※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

「もう、限界です……」
蚊の鳴くような弱弱しい声で古泉が呟いた。

俺が古泉をこの部屋に閉じ込めてから、どれくらい経っただろうか。
などと言うと、かなり経っているように思えるが、実際はまだ一週間程度だ。
服を剥いで手を拘束し、首輪でベッドの支柱に繋いでいるだけの簡単な監禁だが
ずっとこの部屋からは出していない。
しかし、ちゃんと食事は与えているし、未だに犯してすらいない。
だた古泉を眺めていたかったのだ。

「お願いです……」
古泉はさっきから何かを哀願してくる。さて何だろうな。
既に食事の時間は終わったし、空調完備なこの部屋で喉の乾きを覚えないようにと
今日も朝から沢山水分を与えてある。何が足りないというのだろう。
「……トイレに行かせて下さい……」
「トイレならそこにあるだろう?」
部屋の隅においてあるバケツを指で示すと、古泉は泣きそうな表情を浮かべた。
既に何度もそこでしたと言うのに、未だにトイレの場所を学ばないのは
俺の躾が悪いんだろうか。
仮に古泉が上手く出来なくて部屋を汚そうとも、掃除はしてやっているし。
体だって洗ってやっている。
もう少し躾が行届いたら、少しは着飾らせてやっても良いかも知れない。
古泉は裸も似合うが、乳首やペニスに飾りをつけても映えそうだと思う。

まぁまずはトイレの躾は基本だろう。
俺が動く気配がまるで無いと悟ると、古泉はふらつく足で部屋の隅へと向かった。
バケツに跨ったまま古泉は動こうとしない。
「どうしたんだ?」
具合でも悪いのだろうか。心配になって俺は尋ねる。
「……見ないでいてくれませんか……」
「何故だ?」
「何故って……」
そのまま口篭る。まぁ放っておいても良いだろう。
したくなったらするのだろうし、失敗してもいつものように
掃除してやろうじゃないか。
俺は椅子に腰掛け、視界の片隅で古泉を眺めていた。
暫くして躊躇いがちな水音が聞こえた。今回は零さず出来たようだ。
こうやって少しずつ学んでいって欲しいものだと思う。

そういえば、この部屋には何も音が無いな。
余りにも無音過ぎては古泉の精神的に良くないかも知れない。
今度何か音が出るものでも持ってきてやろう。
小さな鈴なんてどうだろうか。首輪に付けても可愛らしいに違いない。
それともクリップか何かで乳首を挟み、それに付けようか。
どちらが似合うだろう。
俺は今までペットを飼った事は無いが、おそらく飼い主と言うものは
こういう気持ちなのだろうと思った。
ペットは清潔であって欲しいものだと俺は思っている。
毎日風呂は欠かさない。もしかしたら朝と晩二回でも良いかも知れない。
この部屋には余計な布切れも何も置いていないので
排泄後のバケツは持ち出して捨ててくれば良いが
古泉自身の後始末はどうしようもないからだ。

風呂へ入れる時は、部屋に作りつけのバスルームの鍵を開く。
この時だけは古泉の拘束は外していく。隅々まで洗えないからだ。
最初の2.3日だけは、片手を拘束し反対側を洗い終えたら付け替えて、と
面倒臭い手順を踏んでいたのだが、古泉も諦めたのか大人しくされるままになった。
反抗した際に、全てを丸一日程放置していたのが効いたのかも知れない。
やはり鉄は熱いうちに打てと言うように、躾は最初が肝心なのだろうか。

古泉の体をボディソープで洗う。
スポンジなどで擦り過ぎると肌を痛めるらしいので、全て俺の手でやっている。
特に汚れやすい手足と陰部は念入りに。
指の股や爪の先、陰茎や袋の皮、肛門の皺も引っ張り隅々までだ。
触れると赤くなる乳首は視覚的に面白いので、そちらでもじっくりとソープを泡立てる。
洗ってやっているだけだと言うのに、古泉は毎回勃起させている。
古泉を飼い始めた初日、俺はあまりにも念入りに洗い過ぎて一度射精させてしまい、
以来気をつけるようになった。
ペットの管理はしっかりと行うべきであり、ハプニングで射精させるものでもないだろう。
俺が見ていない所でなど持っての他だ。
なので、俺が部屋から出る時は、勝手に悪戯をしないように後ろ手に拘束させている。
室内を歩けないのは可哀想なので両足は自由だ。本当は排泄もきちんと管理したいので
そのうち尿道や肛門に栓をするかも知れないが、今はまだ早いと思う。

