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本プロット」(2010/01/14 (木) 21:02:28) の最新版変更点

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[[分岐プロット]] ●本プロット [0]メアリと村娘 (背景:深い森の小さな城に住む吸血鬼メアリ。ここに住み着いて何十年かが経つ) (近くの村人たちは噂しあう、森のどこかに眠る財宝を探しているとも) (人間たちから恐れられ、ヴァンパイア・ハンターを返り討ちにする生活) (メアリは平穏な"吸血鬼ライフ"を従者たちと共に過ごしていた) (人物:従者A;トム 不細工な従者、一番の古株。何故かメアリの機嫌をそこなっても滅ぼされない →実はメアリがボブの面影を見ていたから 人間らしさが濃い) (人物:従者B:テリー イケメン従者。メアリの寵愛を(今のところ)うけている) (玉座に座るメアリ) メアリ「フフ・・・そうよ、いいわ、テリー」 メアリ「そう・・・んっ・・・そこ」 メアリ「ああっ、テリー・・・上手」 メアリ「やっぱりあなたが一番ね・・・テリー」 テリー「ありがたき幸せ。愉悦の極みにございます」 メアリ「あなたほど耳かきの上手いしもべはいないわ」 メアリ「どう・・・テリー、今夜あたしと過ごさない?」 メアリ「お礼にたっぷりかわいがってあげる」 テリー「き、恐縮にございます」 メアリ「遠慮しなくていいのよ」 メアリ「あなたなら何時間でも・・・」 メアリ「あたしの拷問に耐えられそうだわ」 (トムと従者C登場) トム「メアリ様、ご報告が」 メアリ「は!?」 メアリ「いつだれがどこでどのようにおまえが勝手に入ってくるのを許可したというの!?」 メアリ「耳はついてる?脳みそはある?前にも言ったわ」 メアリ「あたしの部屋に入ってくるときはノックをしなさいと・・・」 (メアリ、トムと従者Cの前に立つ) メアリ「あれほどきつく言ったでしょう!!?」 (メアリ、トムを蹴飛ばす) メアリ「主人に二度同じことを言わせるしもべは何!?言って御覧なさい!」 トム「も、申し訳ございません」 メアリ「あたしが質問しているの、答えなさい。おまえの頭には脳みそが入ってないの?」 メアリ「ご主人さまに二度も同じことを言わせるおまえのようなしもべを何というか分かる?!」 トム「わ、わたくしは愚図です・・・」 メアリ「そうよ、おまえは愚図よ!」 メアリ「のろまで物分かりが悪くて機転の利かないどうしうもない愚図よ!」 メアリ「そんなおまえを生かしてやってるだけありがたいと思いなさい!」 トム「は、はい」 (メアリ、靴を差し出す) メアリ「ほら、分かったなら舐めなさい」 メアリ「愚図なおまえがあたしに感謝してるなら、あたしにそれを示しなさい」 トム「・・・」 従者C「め、メアリさま・・・それはあんまりにも・・・」 メアリ「・・・」 (メアリ、従者Cを(瞬時に)滅ぼす) メアリ「フン」 トム「め、メアリ様!」 メアリ「どうせ13日も経てば復活するんだから」 メアリ「口答えをするしもべなんて一度殺した方がいい反省になるわ」 メアリ「おまえもおなじようになりたい?おまえはもっと苦しめてから殺してやるわよ?」 トム「い、いえ」 メアリ「フン・・・」 (メアリ、玉座にもどる) メアリ「で、報告は?」 トム「は、はっ」 トム「定時の見回りをしていたところこのような者らが」 (トム、捕らえていた村娘と少年をメアリの前にひざまずかせる) (人物:村娘:レナ さるぐつわをはめられている) (人物:村娘の弟 気を失っている;吸血された状態) メアリ「人間ね」 トム「左様にございます」 レナ「ンーッ、ンーッ!」 メアリ「はずしなさい」 レナ「ぷはっ!」 レナ「こ、この・・・吸血鬼め!」 メアリ「いいわ、その目」 メアリ「思わず食べちゃいたくなるような、いい目だわ」 レナ「!」 メアリ「あたし、きれいなものは男でも女でも関係ないの」 (メアリ、レナのあごをとる) メアリ「若い子は特に」 レナ「っ・・・」 メアリ「うふふふ・・・」 メアリ「隣で寝ているその子、弟かしら?」 メアリ「かれでもいいけれど、おまえの方がいきが良さそうね」 メアリ「何故あたしの城に近づいた?まさか、ヴァンパイア・ハンターではないだろう?女」 レナ「・・・」 メアリ「答えなさい」 (メアリ、レナの頬をビンタ) メアリ「あたしの質問には1秒以内で答えなさい。あたしの貴重な時間をおまえのような小娘に使ってやってるんだ」 メアリ「さあ、答えなさい。何故?」 (レナ、メアリを睨む) レナ「・・・」 (メアリ、再度ビンタ) メアリ「気の強い子は好きよ。でもあたし、そんなに気が長い方じゃないの」 メアリ「ちょっと間違って、血を吸ってしまうかも」 (牙を見せるメアリ) レナ「っ!?・・・」 (怯えるレナ、少年の首筋に噛み痕を見つけるメアリ) メアリ「ふうん」 メアリ「そういうこと」 メアリ「どこのどいつ?近くにいたかしら、吸血鬼」 レナ「伯爵」 メアリ「吸血鬼の爵位なんてとっくに形骸化してるわ。でもちょっと気になる」 メアリ「どんな奴?」 レナ「・・・突然、やってきて・・・下僕といっしょに・・・村を・・・私の・・・家族を・・・」 メアリ「どんな奴か聞いているの」 レナ「あいつはっ・・・私の母さんや父さんを・・・っ!」 メアリ「私の質問に答えなさい」 レナ「真っ赤な目・・・白い、長い髪・・・」 メアリ「ふうん」 メアリ「で、おまえは何故ここにきたの?あたしにどうして欲しいわけ?」 レナ「頼みごと」 メアリ「何を?」 レナ「伯爵は干からびるまで私の両親の血を吸った・・・!でも弟は・・・弟だけは途中で連れて逃げ出すことができた」 レナ「おしえて!吸血鬼にならない方法、知ってるでしょ!?」 レナ「このままじゃ弟は吸血鬼になってしまう!」 メアリ「・・・」 (↓小声で) メアリ「知ってるならとっくの昔に試してるわ・・・」 レナ「?」 メアリ「吸血されたのはいつ?」 レナ「一週間前」 メアリ「・・・あと数日でかれは完全な吸血鬼の下僕になる。それまでに殺すことね。まだ人間のうちに」 レナ「そ、そんな・・・っ!」 メアリ「吸血鬼に死ぬまで--いえ、死ねないからずっとね--仕えることになる」 メアリ「人間のこころは徐々に失われ、吸血鬼の操り人形と化す。そうなるのがいやなら、あなたが殺すべきね」 レナ「リックは死なせないっ・・・」 メアリ「どっちにしろ人間のかれは死ぬことになるわ」 レナ「いやっ、いやっ!」 メアリ「・・・フン」 メアリ「あたし、聞き分けのない小娘は嫌いなの」 メアリ「トム、牢屋にぶち込んでおきなさい。小娘とそこのかれは別々の牢に。そうね、対面してるのがいいわ」 トム「はい」 メアリ「おまえ、よく見ておくのね。人間が吸血されると、なれの果てにはどうなるか」 メアリ「きっと、いま殺しておいた方がよかったと思うようになるわ」 レナ「い、いや、はなせ!この!」 [1]メアリ、伯爵居城へ (背景:牢屋の村娘レナと弟リチャード。リチャードははじめレナの問いかけにこたえていたが、 徐々に平静を失い、下僕化してゆく★★ここの描写に気をつける:怪物と化していく弟に楽になってほしい、 これ以上弟が人間でないものにかわっていく様を見たくないと姉が思うようになる過程★★) (レナの心は折れ、メアリにリチャードを殺して欲しいと頼む。そして伯爵を倒して欲しいと) (メアリは承諾する) (リチャード目覚める 牢に入れられているが鎖はされていない) リチャード「姉さん・・・?」 レナ「リック!大丈夫?身体はなんともない?」 リチャード「なんともないよ姉さん。ここは・・・?」 レナ「・・・吸血鬼のお城よ」 リチャード「どういうこと?」 レナ「母さんと父さんの仇をとるためよ・・・!」 リチャード「な、なんでそれで吸血鬼のところに来るのさ!?」 レナ「だって、あいつの力に敵うヴァンパイア・ハンターなんて雇えないもの」 レナ「こうするしかなかったのよ。吸血鬼なんて滅ぼしあえばいいわ」 リチャード「でも・・・!」 レナ「リック、姉さんの言うことを聞いて。姉さんの言うとおりにすればいいの・・・」 リチャード「・・・」 (トム、食事(=人間の食べるもの;パンとか)を運んでくる) トム「食事の時間だ・・・食べろ・・・」 レナ「・・・」 リチャード「・・・」 レナ「毒なんて入ってないでしょうね」 トム「メアリ様はご自分が見ているところでしかいじわる、しない」 トム「安心しろ・・・」 レナ「・・・」 (リチャード、怪訝そうな顔つき) レナ「どうしたの、リック?食べないの」 リチャード「変なにおいだ・・・」 レナ「そう?ちゃんとしたものに見えるわ」 リチャード「いやだ、姉さん。これ食べたくない」 レナ「でも食べなきゃ。悔しいけど」 リチャード「いやだっ・・・こんなもの食べられない!」 (リチャードふてね) レナ「リック・・・」 レナ「いいわ、私も食べない。下げて」 トム「そうしたいなら、そうしたらいい・・・」 (翌日 背中を向けて寝ているリチャード) レナ「リック、起きてる?」 リチャード「・・・」 レナ「おなかすいたね・・・」 リチャード「・・・ぐぅ」 レナ「ほら、おなか鳴ってるじゃない」 レナ「やっぱり食べよう?リック」 リチャード「ぐぅぅぅぅっ・・・」 リチャード「ぐ、ごごごっごっうぅぅぅぅっっ・・・」 レナ「?」 レナ「リック?」 リチャード「おごごごごぉぉぉぉっっっっ・・・!!」 レナ「どうしたの!?リック!」 リチャード「がっ・・・」 リチャード「・・・」 (レナの方に向き直るリチャード) リチャード「なに?姉さん」 レナ「大丈夫?リック」 リチャード「なにが?」 レナ「すごい音がしてたじゃない」 リチャード「そうかな?」 リチャード「きっと姉さんの空耳だろ」 レナ「そう・・・かな?」 リチャード「きっとそうだよ」 (場面転換:メアリ玉座にて) トム「最初の"兆候"が出ました」 メアリ「そう」 トム「主が近くにいないのですぐに次の兆候が現れるかと」 メアリ「そうね」 トム「・・・」 トム(考え事をしているメアリ様、お美しい) メアリ「・・・」 メアリ(かれは"選別"される) →→●兆候:吸血鬼下僕化の兆候、異音排出と変形を伴う 選別:主の祝福をうけなければ下僕化はうまくいかない→ほとんどの個体は死に絶える→運良く生き残れば真なる吸血鬼(=メアリや伯爵)として復活できる メアリ(運がよければ生き延びれるでしょう) メアリ(でもそれはきっと) メアリ(すごくかなしいこと) メアリ「・・・」 メアリ「トム、人間ってすごく弱いわ」 トム「左様にございます」 メアリ「だれかに支えてもらわないと生きてられない・・・」 メアリ「あの小娘」 メアリ「彼女は強いかしら」 トム「・・・わかりかねます」 メアリ「そうね」 (さらに翌日 食事を運ぶトム) トム「食事の時間だ・・・」 レナ「リック、リック!どうしたの!?」 リチャード「ぐ、ごごごっごっうぅぅぅぅっっ・・・」 リチャード「おごごごごぉぉぉぉっっっっ・・・!」 リチャード「ぎぎぎあぁあぁっごごごあぁぁぁっ!!」 レア「リック!!」 トム(次の"兆候"、はじまったか) リチャード「お、おごっ・・・ぐびゅるうるるっるるあぁぁっあっ!!」 リチャード「あがっあがっ・・・」 (リチャードの身体が変形してゆく) レナ「リック・・・!!」 トム「下がったほうがいい、女」 トム「危険だ」 レナ「弟が・・・弟が・・・!」 トム「メアリ様はおまえがこれを見ることをお望みになられた」 トム「目をそむけるな、見ろ」 レナ「り、リック・・・っ!」 リチャード「あがっ・・・あがががっあぁぁあぁ!!」 リチャード「ヴぇ、ヴェス・・・ヴェス・・・あぁぁぁ・・・!」 リチャード「ヴぇす・・・ペリ・・・ぎウス・・・さ、ま・・・」 リチャード「わ、わがもとに・・・どうか・・・どう、か・・・」 リチャード「ご・・・ごっ・・・ご降臨・・・をっをっ・・・!」 レナ「リック、何を・・・?」 トム(ヴェスペリギウス。伯爵の名?) (さらに変形。異形のものに) リチャード「ぐごああぁぁぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁ!!」 (動かなくなるリチャード) リチャード「・・・」 レナ「リック・・・?」 レナ「ねえ、リック・・・返事して・・・」 トム「無駄だ」 トム「もはやこいつに声は届かない。あるのは主を求める本能だけ」 レナ「ど、どうすれば・・・」 トム「伯爵の祝福をうけることだ。その代わりもう二度とこいつの眼はおまえを見ることはない」 トム「伯爵に滅びるまで仕え、伯爵のために生きる」 トム「おまえの知っているこいつとは別物になる」 レナ「じゃああいつを呼んで!」 レナ「弟が助かるなら・・・それでもいいっ!呼んで!」 トム「助かる?」 トム「それはちがう。人間だった頃の記憶も、なにもかもうしなう」 トム「こいつはおまえを見ることはない」 レナ「でももしかしたら・・・!」 トム「俺がそうだ」 トム「主のためだけに存在する存在。吸血鬼のしもべ」 トム「人間の頃の記憶は、ない」 レナ「でも・・・でもっ!」 トム「もはやおまえに愛情を感じることもない。感情はない。あるのは主への服従心・忠誠心だけ」 トム「おまえが主の障害となるならば殺すことをもいとわないだろう」 レナ「っ・・・」 トム「人間のこいつを想うなら・・・」 トム「死なせてやれ。苦しむまえに」 トム「主の祝福をうけなければ苦しみは増すばかりだ」 レナ「・・・」 レナ「うっ・・・ぅっ・・・」 トム「泣きたければ泣くがいい。その間にもこいつの、死を超える苦しみは続く」 トム「おまえが殺せないというなら、メアリ様をお連れする。苦しまずに滅ぼしてくださるだろう」 トム「選ぶのはおまえだ」 レナ「う・・・うぅ・・・」 (翌日くらい?) レナ「う・・・うっ・・・」 リチャード「ぐぅぅぅっっっふぅうぅっっ・・・」 レナ(リック・・・) リチャード「ふうううううう・・・」 リチャード「ねえ・・・さん・・・」 レナ「リック・・・?」 リチャード「姉さん・・・」 レナ「リック!」 (レナ、鉄格子をつかみリチャードに近づく) レナ「リック、大丈夫?!」 リチャード「姉さん」 レナ「よかった、あいつの言うことなんて嘘だったんだわ!」 レナ「リック・・・ほんとうに・・・よかっ」 リチャード「姉さん、もっと近くにおいでよ、姉さん」 (リチャード、変貌した顔をレナに向ける:狂気の笑み) リチャード「血をおくれよ、姉さん。おなかがすいたんだ」 レナ「っ・・・!?」 リチャード「ほら、姉さん。やさしい姉さん。おくれよ、血を、臓物を」 リチャード「おなかがすいてしょうがないいいいいいいいいいんだよ?姉さん」 リチャード「ねえさんの、か、からだをおをををををををおおおおっ!」 リチャード「オごおおおおおおおっっぉおおおぉぉっっ・・・っおぉっっ!!」 レナ「う・・・うっ・・・リック・・・!」 リチャード「ねえええさんんんっ!ねえさんっ!ねええエエエエエッサンッ!」 (異形の身体を引きずりレナに近づくリチャードであったモノ) リチャード「ほしいっ、ほしいイイイいいぃぃぃぃぃっ!!」 リチャード「ニンゲンのをををおおおおっ、血ィイイイィイッ!」 レナ「い、いやっ・・・こ、こないでっ・・・」 リチャード「どおおうぅシテエええウェェっエッ!?あんナニイにいぃぃぼくをおオォかわいがってえ、くれタのにイィィィィ!」 (さらに異形に変化し、鉄格子を溶かしながら近づくリチャード) レナ「い、いやっいやぁあああっ!!」 リチャード「ほしイイいぃぃ!渇クッ!渇クゥゥゥッ!」 レナ「いや、いやっ・・・!!」 レナ「た、助けて・・・だれか・・・助けてっ!」 (突然リチャードの身体はじけ飛ぶ) (メアリ出現、レナとリチャードの間に立つ) (レナを見下ろして) メアリ「あたしの言ったことが分かった?」 メアリ「あのとき殺しておいた方がよかったって。そうすればこんな姿を見ることもなかった」 レナ「あ・・・ぁ・・・」 メアリ「もうこの子はおまえの知ってるリチャードじゃない」 メアリ「脳みそももう変質しているでしょう。だから今のこの子の言葉は、本当のこの子の言葉じゃない」 メアリ「でも、つらい」 メアリ「元々は、この子だから」 レナ「あ・・・あ・・・っ」 リチャード「ねえぇええさあぁぁん・・・い・・・いた・・・い・・・よ・・・」 メアリ「お黙り」 (ふたたびはじけ飛ぶリチャードの身体) リチャード「ゴ、アァアアッァアァッ!」 レナ「!」 メアリ「"これ"はリチャードじゃない。ただの・・・物体」 メアリ「どうする、いま殺す?それとも滅びるのを、待つ?」 メアリ「あなたが選びなさい」 レナ「う・・・う・・・」 リチャード「ア・・・」 リチャード(姉さん、僕) リチャード(母さんと父さんに会いに行くよ) リチャード(姉さん) レナ「リック・・・?」 リチャード(姉さん) リチャード(姉さん・・・好きだったよ、姉さん) レナ「・・・」 レナ「・・・・・・」 メアリ「どうするの?」 レナ「殺して・・・いま」 メアリ「分かったわ」 (※このへんは演出で:例えば黒い画面にメアリの台詞だけ表示、とか) メアリ「あたしに伯爵を退治してほしいのでしょう?」 メアリ「いいわ、やってあげる」 [2]潜入、伯爵の居城 (伯爵居城にのりこむメアリ、レナ、トム、テリー) (玄関:襲い掛かるゾンビらを一蹴しつつ歩を進めるメアリ) ゾンビA「がぁっ!」 メアリ「邪魔」 ゾンビB「グガガッ!」 メアリ「おまえも邪魔」 ゾンビC「ゲゲェッ!」 メアリ「おまえもおまえも、おまえもみんな邪魔」 ゾンビD、E「ゲゲェーッ!」 (ゾンビ消滅) メアリ「脳みその足りないおまえらには何の用もないわ。出てくるだけ無駄よ」 (臆するゾンビたち) レナ「・・・すごい」 テリー「トム、メアリ様怒ってないか?」 トム「さあね、分からんよ。メアリ様のお考えは」 トム(人間の小娘の願いを聞いてやる義理もないだろうに) トム(冷血の吸血鬼、死の女王とまでうたわれたメアリ様が、なぜ) メアリ「何をぐずぐずしているの、二人とも」 メアリ「ゾンビどもじゃ知能が足りなさ過ぎるわ、伯爵の居場所を案内させられるような獲物を見つけなさい」 トム「は、はっ、ただいま」 メアリ「テリー、おまえはトムとちがって期待しているのよ。あたしのために良いはたらきをみせて」 メアリ「そうしたらお礼にたっぷりとかわいがってあげる」 テリー「は、はいっ!」 ???「お手間はとらせませんよ」 (中ボス:ファグア;普段は人間の青年の姿だが、狼に変身できる) (ファグアの元にゾンビ集結) トム(人間?何故こんなところに) メアリ「おまえはだれ?」 ファグア「ファグアと申します。ヴェスペリギウス様の忠実なるしもべ。以後お見知りおきを」 トム「ヴェスペリギウス・・・」 ファグア「おや、ご存知の方もいらっしゃいますか。めずらしい」 ファグア「あなたはメアリ様ですね。ノスフェラトゥ(※吸血鬼の意)・メアリ」 メアリ「うるさい。黙りなさい」 (メアリ、ファグアに攻撃(蹴り)。しかし受け止められる) メアリ「!」 メアリ(こいつ・・・!) ファグア「きれいな脚だ・・・ああ、許されるならばこの白い肌を裂き、血をすすりたい・・・」 ファグア「うふ・・・うふふふふふっ・・・」 メアリ「ちっ!」 (振り払い後退するメアリ) メアリ「伯爵のしもべというぐらいだから、ただの人間じゃなさそうね」 ファグア「・・・」 ファグア「受けた手が折れている。ふふ・・・やはり」 ファグア「この姿では太刀打ちできないようですね・・・!!」 (ファグア、変身。狼男に) ファグア「ふしゅるるるるる・・・」 トム「女、下がっていろ」 レナ「え、ええ・・・」 メアリ「フン」 メアリ「どう、こいつ、脳みそは足りてると思う?」 テリー「は?」 トム「・・・伯爵の居場所くらいは知っているでしょう」 メアリ「そうね、トム」 メアリ「頭部さえ残ってればしゃべるわよね」 トム「おそらく」 ファグア「ハッハ!この姿になった私がそうやすやすと敗れるとでも?」 メアリ「そうね。最近、相手がいなくてしもべどもに手加減してたばっかりだったから」 メアリ「ちょっとなまってるかもね」 メアリ「でもいい準備運動になりそう」 ファグア「ハッ、ほざけ、ガキが!!」 (戦闘開始:このへんは省略) (トム?の特殊能力?とかで動けないファグア←攻撃するメアリ) ファグア「!」 メアリ「年貢の納め時ね。小汚い犬」 メアリ「どうせ残すなら変身前の方がよかったわ」 ファグア「し、しまっ・・・」 (ファグアの首から下を吹き飛ばすメアリ) ファグア「ぐぎゃあああぁぁぁぁっっっ!!」 レナ「っ・・・!!」 メアリ「ふふ、意外にいい声をあげるわね」 ファグア「ぐ・・・ご・・・あ・・・!」 メアリ「まだしばらくはしゃべれるでしょう?」 メアリ「ほら、伯爵の居場所を吐きなさい」 ファグア「あ、あるじに・・・そむく・・・ことはできな・・・い」 メアリ「フフン」 メアリ「消し炭さえ残らないように消滅させてやってもいいのよ?13日の復活もできないくらいにね」 メアリ「どうせ伯爵のところにはたどり着くわ。おまえがしゃべったら早いか、遅いかのちがいだけ」 ファグア「・・・」 ファグア「お・・・おく・・・の・・・へや・・・」※←べつにどこでもいいです メアリ「ありがとう」 (ファグアを消滅させるメアリ) メアリ「おまえは用済み」 レナ「・・・」 トム「人間のおまえには見るのもつらい光景だろう」 レナ「い、いえ、大丈夫」 トム「そうか」 メアリ「なにいちゃついてるの!おまえたち!」 メアリ「ほら、行くわよ!」 トム「はい」 (伯爵の待つ居室に乗り込むメアリたち) (伯爵:ネスフェル=ヴェスペリギウス、メイド(しもべ):リズ) (メイド姿の女が突然出現) メアリ「!」 リズ「ようこそお待ちしておりました、ノスフェラトゥ・メアリ様」 メアリ「おまえは?」 リズ「ネスフェル=ヴェスペリギウス閣下の忠実なるしもべ、リズにございます」 メアリ「フン、ちょうどいいわ。メイドならメイドらしく主人のところに案内なさい」 リズ「おおせのままに」 テリー「なんだか怪しくないか・・・?」 テリー「すんなり通すみたいだぞ」 トム「罠にかけるつもりはなさそうだ」 テリー「どうしてそう思う?」 トム「勘だ」 テリー「勘かあ・・・」 (立ち止まるリズ) リズ「こちらにございます」 メアリ「何もないじゃない」 リズ「いいえ、こちらです」 メアリ「!」 (壁にひっぱりこまれる、とか落とし穴的なものにおちる、とかで別空間っぽいところに飛ばされるメアリたち) リズ「いってらっしゃいませメアリ様」 (だだっぴろい空間に豪奢な椅子が一つ、脚を組み・頬杖をついて座る伯爵) ネスフェル「ようこそ、ノスフェラトゥ・メアリ。そしてそのしもべたち」 メアリ「・・・おまえが伯爵。ずいぶんと手荒な歓迎ね」 ネスフェル「褒め言葉とうけとっておこう」 メアリ「だれに許可をとってこんなところに城をつくったの?」 ネスフェル「ちかぢか挨拶にいきたいと思っていたよ、メアリ」 ネスフェル「共にこの地を支配する吸血鬼・・・同胞としてね」 メアリ「だれがおまえなんかと」 ネスフェル「どうして?素敵なことだろう?」 ネスフェル「この奥深い・・・陽光そそがぬ美しい黒き森に、穢れた人間たちは似つかわしくない」 ネスフェル「滅ぼしてやろう、ともに」 メアリ「あたしはそんなことのぞんでない」 ネスフェル「それこそどうして?人間の血を吸い、滅ぼし、村々を焼く」 ネスフェル「これ以上の愉悦はないだろう?」 メアリ「興味がないわ」 ネスフェル「真なる吸血鬼とは思えない発言だな、メアリ」 メアリ「あたしはおまえとはちがうわ」 メアリ「節操のないおまえとはね」 ネスフェル「ふん」 ネスフェル「我々にとって人間は家畜だよ、メアリ。人間たちだって家畜の肉を見れば、よだれを垂らすだろう?」 ネスフェル「それと同じさ」 メアリ「・・・」 メアリ「そうは思わない」 ネスフェル「そうかね」 (伯爵、消える) メアリ「!?」 (テリーの背後にまわる伯爵) ネスフェル「同胞でさえ意見の相違があるのは悲しいことだ。価値観の違いかね」 テリー「!?」 (テリー、瞬時に滅ぼされる) メアリ「!」 メアリ(見えなかった・・・!) ネスフェル「そして君は愚かでもある」 ネスフェル「私を忘れたかね、メアリ」 ネスフェル「人間だったころの名をもつノスフェラトゥよ」 メアリ「・・・?」 