魔法少女リリカルなのはStrikerS第14話

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魔法少女リリカルなのはStrikerS第14話」(2009/12/05 (土) 16:46:45) の最新版変更点

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<p>魔法少女リリカルなのはStrikerS 第14話【Mothers&Children】</p> <p>なのは「一人ぼっちの切なさと、普通と違うことの寂しさ。きっと、皆知っている。<br />      大切な人がいて、色んなものを分け合えて、支えてもらったから…私は今ここにいる。<br />      だけど、魔法の力以外で、戦うこと以外で、私は何ができるんだろう。行き場のない小さな瞳に、<br />      私は…どう答えればいいんだろう。魔法少女リリカルなのはStrikerS…始まります」</p> <p>なのは「今日は目立ったミスもなく、いい感じでした。今後も、この調子でね」<br /> スバル・ティアナ・エリオ・キャロ「ありがとうございました!」</p> <p>スバル「セカンドモードも、だいぶ馴染んできたかなぁ~」<br /> キャロ「そうですね~」<br /> スバル「変化の少ない私とキャロはともかく、ティアとエリオは大変そうだよね~」<br /> キャロ「形から変わっちゃいますし」<br /> ティアナ「あたしは、別に。ダガーモードはあくまで補助だしね」<br /> クロスミラージュ『Yes』<br /> ティアナ「複雑なのはエリオのほうでしょ」<br /> スバル「ストラーダのセカンド。過激だもんね」<br /> ストラーダ『そうでしょうか』<br /> キャロ「私はかっこいいと思うよ、ストラーダ」<br /> ストラーダ『ありがとうございます、レディ』<br /> エリオ「ストラーダと一緒に鍛えていきます。頑張ります!」</p> <p>なのは「おはよう、ヴィヴィオ。ちゃんと起きられた?」<br /> ヴィヴィオ「うん!」<br /> なのは「おはよう、フェイトちゃん」<br /> フェイト「うん。おはよう、なのは。ヴィヴィオ、なのはさんにおはようって」<br /> ヴィヴィオ「おはよー」<br /> なのは「…おはよう」<br /> フェイト「朝ごはん、一緒に食べられるでしょ?」<br /> なのは「うん!」<br /> ヴィヴィオ「あさごはん?」<br /> なのは「そう。さ、いこっ。…今日のメニューは何だろうね~」</p> <p>はやて「いやぁ~実はな。今日これから本局に行くんやけど、よかったらティアナも一緒に来とくか?って相談や」<br /> ティアナ「あ…はい」<br /> はやて「今日会う人は、フェイト隊長のお兄さん。クロノ・ハラオウン提督なんよ」<br /> ティアナ「はい」<br /> はやて「執務官資格持ちの艦船艦長さん。将来の為にもそういう偉い人の前に出る経験とか、しといたほうがええかなって」<br /> ティアナ「! ありがとうございます!同行させていただきます!」</p> <p>なのは「あれ?ティアナは?」<br /> スバル「八神部隊長と同行だそうです。本局行きとか」<br /> なのは「そっか」<br /> スバル「なのはさんも、今日はオフィスですか?」<br /> なのは「そうだよ。ライトニングは今日も現場調査だし、副隊長たちはオフシフトだし、<br />      前線メンバーは私とスバルの二人だけだね」<br /> スバル「…あはは…。何も起きないことを祈ります」</p> <p>ヴェロッサ「しかし、君の依頼通り、内密で地上本部の中身…ゲイズ中将の周りを調べてみたけど…。<br />        なんというか。本当に面白いくらい、豪腕な政略家だよね」<br /> クロノ「実力者であり、人を惹きつける牽引力もある。