えながら彼はその指を舐め始めた。
     やれとは言っていないのに。小さい子が甘い水あめを舐めるような蕩けた表情で指を舐める。
     指の間も、爪の先も残らず舐めとった、爪の先を舌先でちろちろともう無いのかと刺激される、騙された。ぼくはその口にしゃぶりついてしまった。
     無論まずい。
     口を離してから二人揃って舌を出した、その顔を見合わせてぼくは笑った。初めて彼が冗談めいたことをしたのだ。
     そうすると、驚いたことに、彼もおずおずと慣れないように笑おうとした。目を細め口角を上げようとしている。本当に初めて笑う、といった様子だった。少しいびつな笑みが信じられないほど愛しかった。
     「スイ君、」
     「・・・ニルさん」
     彼の細い腕がぼくの背中に回された。短くて全然届いて居ない。ぼくは顔を彼の首にうずめながら腰を叩きつけた。もはや力任せの突き入れだった。
     肌と肌が触れて変な拍手みたいに音が響く、顔のすぐ近くで甘い声が上げられて頭がおかしくなりそうだ。
     腹いっぱいに溜まった熱い感情が今にも噴出しそうだが、その瞬間を堪える。彼の張ったものを掴み一緒に扱くと彼の声がいっそう高くなる。
     「ぉ、あ、っあ、っあ、んあっへ、あぁっああぁぁあ!!ニルさん、にるさん!」
     「スイ君・・・!!」
     ただそういう生き物になったように一心不乱に腰を振った。彼の玉が収縮するのと同時に門の筋肉が絡みついてきた。たくさん歩いてきた股間は締りがよく絞りつくされるような感覚が走る、最奥へと突き込むと、彼の中にどゅくどきゅくと液を吐き出した。
     「・・・ハァ・・・はは、ニル・・・さんいっぱい」
     脳幹が麻痺したように思考が出来ず、彼の上に覆いかぶさった。