話が逸れた。
とにかく初日以来一度も射精をしていない古泉は
洗うだけで直ぐに勃起して仕方が無い。しかも毎回目を潤ませて俯くのだ。
そんなに嫌ならば、最初から勃起させるなと俺は思う。
肛門に軽く指を差し入れて洗っていると、古泉は切なげな声を漏らし始めた。
見れば陰茎は硬く勃ち上がり、今にも達しそうだった。
俺は嘆息してシャワーで泡を流してやる。射精を許す気は今の所無い。

全身を乾かし、浴室の鍵を掛けて部屋へと戻る。今日はあとはもう寝るだけだ。
ベッドには毛布すら無いが、空調で部屋を暖かくしてあるから大丈夫だろう。
寝やすいように仰向けで、手枷を用いて古泉をベッドに繋ぐ。
古泉の寝相が悪いとは思わないが、万が一落ちて怪我でもしたら可哀想だ。
未だ萎えない性器が存在を主張していたが、暫くすれば落ち着くだろう。
震える声で訴え続ける古泉の髪を撫で、俺は自分も就寝しようと自室に戻った。

いくら俺のペットとは言え、古泉には床に這い蹲って食わせるような事はさせていない。
きちんと椅子に座らせて俺が手ずから食わせてやる。
ナイフやフォークを自分で使わせる事も考えたが、万が一を考えると躊躇われたからだ。
ただ、全裸での食事が落ち着かないのか、背を丸め、体を小さくしているのが気にいらなかった。
悩んだ俺は椅子に小細工をしてやった。
椅子の中心に男性器を模った玩具を置き、その上に座らせるのだ。
そのまま上から体を押さえ付け太腿を固定すれば、腰を動かす事も背を丸める事も出来ない。
食事を終えれば外してやると言えば、素直に古泉は口へ運ばれる物を食べていくのだ。
しかし、毎回古泉は目尻だけでなく、触れても居ないのに硬くした陰茎の先からも涙を零す。
それをだらしないとは思うものの、まだそれを防ぐ方法は浮かばなかった。

その日部屋の扉を開いた俺が見たのは
手を拘束されたままベッドに腰を擦り付けている古泉の姿だった。
驚きに硬直してこちらを見る古泉を、暗澹たる気持ちで俺はベッドに押し付けた。
強引に脚を開いて見れば、陰茎は硬く濡れて反り返り、ベッドにも染みを作っていた。
力任せに擦られていた為か、いつもより色づいて見える。
剥き出しの肌が傷つかないように気をつけてきたのに
自分からこんな事をするようでは先が思いやられてしまう。
これまでしっかりと躾けていたと言うのに何という事か。
古泉が何時になく暴れる。反抗期だろうか。
俺は嘆息して両足をそれぞれベッドの支柱へ繋げてやった。

大人しくなった古泉の根元を左手で掴み、右手で細部まで調べる。
皮膚の薄いそこに傷でも付いていたら大変だ。
指先で輪郭を伝う度に古泉の脚が引き攣り、息を呑む。
やがて隅々まで念入りに調べ終えたが、このままでは
何時かまたこういう事をするだろう。
完全に古泉の手足の自由を奪うべきなのだろうか。
いや、違う。こうなったのは俺が思っていたよりも
古泉が性への欲望に正直だったからだ。
俺はある小道具を取りに行った。

小さな透明なシリコン製のそれとゴム紐を手に俺は部屋へと戻る。
諦めたのか、古泉の目はどこか遠くを見ていたが
俺が再び陰茎に手を伸ばすと、はっと体を固くした。
萎え掛けていたそれもすぐに力を取り戻す。
その根元をきつく紐で結ぶ。痛みか恐怖か、古泉の表情が強張ったが
続いての刺激にその顔は快楽に歪んだ。
一般的にオナホールと言われるそれを古泉に陰茎に被せた。
古泉があまりに暇を持て余すようだったら与えてみようかと用意してあったものだ。
伸縮性豊かなそれはすっぽりと陰茎を包み
しかしかなり小振りな作りで貫通式な為、先端からピンク色の亀頭が覗く。
そこは濡れて艶めいていて、思いの他可愛らしく思えた。
指先で先走りを塗りこむようにぐりぐりと弄れば、古泉の体は不自由な中で跳ねた。
古泉がこんな暴挙に出たのは、性欲が満たされないからだろう。
それならば快楽を与えてやろうではないか。
根元さえ押さえていれば射精する事も無いはずだ。
つまりいつまでも古泉は快楽を感じられるだろう。

