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「やあ、古泉君だね。早く乗って」
機関からの召集命令がかかって、僕は古泉一樹を回収しに行った。
かねてより要望のあったあるものの試作、ということで彼…古泉一樹が使われることになっていた。
「ところで、古泉君は犬は好きかい?」
「ええ、まあ…」
「そうか、それはよかった。実はスポンサーの方にえらく君を気に入ってる人がいてね、愛犬をあわせたいそうなんだ」
「そうなんですか?それは楽しみですね」
…本当に楽しみなのは、誰か。彼はそれを身を持って体験する。いち研究者の僕が今すべてを話すわけにもいかない。いっそドナドナでも歌ってしまいたいくらいだ。
機関の施設に到着すると、犬と一緒に妙齢の男性が立っていた。…今回の僕の依頼主でもある。
「一樹君、久しぶりだねぇ」
「はい…」
笑顔を浮かべてはいるものの、表情は硬い。緊張しているわけではなく、過去に起こった恥ずべき記憶を、形は違えど目の前の人物と共有していることが嫌なのだろう。
「見てくれ、自慢の子なんだ」
「すばらしい犬ですね…うらやましいです」
古泉君の前でせわしなく動く大型犬は、人なつこそうな顔を彼に向けている。
役者は、揃った。あとは、狂宴がはじまるのみ。

用意された舞台には先程の雄犬と、鎖が垂れ下がった鉄棒、そして首輪のみを身につけた主役が用意された。
なお、あらかじめ古泉一樹には、一般的に雌犬が発情時に発するものとされるフェロモン―簡単に言えば犬用の媚薬―が振りかけてあり、本人にも同様の効果があるものを投与済みである。

先程まで古泉君に尻尾を振っていた犬は目つきが変わり、口から唾液を垂れ流している。従順さを忘れた純粋な獣に成り下がっていた。
「始めろ」
首輪が鎖につながれ、手首を拘束されて、犬は放たれた。
犬は一目散に古泉君の元へと走っていくと、より匂いの強いところを執拗に刺激し、舐め始める。
「ひああっ!!…っくぅ…あっあァ…!」
「もう一頭、追加しろ」
スペアの犬も放たれた。2頭に全身を舐め回されて、そのたびに淫らに身を捩る古泉君と、床にまき散らされる唾液を見る羽目になった。
鉄棒は左右にはスライドできたが、実質的な逃げ場はない上に、仰向けになれば首が締まるため、繋がれた古泉君はずっと四つん這いになることを強制されているようなものだ。
ある意味拷問だろう、と思う。…そこに、まったくの性的刺激がなければの話だが。
やがて、最初の一頭が古泉君の腰を捕らえて、腰を振り始めた。
「あっ…いた、い!…っ、ぐ」
習性として犬はまず、自らの精液で相手の陰部を濡らしつつ自らを高め、挿入後に射精を行う。が、人間のように位置を確認しながら、という芸当はできないので、腰を振るだけ振って入らない、なんてこともある。
もう一頭はといえば、彼自身から溢れてきたらしい先走りを求めてペニスを舐め続けている。
「ひっ、あ…んんっ!」
彼の背中には犬の荒々しい息と大量の涎が乱れ飛んでいて、白い背中を汚らしく染めていた。
「…っはあ、はあ…んぁぁっ!!」
「どうかね?一樹君…とっても、かわいいだろう?」
「嫌…やぁ!!…っう…ァ、ひぃぅ」
「本当は喜んでいるんだろう?ずっと君と交尾させたいと思っていたんだ…この子をね」
まさか、犬を相手にすることになろうとは。
正直ないだろうと思っていたのに、まったく世の中は広い。
身を包んでいた服はすべて脱がされ、代わりに赤い首輪がつけられた。僕も犬扱いということらしい。
先ほどまで愛らしい表情をしていた犬は、狂犬の如くこちらを見据えて床をガリガリ掻いている。
できれば咬まないで欲しいな…なんて、のんきなことを考えていなければこっちまで気が狂ってしまいそうだ。
「始めろ」
放たれた犬は一目散に僕の元へと駆け寄り、全身をくまなく嗅ぎ回っている。ないと分かっていてもこれだけならいいのに、と思ってしまう。
わき腹を犬の鼻が掠めて、湿気た感触とともにくすぐったいような気持ちいいような感覚に襲われた。
「もう一頭、追加しろ」
犬達は示し合わせたようにお互い違う場所を責める。一頭は背後に、もう一頭は僕の下にもぐって前に。
この犬の尻尾でも噛めば、怖じ気づいて逃げてくれるだろうか…舐められてちょっと気持ちいいやなんて思いたくなくて、自分の身に降りかかることから目を背けたくて、ありもしない可能性ばかりつむぎだしてしまう。
「…ひっ?!」
突然背後の犬が腰にすがり付いて腰を振り始めた。どうやら本格的に犯されてしまうらしい。
背後の恐怖と正面の快楽の間で、理性と本能どちらを取ったらいいのか…もはや分からない。
「どうかね?一樹君…とっても、かわいいだろう?」
先程の飼い主が歪んだ笑顔を浮かべて話しかけてきた。罵ってしまいたいと思うより早く僕が選んだ言葉は。
「嫌…やぁ!!…っう…ァ、ひぃぅ」
「本当は喜んでいるんだろう?ずっと君と交尾させたいと思っていたんだ…この子をね」
冗談じゃない、誰が喜ぶものか。
「あッ…うぅ、いやだ…いやだいやだいやだ…ッいああああ!!」
突然襲い来る激痛と体内に侵入してくる感覚で、一瞬体中がこわばった。そして、唐突に理解した…入ってしまったのだと。
「んうう、はぁっ…くっ…、うぁあ!」
先程までの激痛なんてウソのように消えてしまい、乱暴であるはずの動きでさえ快感に変わっていった。
本能に支配された獣に犯されて、それでも感じているなんて、僕はとんだ変態だ。
「ひゃっ、あっ、ふ…はっぁ、らめぇっ」
背中には犬の唾液が広がり、内股には唾液なのか精液なのかよくわからない液体が伝う。粘性を持っているのか、ゆっくりと垂れていく感覚が気持ち悪い。
ふと、先程まで頬を掠めていた犬の毛がないことに気づいて顔を上げると、いままさに僕に飛び掛ろうとしているではないか。
抵抗する間もなく犬の前足は僕の頭部を捕らえ、程なくして後ろの犬と同じ行為を始めた。振り払おうにも狼爪が顎の後ろに食い込んでうまくいかない。
そんな体勢のためか、僕は極めて近い位置で犬の性器を見ることになってしまった。
犬のそれは人間のものと大きく異なり、内臓的な何かを髣髴とさせる。端的に言ってしまえばグロテスクだ。
「はっ…ぅ、離れ、ろおおっ!」
犬の動きとあわせて熱い液体が顔にかかる。顎に食い込んだ爪が痛くて顔を背けることも出来ない。
そんな屈辱を目の当たりにしても僕の身体は正直に反応し続け、何回かの射精のあと、意識がぷっつりと途絶えた。

気がつくと、僕はベッドの上にいた。
身体のあちこちにある手当ての跡以外は、先程の狂った見世物のかけらもなかった。
「気がついたかい。」
「ええ…」
そこには僕を迎えに来た白衣の男がいた。気弱そうな、だけれど優しい表情だ。
「僕があんなものを精製しなければ…君には本当にすまないことをした、許して欲しいなんていえないが…」
「…いいえ、慣れて、ますから…」
いったいいつまでこんなことが繰り返されるのだろう。僕に人間的なところが残されているうちに終わって欲しいけれど…