優秀な方だとは思う」<br /> ヴェロッサ「本部長からして、彼の後輩だしね」<br /> クロノ「黒い噂が絶えないとはいえ、彼が地上の正義の守護者であるのも事実だ」<br /> ヴェロッサ「企業や政界からの支援も山ほどあり、管理局最高評議会の覚えもめでたい。<br />         こりゃ、確かに、本局としちゃ、扱いの難しい人物だ」<br /> クロノ「そう。うかつな介入はできない。ただでさえ、海と陸。本局と地上本部はことあるごとに仕事…」</p> <p>クロノ「臨時査察を受けたそうだが、大丈夫だったか?」<br /> はやて「うん。即時査問は回避できたよ。あ、そや。紹介しとくな。うちのフォワードリーダー、執務官志望の…」<br /> ティアナ「ティアナ・ランスター二等陸士であります!」<br /> クロノ「ああ」<br /> ヴェロッサ「よろしく~」</p> <p>クロノ『前線メンバーにまで、今回の全容を?』<br /> はやて『予言関連はぼかしてあるよ。地上本部が襲われる可能性だけ』<br /> クロノ『なるほどね』</p> <p>キャロ「テロ行為って…地上本部にですか?」<br /> フェイト「まぁ、そういう可能性がある、って程度だけどね」<br /> エリオ「でも、確かに…管理局施設の魔法防御は鉄壁ですけど、ガジェットを使えば…」<br /> フェイト「そう。管理局法では、質量兵器保有は禁止だからね。対処しづらい」<br /> キャロ「しつりょうへいき?」<br /> フェイト「ああ。おおざっぱに言えば、魔力を使わない物理兵器…でいいのかな。質量物質を飛ばしてぶつけたり、<br />      爆発させたり、先史時代のミッドや古代ベルカは、そういう兵器がほとんどだったの」<br /> エリオ「聞いたことあります。一度作ってしまえば、子供でも使えるとか。指先一つで都市や世界を滅ぼしたりとか」<br /> フェイト「そう。管理局は創設以来、平和のため、安全のためにそういう武装を根絶して、<br /> ロストロギアの使用も規制し始めた。それが、150年くらい前。でも、色んな意味で武力は必要。さて、どうしたでしょう?」<br /> エリオ「あ。比較的クリーンで安全な力として、魔法文化が推奨されました」<br /> キャロ「うん、うん」<br /> フェイト「正解。魔法の力を有効に使って、管理局システムは今の形で各世界の管理を始めた。<br />      各世界が浮かぶ海、次元空間に本局。発祥の地、ミッドチルダに地上本部を置いて」<br /> キャロ「あ~!それが新暦の始まり。75年前」<br /> フェイト「そう。で、新暦前後の一番混乱してた時期に管理局を切り盛りして、<br />      今の平和を作るきっかけになったのが…?」<br /> エリオ「かの、三提督」<br /> キャロ「はぁ~」<br /> エリオ「なるほど~」<br /> フェイト「と、世界の歴史はおいといて」<br /> キャロ「あ、すみません」<br /> フェイト「ガジェットが出てくるようなら、レリック事件以外でも六課が出動になるからねってこと。しっかりやろうね」<br /> エリキャロ「はい!」</p> <p>フェイト『本当は、エリオとキャロにはもっと平和で、安全な道に進んで欲しかったんだけど』<br /><br /> カリム「情報源が不確定ということもありますが。管理局崩壊ということ自体が、現状ではありえない話ですから」<br /> はやて「そもそも。地上本部がテロやクーデターにあったとして、それがきっかけで本局まで崩壊……<br />      いうんは、考えづらいしなぁ」<br /> クロノ「まぁ、本局でも警戒強化はしてるんだがな」<br /> カリム「問題は、地上本部なんです」<br /> クロノ「ゲイズ中将は予言そのものを信用しておられない。