オナホールの上からやわやわと陰茎を揉みながら、俺は亀頭を弄り続けた。
言葉にならない声を上げる古泉の鈴口からはカウパー液が溢れ続け
陰茎全体をしとどに濡らした。
どうせやるなら徹底的にやってやろう。
肛門の方まで伝っていた滑りを用いて、穴へと人差し指を差し込む。
まだここに自分を挿入した事は無いが、今まで指やら何やら入れてきた為
そこまでの抵抗感は無かった。
風呂場で洗う時よりも、念入りに執拗に中を攻め立て、指を増やしていく。
感触の違うそこを指の腹で押し上げ、亀頭の先端を弄れば
古泉は陸に上げられた魚のようにのたうつ。呼吸は乱れに乱れて聞いている方が息苦しい。
だらしなく口を開いたまま、涙と涎を零して顔を汚す古泉を横目に
俺はただただ快楽を与え続けた。
中からこぷっと透明な液体が溢れ出る。縛っていても何かと出てくるものだ。
もっときつくすれば良いのかも知れないが、鬱血させ過ぎて何か機能に障害が残ったらいけない。
余計な事を考えていたせいだろうか、つい尿道口に爪先を引っ掛けてしまい
直腸を弄っていた指の方もやや乱暴に動かしてしまった。
しかしそれが良かったのか、古泉はびくびくと体を震わせて、その後体を弛緩させた。
時折余韻に体をひくひくと痙攣させている。
射精はしていないが達したのかも知れない。

古泉の体は、それこそ体液までも自分の管理下に置きたいのだ。
無駄に射精させるのも勿体無いが、体を傷つけさせるのはもっと嫌だ。
男でも射精せずに達する事が出来るのならば
こうやって快楽を与えてやればきっと満足してくれるに違いない。
多少ベッド周りが乱れるのは、この際目を瞑ってやろう。
名案が浮かんだ俺は、息も絶え絶えな古泉に更なる快楽を与え、
教え込むべく、再び手を動かし始めた。
今日は俺が飽きるまでやってやろうと。
古泉は半ば放心状態ではあったが
俺が手を動かして亀頭と直腸内を弄れば、合わせてベッドの上でのたうち回った。
その口からは、最早言葉にならない呂律の回らない喘ぎ声しか漏れていない。
発情期の犬のように荒い息を吐きながら、陰茎からはカウパーをずっと垂らし続けている。
これで何度目だろうか。古泉が体を激しく痙攣させた。
それでも射精はしていない。根元の拘束は解いていないからだ。
ただ、流石にきつかったのか意識を失ったようで。急に静かになってしまった。
ここまでやれば欲求不満だった古泉も満足した事だろう。

根元を縛っていたゴム紐を解くと、勢いも無くだらだらと精液が溢れ出した。
まるで白い小便を漏らしているようだ。
弛緩しきった体を眺めていると、今度は本当に小便を漏らし始めた。
意識が無いからだろうか。オナホールに支えられ宙に向けられた陰茎の先から
放射線を描く事も無くゆるゆると透明な体液が流れ出て、下半身とベッドを濡らしていく。
これは後始末が思いやられる。
今度こういう事をするのなら、その時は風呂場でしようと心に決めた。

射精をせずに達すると言うのは、案外癖になるものなのだろうか。
それとも単に快楽に弱いのか。はたまた素質があったのか。
あれ以来、古泉は実に簡単に体を委ねるようになった。
元よりそこまで反抗的では無かったが。
軽く触れるだけで勃起しやすいのは変わらずで、陰茎に傷が付かぬよう
オナホールは風呂場以外では外していない。
少々皮が余り気味だったそこは、透明なシリコンのホールに皮を引っ張られ
先端から常時濃いピンクの亀頭を覗かせていて、なかなか愛嬌が有る。
指先で亀頭をなぞれば、直ぐに古泉は甘い声と先走りを漏らした。

肛門での快楽も、随分素直に受け入れるようになってきた。
毎朝食後に排泄させた後、腸内を掃除するべく微温湯を数回注いで洗浄するのだが
澄んだ湯を吐き出しながらも、古泉は既に勃起させているのだ。
達しそうになる度に強く性器の根元を押さえれば、古泉は泣きながら先を強請り
ゴム紐をきつく結わえれば、更なる刺激と開放を求めて自ら腰を揺らして催促をする。
長らく普通の射精を許してはいないが、それでも快楽を与え続けているのが良いのだろうか。