メアリ「何を言ってるの?」 ネスフェル「メアリ・・・ああ、愚かなメアリ」 ネスフェル「私の声を忘れたかね?私の顔を忘れたかね?私の・・・」 (伯爵、再び消える) (メアリの背後に出現、抱擁する) ネスフェル「ぬくもりを忘れたかね?メアリ」 ネスフェル「私の腕の中のメアリ」 メアリ「!!」 (固まるメアリ←何かを思い出したメアリ) ネスフェル「そしてやはり君は変わらない」 ネスフェル「愚かなメアリ」 レナ「うああっ!!」 メアリ「!」 (背後からナイフで刺されるトム、レナの手には銀の短剣) (くずれおちるトム) メアリ「トム!」 ネスフェル「君は見えていなかったのだ。いや、見ようとはしなかった」 ネスフェル「彼女が既に吸血されているとは考えなかったのかね」 レナ「・・・」 メアリ「トム・・・トム!」 ネスフェル「ただのしもべだろう?メアリ。何をそんなに動揺している」 メアリ「貴様・・・」 ネスフェル「ふふっ」 ネスフェル「ふははははははははははっ!」 ネスフェル「その表情がたまらないよメアリ・・・!だから私はあのとき!」 ネスフェル「人間だったころの君、メアリ・・・君を」 ネスフェル「吸血したのだ」 メアリ「!!」 (WhiteOut) (人間だったころのメアリの微笑みを画面表示→次話、とか:演出がんばってください) [3]記憶 (回想) (真っ白な風景) (風にそよぐ草原。丘。まぶしい陽光。ひとりぼっちの木漏れ日がさす) (幹にもたれかかって座る青年。バスケットを持って走り寄る少女) (彼女の名はメアリ・・・) メアリ「だーれだっ? (目隠しをするメアリ)」 ボブ「僕にとって世界でいちばん愛しいひと」 メアリ「正解!」 メアリ「ふふっ、お弁当持ってきたよ?」 ボブ「ありがとう」 メアリ「なにしてるの?」 ボブ「地平線を見てた」 メアリ「なんで?」 ボブ「向こうになにがあるか、と思ってさ」 メアリ「行ったこと、ある?」 ボブ「ないさ。だから見る」 メアリ「村を出たいの?」 ボブ「・・・想像をしてる。もし他の場所で生まれたらどうなっていただろうって」 メアリ「あたしと恋をしてるわ!」 ボブ「君と出会って?」 メアリ「うんっ」 ボブ「・・・かもしれないね」 メアリ「ぜーったい、そうだよ」 ボブ「うん、かもしれない」 メアリ「・・・ぜったい、なの!」 ボブ「うん」 メアリ「キスして。ボブ」 ボブ「うん」 (・・・) メアリ「んっ・・・」 メアリ「・・・」 メアリ「ボブ・・・」 ボブ「メアリ」 メアリ「あっ・・・だめ・・・」 (暗闇、とか) メアリ「んっ・・・あ・・・」 メアリ「あ、何・・・ちょっと」 メアリ「噛まないでよ・・・」 メアリ「そんなのが好きだった?」 メアリ「んっ・・・ん・・・」 (・・・:FadeOutとかして暗に少し時間が経ったことを示したり) メアリ「ぎゅっとして、ボブ」 ボブ「うん」 メアリ「・・・幸せ?」 ボブ「うん」 メアリ「ほんとに?」 ボブ「うん」 メアリ「ほんとにほんとに?」 ボブ「幸せだよ、メアリ」 ボブ「そろそろ戻ろう、メアリ」 ボブ「羊や牛たちを小屋に入れなきゃ」 メアリ「うん、仕度して待ってる」 ボブ「頼むよ。じゃあ、後で」 メアリ「うん・・・」 (メアリ「その日、かれは帰らなかった」) (メアリ「あたしは待ち続けた」) (メアリ「家畜たちは律儀に夜になると戻ってきた。でもあの人は帰らなかった」) (メアリ「日が経つにつれて戻ってくる家畜の数が減っているのを知った」) (メアリ「たぶんあたしが連れて帰らないから。そう思っていた」) (メアリ「久しぶりの満月の日。夜、あの人が帰ってくるといけないから」) (メアリ「あたしは丘の上で地平線を見つめていた。あの木の下で」) (月夜の夕闇) メアリ「・・・」 メアリ「・・・・・・」 メアリ「・・・寒い」 メアリ「・・・・・・あいつ、ひとりでさびしくないかな」 メアリ「それとも、他にすきなひとでもできた?・・・」 メアリ「だからいなくなったのかな・・・あたしの前から」 メアリ「・・・」 メアリ「?」 メアリ「なにこれ?雨?」 メアリ「や、ちがう・・・」 (なにものかに押し倒されるメアリ) メアリ「きゃっ!」 メアリ「な、なに?!」 ???「うっうっうっ」 ???「うふ、うふうっうっうっ」 メアリ「え!?え・・・ぼ、ボブ・・・?!」 ボブ「ち・・・」 メアリ「なに・・・?」 ボブ「ち・・・血・・・血ぃぃぃぃぃぃっっっっ!!」 ボブ「うふ、うふうふ!」 メアリ「な、ちょ、ちょっと・・・ふ、ふざけないで!」 (メアリの首筋に噛み付くボブ) ボブ「ごきゅっ、ごきゅっ!」 メアリ「えっ・・・?あっ・・・あっあっあっ・・・ああっ・・・!」 メアリ「あっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっ」 (吸血を終えるボブ、くずれおちるメアリ) ボブ「ふ、ふっ、ふふふふふふふ・・・」 ボブ「・・・」 ボブ「ずっとこうしたかったよ、メアリ」 ボブ「愛する女性を・・・征服するとき、僕は、僕は」 ボブ「絶頂だ!」 ボブ「フハハハハハハハハッ!!」 メアリ「ぼ・・・ぼ、ボブ・・・な、なにを・・・」 ボブ「君を抱いている時、幾度となく思ったさ。このまま首筋に噛み付いて、君の血を残らず絞り取りたい、とね」 ボブ「うふ、うふふふふふふふっ・・・」 ボブ「でも我慢した。我慢したよ」 ボブ「この絶頂の瞬間を感じるために」 ボブ「この心地よい征服の瞬間を体験するために!」 メアリ「あな・・・た・・・」 ボブ「メアリ」 ボブ「好きだったよ、メアリ。でもお別れだ。僕はまだ、しもべなんか要らないんだ」 ボブ「そのまま朽ち果てればいい」 ボブ「しもべともなれずに、ただれて、灰に還るがいい」 ボブ「さようなら」 メアリ「ぼ・・・ぶ・・・」 (メアリ「その後、あたしは地獄の苦しみを経て転生した」) (メアリ「"兆候"、"変形"、"選別"・・・あたしがひとでないものに変わってゆく過程」) (メアリ「死よりも恐ろしい、この世の痛みを集約したような」) (メアリ「絶後の苦しみ」) (メアリ「それを与えたのは」) (メアリ「それを望んだのは」) (メアリ「他ならない、あたしが愛したあいつだった」) (メアリ「復讐」) (メアリ「そうだ、復讐」) (メアリ「あたしは、あいつを」) (メアリ「あいつをあたし以上の苦しみでもって滅ぼしてやるために」) (メアリ「吸血鬼」) (メアリ「ノスフェラトゥ・メアリとなった」) (セピア:吸血鬼となったメアリと、従者のトム;一場面) メアリ「なにをしているの?トム」 トム「花瓶の水を替えております」 メアリ「そんなものを替えてどうなるの」 トム「花が腐らないように、と」 メアリ「どうせすぐにダメになるでしょう?」 トム「大事にしてはいけませんか?」 メアリ「そうはいってないけど、無駄でしょう?」 トム「儚いからこそ尊い・・・何故か、感じるのです」 トム「メアリ様のしもべとなって永遠に近い生を与えられ・・・何故か、儚いいのちが愛しく感じるのです」 メアリ「どうして?」 トム「さあ、わかりません。ですが、大事にしたい、そう思うのです」 メアリ「・・・だいじに」 メアリ「おまえ、人間臭いのね」 トム「元々そういう人間だったのでしょう。もう覚えてはいませんが」 メアリ「・・・」 メアリ「おまえにとっていちばん大事なものは何?トム」 トム「それはもちろん、メアリ様ですよ」 メアリ「あたし?」 トム「当然です」 メアリ「・・・ほんとに?」 トム「ええ」 メアリ「ほんとに・・・ほんとに?」 トム「ええ」 メアリ「・・・」 メアリ「おまえは、あたしの肌に触れたい?」 トム「触れさせていただけるのであれば光栄です。ですが」 トム「私のメアリ様に対する感情は肉欲などを超越しております」 メアリ「・・・どういう意味?」 トム「メアリ様は私にとって血肉に等しい存在なのです」 トム「メアリ様なしでは私は存在しえない」 メアリ「・・・」 メアリ「おまえはあたしのしもべ・・・よね?」 トム「はい」 メアリ「おまえは人間のようだわ」 トム「・・・褒め言葉、でしょうか」 メアリ「しらない」 [4]決着・宝物 (再び伯爵と対峙するメアリらの場面) ●伯爵に(背後から)拘束されたメアリ ●レナに攻撃されつづけるトム:レナの様子=焦点が合ってない感じで腕を振り下ろしつづける感じ メアリ「トム・・・トム!」 メアリ「おまえ・・・やめなさい!あたしを怒らせるとどうなるか、分かるでしょう!?」 レナ「・・・」 ネスフェル「無駄だよメアリ。彼女は私の忠実なしもべだ」 ネスフェル「私が命じたことは何の疑いもなくやってのけるよ。人間らしい演技でさえもね」 ネスフェル「彼女は女優だったかな?君のところで」 メアリ「っ・・・!」 ネスフェル「私のところでの演技は最高だったよ」 ネスフェル「ちょっと予行演習をさせてみたんだ。するとどうだろう、全くまさに本当の姉弟のようじゃないか」 ネスフェル「ああ、そうか。元々は姉妹だったね」 ネスフェル「弟の方はどうだった、メアリ?」 ネスフェル「かれにはわざと祝福を与えなかったんだ。良い具合に滅んだかい?」 ネスフェル「できれば直に見たかったよ、姉が弟を見殺しにするところ」 ネスフェル「うふ、うふふふふっ・・・」 メアリ「おまえは許さない・・・っ」 ネスフェル「ン?許す?」 ネスフェル「それはどういうことかね」 ネスフェル「まさか吸血鬼たる君が、人間たちが作ったつまらないルール・・・倫理というものに従うのかね?」 ネスフェル「まさか君が、ただのしもべに愛情を感じているとでも?」 ネスフェル「はっは!これはおもしろい!」 メアリ「黙りなさい・・・!」 ネスフェル「君にできるか?」 ネスフェル「私の力の方が君よりも勝っている」 ネスフェル「この状況で君にできる最良の選択肢は・・・」 ネスフェル「私に屈服することだ、ちがうかね?」 メアリ「だまれっ!!」 (メアリ、伯爵の拘束をふりほどく) ネスフェル「おや」 メアリ「おまえはゆるさない・・・」 メアリ「あたしを・・・あたしを・・・裏切った、おまえをっ!」 ネスフェル「そうかな?メアリ。君は本当にそう思っているかな」 ネスフェル「復讐だけが君の動機かね」 ネスフェル「私は君のことをよく知っている」 ネスフェル「君はだれかによりかかっていないと生きていけない」 ネスフェル「具体的に言えば分かるかな?君は」 ネスフェル「男がいないとダメなんだよ」 メアリ「うるさい!」 メアリ「トム、おまえは下がっていなさい」 トム「し、しかしメアリ様」 メアリ「あたしの言うことが聞けないの?」 トム「私の役目はメアリ様に身を賭して奉仕すること。それこそが最上の使命でございます」 メアリ「なら、下がりなさい」 メアリ「おまえを守りながら戦えないわ」 トム「・・・」 トム「分かりました」 (戦闘開始) (戦闘途中1) ネスフェル「吸血鬼のこころは閉ざされる」 ネスフェル「何をやっても満たされず、血は限りなく冷たい」 ネスフェル「他人のあたたかな血だけが、空虚をひとときだけ満たしてくれる」 ネスフェル「吸血鬼の生は極寒の雪原のようなものだ」 ネスフェル「ただただ寒く、虚しい」 ネスフェル「ところがどうだ」 ネスフェル「久しぶりに会った君はあの頃の君と変わらない」 ネスフェル「それは何故だろうか」 メアリ「しるかっ!」 (戦闘途中2) (ダメージを受けるレナ、伯爵がレナ接触) レナ「はくしゃく・・・さま・・・」 ネスフェル「おや、レナ。血が出ているよ」 ネスフェル「私が舐めてあげよう、光栄に思いたまえ」 レナ「はい、はくしゃくさま」 メアリ「・・・」 ネスフェル「ふふふ・・・メアリ、何を見ている?」 ネスフェル「彼女の赤い血か、それともこの私のくちづけか」 ネスフェル「君は吸血鬼か、それとも?」 メアリ「そのよく喋る口をじきに閉じさせてやるわ」 ネスフェル「ふふ、私も君に久しぶりに会って」 ネスフェル「欲情しているのかもしれないな」 メアリ「だまりなさい・・・!」 ネスフェル「ふふ、ふふふふ・・・」 (伯爵、レナの血を舐める) レナ「ああ・・・はくしゃくさま・・・」 ネスフェル「ふふ、ふふふ。レナ、かわいそうなレナ」 ネスフェル「もう何も感じない、彼女はもう私しか見えていない」 ネスフェル「かわいそうなレナ。