特別な対策はとらないそうだ」<br /> カリム「異なる組織同士が協力し合うのは、難しいことです」<br /> クロノ「協力の申請も内政干渉や強制介入という言葉に言い換えられれば、即座に、諍いの種になる」<br /> はやて「ただでさえ、ミッド地上本部の武力や発言力の強さは問題視されてるしなぁ」<br /> フェイト「だから、表立っての主力投入はできない、と」<br /> クロノ「すまないなぁ。政治的な話は現場には関係なしとしたいんだが」<br /> はやて「裏技気味でも、地上で自由に動ける部隊が必要やった。レリック事件だけで事がすめばよし、<br />      大きな事態に繋がっていくようなら、最前線で事態の推移を見守って」<br /> なのは「地上本部が本腰を入れ始めるか、本局と教会の主力投入まで、前線で頑張ると」<br /> はやて「それが、六課の意義や」<br /> なのフェイ「うん」</p> <p>カリム「もちろん、皆さんに任務外のご迷惑をおかけしません」<br /> フェイト「ああ、それは大丈夫です」<br /> なのは「部隊員たちへの配慮は、八神二佐から確約を得てますし」</p> <p>カリム「はい。改めて、聖王教会騎士団騎士、カリム・グラシアからお願いいたします。<br />      華々しくもなく、危険も伴う任務ですが、協力を、していただけますか?」<br /> なのは「非才の身ですが、全力にて」<br /> フェイト「承ります」</p> <p>フェイト『地上と海の平和と安全。この子達も含めた部隊の皆の安全と将来。<br />      はやての立場となのはが飛ぶ空。全部守るのは大変だけど、私がしっかりしなきゃ。力を貸してね、バルデッシュ』</p> <p>スバル「でも、ヴィヴィオって…この先、どうなるんでしょうか?」<br /> なのは「ちゃんと受け入れてくれる家庭が見つかれば、それが一番なんだけど」<br /> スバル「難しいですよね。やっぱり、普通と違うから」</p> <p>なのは「そうだね。……見つかるまで、時間がかかると思うんだ。<br /> まぁ、だから当面は私が面倒見てけばいいのかなって」<br /> スバル「あっ」<br /> なのは「エリオやキャロにとってのフェイト隊長みたいな、保護責任者って形にしとこうと思って」<br /> スバル「いいですね!ヴィヴィオ、喜びますよ!」<br /> なのは「う~ん…喜ぶかな?」<br /> スバル「きっと!」</p> <p>ヴィヴィオ「???」<br /> なのは「ほら。やっぱりよく分からない」<br /> スバル「えっと…なんていえば分かるのかな?う~んと。つまり、しばらくはなのはさんがヴィヴィオのママだよってこと」<br /> ヴィヴィオ「ママ?」<br /> スバル「え!?いや~その…」</p> <p>なのは「いいよ、ママでも。ヴィヴィオの本当のママが見つかるまで、なのはさんがママの代わり。<br /> ヴィヴィオは、それでもいい?」<br /> ヴィヴィオ「……」<br /> なのは「うん?」<br /> ヴィヴィオ「ママ」<br /> なのは「はい、ヴィヴィオ」<br /> ヴィヴィオ「ふぇ……うわぁぁぁん~!!」<br /> スバル「え!!ぇ……」<br /> なのは「何で泣くの~。大丈夫だよ、ヴィヴィオ」</p> <p>ヴェロッサ「ティアナだっけ?」<br /> ティアナ「はいっ」<br /> ヴェロッサ「君から見て、はやては、どう?」<br /> ティアナ「それは…優秀な魔道師で、優れた指揮官だと…」<br /> ヴェロッサ「うん、そっか。はやてとクロノ君、僕の義理の姉カリム。三人は、結構前からの友人同士でね。<br /> その縁で僕も仲良くしてもらってるんだけど」<br /> ティアナ「あ、はい。存じ上げています」<br /> ヴェロッサ「古代ベルカ式魔法の継承者同士だし、何よりはやてはいい子だ。優しいしね」<br /> ティアナ「はい」<br /> ヴェロッサ「妹みたいなものだと思ってる。