ゲームシステム
CthulhuTechは、
WildFire LLCと
Black Sky Studioにより製作されたシステム。
基本システムエンジンに
『Framewerk』を採用している。
(同エンジンベースで世に出たものとしてはCthulhuTechが初出の模様。他のTRPGへの展開状況は不明)
ダイス
CthulhuTechでは、10面体ダイスを使用する。
個数的には、5~10個位あると便利
単位時間/管理 (Time)
CthulhuTechでの単位時間/管理は次のように規定されている。
- ターン (Turn): CthulhuTechでの最小単位 ( 1 turn = 5sec. )
- シーン (Scene): 場面単位の呼称
- エピソード (Episode): 1シナリオ相当
(後は重要そうでないので、ばっさり略)
テスト[行為判定] (Test)
PCが行動した結果がどうなるかを判定するために、必要に応じてテストを行う。
- テストには、10面ダイスを使用する。『0』は10と読む。
- テストを行うには、適合する『技能』(Skill)を持っている必要がある。(例外有り)
- テストは、困難度合いに基づく『難易度』を目標値として成否判定を行う。
難易度/等級 (Degrees & Difficulties)
難易度は『その行為がどの程度厄介か?』といった指標(等級)から、数値設定される。(下記参照)
難易度表
レベル |
等級 (Degree) |
難易度 (Difficulties) |
標準値 |
1レベル |
簡単 (Easy) |
7~ 9 |
8 |
2レベル |
普通 (Average) |
10~14 |
12 |
3レベル |
やや困難 (Challenging) |
15~19 |
16 |
4レベル |
困難 (Hard) |
20~25 |
22 |
5レベル |
ほぼ不可能 (Incredibly Hard) |
26~31 |
28 |
6レベル |
奇跡に近い (Legendary) |
32~ |
34 |
テストの流れ
テストは下記の手順で行われる。
- 使用する技能(SKILL)のベースとなっている特性値(Attirbute)の数値を確認する。その数値が基本値(BASE)となる。
- 技能のレベル分、ダイスを振る。
- ダイス目から、判定値を算出する。判定値は下記のパターンより、一番大きい数値が採用される。
1) 振ったダイス目のうち、一番大きい数値
[1,3,7,9,10] => 10
[2,3,6,7,9] => 9
2) 振ったダイス目のうち、『同じ目が出ているダイス』(1種類)の合計値
[1,3,9,9,10] => 9 + 9 => 18
[2,7,7,7,9] => 7 + 7 + 7 => 21
[2,2,7,7,9] => 7 + 7 => 14
3) 振ったダイス目のうち、『目が3つ以上連続しているダイス』(1種類)の合計値
[1,3,4,5,10] => 3 + 4 + 5 => 12
[2,3,4,5,9] => 2 + 3 + 4 + 5 => 14
[4,5,6,7,8] => 4 + 5 + 6 + 7 + 8 => 30
[2,3,4,7,8,9] => 7 + 8 + 9 => 24
4. 上記に特性値を加えたものが、最終的な判定値となる。
成功判定 (Success / Failure)
- 判定値が、難易度と同じ、もしくはそれ以上の数値となれば、成功(Success)となる。逆に下回った場合は、失敗(Failure)となる。
- 成功/失敗の度合いは、『難易度に対して、判定値がどの位離れているか』により決まる。
- 判定値が難易度よりも10以上大きい数値(例: 難易度16の場合に、判定値が26以上)となった場合は、クリティカル成功(Critical Success)となる
- テストをした際のダイス目の半分以上(奇数切り上げ)が『1』となった場合、(例: 5個のダイスを振った際に、3個以上の目が『1』)なった場合は、クリティカル失敗(Critical Failure)となり、良くないことが降りかかる。
- ダイス目によっては、成功(Success)/クリティカル成功(Critical Success)とクリティカル失敗(Critical Failure)が同時に読めるケースが発生するが、すべての場合においてクリティカル失敗(Critical Failure)が選択される。(*1)
(*1) 公式サイトにて確認済み。ハウスルールで『良いことと
悪いことが同時に起こる』と運用しているGMもいる。
自動成功 (Automatic Success)
- GMは、そうドラマチックな展開が発生しない行為判定に対して、簡易判定を適用するとこができる。
- 簡易判定をする場合、対象技能のベースとなる特性値に『7』を加えたものを仮の判定値とする。その値が難易度と同じ、もしくはそれ以上であれば『自動成功』となり、ダイスロールを行う必要が無くなる。
- もし、数値が下回った場合は、必要に応じて通常のダイスロールを行う。
補完技能 (Complementary Skills)