両親の仇に籠絡されたレナ」 ネスフェル「両親は無残に死に、最愛の弟さえも見殺しにしたレナ・・・」 ネスフェル「ふふ、ふふふふっ・・・」 レナ「・・・」 ネスフェル「このはかなさ、美しいとは思わないか、メアリ」 メアリ「反吐が出る」 ネスフェル「結構、結構!」 ネスフェル「やはり君と私はもはや相容れない!」 メアリ「おまえみたいな奴を、一度でも愛したあたしが馬鹿だったわ」 ネスフェル「それは人間の頃の話だろう?」 メアリ「あたしは、あたしよ!」 ネスフェル「フン」 ネスフェル「私は吸血鬼となりこの力を得、満足している」 ネスフェル「人間だったころの私にとって世界は!何も満足を与えてくれるものではなかった!」 ネスフェル「私にはとって世界は空虚であり続けた!」 メアリ「それはおまえが・・・勝手に思ってただけ」 メアリ「あたしは楽しかった・・・あの頃の、ボブとの生活が」 ネスフェル「それが私にとっては空虚そのものだったのだ!」 メアリ「結局あたしはボブのことをなんにも分かっていなかったのね」 メアリ「あのときは全部分かってるって思ったのに」 ネスフェル「そういう・・・ことだ!」 (戦闘途中3) (メアリの攻撃により伯爵が一瞬の隙を見せる→メアリ、追撃) (しかし背後からレナによりメアリの動きが止められる) (★このへんはメアリピンチの状況作り出したらなんでもいいです) (→→で、トム再登場。メアリをかばって伯爵の攻撃をくらう) トム「グッ・・・」 メアリ「と、トム!」 ネスフェル「おや」 (トム倒れる) (抱きかかえるメアリ) メアリ「なんで出てきたのっ!この愚図!」 メアリ「おまえを守りながら戦えないって、言ったでしょう!?」 トム「私は・・・メアリ・・・さまの・・・しもべ」 トム「メアリ・・・さまを、まもることが・・・最上の、使命」 メアリ「あたしがこんな奴に負けるはずがないでしょう!?」 トム「それ・・・は・・・もうし、わけ、ありませんでし、た・・・」 トム「メアリさま・・・には、まだまだ・・・よゆうが、おありでしたか・・・」 メアリ「と・・・当然よ!」 ネスフェル「ほう」 ネスフェル「ならばこの体勢で攻撃をしかけてもいなせる自信があるというのかね、メアリ」 ネスフェル「ではお言葉に甘えさせてもらおうかな?」 メアリ「ちっ・・・!」 トム「いけま・・・せん、メアリさま」 (立ち上がって伯爵との間に立ちふさがるトム) トム「足手まとい・・・には、なれません・・・メアリさまの忠実な、しもべとして」 メアリ「だめよ、トム!」 ネスフェル「いい心がけだ、メアリのしもべ」 ネスフェル「敬意を評して灰も残らないように消し去ってやる」 ネスフェル「13日の復活もできんようにな」 メアリ「だ、だめっ!!」 トム「メアリさま、・・・」 (一瞬で消滅するトム) メアリ「あっ・・・・・・」 ネスフェル「これで邪魔者はすべて掃除したわけだ」 ネスフェル「たよりになるしもべはいないよ?メアリ」 ネスフェル「どうする?屈服するかね?この私に」 メアリ「トムが・・・いなく、なった・・・?」 ネスフェル「そうだよ、メアリ。君のしもべはいなくなった」 メアリ「いつも・・・一緒にいた・・・トムが・・・?」 ネスフェル「13日の復活もない。消し炭さえ残らないように消滅させてやったからね」 メアリ「どうして・・・どうして・・・?」 ネスフェル「私がそうしたのさ」 メアリ「トム・・・トム・・・」 メアリ「不細工で、愚図でのろまだけど・・・」 ※●ここでセピアでトムの人柄の良さを描写する台詞とか メアリ「優しい・・・トム・・・」 ネスフェル「そのやさしいトムはもういない」 ネスフェル「君に似合うのは私だけだよ、メアリ」 メアリ「トム・・・どこにいったの?・・・寂しいよ・・・」 ネスフェル「ほら、私の言った通りさ。なあ、レナ」 ネスフェル「メアリはだれかに寄りかかっていないとダメなんだよ」 レナ「はい・・・はくしゃくさま」 メアリ「トムを・・・トムを・・・ころしたのは、だれ?」 ネスフェル「わたし、だよ、メアリ」 ネスフェル「私だ。この私だ」 メアリ「おまえ」 ネスフェル「そうだ、私だ」 メアリ「・・・」 メアリ「・・・・・・」 (間をおく、とか) メアリ「ふうん、そう」 メアリ「よっぽど殺されたいようね、あたしに」 メアリ「ネスフェル=ヴェスペリギウス」 ネスフェル(?) ネスフェル(なんだ、この威圧感・・・) ネスフェル「そううまくいくかな?いままで苦戦していただろう、メア・・・」 (メアリの蹴り、伯爵モロに喰らう) ネスフェル「おごアッ!!」 ネスフェル「う・・・あぐ・・・ぁ・・・」 メアリ「・・・」 (後退する伯爵) ネスフェル「ふっ・・・はっふっ・・・あっ・・・」 ネスフェル(な、なんだ?!見えなかった・・・!) メアリ「よっぽど死にたいのね」 メアリ「よおく分かったわ」 ネスフェル「はっ・・・あっ・・・はっ・・・!」 ネスフェル「い、いちげき、入れただけでもう、勝ったき、気分かね?」 ネスフェル「それはまだ早・・・」 (再度メアリ攻撃) ネスフェル「はぐぁっ!!」 メアリ「もう喋らなくていいわ」 メアリ「おまえの声も聞き飽きたし」 メアリ「そうね」 メアリ「断末魔だけは聞かせてちょうだい。たっぷりとね」 ネスフェル「く、くそがっ!!」 (戦闘再開:メアリ ドSモード) (レナ倒す:●これはタイミング前後して大丈夫です) レナ「!?」 メアリ「死になさい。リチャードのところに送ってやるわ」 (レナ、死亡:いちおう伯爵がいきているなら13日で再び復活できるが・・・) (伯爵倒す) ネスフェル「ぐ、ぎゃあああぁあぁぁぁああっっっ!!」 メアリ「いい声」 メアリ「もっと鳴いてちょうだい」 メアリ「次はどこを吹き飛ばして欲しい?」 ネスフェル「ふーっ、ふーっ、ふーっ・・・」 メアリ「そう、リクエストは無し、ね」 メアリ「右足からいこうかしら」 (伯爵の右足を吹き飛ばすメアリ) ネスフェル「があああああっっっ!!」 メアリ「次は左足」 (伯爵の左足をもぐメアリ:吹っ飛ぶ演出とかするとおもしろいかもかも) ネスフェル「ぐっあっぁあぁあぁっ!」 メアリ「腕も要らないわ」 (右腕、左腕ともぐメアリ) ネスフェル「ーーーーーーーー!」 メアリ「そろそろメインディッシュね」 メアリ「どう、最期に言い残すことは?」 ネスフェル「あっ、ぐ・・・ぁ・・・」 メアリ「無いの?残念ね」 ネスフェル「め、メアリ・・・」 メアリ「あるなら早く言いなさい」 ネスフェル「こ、ろせ・・・」 メアリ「言われなくてもそうするわ」 (なんかこう、ビーム的なもので伯爵を消滅させるメアリ) (白い光のなかで、伯爵の最期のことば:聞こえるか聞こえないかくらい?) ネスフェル「すまなかった、メアリ。愛していたよ」 メアリ「・・・!?」 (ビーム的なもの炸裂、伯爵消滅) メアリ「・・・」 メアリ「・・・・・・」 メアリ「バカ・・・」 メアリ「なんで・・・なんであのとき・・・あたしを独りにしたのよ・・・」 メアリ「・・・」 (リズ出現) リズ「メアリ様」 メアリ「まだ残っていたの?」 メアリ「・・・変ね。伯爵を滅ぼしたらおまえも消えるのではないの?」 リズ「私は伯爵様のしもべではありませんので」 メアリ「ふうん。まあいいわ」 メアリ「そういえばおまえがこの部屋に連れてきたのよね。早く戻して」 (レナを指して) リズ「・・・その死体はどうなされますか?」 メアリ「・・・あたしが葬るわ」 リズ「そうですか」 メアリ「もういいでしょう?早く戻しなさい」 リズ「その前に」 リズ「メアリ様に会わせたい方がいます」 メアリ「?」 (トム出現) トム「メアリ様・・・」 メアリ「!」 メアリ「どういうこと・・・?」 リズ「事前にネスフェル様がトム様を攻撃したときには空間転移させるように仰せつかっておりました」 メアリ「だれに?!」 リズ「ネスフェル様です」 メアリ「・・・」 (トム、メアリに近寄る) トム「メアリ様、ご無事で・・・」 メアリ「・・・」 トム「メアリ様?」 メアリ「なによ」 トム「え?」 メアリ「なによっ、なによっ・・・勝手にいなくなって・・・!」 メアリ「あたしが・・・どんな・・・どんな気持ちだったか・・・っ!」 メアリ「おまえには分からないでしょう!?」 トム「申し訳ありません、メアリ様。ですが・・・」 メアリ「ばかっ・・・ばか・・・・ばかやろうっ!」 (メアリ、トムに正拳突き) トム「がっ・・・!」 メアリ「ばか・・・ばか・・・ぐず・・・のろま!」 トム「申し訳ありません、メアリ様」 メアリ「それしか言えないの!?この愚図!」 メアリ「ぐずのトム・・・」 メアリ「でも・・・でも・・・」 メアリ「う、うぇぇ・・・」 トム「メアリ様・・・」 メアリ「トムが・・・いなくなっちゃったとき・・・こわかった」 メアリ「またあたし独りになる・・・のが・・・こわかった」 メアリ「いや・・・独りはもういや・・・」 メアリ「いやだよう・・・」 トム「私がいます、メアリ様」 トム「私はメアリ様のしもべ。常にお側に仕えさせていただきます」 メアリ「・・・いつも?」 トム「はい」 メアリ「ずっと?」 トム「メアリ様がそう望むのなら」 メアリ「・・・」 メアリ「・・・・・・もっと気の利いたこと言いなさいよ、愚図」 トム「申し訳ありません、メアリ様」 メアリ「ばか」 (FadeOut) (黒背景にせりふのみ、とか) リズ「後でこれをお読みになってください」 メアリ「なにこれ」 リズ「伯爵様からメアリ様へのお手紙です」 メアリ「なによそれ」 リズ「渡して欲しいと」 メアリ「・・・」 ●●伯爵手紙内容:当時の言い訳、とか ↓ ネスフェル「親愛なるメアリ」 ネスフェル「この手紙は私の懺悔の言葉だと思って欲しい」 ネスフェル「読みたくなければ焼いてもらって構わない。悪いのは、私だから」 ネスフェル「・・・」 ネスフェル「まず君に謝ろう」 ネスフェル「君を、人間だった君を殺したのは私だ。まちがいなく、私だ」 ネスフェル「すまなかった」 ネスフェル「当時の私は・・・そうだな、君と付き合う前のことだ」 ネスフェル「ちょうど、転生を経て吸血鬼となった頃だ」 ネスフェル「地獄の苦しみを越えた私は、近くの村々でひととおり吸血を行ってから、ふと思い立って」 ネスフェル「君に近づいた」 ネスフェル「まさか同じ村の男が吸血鬼化しているとは思わないだろう。私も人間らしくふるまった」 ネスフェル「だが・・・日に日に情欲は高まった。人間のそれとはちがう、吸血鬼としての本能」 ネスフェル「君を吸血したくて、たまらなかった」 ネスフェル「すぐにそうしなかったのは・・・私にまだ人間のこころが残っていたからなのか」 ネスフェル「君を愛してしまったからなのか、分からない」 ネスフェル「だが、私は結果、君を殺してしまった」 ネスフェル「選別が地獄の苦しみと知りつつも、私は君のもとを去った」 ネスフェル「君を見殺しにしたつもりだった・・・だが、ノスフェラトゥ・メアリ。死の女王の噂を聞いたとき」 ネスフェル「私は耳を疑った」 ネスフェル「メアリが生きて、吸血鬼として存在していると」 ネスフェル「そして思った」 ネスフェル「私の深い業を清算する機会が訪れた、と」 ネスフェル「私は後悔していた」 ネスフェル「一人の女性を殺してしまったことを。幸せを奪ってしまったことを。苦しみを与えたことを」 ネスフェル「・・・」 ネスフェル「私はリズと計画した。彼女は私のしもべではないから、よい助言をしてくれた」 ネスフェル「私は君に殺されたかったのだ。そんな計画はしもべは賛同してくれない」 ネスフェル「それからは・・・君も知ってのとおりだ」 ネスフェル「またひとつ業をかさねて、私は君と再会した」 ネスフェル「変わっていなかったよ、メアリ。君は」 ネスフェル「私が愛したあの頃と、何も」 ネスフェル「美しい、君は、そのままで」 (手紙を読み終わったメアリ) メアリ「・・・」 リズ「お読みになられましたか?」 メアリ「ええ」 メアリ「もうこれ、要らないわ」 リズ「そうですか」 リズ「読み返して感傷にひたるご趣味はありませんか」 メアリ「ないわ、昔の男なんて」 リズ「そうですか」 メアリ「ほら、早くもどして」 リズ「ええ、それでは。ごきげんよう、メアリ様」 (メアリら、転送) リズ「・・・」 リズ「ネスフェル、かなしいオトコ・・・」 ↓ ●エンドロールへ