だから、色々と心配でね」<br /> ティアナ「はい…」</p> <p>ヴェロッサ「レアなスキルや強力な魔法、高い戦力。人を使える権限や権力。<br />        そういう力を持つってことは、同時に孤独になっていくってことでもある。僕はそう思う」<br /> ティアナ「はい」<br /> ヴェロッサ「もちろん、必要とはされる。頼られもする。だけど、それは人間としてじゃない。<br />        その人が持っている力そのものが必要とされてるだけ。ああ、もちろんこれは極論だよ。<br />        実際は、そんなにデジタルじゃない」<br /> ティアナ「あ、はい。分かります。強い力を持つ者には、そういった重圧や寂しさが付きまとう、と」<br /> ヴェロッサ「そう、それ。コホン。まぁ、つまり、僕の言わんとしてることは、だね。<br />        部隊長と前線隊員の間だと、色々難しいかもしれないけど、上司と部下ってだけじゃなく、<br />        人間として、女の子同士として、接してあげてくれないかな?はやてだけじゃない。君の隊長たちにも」<br /> ティアナ「了解しました。現場一同、心がけるよう努めます」</p> <p>クロノ「部隊データを改めて確認したが、はやては身内と部下に恵まれてるな」<br /> ヴェロッサ「だね。ティアナも、いい子だった。でも、罪の意識はなかなか消えないんだろうね。<br />        はやては相変わらず、生き急ぎすぎてると思う」<br /> クロノ「この件を無事にクリアすれば、はやての指揮官適性は立証される。闇の書事件についても、言える者は少なくなるさ」<br /> ヴェロッサ「うん」<br /> クロノ「なのはとフェイトがついているとはいえ、心配ではある。こっちでもフォローしてやりたいが」<br /> ヴェロッサ「本局が表だって動いちゃまずいって言ったばかりじゃないか。僕に任せて。<br />        査察官って立場は、秘密行動に向いてるしさ」<br /> クロノ「すまないな。頼む」</p> <p>ギンガ「現場検証とあわせて、改めて六課からデータを頂きました」<br /> マリエル「この魔方陣状のテンプレート。使ってる動力反応。これまでのものと桁違いに高精度です」<br /> ゲンヤ「間違いなさそうだな」<br /> マリエル「はい。この子たち全員、最新技術で作り出された…戦闘機人です」<br /> ゲンヤ「ふむ…</p> <p>ゲンヤ「やっぱりと言やぁ、やっぱりか。まだ何にも、終わっちゃいねぇんだなぁ」</p> <p>フェイト「そう。なのはがママになってくれたんだ」<br /> ヴィヴィオ「うん」<br /> フェイト「でも実は、フェイトさんもちょっとだけヴィヴィオのママになったんだよ?」<br /> ヴィヴィオ「ん?」<br /> フェイト「後見人っていうのになったからね。ヴィヴィオとなのはママを見守る役目があるの」<br /> ヴィヴィオ「……なのはママと、フェイトママ?」<br /> なのは「うん」<br /> フェイト「そう」<br /> ヴィヴィオ「ママ」<br /> なのフェイ「はぁ~い」</p> <p>エリオ「それにしても、なのはさんとフェイトさんがママって…」<br /> キャロ「ヴィヴィオ…ものすごい無敵な感じ…」</p> <p>スバル「あはは。それなら二人だって、フェイトさんの被保護者で、なのはさんの教え子じゃない」<br /> エリオ「えっと…それはそうなんですけど」<br /> キャロ「えへへ」</p> <p>ギンガ『あの時の事件は、まだ終わってない。…母さんを殺した、戦闘機人事件』</p> <p>次回予告</p> <p>ギンガ「真相に近づいていく事件」<br /> フェイト「親子と姉妹と、ひと時の平和と…それぞれの絆」<br /> ギンガ「次回、魔法少女リリカルなのはStrikerS第15話」<br /> フェイト「Sisters&Daughters」<br /> フェイト&ギンガ「Take off!」</p>
