2-12

男 「>>女さんって普段何してんの?」
被ク「プライベートか? 読書だ」
男 「ははっ>>女さんのことだから難しそうな本読んでそうだなぁ」
被ク「そうか。何でも読む方だから、君が知っているのもあるかもな」
  「『物理的相対性理論』とか『物性論における場の量子論』とかな。古典だったら『信長公記』に『栄華物語』……勿論日本三大奇書も読んだぞ。知ってるか?『ドグラ・マグラ』とか『家畜人ヤプー』とか、あれはちょっと特殊だが」
男 「すまん、全くわからん」
被ク「そうか……まぁ絶版したものもあるからな。大きな図書館じゃないと置いてない」
男 「買ってんの?」
被ク「いや……私の家はその、あまり裕福なほうじゃなくてな。買うにしても文庫を中古でだ」
  「けど、お母さんの知り合いが図書館で働いててな。昔から一人で遊びに行くと、貸し出し禁止のものでも読ませてくれるんだ」
男 「そ、そうなのか…」
被ク「男は本は読まないのか?」
男 「ジャンプとかサンデーとか」
  「大王、アフタヌーン、アワーズ、フラッパー……」
被ク「すまん、全くわからん」
男 「そうか……じゃあ>>女さん、また良いの見つけたら教えてよ。あ、借りたほうが早かったらお願い」
被ク「ああ、勿論いいぞ。ちゃんと……乾かしてあるし……」
男 「……」
被ク「わけあってずぶ濡れでな」
男 「いや……大丈夫だ。皆まで言うな」


前へ  次へ

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2008年08月17日 16:52