撮影五日目――
「いいわね、今日こそは超AVを撮るわよ!!」部員全員が揃った中、恒例となったハルヒの怒号で撮影準備が始まる。無論、俺は昨日ハルヒに言われた通りカメラマンとして活躍すべく、机の上に置かれていたビデオカメラの状態をチェックする。バッテリーもメモリの空きも十分あることを確認した俺は、安物のパイプ椅子に座る。勿論、制服を脱ぐわけがない。 「あなたも一緒に混ざるのではないのですか?」だが、いつまで経っても制服を脱がない俺を見て、既にいつもの余裕を失っている状態の古泉は、驚きを隠せない表情で周囲を見渡す。「そんなわけないじゃない。第一、キョンも混ざったら誰がカメラマンをやるというの?」当然、超監督ことハルヒは俺を混ぜる気は毛頭ないらしい。それは昨日のハルヒの発言から解り切っていたことだし俺もそう思っていたが、生憎と古泉は違ったようだ。 「昨日まで俺一人がいい思いをしたからな」俺は古泉の非難がましい視線を無視して言葉を続ける。「それに、平団員でOKサインが出なかったんだ、ここは我らが副団長殿に任せるとしよう」「キョンの癖にいいこと言うじゃない!」昨日より目に見えて生き生きとしているハルヒが片手を上に高々と掲げて宣言した。「そうと決まったら、今日はみっちりとヤるわよ!!」「わかりましたぁ」「……任せて」同じく昨日よりやる気満々に見える朝比奈さんと長門も加わり、既に半泣き状態な古泉を尻目に今日も撮影が始まった。……三人揃って昨日よりやる気満々な事実に地味にショックだったのはここだけの秘密にしておく。
さてはて、俺以外の四人が裸になる時点で解り切っていたことだが、「キョンより大きいわね」「凄く大きいですぅ。こんなの入るかなぁ……」「男子高校生の平均を遙かに凌駕したサイズと言える」三者三様に言い方で古泉と一物の大きさを比較されるのはいい気分じゃない。しかも、「形、堅さ共に問題なし。耐久性が今後の課題だが、今後の修練次第で向上するものと思われる」長門よ、そこまで分析しなくていいから。特に『耐久性』の部分は、この場に居る全員がその意味を把握しているだけに、指摘された古泉の心情を考えると居たたまれなくなってくる。「………」ふと古泉に視線を送ると、直立不動で立派に勃っている一物とは対照的に、既に涙目状態で視線を下に泳がせている状態だ。奴の様子を見ていると、いたいけな子羊を腹を空かせた狼の群れに放り込んだみたいで気が引けるが、これも世界平和のためと思って耐えてくれ。決して俺が同じ立場になりたくないとか、そんな単純な理由じゃないぞ。本当だ、信じてくれ。それに、ハルヒが一旦決めたことだ。俺が口出ししたところでどうにかなるものではないしな。多分、きっと。 「まあ、古泉くんはいかにも真面目そうだし経験はなさそうだものね」ハルヒは古泉に近づくと、片手で奴の肩を押さえる傍ら、もう片方の手で奴の一物の下に収まっている玉袋を掌に包み込ませ、ゆっくりと転がすように揉んでいった。「――っひ、ぁ!?」「ここは自分でも揉んだことはないかしら」ハルヒの指先が古泉の一物の茎をなぞるように先端へと伝っていく。その指先で先端から少しばかり滲み出てる先走り汁をすくい取ると、指の腹でその汁を伸ばすように先端を撫で回した。「ぁ、あぁ……んっ」古泉は耐えきれなくなったのか、ガクガクと膝を震わせて床に座り込む。「そんなに気持ちよかった?」ハルヒはすかさず屈んで古泉の両足の間に入り込むと、奴の胸板をじっと見つめる。「もう乳首も勃っているのね。綺麗なピンク色をしているけど、ここはどうかしら」そして、悩めかしい声で囁くと、古泉の胸元へすっと指先を運ばせ、ツンと勃ってる乳首を撫で回す。「ふあっ……あぁんっ」「やっぱりここも敏感みたいね」ハルヒに乳首を弄られて耐えきれなくなったのか、古泉は甘い嬌声を漏らす。そこへ、「涼宮さんばかりズルイですぅ」「独占禁止法を発令する」朝比奈さんと長門の二人が古泉の両脇に屈み込んだ。朝比奈さんはまだしも、今日の長門の発言は色々な意味で変だぞ。思えば古泉に貞操帯を提供したのも長門だったし、またエラーが発生したとかじゃないよな?「二人とも慌てなくていいわよ。今日は時間がたっぷりあるんだから」そんな俺の不安を余所に、ハルヒは二人に指示を出す。「それじゃあ、二人とも古泉くんの腕を掴んで頂戴。……後は解るわよね」「わかりましたぁ」「……了承した」二人は古泉の腕を片方ずつ掴むと、ゆっくりと古泉の背を床に倒し、身動きが取れないようにする。「古泉くんはいい子だと思うけど、起き上がらないでね」朝比奈さんは赤ん坊をあやす口調でつぶやくと、古泉の左腕を押さえ込み、舌先を奴の乳首へ這わせる。「………」一方の長門も無言で古泉の右腕を押さえ込み、指先で奴の乳首を弄り回す一方で舌先は脇腹へと向かう。「ひゃ、あぁぁんっ!」双方から与えられる刺激に耐えきれず、古泉は甘い嬌声を漏らす。