<p>魔法少女リリカルなのはStrikerS 第14話【Mothers&Children】</p> <p>なのは「一人ぼっちの切なさと、普通と違うことの寂しさ。きっと、皆知っている。<br />      大切な人がいて、色んなものを分け合えて、支えてもらったから…私は今ここにいる。<br />      だけど、魔法の力以外で、戦うこと以外で、私は何ができるんだろう。行き場のない小さな瞳に、<br />      私は…どう答えればいいんだろう。魔法少女リリカルなのはStrikerS…始まります」</p> <p>なのは「今日は目立ったミスもなく、いい感じでした。今後も、この調子でね」<br /> スバル・ティアナ・エリオ・キャロ「ありがとうございました!」</p> <p>スバル「セカンドモードも、だいぶ馴染んできたかなぁ~」<br /> キャロ「そうですね~」<br /> スバル「変化の少ない私とキャロはともかく、ティアとエリオは大変そうだよね~」<br /> キャロ「形から変わっちゃいますし」<br /> ティアナ「あたしは、別に。ダガーモードはあくまで補助だしね」<br /> クロスミラージュ『Yes』<br /> ティアナ「複雑なのはエリオのほうでしょ」<br /> スバル「ストラーダのセカンド。過激だもんね」<br /> ストラーダ『そうでしょうか』<br /> キャロ「私はかっこいいと思うよ、ストラーダ」<br /> ストラーダ『ありがとうございます、レディ』<br /> エリオ「ストラーダと一緒に鍛えていきます。頑張ります!」</p> <p>なのは「おはよう、ヴィヴィオ。ちゃんと起きられた?」<br /> ヴィヴィオ「うん!」<br /> なのは「おはよう、フェイトちゃん」<br /> フェイト「うん。おはよう、なのは。ヴィヴィオ、なのはさんにおはようって」<br /> ヴィヴィオ「おはよー」<br /> なのは「…おはよう」<br /> フェイト「朝ごはん、一緒に食べられるでしょ?」<br /> なのは「うん!」<br /> ヴィヴィオ「あさごはん?」<br /> なのは「そう。さ、いこっ。…今日のメニューは何だろうね~」</p> <p>はやて「いやぁ~実はな。今日これから本局に行くんやけど、よかったらティアナも一緒に来とくか?って相談や」<br /> ティアナ「あ…はい」<br /> はやて「今日会う人は、フェイト隊長のお兄さん。クロノ・ハラオウン提督なんよ」<br /> ティアナ「はい」<br /> はやて「執務官資格持ちの艦船艦長さん。将来の為にもそういう偉い人の前に出る経験とか、しといたほうがええかなって」<br /> ティアナ「! ありがとうございます!同行させていただきます!」</p> <p>なのは「あれ?ティアナは?」<br /> スバル「八神部隊長と同行だそうです。本局行きとか」<br /> なのは「そっか」<br /> スバル「なのはさんも、今日はオフィスですか?」<br /> なのは「そうだよ。ライトニングは今日も現場調査だし、副隊長たちはオフシフトだし、<br />      前線メンバーは私とスバルの二人だけだね」<br /> スバル「…あはは…。何も起きないことを祈ります」</p> <p>ヴェロッサ「しかし、君の依頼通り、内密で地上本部の中身…ゲイズ中将の周りを調べてみたけど…。<br />        なんというか。本当に面白いくらい、豪腕な政略家だよね」<br /> クロノ「実力者であり、人を惹きつける牽引力もある。優秀な方だとは思う」<br /> ヴェロッサ「本部長からして、彼の後輩だしね」<br /> クロノ「黒い噂が絶えないとはいえ、彼が地上の正義の守護者であるのも事実だ」<br /> ヴェロッサ「企業や政界からの支援も山ほどあり、管理局最高評議会の覚えもめでたい。