「お前本当に弱いよな」僕の手からトランプを引き抜いて彼が言う。僕は今部室で彼と二人でババ抜きの最中だ。それだけならいつもの光景だけれども……。「またお前の負けだな」いつもは僕とのゲームなんて時間潰しとしか思って居なさそうなのに、今日の彼はいやに楽しそうに勝敗を言う。「なかなか敵いませんね」震える声を抑えて苦笑する僕。いつも通りに笑えただろうか。周りに気付かれてはいないだろうか。そんな事ばかりが気にかかる。僕がトランプを切り直している間に、彼は手を自分の制服のポケットに忍ばせた。傍から見れば何のことも無い動作だが、今日は違う。「!……」僕の中に入れられているローターが、また一段と強く振動し始める。思わず声を出しそうになったのを必死に堪えるも、手に持つカードを取り落としてしまった。「どうした古泉?」目だけで笑いながら彼が問う。「いえ、手が滑ってしまったようで……」ゲームで勝てば止めて貰える。そういう話だった。しかし絶えず刺激を与えられながらのゲームには、いつも以上に勝てる気がしないのも事実だ。静かな部室に振動音が漏れないかと、気が気でない。「あんまり顔に出すとバレるぞ」俯いて耐える僕に彼が小声で囁いた。
──悪乗りした事は認めるが、敢えてババ抜きを選んだ時点で俺の優しさと言うものを感じて貰いたいものである。古泉はゲームがやたらと弱い。普通にやっていたらまず俺の勝ちだ。なので運が勝敗を左右しやすいであろうババ抜きにした訳なのだが……。いつになくゲームに熱中しているように見えたのか、ハルヒ達は先に帰って行った。だからこれで古泉がギブアップすれば、何も勝つまで続けなくても良かったのだ。そんな余裕すら無かったのかも知れないが。ハルヒ達が帰ってからと言うもの、古泉は隠す事も厳しくなってきたのか態度に出まくりである。正直言うとそんな表情でゲームを続けられては、見ているこっちにも限界があるんだが。「やっと……勝てました……」息も絶え絶えに古泉がぐったりと机に伏せる。顔を見せたくないのだろう。振動を最大にしてからどれ程経っただろうか。どう見ても既に出来上がっている。「は、早く、止めて……くださ……」ああ、すまんな。ついお前に見入ってたぜ。 俺は立ち上がり古泉の方へと机を迂回する。そろそろ外してやろうじゃないか。ほら、立てるか? 軽く肩を撫でただけで熱い息を吐いて大きく体を震わせる。腰砕けで立てそうにないらしい。「はや……とめ、て……」だから外す時に止めてやるって。腰を浮かせないと外せないだろ?そう言うと古泉は健気にも腰を浮かそうとはするが、なかなか上手く行かない。吐息なんだか喘いでるんだか、随分と楽しそうだな。「……楽し、く、ない……です……」恨みがましく見上げるその目は潤んで今にも泣き出しそうで、俺を煽っているとしか思えない。まぁあまり苛めるのも可哀想だしな。立てない古泉の腰を掴んで引き上げる。こりゃ相当きつそうだ。などと思いながら悪戯心に制服に押し込まれてキツキツになっている下半身の膨らみを撫でてやると、古泉は非難混じりの悲鳴を上げ、体を震わせ背筋を仰け反らせた。そして数秒の間を置いて、そのままぐったりと椅子に逆戻りだ。……あーうん。悪かったな古泉。やり過ぎた。だから泣くなよ。流石に俺はローターを止め、着衣のまま達してしまい、泣いてるんだか怒ってるんだか良く解らない古泉をひたすら宥めるのだった。
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