身障者割引

※このページに記載のあるものに関しては充分に確認は取っておりますが、調査後に制度が変更になっていることもあります。利用の際には各交通機関に確認を取ってご利用下さい。
なお、あくまで「身体障害者」としての割引制度であり、その他の障害(知的、精神等)はこの基準とは限りません

関東圏でのバス電車運賃の割引

2014年4月から関東圏では1円単位での乗車料金が制定されている会社が殆どですが、この場合、半額にして割り切れなかった場合は切り上げを行います。例えば175円の運賃だった場合、半額にすると87.5円となりますがこの小数点以下は切り上げを行い、収受される運賃は88円です。なお、会社によって制度がまちまちですので気をつけてください。
更に、一部社局ではカードからの引落に対応せず「乗車券のみで対応する」としているところもあります。御確認の上ご利用ください。

JRの身障者割引

第1種の場合は距離に関係なく運賃及び急行券が半額(101km未満は介添人同伴に限る)、第2種は101km以上の利用に限り、同様の割引が受けられます。
現在、急行列車は定期運行のものは存在しません。全て特急列車であり割引の対象外です。
また、快速列車等で必要な座席指定券、ホームライナー等の乗車整理券も割引の対象外になります。
回数券、定期券の場合は介添人が同時に利用する場合に限り発行され、単独では利用出来ません(利用会社の規程によります)。
また、小児の割引定期、小児の割引回数券(小児運賃から更に割引された定期券及び回数券)は原則として発売されません。
介護者が必要な場合はJRの場合原則として1名限り割引対象としています。第2種は介護者がいても介護者には割引が適用されません。

私鉄・市営交通等の身障者割引(鉄道)

※座席指定券や特急券、ライナー券等、乗車券以外の料金に関しては基本的に割引がありません。
※確認が出来ていない社局に於いては記載がありません。各自でご確認の上ご利用願います。
※ICカード乗車券の割引対応の可否については各社局にお問い合わせ下さい。
※制度が違う他社局へ乗り越す場合は社内のみの該当乗車券を購入し、別社局の分を下車駅で精算となることがあります。

  • 無条件で半額(第1種に於いては介助人も半額)
  1. 北海道
    札幌市交通局、函館市交通局
  2. 東北
    津軽鉄道、弘南鉄道、青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道、三陸鉄道*1、仙台市交通局、福島交通、阿武隈急行*2、山形鉄道、会津鉄道、野岩鉄道
  3. 関東
    真岡鐵道*3、わたらせ渓谷鐵道、上信電鉄、上毛電気鉄道*4、千葉モノレール*5、銚子電気鉄道、ひたちなか海浜鉄道、東京都交通局(三ノ輪橋~早稲田)、日暮里・舎人ライナー、ゆりかもめ、東京モノレール、高尾登山電鉄、新京成電鉄、つくばエクスプレス、ディズニーリゾートライン、横浜市営地下鉄、横浜シーサイドライン、新京成電鉄、山万、秩父鉄道(自社線内に限る)、芝山鉄道(自社線内に限る)、横浜新都市交通、箱根登山鉄道(索道線)、北総鉄道*6、いすみ鉄道
  4. 北陸・信越・東海
    岳南鉄道、遠州鉄道*7、しなの鉄道*8、静岡鉄道、天竜浜名湖鉄道、名古屋市交通局、ゆとり~とライン、東海交通事業(城北線/枇杷島~勝川)、名古屋臨海高速鉄道、長良川鉄道*9、樽見鉄道*10、伊勢鉄道*11、長野電鉄、松本電鉄、福井鉄道、えちぜん鉄道、北陸鉄道、IRいしかわ鉄道*12、のと鉄道*13、あいの風とやま鉄道*14、えちごトキめき鉄道、富山地方鉄道、富山ライトレール、万葉線、関西電力(扇沢~黒部ダム)、立山黒部貫光(黒部湖~黒部平、黒部平~大観峰、大観峰~室堂、美女平~立山)
  5. 関西
    信楽高原鐵道、比叡山鐵道、京都市交通局、神戸市交通局、若桜鉄道、嵯峨野観光鉄道、神戸新交通
  6. 中国・四国
    一畑電気鉄道*15、広島電鉄(軌道区間・鉄道区間共)、広島高速交通、岡山電気軌道、水島臨海鉄道、高松琴平電鉄、伊予電鉄、土佐くろしお鉄道、北条鉄道
  7. 九州・沖縄
    北九州高速鉄道、西日本鉄道、平成筑豊鉄道、福岡市交通局、筑豊電鉄、甘木鉄道*16、熊本電気鉄道、熊本市交通局、南阿蘇鉄道、くま川鉄道、長崎電気軌道、島原鉄道*17、松浦鉄道*18、鹿児島市交通局、沖縄都市モノレール
  • JRの基準に準ずる
  1. 北海道
    道南いさりび鉄道
  2. 東北
    仙台空港鉄道、由利高原鉄道
  3. 関東
    小湊鐵道、関東鉄道、埼玉高速鉄道、埼玉新都市交通*19、小田急電鉄、京王帝都電気鉄道、京浜急行、京成電鉄、西武鉄道*20、東京急行電鉄、東武鉄道、東京都交通局(地下鉄全線)、東京メトロ、多摩モノレール、東京臨海高速鉄道、湘南モノレール、江ノ島電鉄、相模鉄道、ひたちなか海浜鉄道、東葉高速鉄道、流鉄
  4. 北陸・信越・東海
    北越急行、箱根登山鉄道(鉄道線、鋼索鉄道線)、富士急行、伊豆急行、大井川鐵道、名古屋鉄道、愛知高速鉄道(リニモ)、愛知環状鉄道、養老鉄道、伊賀鉄道、三岐鉄道、四日市あすなろう鉄道
  5. 関西
    和歌山電鐵、近畿日本鉄道、近江鉄道、阪急電鉄、叡山電車、阪神電鉄、京阪電鉄、南海電鉄*21、阪堺電気軌道(阪堺電車)、大阪市交通局(地下鉄・ニュートラム)、大阪高速鉄道(大阪モノレール)、京都丹後鉄道、京福電気鉄道、北神急行電鉄*22、泉北高速鉄道、紀州鉄道
  6. 中国・四国
    智頭急行、井原鉄道、阿佐海岸鉄道*23
  7. 九州・沖縄
    肥薩おれんじ鉄道
  • 第1種はJRに準じ第2種は小児定期のみ適用
  1. 横浜高速鉄道(みなとみらい線、こどもの国線)、豊橋鉄道(豊橋~三河田原)*24、北大阪急行電鉄
  • 身障者割引設定なし
  1. 豊橋鉄道(駅前~赤岩口・運動公園前)、スカイレールサービス

