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<p>魔法少女リリカルなのはStrikerS 第19話【ゆりかご】</p>
<p>はやて「地上本部と機動六課壊滅の日から一週間。傷ついた隊員たち、奪われたもの。<br />
部隊長としての失態。悔やむのと責任をとるのは、事件が全部済んでから。<br />
四年前に決めた…事件があるならそこにまっすぐ向かって行くこと。<br />
任務に最適なエースとストライカーたちを、そこに向かわせてあげること。どんな邪魔が入ろうと、<br />
そこだけは譲れへん。一秒でも早く、こんな事件を終らせるために」</p>
<p>アルト「ヴァイス陸曹。手術、お疲れ様でした。機動六課の、私たちの704式ヘリは壊れちゃいましたけど、<br />
ヴァイス陸曹のストームレイダーは無事でしたよ。シグナム副隊長がちゃんと持ってきてくれました。<br />
後のこと、何も心配ないですからね。落ち着いて、ゆっくり休んでて下さい。ヴァイス先輩の後輩として、<br />
六課のロングアーチスタッフとして、皆を運ぶ仕事は、私が引き継ぎます!」</p>
<p>フェイト「ルキノ、コントロールは大丈夫?」<br />
ルキノ「はい、フェイトさん!この子の、アースラのことは、隅から隅まで知ってますから」<br />
フェイト「そう…」</p>
<p>なのは「アルトは療養中のヴァイス君に代わってヘリパイロット」<br />
フェイト「ルキノはアースラの総舵手」</p>
<p>はやて「ちょうど良かった。今、機動六課の方針が決まったところや」<br />
グリフィス「地上本部による事件への対策は、残念ながら相変わらず後手に回っています。<br />
地上本部だけでの事件調査の継続を強行に主張し、本局の介入を固く拒んでいます。<br />
よって、本局からの戦力投入は、まだ行われません。<br />
同様に、本局所属である機動六課にも捜査情報は公開されません」<br /><br />
はやて「そやけどな。私たちが追うのは、テロ事件でもその主犯格としてのジェイル・スカリエッティでもない。<br />
ロストロギア、レリック。その捜査線上に、スカリエッティとその一味がおるだけ。<br />
そういう方向や。で、その過程において誘拐されたギンガ・ナカジマ陸曹となのは隊長とフェイト隊長の保護児童、<br />
ヴィヴィオを捜索・救出する。そういう線で動いていく。両隊長?意見があれば」<br />
なのは「理想の状況だけど、また無茶してない?」<br />
フェイト「大丈夫?」<br />
はやて「後見人の皆さんの黙認と協力は、ちゃんと固めてあるよ。大丈夫。何より、こんな時のための機動六課や。<br />
ここで動けな、部隊を起こした意味もない」<br />
なのは「了解」</p>
<p>フェイト「なら、方針に依存はありません」<br />
はやて「おしっ。ほんなら、捜査・出動は本日中の予定や。万全の体制で、出動命令を待っててな」<br />
一同「はい!!」<br /><br />
なのは「ティアナ、スバルはまだ」<br />
ティアナ「はい。本局のほうに、でもっ、午後にはこっちに合流できるそうです」</p>
<p>スバル「ごめんね、マッハキャリバー。私のこと、怒ってるよね?」<br />
マッハキャリバー「「怒る」という感情が、私にはおそらく存在しません。心配は不要です」<br />
スバル「マッハキャリバーは、AIだけど心があるって、一緒に走る相棒だって、言ったのに。私あの時、<br />
マッハキャリバーのこと全然考えてなかった。自分勝手に、道具扱いして。こんなに、傷つけちゃった」<br />
マッハキャリバー「いいえ!問題があったのは私のほうです。あなたの全力に応えきれなかった、私の力不足です。<br />
もう一度、私にチャンスを下さい。今度は必ず、あなたの全力を受け止めます。<br />
あなたが、どこまでも走れるように」<br />
スバル「うん!今度は絶対、一緒に走ろう!マッハキャリバー」</p>
<p>なのは「訓練データの移行、大丈夫だった?」<br />
レイジングハート「問題なく完了しました」<br />
なのは「うん」</p>
<p>リィン「あ、なのはさん、レイジングハート」<br />
なのは「リィン。怪我はもういいの?」<br />