<br />         こりゃ、確かに、本局としちゃ、扱いの難しい人物だ」<br /> クロノ「そう。うかつな介入はできない。ただでさえ、海と陸。本局と地上本部はことあるごとに仕事…」</p> <p>クロノ「臨時査察を受けたそうだが、大丈夫だったか?」<br /> はやて「うん。即時査問は回避できたよ。あ、そや。紹介しとくな。うちのフォワードリーダー、執務官志望の…」<br /> ティアナ「ティアナ・ランスター二等陸士であります!」<br /> クロノ「ああ」<br /> ヴェロッサ「よろしく~」</p> <p>クロノ『前線メンバーにまで、今回の全容を?』<br /> はやて『予言関連はぼかしてあるよ。地上本部が襲われる可能性だけ』<br /> クロノ『なるほどね』</p> <p>キャロ「テロ行為って…地上本部にですか?」<br /> フェイト「まぁ、そういう可能性がある、って程度だけどね」<br /> エリオ「でも、確かに…管理局施設の魔法防御は鉄壁ですけど、ガジェットを使えば…」<br /> フェイト「そう。管理局法では、質量兵器保有は禁止だからね。対処しづらい」<br /> キャロ「しつりょうへいき?」<br /> フェイト「ああ。おおざっぱに言えば、魔力を使わない物理兵器…でいいのかな。質量物質を飛ばしてぶつけたり、<br />      爆発させたり、先史時代のミッドや古代ベルカは、そういう兵器がほとんどだったの」<br /> エリオ「聞いたことあります。一度作ってしまえば、子供でも使えるとか。指先一つで都市や世界を滅ぼしたりとか」<br /> フェイト「そう。管理局は創設以来、平和のため、安全のためにそういう武装を根絶して、<br /> ロストロギアの使用も規制し始めた。それが、150年くらい前。でも、色んな意味で武力は必要。さて、どうしたでしょう?」<br /> エリオ「あ。比較的クリーンで安全な力として、魔法文化が推奨されました」<br /> キャロ「うん、うん」<br /> フェイト「正解。魔法の力を有効に使って、管理局システムは今の形で各世界の管理を始めた。<br />      各世界が浮かぶ海、次元空間に本局。発祥の地、ミッドチルダに地上本部を置いて」<br /> キャロ「あ~!それが新暦の始まり。75年前」<br /> フェイト「そう。で、新暦前後の一番混乱してた時期に管理局を切り盛りして、<br />      今の平和を作るきっかけになったのが…?」<br /> エリオ「かの、三提督」<br /> キャロ「はぁ~」<br /> エリオ「なるほど~」<br /> フェイト「と、世界の歴史はおいといて」<br /> キャロ「あ、すみません」<br /> フェイト「ガジェットが出てくるようなら、レリック事件以外でも六課が出動になるからねってこと。しっかりやろうね」<br /> エリキャロ「はい!」</p> <p>フェイト『本当は、エリオとキャロにはもっと平和で、安全な道に進んで欲しかったんだけど』<br /><br /> カリム「情報源が不確定ということもありますが。管理局崩壊ということ自体が、現状ではありえない話ですから」<br /> はやて「そもそも。地上本部がテロやクーデターにあったとして、それがきっかけで本局まで崩壊……<br />      いうんは、考えづらいしなぁ」<br /> クロノ「まぁ、本局でも警戒強化はしてるんだがな」<br /> カリム「問題は、地上本部なんです」<br /> クロノ「ゲイズ中将は予言そのものを信用しておられない。特別な対策はとらないそうだ」<br /> カリム「異なる組織同士が協力し合うのは、難しいことです」<br /> クロノ「協力の申請も内政干渉や強制介入という言葉に言い換えられれば、即座に、諍いの種になる」<br /> はやて「ただでさえ、ミッド地上本部の武力や発言力の強さは問題視されてるしなぁ」<br /> フェイト「だから、表立っての主力投入はできない、と」<br /> クロノ「すまないなぁ。