<a href="http://www39.atwiki.jp/cont/pages/17.html">分岐プロット</a> ●本プロット [0]メアリと村娘 (背景:深い森の小さな城に住む吸血鬼メアリ。ここに住み着いて何十年かが経つ) (近くの村人たちは噂しあう、森のどこかに眠る財宝を探しているとも) (人間たちから恐れられ、ヴァンパイア・ハンターを返り討ちにする生活) (メアリは平穏な"吸血鬼ライフ"を従者たちと共に過ごしていた) (人物:従者A;トム 不細工な従者、一番の古株。何故かメアリの機嫌をそこなっても滅ぼされない →実はメアリがボブの面影を見ていたから 人間らしさが濃い) (人物:従者B:テリー イケメン従者。メアリの寵愛を(今のところ)うけている) (玉座に座るメアリ) メアリ「フフ・・・そうよ、いいわ、テリー」 メアリ「そう・・・んっ・・・そこ」 メアリ「ああっ、テリー・・・上手」 メアリ「やっぱりあなたが一番ね・・・テリー」 テリー「ありがたき幸せ。愉悦の極みにございます」 メアリ「あなたほど耳かきの上手いしもべはいないわ」 メアリ「どう・・・テリー、今夜あたしと過ごさない?」 メアリ「お礼にたっぷりかわいがってあげる」 テリー「き、恐縮にございます」 メアリ「遠慮しなくていいのよ」 メアリ「あなたなら何時間でも・・・」 メアリ「あたしの拷問に耐えられそうだわ」 (トムと従者C登場) トム「メアリ様、ご報告が」 メアリ「は!?」 メアリ「いつだれがどこでどのようにおまえが勝手に入ってくるのを許可したというの!?」 メアリ「耳はついてる?脳みそはある?前にも言ったわ」 メアリ「あたしの部屋に入ってくるときはノックをしなさいと・・・」 (メアリ、トムと従者Cの前に立つ) メアリ「あれほどきつく言ったでしょう!!?」 (メアリ、トムを蹴飛ばす) メアリ「主人に二度同じことを言わせるしもべは何!?言って御覧なさい!」 トム「も、申し訳ございません」 メアリ「あたしが質問しているの、答えなさい。おまえの頭には脳みそが入ってないの?」 メアリ「ご主人さまに二度も同じことを言わせるおまえのようなしもべを何というか分かる?!」 トム「わ、わたくしは愚図です・・・」 メアリ「そうよ、おまえは愚図よ!」 メアリ「のろまで物分かりが悪くて機転の利かないどうしうもない愚図よ!」 メアリ「そんなおまえを生かしてやってるだけありがたいと思いなさい!」 トム「は、はい」 (メアリ、靴を差し出す) メアリ「ほら、分かったなら舐めなさい」 メアリ「愚図なおまえがあたしに感謝してるなら、あたしにそれを示しなさい」 トム「・・・」 従者C「め、メアリさま・・・それはあんまりにも・・・」 メアリ「・・・」 (メアリ、従者Cを(瞬時に)滅ぼす) メアリ「フン」 トム「め、メアリ様!」 メアリ「どうせ13日も経てば復活するんだから」 メアリ「口答えをするしもべなんて一度殺した方がいい反省になるわ」 メアリ「おまえもおなじようになりたい?おまえはもっと苦しめてから殺してやるわよ?」 トム「い、いえ」 メアリ「フン・・・」 (メアリ、玉座にもどる) メアリ「で、報告は?」 トム「は、はっ」 トム「定時の見回りをしていたところこのような者らが」 (トム、捕らえていた村娘と少年をメアリの前にひざまずかせる) (人物:村娘:レナ さるぐつわをはめられている) (人物:村娘の弟 気を失っている;吸血された状態) メアリ「人間ね」 トム「左様にございます」 レナ「ンーッ、ンーッ!」 メアリ「はずしなさい」 レナ「ぷはっ!」 レナ「こ、この・・・吸血鬼め!」 メアリ「いいわ、その目」 メアリ「思わず食べちゃいたくなるような、いい目だわ」 レナ「!」 メアリ「あたし、きれいなものは男でも女でも関係ないの」 (メアリ、レナのあごをとる) メアリ「若い子は特に」 レナ「っ・・・」 メアリ「うふふふ・・・」 メアリ「隣で寝ているその子、弟かしら?」 メアリ「かれでもいいけれど、おまえの方がいきが良さそうね」 メアリ「何故あたしの城に近づいた?まさか、ヴァンパイア・ハンターではないだろう?女」 レナ「・・・」 メアリ「答えなさい」 (メアリ、レナの頬をビンタ) メアリ「あたしの質問には1秒以内で答えなさい。あたしの貴重な時間をおまえのような小娘に使ってやってるんだ」 メアリ「さあ、答えなさい。何故?」 (レナ、メアリを睨む) レナ「・・・」 (メアリ、再度ビンタ) メアリ「気の強い子は好きよ。でもあたし、そんなに気が長い方じゃないの」 メアリ「ちょっと間違って、血を吸ってしまうかも」 (牙を見せるメアリ) レナ「っ!?・・・」 (怯えるレナ、少年の首筋に噛み痕を見つけるメアリ) メアリ「ふうん」 メアリ「そういうこと」 メアリ「どこのどいつ?近くにいたかしら、吸血鬼」 レナ「伯爵」 メアリ「吸血鬼の爵位なんてとっくに形骸化してるわ。でもちょっと気になる」 メアリ「どんな奴?」 レナ「・・・突然、やってきて・・・下僕といっしょに・・・村を・・・私の・・・家族を・・・」 メアリ「どんな奴か聞いているの」 レナ「あいつはっ・・・私の母さんや父さんを・・・っ!」 メアリ「私の質問に答えなさい」 レナ「真っ赤な目・・・白い、長い髪・・・」 メアリ「ふうん」 メアリ「で、おまえは何故ここにきたの?あたしにどうして欲しいわけ?」 レナ「頼みごと」 メアリ「何を?」 レナ「伯爵は干からびるまで私の両親の血を吸った・・・!でも弟は・・・弟だけは途中で連れて逃げ出すことができた」 レナ「おしえて!吸血鬼にならない方法、知ってるでしょ!?」 レナ「このままじゃ弟は吸血鬼になってしまう!」 メアリ「・・・」 (↓小声で) メアリ「知ってるならとっくの昔に試してるわ・・・」 レナ「?」 メアリ「吸血されたのはいつ?」 レナ「一週間前」 メアリ「・・・あと数日でかれは完全な吸血鬼の下僕になる。それまでに殺すことね。まだ人間のうちに」 レナ「そ、そんな・・・っ!」 メアリ「吸血鬼に死ぬまで--いえ、死ねないからずっとね--仕えることになる」 メアリ「人間のこころは徐々に失われ、吸血鬼の操り人形と化す。そうなるのがいやなら、あなたが殺すべきね」 レナ「リックは死なせないっ・・・」 メアリ「どっちにしろ人間のかれは死ぬことになるわ」 レナ「いやっ、いやっ!」 メアリ「・・・フン」 メアリ「あたし、聞き分けのない小娘は嫌いなの」 メアリ「トム、牢屋にぶち込んでおきなさい。小娘とそこのかれは別々の牢に。そうね、対面してるのがいいわ」 トム「はい」 メアリ「おまえ、よく見ておくのね。人間が吸血されると、なれの果てにはどうなるか」 メアリ「きっと、いま殺しておいた方がよかったと思うようになるわ」 レナ「い、いや、はなせ!この!」 [1]メアリ、伯爵居城へ (背景:牢屋の村娘レナと弟リチャード。リチャードははじめレナの問いかけにこたえていたが、 徐々に平静を失い、下僕化してゆく★★ここの描写に気をつける:怪物と化していく弟に楽になってほしい、 これ以上弟が人間でないものにかわっていく様を見たくないと姉が思うようになる過程★★) (レナの心は折れ、メアリにリチャードを殺して欲しいと頼む。そして伯爵を倒して欲しいと) (メアリは承諾する) (リチャード目覚める 牢に入れられているが鎖はされていない) リチャード「姉さん・・・?」 レナ「リック!大丈夫?身体はなんともない?」 リチャード「なんともないよ姉さん。ここは・・・?」 レナ「・・・吸血鬼のお城よ」 リチャード「どういうこと?」 レナ「母さんと父さんの仇をとるためよ・・・!」 リチャード「な、なんでそれで吸血鬼のところに来るのさ!?」 レナ「だって、あいつの力に敵うヴァンパイア・ハンターなんて雇えないもの」 レナ「こうするしかなかったのよ。吸血鬼なんて滅ぼしあえばいいわ」 リチャード「でも・・・!」 レナ「リック、姉さんの言うことを聞いて。姉さんの言うとおりにすればいいの・・・」 リチャード「・・・」 (トム、食事(=人間の食べるもの;パンとか)を運んでくる) トム「食事の時間だ・・・食べろ・・・」 レナ「・・・」 リチャード「・・・」 レナ「毒なんて入ってないでしょうね」 トム「メアリ様はご自分が見ているところでしかいじわる、しない」 トム「安心しろ・・・」 レナ「・・・」 (リチャード、怪訝そうな顔つき) レナ「どうしたの、リック?食べないの」 リチャード「変なにおいだ・・・」 レナ「そう?ちゃんとしたものに見えるわ」 リチャード「いやだ、姉さん。これ食べたくない」 レナ「でも食べなきゃ。悔しいけど」 リチャード「いやだっ・・・こんなもの食べられない!」 (リチャードふてね) レナ「リック・・・」 レナ「いいわ、私も食べない。下げて」 トム「そうしたいなら、そうしたらいい・・・」 (翌日 背中を向けて寝ているリチャード) レナ「リック、起きてる?」 リチャード「・・・」 レナ「おなかすいたね・・・」 リチャード「・・・ぐぅ」 レナ「ほら、おなか鳴ってるじゃない」 レナ「やっぱり食べよう?リック」 リチャード「ぐぅぅぅぅっ・・・」 リチャード「ぐ、ごごごっごっうぅぅぅぅっっ・・・」 レナ「?」 レナ「リック?」 リチャード「おごごごごぉぉぉぉっっっっ・・・!!」 レナ「どうしたの!?リック!」 リチャード「がっ・・・」 リチャード「・・・」 (レナの方に向き直るリチャード) リチャード「なに?姉さん」 レナ「大丈夫?リック」 リチャード「なにが?」 レナ「すごい音がしてたじゃない」 リチャード「そうかな?」 リチャード「きっと姉さんの空耳だろ」 レナ「そう・・・かな?」 リチャード「きっとそうだよ」 (場面転換:メアリ玉座にて) トム「最初の"兆候"が出ました」 メアリ「そう」 トム「主が近くにいないのですぐに次の兆候が現れるかと」 メアリ「そうね」 トム「・・・」 トム(考え事をしているメアリ様、お美しい) メアリ「・・・」 メアリ(かれは"選別"される) →→●兆候:吸血鬼下僕化の兆候、異音排出と変形を伴う 選別:主の祝福をうけなければ下僕化はうまくいかない→ほとんどの個体は死に絶える→運良く生き残れば真なる吸血鬼(=メアリや伯爵)として復活できる メアリ(運がよければ生き延びれるでしょう) メアリ(でもそれはきっと) メアリ(すごくかなしいこと) メアリ「・・・」 メアリ「トム、人間ってすごく弱いわ」 トム「左様にございます」 メアリ「だれかに支えてもらわないと生きてられない・・・」 メアリ「あの小娘」 メアリ「彼女は強いかしら」 トム「・・・わかりかねます」 メアリ「そうね」 (さらに翌日 食事を運ぶトム) トム「食事の時間だ・・・」 レナ「リック、リック!どうしたの!?」 リチャード「ぐ、ごごごっごっうぅぅぅぅっっ・・・」 リチャード「おごごごごぉぉぉぉっっっっ・・・!」 リチャード「ぎぎぎあぁあぁっごごごあぁぁぁっ!!」 レア「リック!!」 トム(次の"兆候"、はじまったか) リチャード「お、おごっ・・・ぐびゅるうるるっるるあぁぁっあっ!!」 リチャード「あがっあがっ・・・」 (リチャードの身体が変形してゆく) レナ「リック・・・!!」 トム「下がったほうがいい、女」 トム「危険だ」 レナ「弟が・・・弟が・・・!」 トム「メアリ様はおまえがこれを見ることをお望みになられた」 トム「目をそむけるな、見ろ」 レナ「り、リック・・・っ!」 リチャード「あがっ・・・あがががっあぁぁあぁ!!」 リチャード「ヴぇ、ヴェス・・・ヴェス・・・あぁぁぁ・・・!」 リチャード「ヴぇす・・・ペリ・・・ぎウス・・・さ、ま・・・」 リチャード「わ、わがもとに・・・どうか・・・どう、か・・・」 リチャード「ご・・・ごっ・・・ご降臨・・・をっをっ・・・!」 レナ「リック、何を・・・?」 トム(ヴェスペリギウス。伯爵の名?) (さらに変形。異形のものに) リチャード「ぐごああぁぁぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁ!!」 (動かなくなるリチャード) リチャード「・・・」 レナ「リック・・・?」 レナ「ねえ、リック・・・返事して・・・」 トム「無駄だ」 トム「もはやこいつに声は届かない。