介護者の割引の有無・要不要に関しては各社局により定義が異なります。乗車前・乗車券購入前によく確認をしてください。また各社間で相互乗り入れをしている場合は前後の区間を通算できる場合とそうでない場合があります。これらについても確認をしてください。

  • 名鉄~近鉄~阪神~山陽電鉄の乗り越しについて
健常者の方であれば普通に改札を出ずに乗換だけで名鉄から山陽電鉄まで乗り越すことができますが、身障者の場合は近鉄(阪神)の難波駅で一旦運賃が打ち切りとなります。ですので、一旦改札を出て改めて難波から名古屋方・姫路方への乗車券を買って入場し直す必要があります。この場合難波からの距離で運賃を計算するので、距離によっては割引が得られない場合があります。
(参考)近鉄名古屋から各社局の距離数
社局名 区間 距離
近畿日本鉄道 近鉄名古屋-青山町-大阪難波 189.7km
阪神電鉄 大阪難波-尼崎-元町 33.3km
阪急 梅田-神戸三宮 32.3km
神戸高速鉄道 元町-西代 5.0km
神戸三宮-西代 5.7km
山陽電鉄 西代-山陽姫路 54.7km
西代-山陽網干 59.4km

各社割引型企画乗車券について

1日乗車券、全線フリー切符などは原則として身障者割引は適用になりません。既に運賃が割り引かれている状態なのでそこから更に割引することが出来ないためです。
但し、横浜市交通局一日乗車券(バス単独、地下鉄単独、バス地下鉄共通)等のように割引の適用があることもあります。

東北地方の電車代行バス・振替輸送での割引について

JR気仙沼線の一部(柳津~気仙沼間)とJR大船渡線(気仙沼~盛間)ではBRT(バス)による代行輸送を行っています。この区間は鉄道が開通しているものとして見なし、JR線の通常の運送約款が適用されます。ですので、車両はバスですがJR線の鉄道に乗っているものと同等の割引が適用されます。
また、JR山田線の一部(釜石~宮古間、川内~上米内間)は路線バスによる振替輸送を行っていますが、こちらは路線バスとしての料金適用(割引)が行われます。この区間はこの区間を含む定期券及び回数券を持った方はそのまま乗車出来ますが、普通乗車券の場合はこの区間をバスで移動する場合は別途バスの乗車料金が必要となります。

各種災害が起き鉄道路線が寸断され、代行バスが運転される場合は大凡の場合、「その区間は開通している」とみなし、乗車券を発売することがあります。災害の甚大さや連絡状況等により取扱が異なることがあるので確認が必要です。