腰を高くして仰向けに拘束した古泉の肛門へ
煮沸消毒済みのビー球を一つ一つ入れていく。
押し込めばつぷんと飲み込んでいく。
ついつい沢山入れすぎたようで、気がつけば古泉は
額に脂汗を浮かべ苦悶の表情をしていた。
出しても良いと言えば、古泉は涙交じりに腹に力を入れて吐き出していく。
肛門の口が開き、中から色とりどりのビー玉が次々と出てくるのは面白い光景だった。
もし腸内に残ったら、グリセリン入りの浣腸でもすれば大丈夫だろう。
それに古泉もこの行為に少なからず快楽を感じているようだった。
何故なら陰茎を硬くし、先端を湿らせているからだ。
しかし随分と前も後ろもだらしなくなったものだ。いや、濡らしやすいのは元からか。

肛門は既にかなり慣らしたと思っている。指だけなら何度も入れた。
乳首ももう綺麗に色づいて、簡単に摘め、時にはクリップを食ます事も容易になった。
俺はぱくぱく口を開いて透明な先走りを零す尿道が気になっていた。
今まで触れていない場所といえば、そこだけだ。

俺は暫く逡巡し、ごく細めの金属棒を取り出した。
先端も丸く傷が付かないよう工夫されている。これも消毒済みだ。
俺は勃起して天を仰いでいる古泉の陰茎を手に取り、
亀頭を軽く両側から押して尿道口を開かせた。
それだけで中から体液が溢れてくるが、逆に滑りとなって良いのかも知れない。
古泉は何をするのかと不安そうに俺を見上げているが
暴れれば逆効果だと言う事は、もう既に骨身に染みているのだろう。
それに最後には毎回きちんと気がおかしくなりそうな程の快楽を与えているのだから。

俺は慎重に尿道に金属棒を差し入れていった。
思いのほかするするとソレは奥まで入り、ある程度進んだところで止まった。
古泉は驚愕と恐怖に目を見開いて体を硬直させている。

「どうだ?」
「……どう……って……」
思えば、古泉に返事を期待する問いかけをしたのは、久しぶりかも知れない。
古泉の方も喘ぎ声は散々漏らしたが、きちんとした言葉を話すのはこの所無かっただろう。
久しぶりに聞くその声は掠れていて、聞き取りにくかった。
「や……怖い、です…。……抜いて、下さい……」
古泉はすっかり怯えている。
傍目には陰茎が金属棒で串刺しにされているようだった。
「痛いか?」
「……痛くは…無いです、が……でも怖い……です……。ぅ、あぁっ」
金属棒を咥え込み開いている尿道口の辺りを軽く指でなぞると、古泉から悲鳴が上がった。
「気持ち良いか?」
「やっ……やだ…怖い、怖いです……!」
拘束されて身動きの取れない中で、古泉は明らかに怯え、がくがくと震えていた。
しかし串刺しにされた陰茎は萎えてすらいないのだ。
こんな事すら快楽として受け取るとは、なんて淫らな体なのだろう。
「ゃっ…ちが、違います…っあ、ああっ……!」
優しく棒を前後させると高い悲鳴が上がる。
ついでに物欲しそうにひくついている肛門にも玩具を挿してやった。
スイッチを入れれば振動音が聞こえてくる。
いつもなら縛られていても微かに腰を揺らすのだが
今は陰茎が気になって仕方が無いのだろう。
古泉は歯を食いしばりながら、必死にじっとしていた。
「気持ち良いのか?」
二度目の質問をしてやる。
何度も古泉の切羽詰った悲鳴のような喘ぎ声は聞いてきた。
だが今回程真に迫ったものはなかっただろう。
古泉は涙や涎、鼻水で顔をくしゃくしゃにしながら耐えている。
串刺しにしたままで根元を縛るのは、尿道内に傷が付きそうで今回はしていない。
暫く焦らしてから、俺は玩具を深く肛門へ突き入れ、ほぼ同時に金属棒を引き抜いた。
叫び声と共に、尿道口から精液が勢い良く飛び出してきた。
放物線を描いてぴゅっと飛び出たそれは、久々に見る普通の射精と言えただろう。

尿道まで嬲り尽くせば、古泉は本当に大人しくなった。
最早抵抗する気配は微塵も感じられない。
手を伸ばせば力無く身を任せ、俺が立ち去る時も虚ろな視線で床を見ている。
快楽と恐怖を与えた時だけ、長らく笑顔の消えた表情が崩れるのだ。
おそらく痛みを与えれば同じく違う顔を見せるのだろう。
だが俺はそういう事をしたいとは思っていない。
そもそも俺が古泉を監禁したいと思った理由はなんだったのか。