あるのは主を求める本能だけ」 レナ「ど、どうすれば・・・」 トム「伯爵の祝福をうけることだ。その代わりもう二度とこいつの眼はおまえを見ることはない」 トム「伯爵に滅びるまで仕え、伯爵のために生きる」 トム「おまえの知っているこいつとは別物になる」 レナ「じゃああいつを呼んで!」 レナ「弟が助かるなら・・・それでもいいっ!呼んで!」 トム「助かる?」 トム「それはちがう。人間だった頃の記憶も、なにもかもうしなう」 トム「こいつはおまえを見ることはない」 レナ「でももしかしたら・・・!」 トム「俺がそうだ」 トム「主のためだけに存在する存在。吸血鬼のしもべ」 トム「人間の頃の記憶は、ない」 レナ「でも・・・でもっ!」 トム「もはやおまえに愛情を感じることもない。感情はない。あるのは主への服従心・忠誠心だけ」 トム「おまえが主の障害となるならば殺すことをもいとわないだろう」 レナ「っ・・・」 トム「人間のこいつを想うなら・・・」 トム「死なせてやれ。苦しむまえに」 トム「主の祝福をうけなければ苦しみは増すばかりだ」 レナ「・・・」 レナ「うっ・・・ぅっ・・・」 トム「泣きたければ泣くがいい。その間にもこいつの、死を超える苦しみは続く」 トム「おまえが殺せないというなら、メアリ様をお連れする。苦しまずに滅ぼしてくださるだろう」 トム「選ぶのはおまえだ」 レナ「う・・・うぅ・・・」 (翌日くらい?) レナ「う・・・うっ・・・」 リチャード「ぐぅぅぅっっっふぅうぅっっ・・・」 レナ(リック・・・) リチャード「ふうううううう・・・」 リチャード「ねえ・・・さん・・・」 レナ「リック・・・?」 リチャード「姉さん・・・」 レナ「リック!」 (レナ、鉄格子をつかみリチャードに近づく) レナ「リック、大丈夫?!」 リチャード「姉さん」 レナ「よかった、あいつの言うことなんて嘘だったんだわ!」 レナ「リック・・・ほんとうに・・・よかっ」 リチャード「姉さん、もっと近くにおいでよ、姉さん」 (リチャード、変貌した顔をレナに向ける:狂気の笑み) リチャード「血をおくれよ、姉さん。おなかがすいたんだ」 レナ「っ・・・!?」 リチャード「ほら、姉さん。やさしい姉さん。おくれよ、血を、臓物を」 リチャード「おなかがすいてしょうがないいいいいいいいいいんだよ?姉さん」 リチャード「ねえさんの、か、からだをおをををををををおおおおっ!」 リチャード「オごおおおおおおおっっぉおおおぉぉっっ・・・っおぉっっ!!」 レナ「う・・・うっ・・・リック・・・!」 リチャード「ねえええさんんんっ!ねえさんっ!ねええエエエエエッサンッ!」 (異形の身体を引きずりレナに近づくリチャードであったモノ) リチャード「ほしいっ、ほしいイイイいいぃぃぃぃぃっ!!」 リチャード「ニンゲンのをををおおおおっ、血ィイイイィイッ!」 レナ「い、いやっ・・・こ、こないでっ・・・」 リチャード「どおおうぅシテエええウェェっエッ!?あんナニイにいぃぃぼくをおオォかわいがってえ、くれタのにイィィィィ!」 (さらに異形に変化し、鉄格子を溶かしながら近づくリチャード) レナ「い、いやっいやぁあああっ!!」 リチャード「ほしイイいぃぃ!渇クッ!渇クゥゥゥッ!」 レナ「いや、いやっ・・・!!」 レナ「た、助けて・・・だれか・・・助けてっ!」 (突然リチャードの身体はじけ飛ぶ) (メアリ出現、レナとリチャードの間に立つ) (レナを見下ろして) メアリ「あたしの言ったことが分かった?」 メアリ「あのとき殺しておいた方がよかったって。そうすればこんな姿を見ることもなかった」 レナ「あ・・・ぁ・・・」 メアリ「もうこの子はおまえの知ってるリチャードじゃない」 メアリ「脳みそももう変質しているでしょう。だから今のこの子の言葉は、本当のこの子の言葉じゃない」 メアリ「でも、つらい」 メアリ「元々は、この子だから」 レナ「あ・・・あ・・・っ」 リチャード「ねえぇええさあぁぁん・・・い・・・いた・・・い・・・よ・・・」 メアリ「お黙り」 (ふたたびはじけ飛ぶリチャードの身体) リチャード「ゴ、アァアアッァアァッ!」 レナ「!」 メアリ「"これ"はリチャードじゃない。ただの・・・物体」 メアリ「どうする、いま殺す?それとも滅びるのを、待つ?」 メアリ「あなたが選びなさい」 レナ「う・・・う・・・」 リチャード「ア・・・」 リチャード(姉さん、僕) リチャード(母さんと父さんに会いに行くよ) リチャード(姉さん) レナ「リック・・・?」 リチャード(姉さん) リチャード(姉さん・・・好きだったよ、姉さん) レナ「・・・」 レナ「・・・・・・」 メアリ「どうするの?」 レナ「殺して・・・いま」 メアリ「分かったわ」 (※このへんは演出で:例えば黒い画面にメアリの台詞だけ表示、とか) メアリ「あたしに伯爵を退治してほしいのでしょう?」 メアリ「いいわ、やってあげる」 [2]潜入、伯爵の居城 (伯爵居城にのりこむメアリ、レナ、トム、テリー) (玄関:襲い掛かるゾンビらを一蹴しつつ歩を進めるメアリ) ゾンビA「がぁっ!」 メアリ「邪魔」 ゾンビB「グガガッ!」 メアリ「おまえも邪魔」 ゾンビC「ゲゲェッ!」 メアリ「おまえもおまえも、おまえもみんな邪魔」 ゾンビD、E「ゲゲェーッ!」 (ゾンビ消滅) メアリ「脳みその足りないおまえらには何の用もないわ。出てくるだけ無駄よ」 (臆するゾンビたち) レナ「・・・すごい」 テリー「トム、メアリ様怒ってないか?」 トム「さあね、分からんよ。メアリ様のお考えは」 トム(人間の小娘の願いを聞いてやる義理もないだろうに) トム(冷血の吸血鬼、死の女王とまでうたわれたメアリ様が、なぜ) メアリ「何をぐずぐずしているの、二人とも」 メアリ「ゾンビどもじゃ知能が足りなさ過ぎるわ、伯爵の居場所を案内させられるような獲物を見つけなさい」 トム「は、はっ、ただいま」 メアリ「テリー、おまえはトムとちがって期待しているのよ。あたしのために良いはたらきをみせて」 メアリ「そうしたらお礼にたっぷりとかわいがってあげる」 テリー「は、はいっ!」 ???「お手間はとらせませんよ」 (中ボス:ファグア;普段は人間の青年の姿だが、狼に変身できる) (ファグアの元にゾンビ集結) トム(人間?何故こんなところに) メアリ「おまえはだれ?」 ファグア「ファグアと申します。ヴェスペリギウス様の忠実なるしもべ。以後お見知りおきを」 トム「ヴェスペリギウス・・・」 ファグア「おや、ご存知の方もいらっしゃいますか。めずらしい」 ファグア「あなたはメアリ様ですね。ノスフェラトゥ(※吸血鬼の意)・メアリ」 メアリ「うるさい。黙りなさい」 (メアリ、ファグアに攻撃(蹴り)。しかし受け止められる) メアリ「!」 メアリ(こいつ・・・!) ファグア「きれいな脚だ・・・ああ、許されるならばこの白い肌を裂き、血をすすりたい・・・」 ファグア「うふ・・・うふふふふふっ・・・」 メアリ「ちっ!」 (振り払い後退するメアリ) メアリ「伯爵のしもべというぐらいだから、ただの人間じゃなさそうね」 ファグア「・・・」 ファグア「受けた手が折れている。ふふ・・・やはり」 ファグア「この姿では太刀打ちできないようですね・・・!!」 (ファグア、変身。狼男に) ファグア「ふしゅるるるるる・・・」 トム「女、下がっていろ」 レナ「え、ええ・・・」 メアリ「フン」 メアリ「どう、こいつ、脳みそは足りてると思う?」 テリー「は?」 トム「・・・伯爵の居場所くらいは知っているでしょう」 メアリ「そうね、トム」 メアリ「頭部さえ残ってればしゃべるわよね」 トム「おそらく」 ファグア「ハッハ!この姿になった私がそうやすやすと敗れるとでも?」 メアリ「そうね。最近、相手がいなくてしもべどもに手加減してたばっかりだったから」 メアリ「ちょっとなまってるかもね」 メアリ「でもいい準備運動になりそう」 ファグア「ハッ、ほざけ、ガキが!!」 (戦闘開始:このへんは省略) (トム?の特殊能力?とかで動けないファグア←攻撃するメアリ) ファグア「!」 メアリ「年貢の納め時ね。小汚い犬」 メアリ「どうせ残すなら変身前の方がよかったわ」 ファグア「し、しまっ・・・」 (ファグアの首から下を吹き飛ばすメアリ) ファグア「ぐぎゃあああぁぁぁぁっっっ!!」 レナ「っ・・・!!」 メアリ「ふふ、意外にいい声をあげるわね」 ファグア「ぐ・・・ご・・・あ・・・!」 メアリ「まだしばらくはしゃべれるでしょう?」 メアリ「ほら、伯爵の居場所を吐きなさい」 ファグア「あ、あるじに・・・そむく・・・ことはできな・・・い」 メアリ「フフン」 メアリ「消し炭さえ残らないように消滅させてやってもいいのよ?13日の復活もできないくらいにね」 メアリ「どうせ伯爵のところにはたどり着くわ。おまえがしゃべったら早いか、遅いかのちがいだけ」 ファグア「・・・」 ファグア「お・・・おく・・・の・・・へや・・・」※←べつにどこでもいいです メアリ「ありがとう」 (ファグアを消滅させるメアリ) メアリ「おまえは用済み」 レナ「・・・」 トム「人間のおまえには見るのもつらい光景だろう」 レナ「い、いえ、大丈夫」 トム「そうか」 メアリ「なにいちゃついてるの!おまえたち!」 メアリ「ほら、行くわよ!」 トム「はい」 (伯爵の待つ居室に乗り込むメアリたち) (伯爵:ネスフェル=ヴェスペリギウス、メイド(しもべ):リズ) (メイド姿の女が突然出現) メアリ「!」 リズ「ようこそお待ちしておりました、ノスフェラトゥ・メアリ様」 メアリ「おまえは?」 リズ「ネスフェル=ヴェスペリギウス閣下の忠実なるしもべ、リズにございます」 メアリ「フン、ちょうどいいわ。メイドならメイドらしく主人のところに案内なさい」 リズ「おおせのままに」 テリー「なんだか怪しくないか・・・?」 テリー「すんなり通すみたいだぞ」 トム「罠にかけるつもりはなさそうだ」 テリー「どうしてそう思う?」 トム「勘だ」 テリー「勘かあ・・・」 (立ち止まるリズ) リズ「こちらにございます」 メアリ「何もないじゃない」 リズ「いいえ、こちらです」 メアリ「!」 (壁にひっぱりこまれる、とか落とし穴的なものにおちる、とかで別空間っぽいところに飛ばされるメアリたち) リズ「いってらっしゃいませメアリ様」 (だだっぴろい空間に豪奢な椅子が一つ、脚を組み・頬杖をついて座る伯爵) ネスフェル「ようこそ、ノスフェラトゥ・メアリ。そしてそのしもべたち」 メアリ「・・・おまえが伯爵。ずいぶんと手荒な歓迎ね」 ネスフェル「褒め言葉とうけとっておこう」 メアリ「だれに許可をとってこんなところに城をつくったの?」 ネスフェル「ちかぢか挨拶にいきたいと思っていたよ、メアリ」 ネスフェル「共にこの地を支配する吸血鬼・・・同胞としてね」 メアリ「だれがおまえなんかと」 ネスフェル「どうして?素敵なことだろう?」 ネスフェル「この奥深い・・・陽光そそがぬ美しい黒き森に、穢れた人間たちは似つかわしくない」 ネスフェル「滅ぼしてやろう、ともに」 メアリ「あたしはそんなことのぞんでない」 ネスフェル「それこそどうして?人間の血を吸い、滅ぼし、村々を焼く」 ネスフェル「これ以上の愉悦はないだろう?」 メアリ「興味がないわ」 ネスフェル「真なる吸血鬼とは思えない発言だな、メアリ」 メアリ「あたしはおまえとはちがうわ」 メアリ「節操のないおまえとはね」 ネスフェル「ふん」 ネスフェル「我々にとって人間は家畜だよ、メアリ。人間たちだって家畜の肉を見れば、よだれを垂らすだろう?」 ネスフェル「それと同じさ」 メアリ「・・・」 メアリ「そうは思わない」 ネスフェル「そうかね」 (伯爵、消える) メアリ「!?」 (テリーの背後にまわる伯爵) ネスフェル「同胞でさえ意見の相違があるのは悲しいことだ。価値観の違いかね」 テリー「!?」 (テリー、瞬時に滅ぼされる) メアリ「!」 メアリ(見えなかった・・・!) ネスフェル「そして君は愚かでもある」 ネスフェル「私を忘れたかね、メアリ」 ネスフェル「人間だったころの名をもつノスフェラトゥよ」 メアリ「・・・?」 メアリ「何を言ってるの?」 ネスフェル「メアリ・・・ああ、愚かなメアリ」 ネスフェル「私の声を忘れたかね?私の顔を忘れたかね?