410 : 名無しさん@ピンキー : 2010/11/02(火) 01:48:47 ID: dVvV8O0Q
    エピローグ

     魔が差した。
     雪はまだ降らないが夜の空気は冷たく、頬の皮膚がぴりぴりと痛んだ。興奮で上気した顔面はそんなこともお構いなしに無理やり笑みを作った。表情筋に無理やり持ち上げられた皮が悲鳴を上げる。
     乾いた皮膚が裂けるような痛みを訴える。やはり潤いが欲しいのだ。
     真っ暗な路地裏に、少年の高い悲鳴が上がった。
     それ以外は、なんということもない。建物の壁以外あるのは冷たい空気と夜の闇だけだった。
     少年は腕を強く捻られ、体を建物の薄汚れた壁に押し付けられて潰れた声を漏らした。
     彼の露出された手首がとても温かい。
     「はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、ハア、ハア、ハハ、ハハハ。ゴメンネ。ごめん、キミが悪いんだよ。こんな時間に外にいちゃあ」
     ぼくみたいなのは、ぼくじゃなくてもいくらでもいる。
     あの日の翌日、スイは高熱を出しそれから生死の境をさまよった。元々少し変わった体質で、体自体丈夫ではないのに妙な薬に加え、変態に襲われたのだ。一命を取り留めたのも奇跡に近かった。
     快気祝いとお詫びに彼の好きな遠方の美味しい水を買いに行き、意気揚々と家に戻ると彼はいなかった。もちろん笑顔が日の光のようにまぶしいがぼくにだけ辛辣な視線を送る妹も屋敷からいなくなっていた。既に部屋は片付けられ、2人がいた形跡は全く残っていなかった。
     父に聞けば、「故郷に帰った」とだけ伝えられた。
     スイにはきっとこれ以上ないくらい嫌われたのだ。そうとしか思えなかった。看病をしようものなら妹から蝿のごとく追い払われ、隙を見て会いに行けば上の空で反応はない。ぼくの前で笑ってくれたのはあの一度きりで最後だった。
     なんとも女々しく未練がましい感情に襲われた。鳩尾にずしりと重くのしかかる。かと思えば今はぽっかり開いた空洞のように軽い。
     いくら雰囲気の似た少年を買おうとも、緑の目の子の代わりにはならなかった。事の終わった後の悲壮感は今まで味わったことがないほど打ちのめされた。
     まさか、線の細い少年ならば誰でも良いといえるほど無節操だったぼくが1人の子供をずっと覚えているということが信じられなかった。
     黒い肌の上に淫らに白濁が散った様を思い出すとツバが出る。だが同時に堪えられない渇きを身に感じ、夜な夜な人気のない道を徘徊するようになった。やはり目が行くのは彼に似た少年だった。
     そんなことをしながら2ヶ月以上経った。季節も変わろうとしている。街の空気が変わっても一向に奇妙な空腹感は治まらなかった。
     今回の少年は、顔も見えないような灯りのない道ですれ違っただけだった。背格好が似ていた。ただそれだけだ。
     「駄目じゃないか、パパもママもキミにはいるんだろう。この時間をこんな場所で1人で歩いてるなんて、悪い子なのかな」
     耳の後ろでささやくと、壁に押し付けられたまま小さく抵抗する少年が、カヒっと絞った声を出した。
     デジャヴか。聞いたことのある声だ。
     鼻を押し付けた頭皮も、嗅いだ覚えがある。こちらをにらむ目の色が緑色をしていなかっただろうか。
     ついに幻覚まで見るようになるとは、タチの悪い組合とは顔が利くがまだ薬に手を出してはいなかったというのに、愛し過ぎると病気になるのか。
     「ははは、駄目だよスイ君の真似したって、ちょっとそう考えたら余計興奮してきた」
     後ろから彼のズボンの前を解き、素早く下ろした。冷たい外気に下半身をさらされて彼はびくっと震えた。
     片方の腕は彼の腕を捻って壁に押し付け、もう片方の手で尻を揉みしだいた。彼の緊張が手のひらに伝わる。
     「ニルさん!」
     高い良い声だ。スイ君そっくりだ。さすがは幻、何もかも良く似ている。
     ぼくの名前はニールだ、呼びづらいと伸ばさないで呼ぶのは彼くらいのもので、なぜだか呼ばれただけでひどく胸がざらついた。
     「スイ君?」
     「そうだ!もうやめてくださいニルさん!俺です」
     ぼくは幻ごときにからかわれているようでイライラした。何の滑りもない指をそのまま彼の肛門に突き入れた。
     「いっひぁ・・・!」
     無理に伸ばされた門の痛みか、それとなく少し気持ち良さそうな声を上げた。
     「なんで、スイ君はなんでぼくの前からいなくなっちゃったのかなあ大好きだって言ったのに。スイ君もぼくのこと許してくれたのに」
     「ニルさんは、客観的にもっと自分を見れるようになると良い!」
     何を言っているんだこの幻は。ぼくは慣らすのもそこそこに自分の服の前を開け、彼の尻にぼくの起立したものを突き入れた。
     甘さのない悲鳴が耳に響いた。