鉄道線での乗車券の購入の仕方

乗車券の購入については各社によって異なりますが、「自販機で小児券を購入し、有人改札を手帳を提示して通る(横浜市交通局等)」「改札口で手帳を提示し購入・改札する(京都市交通局・つくばエキスプレス等)」「窓口で専用乗車券を購入し自動改札を通る(名鉄・近鉄等)」と様々です。初めて利用する際、旅行先で利用する際は改札係員等に確認してください。なお、磁気券で有人改札を通らなかった場合は殆どの場合自動改札を通ることが出来ません。面倒でも有人改札を通って下さい。無人駅や有人駅でも営業時間外である場合は車内で車掌から購入したり、経路途中の有人駅等で購入することになります。あらかじめ旅行代理店等で購入しておくというのもお勧めです。「小児用乗車券を購入して通る」というのは各社によって対応が異なります。あくまで便宜上そうしていることであり、正式には窓口や券売機等で身障者用の乗車券を購入するのが正式であったり、利便性を図るために小児用乗車券を購入してもらうという事もあります。

路線バス・高速バス等の身障者割引

路線バスにおいては基本的に手帳を所持している方なら種別に関係なく割引になります。都道府県単位で割引にならないと言ったケースはありません。また、他府県の手帳を提示したからといって割引の対象外になることもありません。また、都営や市営のバスでその都内・市内に在住していない乗客が割引対象外であることもありません。その代わり、必ず運賃を払う際に手帳を所持し提示していることが必須です。バスカード(磁気式)のものを購入する際は購入の際に手帳の提示を求められることがあります。また、地下鉄(電車線)・バス共通カード等を購入する際に地下鉄(電車線)では身障割引がないがバスではあるといった場合には共通カードを購入出来ないことがあります。その際には別々にカードを購入する必要があります。
高速バスは基本的に路線バスと同じですが、募集ツアー型高速バス(路線バス運行会社が免許を取って運行しているバスでないもの)に関しては基本的に割引はありません。ただ、一部路線バスとしての高速バスでも割引設定がない所もありますので事前に確認が必要です。
PASMOや磁気カードを利用して運賃を落としてもらう際には運転士が運賃箱の操作をします。その後でカードをタッチ・挿入して下さい。乗り継ぎ割引がある際には注意が必要です。自分が前にバスに乗って次にもう一度バスに乗った際に乗り継ぎ割引が受けられるはずが受けられてないことがあります。これは引き落とす際に割引運賃での引き落としをしておらず、固定額での引き落としをしていることがあります。その際はたとえ次のバスでどのように操作をしたとしても割引が受けられません。なお、手帳の毀損や再発行等で「身障者手帳所持証明書」を持っている場合も、同様にその証明書の提示が必要です。この場合も殆どの場合、手帳を所持しているときと同様に「本来の手帳ではないので割引が受けられない」と言うことはありません。但し、一部会社では不可の場合(本来の手帳ではないと見なされる)があります。

コミュニティバスの身障者割引

コミュニティバス・福祉バスにおいては各自治体等に於いて割引制度が定められています。
  • 健常者を含め利用が無料なもの
  • 手帳提示で身障者の利用が無料なもの
  • 手帳提示で身障者の利用に際して割引が受けられるもの
  • 自治体への届け出により身障者の利用が無料なもの
  • 自治体への届け出により身障者の利用に際して割引が受けられるもの 等
これらの割引を適用する際、各自治体住人に限定されるものとそうでないものがあります。また、バス路線に於いては特定の条件を満たした場合(商店街で買い物をし、利用券を受け取る等)のみ利用が出来る、特定の条件を満たした場合のみ割引をするといった路線もありますので確認が必要です。コミュニティバスの場合は県内在住者の身障者に限って割り引いている事もあるので注意が必要です。(登録)申込も市町村内在住限定としていることもあります。

ICカードの対応

各交通局でカード式乗車券のICカード化が進んでいますが、これらを利用する際に身障者の場合は若干注意しなくてはいけません。各会社によってまちまちですが、次のような対応になっています。
  • 通常の大人用ICカードを購入し、券売機で身障者割引乗車券を購入する
  • 通常の大人用ICカードを購入し、申し出により割引料金を引き去る
  • 身障者割り引き用ICカードを購入し割引料金を引き去る
ICカードを利用する場合、身障者割引を受ける際(特に第2種割引対象の方)は2枚(割引情報が付与されているものとそうでないもの)持つことになる場合があります。鉄道線で上記の記載によりJRの割引に準ずるとある場合は無割引のカードで、割引の対象になるものに関しては情報が付与されているもののカードを利用します。カードのマイレージサービス等も別々になるので注意が必要です。また、manacaのように他社局の一部でも使えるが、使う際には割引運賃適用である旨を申告しなくてはいけない場合もあります。