私の・・・」 (伯爵、再び消える) (メアリの背後に出現、抱擁する) ネスフェル「ぬくもりを忘れたかね?メアリ」 ネスフェル「私の腕の中のメアリ」 メアリ「!!」 (固まるメアリ←何かを思い出したメアリ) ネスフェル「そしてやはり君は変わらない」 ネスフェル「愚かなメアリ」 レナ「うああっ!!」 メアリ「!」 (背後からナイフで刺されるトム、レナの手には銀の短剣) (くずれおちるトム) メアリ「トム!」 ネスフェル「君は見えていなかったのだ。いや、見ようとはしなかった」 ネスフェル「彼女が既に吸血されているとは考えなかったのかね」 レナ「・・・」 メアリ「トム・・・トム!」 ネスフェル「ただのしもべだろう?メアリ。何をそんなに動揺している」 メアリ「貴様・・・」 ネスフェル「ふふっ」 ネスフェル「ふははははははははははっ!」 ネスフェル「その表情がたまらないよメアリ・・・!だから私はあのとき!」 ネスフェル「人間だったころの君、メアリ・・・君を」 ネスフェル「吸血したのだ」 メアリ「!!」 (WhiteOut) (人間だったころのメアリの微笑みを画面表示→次話、とか:演出がんばってください) [3]記憶 (回想) (真っ白な風景) (風にそよぐ草原。丘。まぶしい陽光。ひとりぼっちの木漏れ日がさす) (幹にもたれかかって座る青年。バスケットを持って走り寄る少女) (彼女の名はメアリ・・・) メアリ「だーれだっ? (目隠しをするメアリ)」 ボブ「僕にとって世界でいちばん愛しいひと」 メアリ「正解!」 メアリ「ふふっ、お弁当持ってきたよ?」 ボブ「ありがとう」 メアリ「なにしてるの?」 ボブ「地平線を見てた」 メアリ「なんで?」 ボブ「向こうになにがあるか、と思ってさ」 メアリ「行ったこと、ある?」 ボブ「ないさ。だから見る」 メアリ「村を出たいの?」 ボブ「・・・想像をしてる。もし他の場所で生まれたらどうなっていただろうって」 メアリ「あたしと恋をしてるわ!」 ボブ「君と出会って?」 メアリ「うんっ」 ボブ「・・・かもしれないね」 メアリ「ぜーったい、そうだよ」 ボブ「うん、かもしれない」 メアリ「・・・ぜったい、なの!」 ボブ「うん」 メアリ「キスして。ボブ」 ボブ「うん」 (・・・) メアリ「んっ・・・」 メアリ「・・・」 メアリ「ボブ・・・」 ボブ「メアリ」 メアリ「あっ・・・だめ・・・」 (暗闇、とか) メアリ「んっ・・・あ・・・」 メアリ「あ、何・・・ちょっと」 メアリ「噛まないでよ・・・」 メアリ「そんなのが好きだった?」 メアリ「んっ・・・ん・・・」 (・・・:FadeOutとかして暗に少し時間が経ったことを示したり) メアリ「ぎゅっとして、ボブ」 ボブ「うん」 メアリ「・・・幸せ?」 ボブ「うん」 メアリ「ほんとに?」 ボブ「うん」 メアリ「ほんとにほんとに?」 ボブ「幸せだよ、メアリ」 ボブ「そろそろ戻ろう、メアリ」 ボブ「羊や牛たちを小屋に入れなきゃ」 メアリ「うん、仕度して待ってる」 ボブ「頼むよ。じゃあ、後で」 メアリ「うん・・・」 (メアリ「その日、かれは帰らなかった」) (メアリ「あたしは待ち続けた」) (メアリ「家畜たちは律儀に夜になると戻ってきた。でもあの人は帰らなかった」) (メアリ「日が経つにつれて戻ってくる家畜の数が減っているのを知った」) (メアリ「たぶんあたしが連れて帰らないから。そう思っていた」) (メアリ「久しぶりの満月の日。夜、あの人が帰ってくるといけないから」) (メアリ「あたしは丘の上で地平線を見つめていた。あの木の下で」) (月夜の夕闇) メアリ「・・・」 メアリ「・・・・・・」 メアリ「・・・寒い」 メアリ「・・・・・・あいつ、ひとりでさびしくないかな」 メアリ「それとも、他にすきなひとでもできた?・・・」 メアリ「だからいなくなったのかな・・・あたしの前から」 メアリ「・・・」 メアリ「?」 メアリ「なにこれ?雨?」 メアリ「や、ちがう・・・」 (なにものかに押し倒されるメアリ) メアリ「きゃっ!」 メアリ「な、なに?!」 ???「うっうっうっ」 ???「うふ、うふうっうっうっ」 メアリ「え!?え・・・ぼ、ボブ・・・?!」 ボブ「ち・・・」 メアリ「なに・・・?」 ボブ「ち・・・血・・・血ぃぃぃぃぃぃっっっっ!!」 ボブ「うふ、うふうふ!」 メアリ「な、ちょ、ちょっと・・・ふ、ふざけないで!」 (メアリの首筋に噛み付くボブ) ボブ「ごきゅっ、ごきゅっ!」 メアリ「えっ・・・?あっ・・・あっあっあっ・・・ああっ・・・!」 メアリ「あっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっ」 (吸血を終えるボブ、くずれおちるメアリ) ボブ「ふ、ふっ、ふふふふふふふ・・・」 ボブ「・・・」 ボブ「ずっとこうしたかったよ、メアリ」 ボブ「愛する女性を・・・征服するとき、僕は、僕は」 ボブ「絶頂だ!」 ボブ「フハハハハハハハハッ!!」 メアリ「ぼ・・・ぼ、ボブ・・・な、なにを・・・」 ボブ「君を抱いている時、幾度となく思ったさ。このまま首筋に噛み付いて、君の血を残らず絞り取りたい、とね」 ボブ「うふ、うふふふふふふふっ・・・」 ボブ「でも我慢した。我慢したよ」 ボブ「この絶頂の瞬間を感じるために」 ボブ「この心地よい征服の瞬間を体験するために!」 メアリ「あな・・・た・・・」 ボブ「メアリ」 ボブ「好きだったよ、メアリ。でもお別れだ。僕はまだ、しもべなんか要らないんだ」 ボブ「そのまま朽ち果てればいい」 ボブ「しもべともなれずに、ただれて、灰に還るがいい」 ボブ「さようなら」 メアリ「ぼ・・・ぶ・・・」 (メアリ「その後、あたしは地獄の苦しみを経て転生した」) (メアリ「"兆候"、"変形"、"選別"・・・あたしがひとでないものに変わってゆく過程」) (メアリ「死よりも恐ろしい、この世の痛みを集約したような」) (メアリ「絶後の苦しみ」) (メアリ「それを与えたのは」) (メアリ「それを望んだのは」) (メアリ「他ならない、あたしが愛したあいつだった」) (メアリ「復讐」) (メアリ「そうだ、復讐」) (メアリ「あたしは、あいつを」) (メアリ「あいつをあたし以上の苦しみでもって滅ぼしてやるために」) (メアリ「吸血鬼」) (メアリ「ノスフェラトゥ・メアリとなった」) (セピア:吸血鬼となったメアリと、従者のトム;一場面) メアリ「なにをしているの?トム」 トム「花瓶の水を替えております」 メアリ「そんなものを替えてどうなるの」 トム「花が腐らないように、と」 メアリ「どうせすぐにダメになるでしょう?」 トム「大事にしてはいけませんか?」 メアリ「そうはいってないけど、無駄でしょう?」 トム「儚いからこそ尊い・・・何故か、感じるのです」 トム「メアリ様のしもべとなって永遠に近い生を与えられ・・・何故か、儚いいのちが愛しく感じるのです」 メアリ「どうして?」 トム「さあ、わかりません。ですが、大事にしたい、そう思うのです」 メアリ「・・・だいじに」 メアリ「おまえ、人間臭いのね」 トム「元々そういう人間だったのでしょう。もう覚えてはいませんが」 メアリ「・・・」 メアリ「おまえにとっていちばん大事なものは何?トム」 トム「それはもちろん、メアリ様ですよ」 メアリ「あたし?」 トム「当然です」 メアリ「・・・ほんとに?」 トム「ええ」 メアリ「ほんとに・・・ほんとに?」 トム「ええ」 メアリ「・・・」 メアリ「おまえは、あたしの肌に触れたい?」 トム「触れさせていただけるのであれば光栄です。ですが」 トム「私のメアリ様に対する感情は肉欲などを超越しております」 メアリ「・・・どういう意味?」 トム「メアリ様は私にとって血肉に等しい存在なのです」 トム「メアリ様なしでは私は存在しえない」 メアリ「・・・」 メアリ「おまえはあたしのしもべ・・・よね?」 トム「はい」 メアリ「おまえは人間のようだわ」 トム「・・・褒め言葉、でしょうか」 メアリ「しらない」 [4]決着・宝物 (再び伯爵と対峙するメアリらの場面) ●伯爵に(背後から)拘束されたメアリ ●レナに攻撃されつづけるトム:レナの様子=焦点が合ってない感じで腕を振り下ろしつづける感じ メアリ「トム・・・トム!」 メアリ「おまえ・・・やめなさい!あたしを怒らせるとどうなるか、分かるでしょう!?」 レナ「・・・」 ネスフェル「無駄だよメアリ。彼女は私の忠実なしもべだ」 ネスフェル「私が命じたことは何の疑いもなくやってのけるよ。人間らしい演技でさえもね」 ネスフェル「彼女は女優だったかな?君のところで」 メアリ「っ・・・!」 ネスフェル「私のところでの演技は最高だったよ」 ネスフェル「ちょっと予行演習をさせてみたんだ。するとどうだろう、全くまさに本当の姉弟のようじゃないか」 ネスフェル「ああ、そうか。元々は姉妹だったね」 ネスフェル「弟の方はどうだった、メアリ?」 ネスフェル「かれにはわざと祝福を与えなかったんだ。良い具合に滅んだかい?」 ネスフェル「できれば直に見たかったよ、姉が弟を見殺しにするところ」 ネスフェル「うふ、うふふふふっ・・・」 メアリ「おまえは許さない・・・っ」 ネスフェル「ン?許す?」 ネスフェル「それはどういうことかね」 ネスフェル「まさか吸血鬼たる君が、人間たちが作ったつまらないルール・・・倫理というものに従うのかね?」 ネスフェル「まさか君が、ただのしもべに愛情を感じているとでも?」 ネスフェル「はっは!これはおもしろい!」 メアリ「黙りなさい・・・!」 ネスフェル「君にできるか?」 ネスフェル「私の力の方が君よりも勝っている」 ネスフェル「この状況で君にできる最良の選択肢は・・・」 ネスフェル「私に屈服することだ、ちがうかね?」 メアリ「だまれっ!!」 (メアリ、伯爵の拘束をふりほどく) ネスフェル「おや」 メアリ「おまえはゆるさない・・・」 メアリ「あたしを・・・あたしを・・・裏切った、おまえをっ!」 ネスフェル「そうかな?メアリ。君は本当にそう思っているかな」 ネスフェル「復讐だけが君の動機かね」 ネスフェル「私は君のことをよく知っている」 ネスフェル「君はだれかによりかかっていないと生きていけない」 ネスフェル「具体的に言えば分かるかな?君は」 ネスフェル「男がいないとダメなんだよ」 メアリ「うるさい!」 メアリ「トム、おまえは下がっていなさい」 トム「し、しかしメアリ様」 メアリ「あたしの言うことが聞けないの?」 トム「私の役目はメアリ様に身を賭して奉仕すること。それこそが最上の使命でございます」 メアリ「なら、下がりなさい」 メアリ「おまえを守りながら戦えないわ」 トム「・・・」 トム「分かりました」 (戦闘開始) (戦闘途中1) ネスフェル「吸血鬼のこころは閉ざされる」 ネスフェル「何をやっても満たされず、血は限りなく冷たい」 ネスフェル「他人のあたたかな血だけが、空虚をひとときだけ満たしてくれる」 ネスフェル「吸血鬼の生は極寒の雪原のようなものだ」 ネスフェル「ただただ寒く、虚しい」 ネスフェル「ところがどうだ」 ネスフェル「久しぶりに会った君はあの頃の君と変わらない」 ネスフェル「それは何故だろうか」 メアリ「しるかっ!」 (戦闘途中2) (ダメージを受けるレナ、伯爵がレナ接触) レナ「はくしゃく・・・さま・・・」 ネスフェル「おや、レナ。血が出ているよ」 ネスフェル「私が舐めてあげよう、光栄に思いたまえ」 レナ「はい、はくしゃくさま」 メアリ「・・・」 ネスフェル「ふふふ・・・メアリ、何を見ている?」 ネスフェル「彼女の赤い血か、それともこの私のくちづけか」 ネスフェル「君は吸血鬼か、それとも?」 メアリ「そのよく喋る口をじきに閉じさせてやるわ」 ネスフェル「ふふ、私も君に久しぶりに会って」 ネスフェル「欲情しているのかもしれないな」 メアリ「だまりなさい・・・!」 ネスフェル「ふふ、ふふふふ・・・」 (伯爵、レナの血を舐める) レナ「ああ・・・はくしゃくさま・・・」 ネスフェル「ふふ、ふふふ。レナ、かわいそうなレナ」 ネスフェル「もう何も感じない、彼女はもう私しか見えていない」 ネスフェル「かわいそうなレナ。両親の仇に籠絡されたレナ」 ネスフェル「両親は無残に死に、最愛の弟さえも見殺しにしたレナ・・・」 ネスフェル「ふふ、ふふふふっ・・・」 レナ「・・・」 ネスフェル「このはかなさ、美しいとは思わないか、メアリ」 メアリ「反吐が出る」 ネスフェル「結構、結構!」 