- テストを行いたい際に必要な技能を持っていない場合、類似する技能を『補完技能』として使用し、テストを行うことができる。
例:【武器を修理する】[武器師(Armorer)]に、[技術者(Tech)]を使用
- テストの方法は通常と同じ。ただし、使用するダイスは1つ少なくなる。
- 『補完技能』の使用可否の判断は、GMに委ねられる。
技能なしテスト (Unskilled Tests)
- 使えそうな『補完技能』すらないケースでも、テストを行うことができる。この場合、10面ダイスを1個だけ振り、出たダイス目の1/2(切り上げ)を判定値とする。
- 『技能なし判定』の対象にできる技能は、専門技能(Professional Skill)以外に限られる。
特性値フィート (Attribute Feats)
- テストをする際に判定に適切な技能がシステム上に無い場合や、特性値自体での判定をする必要がある場合、特性値を技能の代用としてテストを行うことができる。判定をする場合は、ダイスを特性値の1/2個(切り下げ)振る。
セカンド・チャンス (Second Chance)
- PCが同じテストを再度行いたいと希望する場合、『セカンド・テスト(Second Test)』を行うことができる。
- 『セカンド・テスト』の難易度は、実行するたびに等級が1段階ずつ上がる。
延長テスト (Extended Test)
- 長時間/さまざまなステップを要する行為を判定する場合は、『延長テスト』(Extended test)を行う。この場合、難易度等級のレベルと同じ回数分、テストを成功させなければならない。
- テストの結果がクリティカル成功だった場合は、1回ごとに『2回テストに成功した』とみなす。
- このテストは、複数PCで実施して、テスト結果をプールすることができる。
限界に挑む (Pushing the Limit)
- PCはテストをする際に、『生命力』(Vitality)を1ポイント削ることにより、判定値ボーナスを+2取得する。
- このルールにより発生する『生命力』へのダメージは、いかなる方法でも軽減/無効にすることはできない。
コンテスト[対抗判定] (Contests)
- PCが、他のPCやNPCとテストにおいて競合する場合は、コンテストにより行為判定を行う。
例: PC:スニーク vs NPC:警戒
- コンテストの結果、自分の判定値が相手の判定値を上回った場合は、技能が成功したことになる。逆に同値、もしくはそれ以下の場合は失敗したことになる。
- コンテストを行う場合、有利な条件にいる側に状況に応じた修正ボーナスが加算される。(下記参照)
アドバンテージ |
コンテスト修正 |
ほんの僅か (Slight) |
+1 |
そこそこ有利 (Resonable) |
+2 |
かなり有利 (Considerable) |
+4 |
常軌を逸する (Outrageous) |
+8 |
アクション & リアクション (Actions & Reactions)
- アクション(行動)には、通常、特性値に基づき1~3回/ターンの回数制限がある。
- 1ターンに2回アクションする場合は、2回の行動それぞれに、-2のペナルティを受ける。
- 1ターンに3回アクションする場合は、3回の行動それぞれに、-4のペナルティを受ける。
- リアクション(反応)には、ターン内での回数制限やペナルティは無い。
『流暢さ』の度合い (Fluency)
- 言語能力に関しては、その言語の技能レベルに対比して、下記のガイドラインを適用する。
技能レベル |
『流暢さ』の度合い |
学生(Student) |
言語についての限られた知識や挨拶などの言葉を最低限知っているレベル |
初心者(Novice) |
言語の基本的な知識を有し、不完全だったり、訛りがあったりするが一応翻訳できるレベル |
熟練者(Adepts) |
言語や方言を流暢に翻訳できるレベル |
専門家(Experts) |
多種の言語を完璧に使いこなせるレベル |
その道の大家(Mastert) |
多くのネイティブよりも、完璧に言語や方言を理解できるレベル |
ドラマポイント (DRAMA POINT)
- ドラマポイント(DRAMA POINT)を1消費することで、テストに下記の効果を得られる。
(1) 自分のテストについて、ダイスを1個振り足せる。
(自分の使用するダイスが『10個』になるまで使用できる)
(2) 仲間のテストについて、ダイスを1個振り足せる。
(仲間の使用するダイスが『10個』になるまで使用できる)
(3) 敵のテストについて、ダイスを1個減らせる。
(相手の使用するダイスが『0個』になるまで使用できる)
- ドラマポイントの使用宣言のタイミングは、(1),(2)はロール前/後いずれも可。
(3)の場合はロール前のみ可。
- テスト以外のブースト目的で使用することはできない。
(例: アーマー・ロールやダメージ・ロール等)
- 『技能なしテスト』にも使用することができる。1ポイント消費することにより、10面ダイス1個での判定に格上げでき、以降は1ポイント消費ごとにダイスが1個追加される。
最終更新:2008年02月06日 17:04