第五話

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34 名前: 代理投稿 ◆OTL/VNUGLY [sage] 投稿日: 2008/08/22(金) 21:42:10 ID:xWLnFyo+0 4コ卵◆hcYOhjUtjg様代理投稿 【千コ卵】 父の勤務先に現場の若い人用の寮があったそうなのですが、ある時期、幽霊騒ぎがあったそうです。 夜になると、寮の外で人が歩くような音がするのに、誰か来たのかと思って出て見ても誰もいない、ということでした。 その話を聞いた怖いもの知らずの現場監督が、幽霊なんかいるかい!そんなら俺が確かめてやる、と言って ある晩一人でその寮に泊まり込んだそうなのです。 夜になって雨が降り始め、何も出ないのでウトウトしだしたところ、突然外でじゃりっ、じゃりっと 土を踏む音が聞こえ始めました。 はっとして起き上がろうとしたところ、お約束のように金縛りに。 やがて音はどんどん近づいてきて、とうとう現場監督が寝ているそばの窓に女性の影が映って… というところで、監督は気を失ってしまいました。 あの豪放磊落な監督が失神するなんて…ということで、会社としてもお祓いの一つでもするべきでは?という話になり、 社長がどこかから『拝み屋さん』を連れて来ました。 そのお祓いの方法は『千コ卵』と言って、卵千コを祭壇に積み上げて祈る、という何とも奇妙な方法だったそうです。 蛇の祟りか何かだったのでしょうか? 後になってその話を母から聞き、 『卵はその後どうしたの?捨てたの?そんな卵、呪いがかかってそうでいくら何でも食べられないよねー(笑)』 と訊ねたところ、 『もう何度も弁当に入れてるわよ。』 と言われてしまいました。 それから暫くの間、夜中に外の物音が気になって眠れなかった のは言うまでもありません。 -終わり-

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