「今日は面白い物を持って来た」
部屋に入るなり声をかければ、後ろ手に繋がれたまま床に座り込んでいた古泉は
顔を上げてこちらを見た。
俺は持ってきた物を壁際に立てかけ、被せていた布を外す。
それは大きな姿見だった。
「ここに来てからお前は一度も鏡を見てないからな。一応俺が気を使ってはいるが
自分で今の自分の姿を見るのも良いだろう」
嫌がる古泉を無理矢理鏡の前に連れてくる。
久しぶりに見た自分の姿にショックを受けたのだろう。古泉はしくしくと泣き始めた。
今まで散々汚したが、その後は毎回身奇麗にさせてきた。
監禁してから大分経ったので体力は落ちたかも知れないが
無駄一つ無い白く細い体は俺の目にはとても美しく思えた。
その肌触りも決して衰えてはいない。
触れれば直ぐに上気して桜色に染まり
乳首を尖らせ陰茎を硬く立たせて先端を濡らし、肛門をひくつかせる淫らな体だ。
「見ろよ。良い体だろ?」
愛撫しながら鏡へと顔を向かせる。古泉は涙を零して嫌がった。
思えば体液まで自分の物にしたいと思ってきたのに、気がつけば随分泣かせた気がする。

「…今の自分は……見たく、ありません……」
古泉の震える声。
最初は笑っていて欲しかったはずなのに、何故こうなったのだろう。

小さな振動音が聞こえた。
いつもなら俺は全てを置いてから、この扉をくぐってきた。
古泉を外界から切り離したかったからだ。
玩具とは違うその音に、古泉がはっとして顔をあげる。
「何の音だか解るのか?」
古泉が俺の顔を見上げる。その目は虚ろながらも真剣に音の源を探していた。
「これだよ」
俺がズボンのポケットからそれを出して見せれば
古泉の目にに正気の色が戻る。やがて静かに呟いた。
「……帰りたいです……」
出る者もなく、ただ振動を続けるそれは着信中の携帯電話だった。

俺は様々な物から古泉を守りたかったのだと思った。
その心と体を独占して、頭から爪先までの全てを自分の色に染めて、
朝から晩まで古泉に溺れたかった。古泉を溺れさせたかった。
屋内で飼う愛玩動物のように何もかもを切り離して。
快楽や羞恥に顔を歪めるのを眺めるのは楽しかったし
古泉は泣き顔も綺麗だった。
だが、段々とその顔から感情と言うものが薄れていくのを
ずっと見ているのはやはり辛かったのだ。
だから今の古泉を認識させるべく鏡を持ってきた。
だから古泉の意思を確かめるべく携帯電話を持ち込んだ。
俺にもまだまともな神経があったのかと少し可笑しくなった。

その晩、初めて古泉を抱いた。

全ての拘束を外して、いつもよりも優しくその体に手を這わせた。
ベッドの側には鏡を置いて、赤く染まるその体を古泉に見せつけた。
羞恥に涙を流す古泉は可愛らしく、愛おしかった。
触れ合う体は温かくて。中はとても熱く俺に絡み付いてきて。
長いこと誰とも触れ合っていなかったが、それは心地良く気持ち良い物だった。

翌朝、合鍵の一つをメモと共に古泉に渡す。
散々嬲った体は、直ぐには元に戻れないだろう。
この部屋は当分借りてあるし、道具も全て置いて行く。
金の出所は実は機関だ。そう簡単に引き払われる事もないだろう。
いや、案外あっさりと突き止められて即処分かも知れないが。
それでも寂しかったらメモにある番号に電話して来いと伝えて。
そこにあるのは機関から配給された物ではなく、プライベート専用の番号。
こんな物を渡す辺り、俺は相当古泉に入れ込んでいる。
まぁそうでも無い限り、唆して攫って来て監禁なんてしないか。
「じゃあな、一樹くん」
「……多丸さん……どうして……」
久々にその名前を呼び、呼ばれた気がする。
「僕も君の相手は疲れたんだよ」
それは半分本当だ。
俺を見上げてくる古泉の顎に手を掛け口付ける。
そういえば、キスも初めてだったな。
随分と歪んだ愛情表現をしたものだと自嘲してしまう。
「今度二人切りで会う時があったら普通にしようね」
まずそう簡単に会う事もないが。
言外に匂わせて、俺は鍵を開けたまま部屋を後にした。