政治的な話は現場には関係なしとしたいんだが」<br /> はやて「裏技気味でも、地上で自由に動ける部隊が必要やった。レリック事件だけで事がすめばよし、<br />      大きな事態に繋がっていくようなら、最前線で事態の推移を見守って」<br /> なのは「地上本部が本腰を入れ始めるか、本局と教会の主力投入まで、前線で頑張ると」<br /> はやて「それが、六課の意義や」<br /> なのフェイ「うん」</p> <p>カリム「もちろん、皆さんに任務外のご迷惑をおかけしません」<br /> フェイト「ああ、それは大丈夫です」<br /> なのは「部隊員たちへの配慮は、八神二佐から確約を得てますし」</p> <p>カリム「はい。改めて、聖王教会騎士団騎士、カリム・グラシアからお願いいたします。<br />      華々しくもなく、危険も伴う任務ですが、協力を、していただけますか?」<br /> なのは「非才の身ですが、全力にて」<br /> フェイト「承ります」</p> <p>フェイト『地上と海の平和と安全。この子達も含めた部隊の皆の安全と将来。<br />      はやての立場となのはが飛ぶ空。全部守るのは大変だけど、私がしっかりしなきゃ。力を貸してね、バルデッシュ』</p> <p>スバル「でも、ヴィヴィオって…この先、どうなるんでしょうか?」<br /> なのは「ちゃんと受け入れてくれる家庭が見つかれば、それが一番なんだけど」<br /> スバル「難しいですよね。やっぱり、普通と違うから」</p> <p>なのは「そうだね。……見つかるまで、時間がかかると思うんだ。<br /> まぁ、だから当面は私が面倒見てけばいいのかなって」<br /> スバル「あっ」<br /> なのは「エリオやキャロにとってのフェイト隊長みたいな、保護責任者って形にしとこうと思って」<br /> スバル「いいですね!ヴィヴィオ、喜びますよ!」<br /> なのは「う~ん…喜ぶかな?」<br /> スバル「きっと!」</p> <p>ヴィヴィオ「???」<br /> なのは「ほら。やっぱりよく分からない」<br /> スバル「えっと…なんていえば分かるのかな?う~んと。つまり、しばらくはなのはさんがヴィヴィオのママだよってこと」<br /> ヴィヴィオ「ママ?」<br /> スバル「え!?いや~その…」</p> <p>なのは「いいよ、ママでも。ヴィヴィオの本当のママが見つかるまで、なのはさんがママの代わり。<br /> ヴィヴィオは、それでもいい?」<br /> ヴィヴィオ「……」<br /> なのは「うん?」<br /> ヴィヴィオ「ママ」<br /> なのは「はい、ヴィヴィオ」<br /> ヴィヴィオ「ふぇ……うわぁぁぁん~!!」<br /> スバル「え!!ぇ……」<br /> なのは「何で泣くの~。大丈夫だよ、ヴィヴィオ」</p> <p>ヴェロッサ「ティアナだっけ?」<br /> ティアナ「はいっ」<br /> ヴェロッサ「君から見て、はやては、どう?」<br /> ティアナ「それは…優秀な魔道師で、優れた指揮官だと…」<br /> ヴェロッサ「うん、そっか。はやてとクロノ君、僕の義理の姉カリム。三人は、結構前からの友人同士でね。<br /> その縁で僕も仲良くしてもらってるんだけど」<br /> ティアナ「あ、はい。存じ上げています」<br /> ヴェロッサ「古代ベルカ式魔法の継承者同士だし、何よりはやてはいい子だ。優しいしね」<br /> ティアナ「はい」<br /> ヴェロッサ「妹みたいなものだと思ってる。だから、色々と心配でね」<br /> ティアナ「はい…」</p> <p>ヴェロッサ「レアなスキルや強力な魔法、高い戦力。人を使える権限や権力。<br />        そういう力を持つってことは、同時に孤独になっていくってことでもある。