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──その日、僕の顔を見るなり言われた言葉はとても衝撃的でした。

「古泉くん、尿道オナニーって知ってる!?」
「古泉、尿道オナニーって知ってるか?」
「古泉くん、尿道オナニーって知ってます?」
「古泉一樹、尿道オナニーと言うものを……」

この言葉は今の流行なんでしょうか。
しかし何なんでしょうか、これは。セクハラではないでしょうか。
仮にもオナニー、しかも尿道。ありえません。
「……ええと、なにぶん不勉強な物でして……」
不勉強も何も無いだろうと思いつつ。
どん引きで言う僕に、皆はどうしたのか嬉々とした表情を浮かべて
じゃあ教えてあげる──そう言ったのでした。

その場の勢いで、彼らに尿道オナニーについて語られてしまいました。
しかし話を聞いても、ちっとも気持ち良さそうには思えない行為で。
何故こんな話を聞かされているのかすら解らなくなってきました。
「すみません、大体どういう物なのかは解りましたが。……それが何か?」
僕がそう言うと、彼らは一瞬だけ目を丸くした。
「古泉くん、解りませんかぁ?」
ええ、申し訳ないのですが、全く。
「本当に気持ち良いのか試してみたいじゃない!」
……お言葉ですが、この場にはもう一人男性が居ると思いますが。
「冗談言うなよ、痛そうじゃないか」
僕もそう思います。どう考えても痛いですよね怖いですよね有り得ませんよね。
「大丈夫。情報操作は得意」
今涼宮さんの前で言ってはいけない単語が聞こえた気がしましたが。

じりじりとにじり寄る嫌な予感に、僕は敢えて気付かない振りをしてみたけれど。
そんな努力はあっさりと儚い事に。
ああ、そういえば人の夢と書いて儚いんですよね。ほんと。
「現実逃避をしようとしてもダメよ」
そうですか。しかし僕はこれ程に逃げたいと思った事は過去……多々ありました。
「どういう時にそう思ったのか少し気になるけれど、今はこっちが優先よ!」
話を逸らすのは無理でした。
そしてとても楽しそうな声で明るく死刑宣告が下されまして。
「古泉くんで実験よ!」