411 : 名無しさん@ピンキー : 2010/11/02(火) 01:49:50 ID: dVvV8O0Q
     狭くキツイ肛門は、彼自身がひどく緊張してとても固く感じた。固すぎて辛い
     「はぁーっはぁーっ、俺は、故郷に、・・・妹を置いて、戻った。イル様の元で勉強する、許しが出た。妹を、こんな変質者がうろつく街にいさせられない。・・・・・・・・・屋敷に戻れば、イル様は、ニルさんが俺が居ない間に狂ったと・・・・・・」
     なんて現実的なことばかり並べる幻だ。そうであればいいとぼくが思っていることを連ねる。そんな都合の良い話があるはずがない。イルとはぼくの父だ。ぼくの仕出かす悪ごとを色々頑張ってくれているらしいが、そんなことはぼくにとってはどうでもいいことだった。
     ぼくは彼の片足を掴んで高く上げた。引っかかった衣類が邪魔で仕方がない。少し緩んだ穴に腰を打ちつけた。
     「あっ・・・ぐ!あ、あ!だから!・・・なんて人だ、愚か!なんて愚かだ、俺のことなんか、ニルさんは後5年も愛さないクセに!!勝手におかしくなって!」
     「ああ、そうだねえ。大人になったスイ君なんて、考えたくもないなあ」
     一突きごとに彼の声が良くなっていく。股の滑りも良くなって、彼自身も大分温かくなっている。
     「下衆!ゲスだ!ひぁ・・・!や、後ろからは嫌だ!・・・・・・その、っひ、その根・・・性、治してやる」
     既にぼくは彼の腕を離していた、彼は片足を上げて少し回りやすくなった上体を、捻りぼくの顔のほうへ向いた。夜目でうっすら見える瞳は、あの深い湖の底のような緑だった。
     彼はぼくの上着を掴み、体重をぼくの股間に預け少し跳躍した。深く沈みこんで、下腹部に得も言われぬ快感が走る。
     足を浮かせながら彼はぼくにしがみつき、口付けた。なんとも無茶な体勢だ。
     小さな口がぼくの口をついばむ。一度触れてから少し体を離し、彼は足をぼくの目の前で振り、反転した。中身が回ってじゅくっと腹に滲む。
     向かい合って抱き合う形になった、改めて彼は再会を喜ぶ恋人のようにむさぼるようなキスをしてきた。
     よく知った口の味だ。想像できないほど積極的な舌をぼくは受け入れた。舌先同士でちろちろと触れ合うと、彼が少しおかしそうに息を吹いた。分泌されるヨダレをお互い舐めあい、熱を交換する。
     もう逃げられない、彼は本物だ。
     壁に彼の背を預けるとぼくはまた腰を動かした。両腕で彼の両足を担ぎ中心を掘る。
     「ニ、ニルっさんが!もう・・・悪ごとしないっように!・・・俺、やるからぁあ、頑張っ!あんあっ、イル様に!頼・・・!ひ、ひ、は、あ、あぁ!」
     「スイ君!スイ君!何言ってるかちょっと分からないけど!スイ君なんだね!スイ君気持ち良い?ぼくすっごく気持ちいいよ!これからいっぱい楽しいことしようね!戻ってきてくれて嬉しいよ!気持ち良いよ!」
     「あ、あ、あ、あ、ムカつっ・・・あ、あんああぁ!」
     黒い喉を晒しながら彼は壁のほうへ反れた。尻穴がきゅぅぅとぼくを抱きしめるように絞めて来るので手前へ手前へと擦った。濃い白い液体がぴゅくぴゅくと跳ねる。ぼくが突き上げるたび出るのが面白い。
     「ほらほらほらもっともっともっと絞めて、良いよやっぱり大好きだよスイ君---!」
     舌を出して恍惚の表情を浮かべる彼を見ながらぼくはまた、彼の中に自分の欲を放った。
     登りきるような快楽が下腹部から脳幹へ伝わる。
     彼がぼくのもとへ帰ってきてくれた、この満足感があの時以来の快感を呼び起こす。
     ぴりぴりに乾燥した感覚が潤いを得たような、砂漠が一転して一面の緑になったような、空腹に似た空虚感が埋まったのだ。
     地面に崩れ落ちてから顔を見合わせた。
     「仕方がない人だ」
     猫のように大きな緑の目が細められる。まだ不器用な笑顔だ。それが少し嬉しかった。ぼくの前以外ではまだ誰にも見せていないのではないだろうか。またうぬぼれてしまいそうだ。
     彼の小さな両手がぼくの実際ぴりぴりの頬を覆う。温かくてしっとりしていてとても気持ちが良かった。
     どちらともなくお互い口を寄せた。彼に会うまで幾度もしてきたが、キスがここまで気持ちがよいとは知らなかった。
     冷たい外気に、お互いの熱を冷ますことなく柔らかく長く口を欲し合う。
     
    終

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