ネスフェル「やはり君と私はもはや相容れない!」 メアリ「おまえみたいな奴を、一度でも愛したあたしが馬鹿だったわ」 ネスフェル「それは人間の頃の話だろう?」 メアリ「あたしは、あたしよ!」 ネスフェル「フン」 ネスフェル「私は吸血鬼となりこの力を得、満足している」 ネスフェル「人間だったころの私にとって世界は!何も満足を与えてくれるものではなかった!」 ネスフェル「私にはとって世界は空虚であり続けた!」 メアリ「それはおまえが・・・勝手に思ってただけ」 メアリ「あたしは楽しかった・・・あの頃の、ボブとの生活が」 ネスフェル「それが私にとっては空虚そのものだったのだ!」 メアリ「結局あたしはボブのことをなんにも分かっていなかったのね」 メアリ「あのときは全部分かってるって思ったのに」 ネスフェル「そういう・・・ことだ!」 (戦闘途中3) (メアリの攻撃により伯爵が一瞬の隙を見せる→メアリ、追撃) (しかし背後からレナによりメアリの動きが止められる) (★このへんはメアリピンチの状況作り出したらなんでもいいです) (→→で、トム再登場。メアリをかばって伯爵の攻撃をくらう) トム「グッ・・・」 メアリ「と、トム!」 ネスフェル「おや」 (トム倒れる) (抱きかかえるメアリ) メアリ「なんで出てきたのっ!この愚図!」 メアリ「おまえを守りながら戦えないって、言ったでしょう!?」 トム「私は・・・メアリ・・・さまの・・・しもべ」 トム「メアリ・・・さまを、まもることが・・・最上の、使命」 メアリ「あたしがこんな奴に負けるはずがないでしょう!?」 トム「それ・・・は・・・もうし、わけ、ありませんでし、た・・・」 トム「メアリさま・・・には、まだまだ・・・よゆうが、おありでしたか・・・」 メアリ「と・・・当然よ!」 ネスフェル「ほう」 ネスフェル「ならばこの体勢で攻撃をしかけてもいなせる自信があるというのかね、メアリ」 ネスフェル「ではお言葉に甘えさせてもらおうかな?」 メアリ「ちっ・・・!」 トム「いけま・・・せん、メアリさま」 (立ち上がって伯爵との間に立ちふさがるトム) トム「足手まとい・・・には、なれません・・・メアリさまの忠実な、しもべとして」 メアリ「だめよ、トム!」 ネスフェル「いい心がけだ、メアリのしもべ」 ネスフェル「敬意を評して灰も残らないように消し去ってやる」 ネスフェル「13日の復活もできんようにな」 メアリ「だ、だめっ!!」 トム「メアリさま、・・・」 (一瞬で消滅するトム) メアリ「あっ・・・・・・」 ネスフェル「これで邪魔者はすべて掃除したわけだ」 ネスフェル「たよりになるしもべはいないよ?メアリ」 ネスフェル「どうする?屈服するかね?この私に」 メアリ「トムが・・・いなく、なった・・・?」 ネスフェル「そうだよ、メアリ。君のしもべはいなくなった」 メアリ「いつも・・・一緒にいた・・・トムが・・・?」 ネスフェル「13日の復活もない。消し炭さえ残らないように消滅させてやったからね」 メアリ「どうして・・・どうして・・・?」 ネスフェル「私がそうしたのさ」 メアリ「トム・・・トム・・・」 メアリ「不細工で、愚図でのろまだけど・・・」 ※●ここでセピアでトムの人柄の良さを描写する台詞とか メアリ「優しい・・・トム・・・」 ネスフェル「そのやさしいトムはもういない」 ネスフェル「君に似合うのは私だけだよ、メアリ」 メアリ「トム・・・どこにいったの?・・・寂しいよ・・・」 ネスフェル「ほら、私の言った通りさ。なあ、レナ」 ネスフェル「メアリはだれかに寄りかかっていないとダメなんだよ」 レナ「はい・・・はくしゃくさま」 メアリ「トムを・・・トムを・・・ころしたのは、だれ?」 ネスフェル「わたし、だよ、メアリ」 ネスフェル「私だ。この私だ」 メアリ「おまえ」 ネスフェル「そうだ、私だ」 メアリ「・・・」 メアリ「・・・・・・」 (間をおく、とか) メアリ「ふうん、そう」 メアリ「よっぽど殺されたいようね、あたしに」 メアリ「ネスフェル=ヴェスペリギウス」 ネスフェル(?) ネスフェル(なんだ、この威圧感・・・) ネスフェル「そううまくいくかな?いままで苦戦していただろう、メア・・・」 (メアリの蹴り、伯爵モロに喰らう) ネスフェル「おごアッ!!」 ネスフェル「う・・・あぐ・・・ぁ・・・」 メアリ「・・・」 (後退する伯爵) ネスフェル「ふっ・・・はっふっ・・・あっ・・・」 ネスフェル(な、なんだ?!見えなかった・・・!) メアリ「よっぽど死にたいのね」 メアリ「よおく分かったわ」 ネスフェル「はっ・・・あっ・・・はっ・・・!」 ネスフェル「い、いちげき、入れただけでもう、勝ったき、気分かね?」 ネスフェル「それはまだ早・・・」 (再度メアリ攻撃) ネスフェル「はぐぁっ!!」 メアリ「もう喋らなくていいわ」 メアリ「おまえの声も聞き飽きたし」 メアリ「そうね」 メアリ「断末魔だけは聞かせてちょうだい。たっぷりとね」 ネスフェル「く、くそがっ!!」 (戦闘再開:メアリ ドSモード) (レナ倒す:●これはタイミング前後して大丈夫です) レナ「!?」 メアリ「死になさい。リチャードのところに送ってやるわ」 (レナ、死亡:いちおう伯爵がいきているなら13日で再び復活できるが・・・) (伯爵倒す) ネスフェル「ぐ、ぎゃあああぁあぁぁぁああっっっ!!」 メアリ「いい声」 メアリ「もっと鳴いてちょうだい」 メアリ「次はどこを吹き飛ばして欲しい?」 ネスフェル「ふーっ、ふーっ、ふーっ・・・」 メアリ「そう、リクエストは無し、ね」 メアリ「右足からいこうかしら」 (伯爵の右足を吹き飛ばすメアリ) ネスフェル「があああああっっっ!!」 メアリ「次は左足」 (伯爵の左足をもぐメアリ:吹っ飛ぶ演出とかするとおもしろいかもかも) ネスフェル「ぐっあっぁあぁあぁっ!」 メアリ「腕も要らないわ」 (右腕、左腕ともぐメアリ) ネスフェル「ーーーーーーーー!」 メアリ「そろそろメインディッシュね」 メアリ「どう、最期に言い残すことは?」 ネスフェル「あっ、ぐ・・・ぁ・・・」 メアリ「無いの?残念ね」 ネスフェル「め、メアリ・・・」 メアリ「あるなら早く言いなさい」 ネスフェル「こ、ろせ・・・」 メアリ「言われなくてもそうするわ」 (なんかこう、ビーム的なもので伯爵を消滅させるメアリ) (白い光のなかで、伯爵の最期のことば:聞こえるか聞こえないかくらい?) ネスフェル「すまなかった、メアリ。愛していたよ」 メアリ「・・・!?」 (ビーム的なもの炸裂、伯爵消滅) メアリ「・・・」 メアリ「・・・・・・」 メアリ「バカ・・・」 メアリ「なんで・・・なんであのとき・・・あたしを独りにしたのよ・・・」 メアリ「・・・」 (リズ出現) リズ「メアリ様」 メアリ「まだ残っていたの?」 メアリ「・・・変ね。伯爵を滅ぼしたらおまえも消えるのではないの?」 リズ「私は伯爵様のしもべではありませんので」 メアリ「ふうん。まあいいわ」 メアリ「そういえばおまえがこの部屋に連れてきたのよね。早く戻して」 (レナを指して) リズ「・・・その死体はどうなされますか?」 メアリ「・・・あたしが葬るわ」 リズ「そうですか」 メアリ「もういいでしょう?早く戻しなさい」 リズ「その前に」 リズ「メアリ様に会わせたい方がいます」 メアリ「?」 (トム出現) トム「メアリ様・・・」 メアリ「!」 メアリ「どういうこと・・・?」 リズ「事前にネスフェル様がトム様を攻撃したときには空間転移させるように仰せつかっておりました」 メアリ「だれに?!」 リズ「ネスフェル様です」 メアリ「・・・」 (トム、メアリに近寄る) トム「メアリ様、ご無事で・・・」 メアリ「・・・」 トム「メアリ様?」 メアリ「なによ」 トム「え?」 メアリ「なによっ、なによっ・・・勝手にいなくなって・・・!」 メアリ「あたしが・・・どんな・・・どんな気持ちだったか・・・っ!」 メアリ「おまえには分からないでしょう!?」 トム「申し訳ありません、メアリ様。ですが・・・」 メアリ「ばかっ・・・ばか・・・・ばかやろうっ!」 (メアリ、トムに正拳突き) トム「がっ・・・!」 メアリ「ばか・・・ばか・・・ぐず・・・のろま!」 トム「申し訳ありません、メアリ様」 メアリ「それしか言えないの!?この愚図!」 メアリ「ぐずのトム・・・」 メアリ「でも・・・でも・・・」 メアリ「う、うぇぇ・・・」 トム「メアリ様・・・」 メアリ「トムが・・・いなくなっちゃったとき・・・こわかった」 メアリ「またあたし独りになる・・・のが・・・こわかった」 メアリ「いや・・・独りはもういや・・・」 メアリ「いやだよう・・・」 トム「私がいます、メアリ様」 トム「私はメアリ様のしもべ。常にお側に仕えさせていただきます」 メアリ「・・・いつも?」 トム「はい」 メアリ「ずっと?」 トム「メアリ様がそう望むのなら」 メアリ「・・・」 メアリ「・・・・・・もっと気の利いたこと言いなさいよ、愚図」 トム「申し訳ありません、メアリ様」 メアリ「ばか」 (FadeOut) (黒背景にせりふのみ、とか) リズ「後でこれをお読みになってください」 メアリ「なにこれ」 リズ「伯爵様からメアリ様へのお手紙です」 メアリ「なによそれ」 リズ「渡して欲しいと」 メアリ「・・・」 ●●伯爵手紙内容:当時の言い訳、とか ↓ ネスフェル「親愛なるメアリ」 ネスフェル「この手紙は私の懺悔の言葉だと思って欲しい」 ネスフェル「読みたくなければ焼いてもらって構わない。悪いのは、私だから」 ネスフェル「・・・」 ネスフェル「まず君に謝ろう」 ネスフェル「君を、人間だった君を殺したのは私だ。まちがいなく、私だ」 ネスフェル「すまなかった」 ネスフェル「当時の私は・・・そうだな、君と付き合う前のことだ」 ネスフェル「ちょうど、転生を経て吸血鬼となった頃だ」 ネスフェル「地獄の苦しみを越えた私は、近くの村々でひととおり吸血を行ってから、ふと思い立って」 ネスフェル「君に近づいた」 ネスフェル「まさか同じ村の男が吸血鬼化しているとは思わないだろう。私も人間らしくふるまった」 ネスフェル「だが・・・日に日に情欲は高まった。人間のそれとはちがう、吸血鬼としての本能」 ネスフェル「君を吸血したくて、たまらなかった」 ネスフェル「すぐにそうしなかったのは・・・私にまだ人間のこころが残っていたからなのか」 ネスフェル「君を愛してしまったからなのか、分からない」 ネスフェル「だが、私は結果、君を殺してしまった」 ネスフェル「選別が地獄の苦しみと知りつつも、私は君のもとを去った」 ネスフェル「君を見殺しにしたつもりだった・・・だが、ノスフェラトゥ・メアリ。死の女王の噂を聞いたとき」 ネスフェル「私は耳を疑った」 ネスフェル「メアリが生きて、吸血鬼として存在していると」 ネスフェル「そして思った」 ネスフェル「私の深い業を清算する機会が訪れた、と」 ネスフェル「私は後悔していた」 ネスフェル「一人の女性を殺してしまったことを。幸せを奪ってしまったことを。苦しみを与えたことを」 ネスフェル「・・・」 ネスフェル「私はリズと計画した。彼女は私のしもべではないから、よい助言をしてくれた」 ネスフェル「私は君に殺されたかったのだ。そんな計画はしもべは賛同してくれない」 ネスフェル「それからは・・・君も知ってのとおりだ」 ネスフェル「またひとつ業をかさねて、私は君と再会した」 ネスフェル「変わっていなかったよ、メアリ。君は」 ネスフェル「私が愛したあの頃と、何も」 ネスフェル「美しい、君は、そのままで」 (手紙を読み終わったメアリ) メアリ「・・・」 リズ「お読みになられましたか?」 メアリ「ええ」 メアリ「もうこれ、要らないわ」 リズ「そうですか」 リズ「読み返して感傷にひたるご趣味はありませんか」 メアリ「ないわ、昔の男なんて」 リズ「そうですか」 メアリ「ほら、早くもどして」 リズ「ええ、それでは。ごきげんよう、メアリ様」 (メアリら、転送) リズ「・・・」 リズ「ネスフェル、かなしいオトコ・・・」 ↓ ●エンドロールへ

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