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季節もすっかり春めいたある金曜、ふと冷蔵庫を開けた俺の目に飛び込んできたのは、色とりどりの卵だった。
「ああ、見ました?素敵でしょう」
「……食い物を粗末にするな」
長らく空だった冷蔵庫に、やっと入った食物がこの有様かと顔をしかめると、古泉は楽しげに笑う。
「いえ、中身は食べられますよ。そのために持って帰ってきたのですから。」
一つ取り出して、古泉は歌うように話を続けた。本日の放課後のこと、大量の卵と食紅を持ってきた団長様は、高らかに宣言したという。
『イースターパーティーをします!』
彼女をはじめ女性陣はバニー(寒いから、と耳だけだったらしいが)に扮し、五人で食紅を駆使して装飾したのがこの山盛り卵だそうだ。

そのまま孵しそうな程慈しみの手つきをした古泉から、卵を奪う。
「で、どうするんだ。卵焼きか?オムレツ?食紅じゃあ、ゆでたら落ちるだろ?」
「イースターですから、元々『ハードボイルドエッグ』になっているはずですよ?」
そうなのか?彼女のことだから、衝動買いした卵をそのまま持ってきたのかと思っていた。
そう言うと、『涼宮さんだから』イベントには準備万端で臨むだろうと反論される。
クリスマスしかり、七夕しかりと、さも嬉しそうに語られる言葉は、古泉がどんなときでも一番に優先する、彼女と『彼ら』への親愛の情に満ちている。
「よし、賭けをしないか?」
「え?」
放っておくといつまでも続きそうな『彼ら』の話を遮って、一つ提案する。
「ゆで卵か生卵か。―――負けたら罰ゲームってことで」
古泉は返事の代わりに、口の端を上げて自信ありげに微笑んだ。まったく、このゲーム好きめ。

「よく考えたら、色づけの時ずっと触ってたわけだから、お前の方が有利だよな」
冷蔵庫から透明のパックごと、色つき卵を取り出す。ピンクや黄色など、柔らかなパステルカラーに水玉や星、花柄が描かれたそれは、
割る(むく?)のも惜しい程かわいらしい。どうやら古泉だけでなく、全員が作った卵が混ざっているようだ。
「触れたくらいじゃわかりませんよ。それとも、早速ドロップアウトですか?」
「まさか」
原型を忘れるほど華やかにコーティングされた卵を撫でる。
「そのかわり、確かめ方くらい、俺が決めてもいいだろ?」
いいですよ、と苦笑する古泉はまだ、俺の企みを知らない。


「なあ、イースターって事は、菓子も食った?お前、いい匂いがする」
「んんっ」
甘い香りの唇にキスをすれば、簡単に頬を染める。明日は久々の休みだもんな、期待してるんだろ?
「っ、もう、するんですか?…賭け、は」
「後でもいいだろ」
「……しょうがないですね」
古泉はくすりと笑って承諾する。馬鹿だな、どこか腑に落ちない顔をしてるくせに。そういうところが甘いんだ。

「あっ、も、いい…」
後孔を丹念に拡げていると、古泉は焦れたように声を上げた。もう少し慣らしたかったが、そろそろいいか。
「なに、やって…」
ローションでぐずぐずになったそこから指を引き抜き、テーブルの上のそれを手に取る。
「ゲームの続き。後でって、言ってただろ?」
「え…?や、つめた…っ」
つるりとした玉を、色づいてひくつく入り口に宛がう。解れたそこは簡単に丸い先端を呑み込んだ。
「な…、まさ、か…」
緊張に力みそうになる際を撫で、そっと全部を押し込んだ。
「ピンクにチューリップ柄だ。誰のだろうな?」
「あ、やだ、やめて…!」
「あんまり力むと割れるぞ」
「……!」
古泉は、異物感と背徳感に震える身体を竦ませた。俺は、卵が出ないよう掌を押しつける。
「ああ、でもゆで卵なら平気か。お前はそっちに賭けたんだよなあ」
「…こんな、ひどい…」
「確かめ方は俺が決めてもいいんだろ?」
「だからって、信じられない、もう放してください、…ッ!」
俺は入り口に新しい卵を押しつける。
「ほら、割るなよ?」


よく見ると、二つ目のそれは、周りを砂糖菓子で飾られた特別製らしかった。
アラザンの縁(ふち)に、鮮やかなピンク・水色・グリーンで描かれた不思議な模様。
「どうだ?イースターエッグの味は。美味い?」
「…やだ…も、無理です…」
古泉は丸くとがった先を挿れられながら、苦しそうに喘ぐ。
「大丈夫だって。小さいし、二つ三つは余裕だろ」
「ん、は…、っ、これ…」
ざらりと曲線を描く粒の感触に、古泉は気付いたようだった。これが誰のなのか。何が描かれているのか。
「だめ、嫌です、放してっ」
暴れる腕をひとまとめに押さえつけて、ぎゅっと押し込む。
「もう入った」
のみこんだそれをぐるりと回せば、古泉は世界の終わりのような顔をして泣いた。

