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「38.2℃か……座薬を使うには少し早いか」
汗みずくで布団に寝転がる古泉を眺めつつ言う。
高熱の為に顔は赤く、目は潤み、忙しない息は少々苦しそうだった。
「早く、服、戻して下さい……」
動くのはだるいのか、力なく身を投げたままだが、口はどうやら元気なようだ。
「何だ、寒いのか?」
「……そういうんじゃなくて……」
もぞもぞと布団の上で古泉は下半身に手を伸ばした。
言い遅れたが、先程の検温の為に下着ごとズボンを引き下ろしたままだ。
何故体温を測るのに下を脱がす必要があるのかって?
そりゃ勿論、直腸検温をしたからに他ならない。
小さく悲鳴を漏らしながら、水銀式体温計を突き刺される古泉は
なかなかそそるものが……っと失礼、なかなか気の毒だった。
風邪って大変だよな、うん。
「いい加減服を戻して欲しいんですが……」
寝巻きの上着の裾を掴んで腰を隠しながら
古泉が恨みがましい目で見上げてくる。
さっきまで体温計に感じてたのにな。
「なっ……感じてません!」
そういう事にしておいてやろうか。
ところで古泉、どうせ脱いだのなら、ついでにトイレ行かないか。
「え……、あ、はい。そうですね……」
よろよろと身を起こそうとするのを軽く手で制して。
不思議そうな顔をする古泉に俺は言ってやる。
「ああ、起きるのも辛そうだよな。お前寝てて良いから。
尿瓶とカテーテル、どっちが良い?」
「はぁぁ!?」
一体何を言い出すのかと古泉が驚きの声を上げた。
結構元気じゃねぇか。だが、俺はこれでも有言実行の男なんだ。
「ちょ……何言ってんですか、幾らなんでも、それは……」
まぁまぁまぁ。良いだろやってみたいんだよ。
一層顔を赤らめて、ばたばたともがく古泉を宥めながら
俺はどうやってこの提案を押し通すかを考え続けるのだった。