魔法少女リリカルなのはMOVIE1st THE COMICS第1話

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<p>時空管理局次元航行部保管 公式記録<br /> 新暦65年発生案件 《P.T事件》資料<br /> これは本件の容疑者兼被害者に対する民間協力者の「説得」に関する資料であり<br /> 観測域外の事象に関しては本人及び関係者の証言によって状況を記載している</p> <p>誰かが言ってた 『世界の未来は分からなくても』『明日の自分は今日の自分が知っている』<br /> 私はまだ本当に子供で 未来も自分のこともきっとわかってないけど 間違いのないことがひとつだけ<br /> 私の現在(いま)は 私自身で選んだってこと</p> <p>まだ魔法を知らなかった少女のころ……――それは運命とは出会わずにいたころ</p> <p>魔法少女リリカルなのはMOVIE 1st THE COMICS<br /> Sequence:0-1「新暦65年第97管理外世界 高町なのは」</p> <p>日本海鳴市市街地 海鳴市藤見町 高町家 07:45</p> <p>桃子「なのは、はいお弁当!」<br /> なのは「ありがと、おかーさん!」<br /> 桃子「いってらっしゃい。気をつけてね」<br /> なのは「うん!行ってきまーすっ」<br /> わたしは高町なのは。喫茶店経営の両親のもと、3人きょうだいの末っ子に生まれて、<br /> 近頃は本当に何事もなく、学校の勉強とか、春休みに買ってもらったばっかりの携帯電話とか、<br />     <br /> 私立聖祥大学附属小学校 08:15</p> <p>今年も同じクラスになれた仲良しの友達とか<br /> アリサ「なのは!」<br /> すずか「おはよう、なのはちゃん」<br /> なのは「アリサちゃん、すずかちゃん」<br /> いろんな幸せに囲まれて ごくごく普通に 平凡に暮らしてるそんな小学生<br /> 将来の夢は?って聞かれたら「まだ分からない」って答えるしかないのが ちょっとだけ最近の悩みごと</p> <p>私立聖祥大学附属小学校屋上 12:10</p> <p>アリサ「ま――そりゃそうでしょ。普通の小3は未来の夢なんて決まってないわよ」<br /> なのは「うん、でもアリサちゃんとすずかちゃんはもう決まってるでしょ?」<br /> アリサ「でも、全然漠然とよ。パパとママの会社経営(お仕事)あたしもやれたらいいなってくらいだし」<br /> すずか「私もだよ。ぼんやりと「できたらいいな」って思ってるだけ」<br /> なのは「そーお?」<br /> すずか「機械系とか工学系とか好きだから、そういうのができたらうれしいな――って」<br /> アリサ「まあ、ほかにもいろいろ興味津々なことはあるし、別になんにも決まってないのとおんなじよ」<br /> なのは「そっか……」「あ!そういえば昨日のテレビ!」<br /> アリサ「見た見た!『動物天国』!」<br /> すずか「面白かったね――」</p> <p>14:50</p> <p>アリサ「じゃあ、なのは」<br /> すずか「また明日ね――」<br /> なのは「うん!」<br /> アリサ・すずか「メールするから!」<br /> なのは「うん!おけいこ、がんばって」<br /> すずか「ね、アリサちゃん。なのはちゃん最近ちょっと悩み気味なのかな?」<br /> アリサ「うーん。ま――もともと考えすぎっていうか思い詰める子だからね――」<br /> すずか「うん……」<br /> アリサ「たぶんね、「何かやらなきゃ」って気持ちがあるのにその行き先が見つからないのよ」<br /> すずか「なのはちゃん、気持ちが強い子だもんねぇ」<br /> アリサ「そーそー。情熱家っていうか突撃ロケットっていうか、勉強でもスポーツでもなのはの気持ちの行き先、<br />     夢中になれること見つかればいいんだけど」<br /> すずか「なのはちゃん、一度決めたら行動早いもんねぇ」<br /> アリサ「昔はそれで大変な目にあわされたけどね!」<br /> すずか「あはは。でもやっぱりそういうなのはちゃんがいたから――わたしたち3人は友達になれたんだし」<br /> アリサ「ま―ね」<br /> すずか「わたしたちも何か探してあげよう。なのはちゃんが夢中になれること」<br /> アリサ「そーね。でも案外なのはの事だから、自分でちゃんと見つけちゃうかもだけど」</p> <p>家族がいて友達がいて おうちとベッドとごはんの心配をしなくてよくて 学校だって楽しいのに<br /> 寂しくなる理由なんて どこにもないのに 悲しいような 苦しくなるような 行き場のない気持ちが 胸の奥から出て行かない</p> <p>なのは「~~~………ッ!」「うああああああああああああ~~~!」「はっ、はっ」</p> <p>同日 第1世界ミッドチルダ 次元港<br /> ユーノ・スクライア 第97管理外世界へ渡航</p> <p>受付「管理外世界への渡航――渡航目的は指定遺失物(ロストロギア)の捜索?」<br /> ユーノ「はい」<br /> 受付「あの、管理外世界では発掘や探索行為は……」<br /> ユーノ「いや違います、発掘じゃなくて無くしものなんです。輸送中に事故があってその世界に落ちてるはずだって」<br /> 受付「なるほど、捜索対象は危険物指定ですか」<br /> ユーノ「はい。管理局には連絡済みで先行調査の許可も取っています。<br />     それから現地での魔法使用許可と魔導端末(デバイス)の持ち込みも」<br /> 受付「かしこまりました。それでは端末を確認させていただきます」<br /> ユーノ「お願いします」</p> <p>この決断によって 彼と彼が保有していた魔導端末は 後に高町なのは接触することとなり<br /> その接触は本事件において極めて重要な項目となる</p> <p>To be Next Sequence:0-2「NC63 Midchilda/Fate Testarossa(I)」</p> <p>心の奥底にある何か それは何を求めているのだろうか?</p>

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