僕はそう思う」<br /> ティアナ「はい」<br /> ヴェロッサ「もちろん、必要とはされる。頼られもする。だけど、それは人間としてじゃない。<br />        その人が持っている力そのものが必要とされてるだけ。ああ、もちろんこれは極論だよ。<br />        実際は、そんなにデジタルじゃない」<br /> ティアナ「あ、はい。分かります。強い力を持つ者には、そういった重圧や寂しさが付きまとう、と」<br /> ヴェロッサ「そう、それ。コホン。まぁ、つまり、僕の言わんとしてることは、だね。<br />        部隊長と前線隊員の間だと、色々難しいかもしれないけど、上司と部下ってだけじゃなく、<br />        人間として、女の子同士として、接してあげてくれないかな?はやてだけじゃない。君の隊長たちにも」<br /> ティアナ「了解しました。現場一同、心がけるよう努めます」</p> <p>クロノ「部隊データを改めて確認したが、はやては身内と部下に恵まれてるな」<br /> ヴェロッサ「だね。ティアナも、いい子だった。でも、罪の意識はなかなか消えないんだろうね。<br />        はやては相変わらず、生き急ぎすぎてると思う」<br /> クロノ「この件を無事にクリアすれば、はやての指揮官適性は立証される。闇の書事件についても、言える者は少なくなるさ」<br /> ヴェロッサ「うん」<br /> クロノ「なのはとフェイトがついているとはいえ、心配ではある。こっちでもフォローしてやりたいが」<br /> ヴェロッサ「本局が表だって動いちゃまずいって言ったばかりじゃないか。僕に任せて。<br />        査察官って立場は、秘密行動に向いてるしさ」<br /> クロノ「すまないな。頼む」</p> <p>ギンガ「現場検証とあわせて、改めて六課からデータを頂きました」<br /> マリエル「この魔方陣状のテンプレート。使ってる動力反応。これまでのものと桁違いに高精度です」<br /> ゲンヤ「間違いなさそうだな」<br /> マリエル「はい。この子たち全員、最新技術で作り出された…戦闘機人です」<br /> ゲンヤ「ふむ…</p> <p>ゲンヤ「やっぱりと言やぁ、やっぱりか。まだ何にも、終わっちゃいねぇんだなぁ」</p> <p>フェイト「そう。なのはがママになってくれたんだ」<br /> ヴィヴィオ「うん」<br /> フェイト「でも実は、フェイトさんもちょっとだけヴィヴィオのママになったんだよ?」<br /> ヴィヴィオ「ん?」<br /> フェイト「後見人っていうのになったからね。ヴィヴィオとなのはママを見守る役目があるの」<br /> ヴィヴィオ「……なのはママと、フェイトママ?」<br /> なのは「うん」<br /> フェイト「そう」<br /> ヴィヴィオ「ママ」<br /> なのフェイ「はぁ~い」</p> <p>エリオ「それにしても、なのはさんとフェイトさんがママって…」<br /> キャロ「ヴィヴィオ…ものすごい無敵な感じ…」</p> <p>スバル「あはは。それなら二人だって、フェイトさんの被保護者で、なのはさんの教え子じゃない」<br /> エリオ「えっと…それはそうなんですけど」<br /> キャロ「えへへ」</p> <p>ギンガ『あの時の事件は、まだ終わってない。…母さんを殺した、戦闘機人事件』</p> <p>次回予告</p> <p>ギンガ「真相に近づいていく事件」<br /> フェイト「親子と姉妹と、ひと時の平和と…それぞれの絆」<br /> ギンガ「次回、魔法少女リリカルなのはStrikerS第15話」<br /> フェイト「Sisters&Daughters」<br /> フェイト&ギンガ「Take off!」</p>

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