リィン「はいです!おかげさまで、完全回復です!」<br />
なのは「そっか」<br />
リィン「シャーリーから、クロスミラージュたちのファイナルリミッター解除を頼まれたですよ?」<br />
なのは「うん。私がお願いしたの。…本当は、もう少し慎重に行きたかったんだけど、そうも言ってられない状況だからね」<br />
リィン「でも皆、きっとちゃんと使いこなせるですよ」<br />
なのは「だね」</p>
<p>リィン「なのはさんとレイジングハートのほうは…」<br />
なのは「……」<br />
リィン「ノーマル状態のエクシードはともかく、ブラスターモードは…やっぱり危険ですから!」<br />
なのは「使わないよ。ブラスターは、私とレイジングハートの…本当に最後の切り札だからね」<br />
レイジングハート「その通りです」<br />
なのは「エクシードだけでも、充分すぎる威力があるんだし、それでしっかり、最後まで決めてみせるよ」<br />
レイジングハート「Yes」<br />
なのは『もうすぐだよ…。なのはママが、すぐに助けにいくから!』</p>
<p>シグナム「テスタロッサ、おまえか」<br />
フェイト「どうも、うちのエリオがお世話になってます。シグナム師範代」<br />
シグナム「すまんな。おまえの判断を仰がなかった」<br />
フェイト「エリオが言い出して、あなたが受けてくれたんですから。<br />
いいですよ、私は。ちょっと、寂しいですけど」<br />
シグナム「エリオなりにおまえに、母親に心配かけたくない一心だ。察してやれ」<br />
フェイト「はい、大丈夫です。エリオ、成果のほうはどうです?」<br />
シグナム「悪くない…というか、あの成長速度には、正直驚かされるな。基礎しか知らん子供のわりに、<br />
見切りと覚えの速さは凄まじい。思考と行動の瞬発力もある」</p>
<p>フェイト「なのはが、そういう風に教えてくれてるんです。基礎と基本でしっかり固めた頑丈な土台と模擬戦から学ぶ、<br />
瞬間の判断力と応用力。今まで積み重ねた練習と経験はあの子達が、<br />
これからももっともっと強くなっていくための準備。<br />
皆が自分で思い描いた通りに、昨日よりもっと今日よりずっと、強くなっていけるように、って」</p>
<p>ヴィータ「シャマル~、まだかぁ?」<br />
シャマル「うん、もうちょっと」<br />
ヴィータ「仕事溜まってんだよ。さっさと済ませてもどらねぇと」<br />
シャマル「後少しだから、じっとしてて」<br />
ヴィータ「傷の治りが遅くなってんのとか、蓄積ダメージが抜けづらくなってんのなんて、<br />
もう何年か前から分かってることじゃんかよ~」<br />
シャマル「再生機能だけじゃないのよ。守護騎士システムそのものの異常も不安なの。<br />
私たち同士の相互リンクも弱くなってるし、緊急時のはやてちゃんからのシステム復旧とか、<br />
魔力供給も…だんだんできなくなってきてる」<br />
ヴィータ「別に、そんなん日ごろからしっかりやってりゃなんの支障もねぇ。もういいな?行くぞ」<br />
シャマル「ヴィータちゃん」</p>
<p>ヴィータ「あたしらの身体の異状さ。たぶんこれ、守護騎士システムの破損とか異変とか、そういうんじゃねぇと思うんだよ。<br />
あたしたちが闇の書の一部だった頃から、心のどこかで望んでたことが、叶い始めてんだ。<br />
死ぬこともできずにただずっと生きてきたあたしたちが、最後の主の…はやての下で、<br />
限りある命を大切に生きられるようにって。初代リィンがあたしたちにくれた贈り物。それの続きさ。<br />
いいじゃんか。怪我したらなかなかなおらねぇのも。やり直しがきかねぇのも。何か、普通の人間みてぇでさ」<br />
シャマル「うん。シグナムもザフィーラも、同じこと言うのよね。最初で最後の私たちの命。<br />
大切に、だけど精一杯使って生きればいいって…」<br />
ヴィータ「シャマルは?」<br />
シャマル「私も同じよ。危険は怖くないし、永遠になんて興味ない。でも、私たちの優しい主、はやてちゃんのことと同じくらい、<br />
私はヴィータちゃんやシグナム、ザフィーラたちが心配。皆で一緒に、誰もいなくならずに、<br />
はやてちゃんとリィンちゃんのこと、ずっと支えていきたいから」<br />
