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『いやっ!らめぇぇ!』
自分の声が聞こえたような気がして、現実に引き戻される。
身体のあちこちが痛い。
・・・というか。
「何見てるんですかぁ!?」
「あ、古泉くん!気が付いたのね!」
どうやらあのまま気を失っていたらしい。
なんやかんやでドロドロだった身体は綺麗に清められていた。
「あの、僕…」
数時間前の出来事が走馬灯のように蘇る。
恥ずかしさと申し訳なさで次の言葉が出てこない。
でも、今すべき事は分かる。
僕は無言で痛む身体を無理矢理おこし、四人が囲むビデオカメラを取り上げた。
「どう?凄く良く撮れてるでしょ?やっぱりカメラマンがいいのかしら」
不覚にも視線を画面に移してしまった。
「~~っっ!」
それはそれは悲惨なものだった。
涙と涎でぐちゃぐちゃの顔。女性の顔に汚いものをかけて悦ぶ自分の姿。
恥ずかしいけど…目が離せない。
『ぃぃっ!キョンくんのっオチ』ぶちっ
ついにそこで耐えられなくなって停止を押した。
最悪だ…こんなの。
きっと軽蔑された。
絶望に打ちひしがれていると、突然身体に違和感を覚えた。
「も、戻ってる…」
「あっ!!古泉くんおっぱいなくなってる!」
どうゆう訳か、僕が気を失っている間に身体は元に戻っていたのだ。
「ビデオに夢中になってたから全然気付かなかったですぅ」
「下も戻っちゃったの!?ちょっと確かめさせなさぁい!」
「いっ!遠慮します!自分で出来ますんで!!」
逃げるように涼宮さんから距離をとって、みんなに背を向ける。
少し失礼して自分でベルトをはずし、チャックをおろしてトランクスの中を確かめる。
見た感じ異常はない。
手で触って確認する。
「ちゃんと…戻ってます。」
女性器は完全になくなっていた。
ほっとした反面、少し惜しい気もしたのは内緒にしておこう。
「ホント、何だったのかしらね?ちょっと残念だけど…これがあるしね!!」
いつの間にか涼宮さんは僕が彼女達から奪いとったはずのビデオを手に持っていた。
「いつの間に…」
「このビデオ、いくらで売れるかしら?」
「す、涼宮さん!?」
「冗談よ、あたしだって鬼じゃないわ。コレは主演俳優のご希望通りに…もったいないケド処分する?」
僕は少し悩んで
「え…あ、ちょっと待って下さい。あ―…コレは、ですね。」
どもっていると、長門さんが口を挟む。
「ビデオは古泉一樹に進呈すべき」
心の中を読まれた様な気がして、顔が熱くなるのを感じた。
「ふふっ、有希はあぁ言ってるけど…古泉くんは?どうしたい?」
恥ずかしい…でもっ
「く、下さい」
「ん~?」
涼宮さんは本当に楽しそうに。
「あっ…それは、そうですね。僕が処分しましょう。」
何とか赤い顔でも笑顔を作ることには成功したようだ。
「ま、いいでしょう。はい」
僕はビデオを受けとるとささっと鞄の中に仕舞う。
夜になり、ベッドに入ると思い出させるのは
やはり今日の異常な出来事だった。
目をつむると、あるはずのない器官にキョンくんの熱いものを注がれた感覚や、朝比奈さんさんの温かく濡れた口内の感触がリアルに蘇ってきて…。


僕は例のビデオが入った鞄に視線をうつした。