「宴会と言ったらゲーム! ゲームといったら野球拳よ!」アルコールを一滴も摂取していないくせに、素面とは思えないテンションの団長様の一声により、何故か俺vs古泉の野球拳が始まろうとしている。古泉はいいとして何故俺が。見ていて楽しいのは朝比奈さんとか……おっと口が滑ったぜ。「何言ってるのよキョン! いい、みくるちゃんの素肌はこんなところで晒していいようなもんじゃないのよ。大体、あんたたちくらい着込んでないと脱いでいく面白味がないじゃない!」 まぁそれには納得だ。カーディガンを羽織っていても、女子の方が着ている枚数は少ないだろうからな。朝比奈さんはハルヒに後ろから抱きつかれて、こちらをハラハラと見ている。長門はいつも通り……ってあれ? なんだか目つきが真剣じゃあないかお前。そして目の前の古泉はと言えば…「お手柔らかにお願いしますね」ジャンケンに手加減もくそもあるか。大体今まで散々されてきた行為から想像はつくだろう?お前が崇拝するところの「神様」はな、お前を素っ裸に剥こうと今まさに目を輝かせているんだよ。
「プレイボール! いくわよ、アウト! セーフ! よよいのよいっ!」俺がグーで古泉はチョキ。予想通り古泉の負けだ。「負けてしまいましたね」古泉は苦笑を浮かべながらブレザーのボタンを外し、上着を脱いだ。今は冬だから、古泉は上着の下にセーターを着ている。となると脱がすべきものはセーター・ネクタイ・シャツ・靴・靴下・ズボン・パンツか。結構多いな……。なんにせよ、俺が負ける確率は皆無と言っていいだろう。こっちにはハルヒと長門がついているんだ、これ以上心強い味方はそういない。以下、俺の快進撃をダイジェストでお送りする。
2回目 セーター「普段より着込んでいて助かりました……しかしセーターを脱ぐとさすがに肌寒いですね。次は負けませんよ」
3回目 靴「脱ぐものは自分で決めていいんですよね?」ああ。「では靴を脱ぎます」そうくるだろうと思ったぜ。まぁすぐむいてやるから関係ないがな。
4回目 靴下「気弱になっているのがいけないのでしょうか……」次こそは、と小さく呟く古泉。裸足が眩しい。
5回目 ネクタイ首もとからネクタイを抜き取りながら、古泉はちらりと長門を見た。残念ながら長門はまだ何もしてないぜ。ハルヒの変態パワーが絶賛稼動中のようだ。
6回目 シャツ「そ、そんなに見ないで下さい……」これは俺ではなく外野の女子に向けた言葉。しかしハルヒは「嫌よ! そうね……古泉くん、後ろを向いて脱いじゃあダメよ。敗者は敗者らしく、惨めな姿を晒しなさい!」とのこと。言わなきゃよかったな古泉。「うう……」さすがに顔を赤らめている。恥ずかしいせいかボタンを外す手の動きもやたらとゆっくりだ。徐々にさらけ出されてゆく素肌が生々しい。「やっぱり古泉くん、いい体してるわ」「引き締まってて、かっこいいです~」「筋肉と脂肪のバランスが良い。とても均整の取れた肉体」三者三様の賛辞に、古泉の表情も明るくなる。だが忘れてはいないか古泉。お前を守る砦は後2枚ってことを。
7回目 ズボンさっきの余計な「お願い」がたたり、これも俺たちに見せつけるように脱ぐことを強制された古泉。ご愁傷様……もといしてやったり。耳まで赤くしてベルトを外し、ところどころで手を止めながらズボンを脱ぎさる姿はそりゃもうエロかった。女子3人ももうスイッチが入っちまってるようだ。愛されてるな……古泉よ。
8回目 パンツ「お、お願いです……これだけは…」「あーら、団長の命令に逆らうのかしら?」「う……」「覚悟を決めて脱いじゃいなさい! 悪いようにはしないわ」つまりいいようにはする、と。そうだろうな。そう言うハルヒの目は既に怪しく光っている。「……っ!」しばらくの沈黙のあと、古泉はぎゅっと目を瞑りパンツを下ろした。すかさず長門が古泉を後ろ手に拘束する。もちろん古泉のネクタイを使って、な。「なっ長門さん!?」「大丈夫。苦痛は最小限になるように縛っている」「あれっ、古泉くん……おちんちんちょっと固くなってます~」「あっちょっ、朝比奈さんっ! 触っちゃダメ…」「諦めろ古泉。こうなることは分かってたんだろ?」「な、なんであなたまでやる気まんまんなんですか……!」「さぁ古泉くん、これであなたは完全敗北よ。以後一切の抵抗は認めないから!」「あっ、涼宮さん、だめっ触っちゃらめぇぇ」
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