ヴィータ「なら、心配ねぇ。二代目祝福の風が、リィンが力を貸してくれる。あたしとシグナムは絶対に落ちねぇ!<br />
ザフィーラもきっとすぐに目を覚ます。10年の間に守らなきゃならねぇものが随分増えちまってなぁー。<br />
きっちり全部守って、ちゃんと元気で帰ってくるさ。心配性で料理が下手な湖の騎士を、泣かせたりしねぇようにな」<br />
シャマル「馬鹿ね」</p>
<p>ウェンディ「いやぁ~、データ蓄積のおかげで随分楽に動けるようになったッスね~。ね!<br />
オットー、ディード!そう思わねぇッスか?」<br />
オットー・ディード「……」<br />
ウェンディ「うっ、くっそぉ。こいつら苦手ッス」</p>
<p>ウーノ「失敗の目立つ人造魔道師と比較して、私たち戦闘機人はトラブルが少ないですね」<br />
スカリエッティ「元は最高評議会主動で、管理局が実用寸前まではこぎつけていた技術だからねぇ。<br />
それから私が随分と時間をかけて改良したんだ」<br />
ウーノ「良質なはずです」<br />
スカリエッティ「人造魔道師の製造もまた、ゼストやルーテシアが長期活動してくれたおかげで、<br />
随分と貴重なデータをとることができた。彼らの失敗と成功のおかげで、聖王の器も見事完成をみた」<br />
ウーノ「この聖王のゆりかごを発見し、触れることができて以来、その起動はあなたの夢でしたから。<br />
そのために聖王の器たる素材を捜し求め、準備も整えてきた。夢が、叶う時ですね」<br />
スカリエッティ「まだまだ~。夢の始まりはここからなんだよ、ウーノ。古代ベルカの英知の結晶。<br />
ゆりかごの力を手にして、ここから始まるんだ。誰にも邪魔されない!楽しい夢の始まりだぁ!」</p>
<p>シャッハ「こんな、洞窟の奥に?」<br />
ヴェロッサ「僕の猟犬を発見して、その上一発で潰した。並みのセキュリティじゃない。ここがアジトで間違いないね」</p>
<p>シャッハ「凄いですね、ロッサ。こんな場所、よく掴めました」<br />
ヴェロッサ「シャッハ、いいかげん僕を子供扱いするのは止めて欲しいなぁ。<br />
これでも一応カリムやはやてとおんなじ、古代ベルカ式のレアスキル継承者なんだよ」<br />
シャッハ「無限の猟犬、ウンエントリヒ・ヤークト。あなたの能力は、存じ上げていますよ」<br />
ヴェロッサ「ま、今回の発見は、フェイト執務官やナカジマ三佐の部隊の、地道な捜査があってこそのものだけどね」</p>
<p>ヴェロッサ「はやて!こちらヴェロッサ。スカリエッティのアジトを発見した。シャッハが今、<br />
迎撃にきたガジェットを叩き潰してる。教会騎士団から戦力を呼び寄せてるけど、<br />
そっちからも制圧戦力を送れるかい?」<br />
はやて「うん。もちろんやけど」<br />
シャーリー「戦闘機人、アインヘリアルから撤収。地上本部に向かっています。<br />
あの騎士も、別ルートで本部に向かっています」<br />
シグナム「……」<br />
ルキノ「廃棄都市から別反応。エネルギー反応膨大!これは、戦闘機人!こちらも、地上本部に向かってます!」</p>
<p>スカリエッティ「さぁ、いよいよ復活の時だ。私のスポンサー諸氏、<br />
そしてこんな世界を作り出した管理局の諸君。偽善の平和を謳う聖王教会の諸君も、見えるかい?<br />
これこそが、君たちが忌避しながらも求めていた絶対の力!旧暦の時代、一度は世界を席捲し、<br />
そして破壊した。古代ベルカの悪魔の英知」<br />
ヴェロッサ「聖王の、ゆりかご」</p>
<p>スカリエッティ「見えるかい?待ち望んだ主を得て、古代の技術と英知の結晶は今その力を発揮する!」<br />
ヴィヴィオ「ママ。う、うぇぇん…痛いよぉ、怖いよぉ~!ママー!ママー!!」<br />
なのは「ヴィヴィオ」<br />
スカリエッティ「さぁ!ここから夢の始まりだ!はははは!あーははははは!!」</p>
<p>次回予告<br />
はやて「予言に出ていた聖地より帰った船」<br />
フェイト「ゆりかごを得て、スカリエッティの計画はついに最終段階に」<br />
はやて「次回、魔法少女リリカルなのはStrikerS第20話」<br />
フェイト「無限の欲望」<br />
はやフェ「Take off!」</p>