「本当、いい声で鳴くわね」ハルヒは古泉の両足の間に納まると、ガチガチに硬くなっている古泉の一物を敢えて無視し、その周辺――太ももを舌先で舐め回した。その都度、ハルヒの髪の毛で古泉の陰茎が刺激され、奴は陰茎に与えられる弱い刺激に焦れったさを感じているのか、時折片足を小刻みに震えさせる。「ひゃあっ、や、やめぇ……」「……やめていいの? それともこっちのほうがいい?」ハルヒは古泉の腰を両腕で押さえながら、奴の一物を横目でチラリと見て舌先を根本へと運ばせた。「んぁっ、はぁ……ん」すると、ハルヒの舌先に、奴の先端から溢れんばかりに出ている先走り汁が辿り着く。「これだけ我慢汁が出るんだから、精液はさぞ凄い量になるわよね」「ふあぁぁんっ!」古泉は三人が舐め回す刺激に耐えきれずにいるのか、顔を真っ赤にしながら激しく首を振る。そんな苦しそうな様子の古泉を見て、朝比奈さんは古泉の左乳首からゆっくりと舌先を離す。「ここから何も出ないのが残念ですぅ」流石に古泉からは出ないと思います。でも、あなたのその大きな膨らみにそびえ立つ小さな突起物からは、今にもミルクが溢れ出そうなんですが。「三人とも同じ調子で舐め回してばかりだと、どうしても単調になります……よね?」朝比奈さんはハルヒの顔色を伺いながら、自分が掴んでいる古泉の左腕を豊満な胸元へと運ばせた。「うふっ、遠慮しないで触っていいんですよ」「え……あっ……」古泉はぼんやりとした表情で朝比奈さんの豊満な胸に触ると、恐る恐る左手をゆっくり動かし始める。「感触はどうですか……?」「えっ……あ……それは……」艶っぽい声で問いかける朝比奈さんに、古泉は恥ずかしそうに視線を泳がせながらも、左手は未だに彼女の胸を揉んだままだ。そんな古泉の様子を見て、ハルヒは意地悪そうな視線を送る。「やっぱり古泉くんも巨乳がいいんだ?」「そ、そんなことは……」「しらばっくれても駄目よ。だって、古泉くんのココ、さっきよりずっと硬くなってるし」「ひゃんっ!」古泉の硬くなりすぎて血管が浮き出ている一物の先端にハルヒの指先が少し触れると、すかさず奴は反応して身体をビクンと動かす。「………」一方の長門は、いつもよりマイナス五度ほど低い視線を古泉に送ると、白い手が奴の下腹部へと向かい、やがてその指先は玉袋の裏側へと進んでいく。「ん? 有希、どうしたの?」「……ここも性感帯」長門は奴の小さな窪み――普段は直に触る機会は少ない出あろう場所を指して、そう言いのけた。ちょっとまて。お前はここでアナルプレイをするというのか!?「アナルプレイ? キョンはひたすら嫌がっていたけど」ハルヒはちらりと俺のほうを向く。当たり前だ。何が悲しくてわざわざ別の穴に入れないといかんのだ。しかも、俺の場合はハルヒら女性陣らが対象だったが、古泉の場合はこいつ自身が対象である。つまり――「っはぁ、ぁぁんっ」古泉が叫びにも似た嬌声をあげる。ああ、お前やっぱりそこも感じるのか――じゃなくて、そんなとこまで触ったのか、長門よ。「……許可を」こんな最中だというのに、長門は俺のほうへ顔を向けてじっと見つめる。そう言えば、二日目で長門を相手にした時も俺が駄目出ししたんだっけな。最も、その時は対象が長門だったが。「あ……あぁ……」一方、古泉は古泉で懇願する眼差しで俺を見つめる。どうやら俺の発言次第で奴の今後の運命が決まりそうだ。いわば責任重大なわけだが、俺が出した答えは――「前にも言っただろ、駄目だ」当然の如く駄目出しである。当たり前と言えば当たり前の話で、他にも穴はあるというのに、何故よりにもよって排泄物を出す場所へ入れないといかんのだ。しかも男相手に。「別にキョンがするわけじゃないからいいじゃない」ハルヒが横やりするが、そういう問題ではない。自分の中に、本来排泄する場所に異物が入ることを考えると、ちょっとどころではない恐怖を覚える。まあ、こいつのことだから意外なほど早く順応してしまいそうだが、それはそれで最終的に俺が相手にしないといけない危険性も生じてしまう。冗談じゃない。よって、ハルヒ相手に駄目出しをすべく、納得するであろう言い訳を並べる。「この超AVとやらは、まだ第一弾なんだろ? なら、第一弾で全力を出し切る必要もない。アナルプレイといった特殊プレイは第三弾辺りにでも取っておいたらどうだ?」 「それもそうね。お楽しみは後に取っておいたほうがよさそうだわ」長門は若干不満げではあるもののハルヒはあっさりと納得したようでほっとする。とまあ、そんなわけで、俺自身は利己的な理由で駄目出しをしたわけだが、古泉のほうはそう思っていなかったらしく、心底安堵した表情を俺に向けてきた。……そんなに信頼しきった顔をされると良心が痛むんだが。
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