魔法少女リリカルなのはMOVIE1st THE COMICS第3話

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私がフェイトと初めて会ってから もうじき一年が経過する フェイトの成長の記録と同時に 私にとって大切な日々の記憶と願いをせめて残せるように いつからか私は日記をつけるようになった 己が身に降りかかる“運命”の過酷さを少女はまだ知らない 魔法少女リリカルなのはMOVIE 1st THE COMICS Sequence:0-3「新暦64年第1世界ミッドチルダ/フェイト・テスタロッサ(II)」 勉強と修練を重ねてフェイトはますます強く賢くなっている アルフもずいぶん大きくなって もう私より背が高い 魔法は二人とも基礎から総合まで一通り 護身のための戦闘法を覚えた後は 空を駆け回る飛行訓練 フェイトは高高度飛翔のメニューまでをわずか2か月でこなしきり  天性の速度を生かした空戦機動の練習に今は一生懸命 もとが陸生の狼であるアルフにとって「飛行」は出来ても「空戦」は難しいようで  空ではもうフェイトについていくことにはあきらめました 中後衛(ウイングバック)としてのサポートを行えるようトレーニングを積んでいる 青空を飛び回るフェイトはほかのどの魔法を練習している時よりも楽しそうで 少し心が安らぐ 私が今フェイトに合わせた専用のデバイスを用意している……という話をしたら 目を輝かせて喜んでいた プレシアは相変わらず研究一筋 近頃咳き込むことが多くそのことも心配なのだが  相変わらず私の言うことは聞いてはくれない 近いうちなんとかして医師を呼んで診察してもらおうと思う フェイト「あれ、リニス」 リニス「フェイト、これからお風呂ですか?」 フェイト「うん」 リニス「アルフは?」 フェイト「もう少し一人で練習したいから先に入っててって」 リニス「ちょうど私もお仕事が一段落ついたところです」「一緒に入りましょうか」    「またお風呂で転ばれたりすると大変ですから」 フェイト「え――ッ!リニス、あれは違うの!」 フェイト「だからあの時は頭を洗ってて」 リニス「はい」 フェイト「そしたらお湯を入れた桶が見あたらなくなっちゃって」 リニス「で、湯船のほうに行こうとして」「おもいっきり転んで湯船に転落」「そのまま溺れかけたと」 フェイト「笑いごとじゃないんだよ。ほんとにびっくりしたんだから」 リニス「びっくりしたのはこっちです」「光の速さで来てみれば、フェイトは裸で泣いてるし、 アルフは服ごとずぶぬれだし」   「本当に一体何ごとかと」 フェイト「うう」 リニス「その話をした時にはね。さすがのプレシアも少し笑ってましたよ」 フェイト「……ほんと?」 リニス「それから心配してました」 プレシア「昔もね」「あの子お風呂ではしゃいで転んだの」「気をつけるように言って、ケガでもしたら大変だから」 リニス「だそうです」「ないしょですよー」 フェイト「うん……うん!気をつける!もう転ばない!」「でも母さんが笑ってくれるんならもっと転ぼうかな」 リニス「やめてください。私の寿命が縮みます」 フェイト「冗談だよー」 リニス「ならいいですが」 この子は 私が触れる時 私に抱き上げられる時 ほんの少しほんのわずかだけ 遠慮するように身を固くする それはこの年頃の子どもが本来なら当たり前のように 溢れるほど与えられてるはずの愛情が足りないせいなのか 私がこの子の母親ではなく 母の使い魔という距離があるからだろうか いずれにせよ 私はフェイトとずっと一緒にはいられない そのこと自体はフェイトにもアルフにももうずっと前から告げてある だからこそ 残してあげたのだ あの子が道を切り拓くための力を アルフ「あれ、フェイト何書いてるの?」 フェイト「ん――?」「リニスがねもうすぐ津誕生日なんだ」 アルフ「そーなの?」 フェイト「これはプレゼントに添える手紙」「見ちゃだめだよー」 アルフ「そーかー」「みないよー」「いいねー、あたしも何か考えよう。フェイトは何をあげるの?」 フェイト「えへへ、じつはまだ考え中」 アルフ「そーかー」「リニス、猫だし猫おもちゃとかどお?」「この辺の犬おもちゃはフェイトにもらってうれしかった!」 フェイト「うーん、リニスは猫形態(猫フォーム)にはならないからねえ」 リニス「やっぱりちょっと無骨な形態になってしまったけど――」「機体(フレーム)の黒はフェイトが好きな色だし」   「クリスタルの金色はフェイトの魔力色」「あの子の力になってあげて」   「私がフェイトに教えるいくつかの魔法は、あなたなしでな成し得ない」 「あの子が振るう剣として、あの子を支える杖として」「強い機体(こ)になってね」「バルディッシュ」 バルディッシュ「Yes master.」 プレシア・テスタロッサの使い魔リニス 彼女が消滅の時を迎えるのは誕生の日から数えておよそ1年と7か月 彼女が主プレシアと教え子フェイト・アルフについて 余すことなく書き綴ったその日記は 後にアルトセイムの森にひそやかに保存され 本事件における重要な証拠として発見されることとなる Sequence0-4「NC65/COUNT DOWN」 誰かに深く愛されていたという、たしかなカタチ