「お願い、もう、出させて…」
苦しげに息を弾ませた古泉は、潤んだ目でこちらを見る。
三つ入ったところで指で栓をして、俺は古泉の反応を楽しんでいた。
俺の前でだけ顰められる眉間を、噛みしめられた唇を、もっと見ていたい。こんな古泉を知っているのは俺だけだ。
「あっ、やあ…!」
すっかり起ちあがったそこを擦ってやれば、中を締め付けてしまうらしく、ひくひくと痙攣した。
「ふうん、指、放してもいいんだ?」
閉じた後孔を押さえていた指を、第一関節まで抜いてかきまわす。
「…いいから、……っ」
ご所望通りに指を抜けば、中の卵がゆっくりと順に動き出す。
「……産卵か、絶景だな」
「…ッ…」
からかう言葉に過剰に反応した古泉は、びくりと身を竦ませる。
「そんなに締めると、殻が割れるぞ?」
「ひぅ、あ、あ…」
すぐに出してしまいたいのだろうが、あまり力を入れるわけにもいかず、古泉はがくがくと膝を震わせた。
敏感な内部をじっくりと舐めるように刺激しながら、はじめの卵が顔を出す。
「お前、いつも抜く時イイ顔するもんな。出すの、気持ちいいだろ?」
「は、んあっ…んんっ」
排出を彷彿させる行為に躊躇して、後孔を何度か閉じたり開いたりした後、水色の卵が、ゆっくりと外に出た。
淡い水色に白で繊細な幾何学模様が施されたそれは、ローションが絡みついていやらしく濡れていた。

「ほら、次だぞ」
「はあ、は…」
正常位だった身体を、横に向けて、古泉は苦しそうに息を吐いた。その、するりと筋張った尻を撫でてやる。
「あ、んんっ!…や、だめ…」
二つ目のそれは、表面に突起のついたオリジナルだ。
ざらりとした砂糖飾りが良いところを擦るのか、古泉は出しかけながらひっきりなしに喘いだ。
「…っ…くぅ……っ」
「声我慢するなよ、力が入るだろ?」
「そ、……誰の、せいだと…っ…」
とろけた顔の中で、目だけが俺を蔑んでいる。たまらない。
「ふうん、……神聖なる彼女の好意を、俺ごときにいいようにされて、悔しい?」
古泉は潤んだ目の温度を下げて睨みつけてくる。
「それとも、優秀な副団長への世にも健全なプレゼントで、泣く程よがってる自分が情けない?」
ここで目を逸らして、傷ついた顔なんかするのがいけない。俺の暗い優越感を煽るだけだ。…もっと虐めたくなるだろ。
「安心しろよ、お前は声なんか出してなくても、こんな綺麗な卵を尻に詰められてこんなに真っ赤になって感じて、すっごくやらしいよ」
イキたそうに震えるそこを撫で上げれば、きゅんと後孔が締まり、せっかく顔を覗かせた白い殻をまた呑み込んだ。
「あぁんっ…っく…、」
表面の鮮やかな飾りが溶けて、チョコと砂糖の匂いがする。
「ああきっと、彼らは今頃、お前の尻に入ったのと同じ卵を食卓に並べてるんだろうな。
そのアラザンも、今頃彼の妹さんの口にでも入ってるかも知れない。」
古泉は、耳まで赤く染め、卵とそれを飾った『彼ら』の尊厳を守ろうと震える。羞恥から逃げるように強くつむられた目から、涙がこぼれた。
馬鹿だな、そんなんじゃ余計、中を意識しちまうだろ?古泉の耳元で、囁く。
こんな愉しみ方してるのは、お前だけだよ。


異界のサインとやらにさんざん喘がされた古泉は、それを排出してしまうと脱力し、すっかりおとなしくなった。
最後の一粒を指で掴み、上下に遊ばせるように乱暴に弄る。
と、摘んだ殻から、ぴきりと音がした
「…?」
そっと表面を撫でると、つるりとしたそれに一筋、大きなひびが入っていた。
「古泉、賭けの結果が出そうだぞ」
「?…え、まさか…」
「割れそうだ」
俺は古泉の顔をのぞき込んで告げる。古泉が出すことも呑み込むことも出来ないように、卵の端だけ摘んだまま。
そのままぐっと奥まで押し込むと、俺はとっくに臨戦態勢だったそれを取り出して、ローションと溶けた飾りでぬるぬるのそこに押し当てる。
「や、なにして…」
そのまま卵ごと中に押し入れば、古泉はびくりと身体を硬くした。
恐怖と羞恥で震える背中を撫で上げる。そんな要素にさえ感じてることに、気付いてない訳じゃないよな?
青かった息も冷たかった汗も、次第に温度を上げ、甘くなっていく。追い詰められる程敏感になる身体は、俺だけ知ってればいい。
「ふっ…く、あ、やあ…」
背徳感が丸ごと快楽へとすり替わっていくのを思い知らせるように、ゆすり上げる。
異物を押し出そうとする理性が負け、快楽を追う動きに変わった瞬間を狙って、突き上げる。
「んあっ、ああん!」
ぐしゃり、と音がして、今度こそ卵が割れたことを知った。

殻は、甘いミルクの匂いをさせて白く溶けた。