タクシーの身障者割引

タクシーは「一般乗用旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度について」という国からの通達により都道府県種別問わず乗車運賃から1割を減額します。ここで言う「一般乗用旅客自動車運送事業」とは、「一個の契約により乗車定員10人以下の自動車を貸し切って旅客を運送する一般旅客自動車運送事業」をいいます。タクシー・ハイヤーがこれに該当します。
この割引を適用する際は長距離割引等との割引の重複はしません(この際は利用者の負担がもっとも軽くなる割引を適用)。また、空港から特定地域へ特定運賃を定めている場合の運賃は各運行会社の規定によります。各市区町村が発行する「タクシー利用券(大方初乗り運賃相当額を減額するもの)」との重複利用は市区町村にもよりますが重複しての適用は出来るはずです。担当窓口で確認をお願いします。事例として(上記で挙げたバスと同じ事ですが)「ウチの県の手帳じゃないから割り引きできない。もし割引を今後受けるなら作り直してくれ」と言われることがあるようですが、(作り直す)必要は有りません。

フェリー(船舶)の身障者割引

フェリー(船舶)の場合も運送会社によってまちまちですが、余程の場合が「最下等の客室の料金から割引とし、それ以外を利用する場合は無割引」となることが殆どです。これも運送会社により対応や乗船券を買う際に確認が必要となります。
連絡船や離島への交通としての船の場合は通常運賃からの割引が殆どですが、稀にどくじの割引率での割引をしていることがあります。
観光路線での船舶の場合は割引をしていることが稀です。詳しくは運航会社に確認をお願いします。

飛行機の身障者割引

飛行機の場合、大手航空会社では身障手帳提示で第1種であれば介助人共に割引、第2種の場合は本人のみ割引の所が殆どです(以前は手帳に押印がありましたが今は無くなりました/身体障害の場合)。LCCを利用する場合は各会社により対応が異なります。また、国際線は殆どの会社で割引がありません。

※これらの情報はWeb上での情報を纏めたものですが、このページをご覧になって発生した損害、被害等に於いて筆者は責任を負わないものとします。各自の責任に於いてご利用ください。
最終更新:2018年11月23日 18:25

*1 JR線相互の場合は通算101km以上であれば合算運賃について割引。社線内は無条件割引。

*2 JR線相互の場合は通算101km以上であれば合算運賃について割引。社線内は無条件割引。

*3 JR線相互の場合は通算101km以上であれば合算運賃について割引。社線内は無条件割引。

*4 JR線相互の場合は通算101km以上であれば合算運賃について割引。社線内は無条件割引。

*5 ICカード利用時は券売機において小児券購入で代用。有人駅下車の場合のみICカードタッチ利用可

*6 自社線内利用時のみ割引。

*7 割引下限を100円とし、100円以下には割引を行わない。

*8 北しなの線、本線内のみ適用。間にJRを挟む場合、JR線に乗り出して下車する場合は線内乗車券のみを購入し、JR線区間は車内精算及び下車駅精算。

*9 岐阜県障害者福祉の手引きにはJRに準じて割引の旨の記載があるが手帳所持者に於いては無条件で割引であることを確認済み

*10 岐阜県障害者福祉の手引きにはJRに準じて割引の旨の記載があるが手帳所持者に於いては無条件で割引であることを確認済み

*11 JR線相互で利用する場合は社線内のみ割引。但し相互利用の場合でJR線区間が101km以上の場合はJR線も割引。第2種で介添人同行の場合は介添人のみ割引。

*12 各社単独及び2社相互のみ。沿線他社接続による連絡運輸の場合は第1種のみ適用。

*13 割引下限を210円とし、210円以下には割引を行わない

*14 各社単独及び2社相互のみ。沿線他社接続による連絡運輸の場合は第1種のみ適用。

*15 割引下限を160円とし、160円以下には割引を行わない

*16 小児定期は対象外

*17 JR線相互の場合は通算101km以上であれば合算運賃について割引。社線内は無条件割引。

*18 JR線相互の場合は通算101km以上であれば合算運賃について割引。社線内は無条件割引。

*19 線内のみ適用。連絡乗車券等の割引扱い無し。

*20 JRと割引方法は同じだが、距離制限が50kmまでと緩い。

*21 徳島-和歌山間の南海フェリーを利用する場合はその旅程(61km)も含めて対象距離とすることができる。

*22 神戸市営地下鉄発着で乗車する場合は新神戸までの無割引乗車券を購入し着駅精算。

*23 JRでのみ取扱。社内取扱なし

*24 割引下限を130円とし、130円以下には割引を行わない。