リニス【私がフェイトと初めて会ってから もうじき一年が経過する フェイトの成長の記録と同時に     私にとって大切な日々の記憶と願いをせめて残せるように いつからか私は日記をつけるようになった】 己が身に降りかかる“運命”の過酷さを少女はまだ知らない 魔法少女リリカルなのはMOVIE 1st THE COMICS Sequence:0-3「新暦64年第1世界ミッドチルダ/フェイト・テスタロッサ(II)」 リニス【勉強と修練を重ねてフェイトはますます強く賢くなっている アルフもずいぶん大きくなって     もう私より背が高い 魔法は二人とも基礎から総合まで一通り 護身のための戦闘法を覚えた後は     空を駆け回る飛行訓練 フェイトは高高度飛翔のメニューまでをわずか2か月でこなしきり     天性の速度を生かした空戦機動の練習に今は一生懸命    もとが陸生の狼であるアルフにとって「飛行」は出来ても「空戦」は難しいようで     空ではもうフェイトについていくことにはあきらめました    中後衛(ウイングバック)としてのサポートを行えるようトレーニングを積んでいる    青空を飛び回るフェイトはほかのどの魔法を練習している時よりも楽しそうで 少し心が安らぐ    私が今フェイトに合わせた専用のデバイスを用意している……という話をしたら 目を輝かせて喜んでいた    プレシアは相変わらず研究一筋 近頃咳き込むことが多くそのことも心配なのだが     相変わらず私の言うことは聞いてはくれない 近いうちなんとかして医師を呼んで診察してもらおうと思う】 フェイト「あれ、リニス」 リニス「フェイト、これからお風呂ですか?」 フェイト「うん」 リニス「アルフは?」 フェイト「もう少し一人で練習したいから先に入っててって」 リニス「ちょうど私もお仕事が一段落ついたところです」「一緒に入りましょうか」    「またお風呂で転ばれたりすると大変ですから」 フェイト「え――ッ!リニス、あれは違うの!」 フェイト「だからあの時は頭を洗ってて」 リニス「はい」 フェイト「そしたらお湯を入れた桶が見あたらなくなっちゃって」 リニス「で、湯船のほうに行こうとして」「おもいっきり転んで湯船に転落」「そのまま溺れかけたと」 フェイト「笑いごとじゃないんだよ。ほんとにびっくりしたんだから」 リニス「びっくりしたのはこっちです」「光の速さで来てみれば、フェイトは裸で泣いてるし、 アルフは服ごとずぶぬれだし」   「本当に一体何ごとかと」 フェイト「うう」 リニス「その話をした時にはね。さすがのプレシアも少し笑ってましたよ」 フェイト「……ほんと?」 リニス「それから心配してました」 プレシア「昔もね」「あの子お風呂ではしゃいで転んだの」「気をつけるように言って、ケガでもしたら大変だから」 リニス「だそうです」「ないしょですよー」 フェイト「うん……うん!気をつける!もう転ばない!」「でも母さんが笑ってくれるんならもっと転ぼうかな」 リニス「やめてください。私の寿命が縮みます」 フェイト「冗談だよー」 リニス「ならいいですが」 リニス【この子は 私が触れる時 私に抱き上げられる時 ほんの少しほんのわずかだけ     遠慮するように身を固くする それはこの年頃の子どもが本来なら当たり前のように     溢れるほど与えられてるはずの愛情が足りないせいなのか 私がこの子の母親ではなく     母の使い魔という距離があるからだろうか いずれにせよ 私はフェイトとずっと一緒にはいられない     そのこと自体はフェイトにもアルフにももうずっと前から告げてある    だからこそ 残してあげたのだ あの子が道を切り拓くための力を アルフ「あれ、フェイト何書いてるの?」 フェイト「ん――?」「リニスがねもうすぐ津誕生日なんだ」 アルフ「そーなの?」 フェイト「これはプレゼントに添える手紙」「見ちゃだめだよー」 アルフ「そーかー」「みないよー」「いいねー、あたしも何か考えよう。フェイトは何をあげるの?」 フェイト「えへへ、じつはまだ考え中」 アルフ「そーかー」「リニス、猫だし猫おもちゃとかどお?」「この辺の犬おもちゃはフェイトにもらってうれしかった!」 フェイト「うーん、リニスは猫形態(猫フォーム)にはならないからねえ」 リニス「やっぱりちょっと無骨な形態になってしまったけど――」「機体(フレーム)の黒はフェイトが好きな色だし」   「クリスタルの金色はフェイトの魔力色」「あの子の力になってあげて」   「私がフェイトに教えるいくつかの魔法は、あなたなしでな成し得ない」 「あの子が振るう剣として、あの子を支える杖として」「強い機体(こ)になってね」「バルディッシュ」 バルディッシュ「Yes master.」 プレシア・テスタロッサの使い魔リニス 彼女が消滅の時を迎えるのは誕生の日から数えておよそ1年と7か月 彼女が主プレシアと教え子フェイト・アルフについて 余すことなく書き綴ったその日記は 後にアルトセイムの森にひそやかに保存され 本事件における重要な証拠として発見されることとなる Sequence0-4「NC65/COUNT DOWN」 誰かに深く愛されていたという、たしかなカタチ

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