第四十六話

「第四十六話」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

第四十六話」(2008/08/23 (土) 01:43:51) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

163 名前: ◆ChC8N5VHp. [sage] 投稿日: 2008/08/23(土) 01:06:56 ID:36ZuMfwn0 1/2 現在、私は都内に住んでいますが、ちょうど2年前までは大学の関係で某県内に住んでいました。 もともと霊感めいたものは中学生のときから感じていたのですが、それほど印象に残るような経験もなく、 自分でもそんなことは忘れかけていた大学2年のころ…。 某県に来て1年目、最初に借りていたアパートが最寄りの駅や大学から離れていたうえ、 自転車を2回も立て続けに盗まれ嫌気がさしていた私は気分転換も兼ねて引っ越す決心をしました。 今度住む所は絶対に急行の止まる駅の近くでオートロックのマンション、 しかも新築などと勝手な妄想を膨らませつつも、 そんなとこ住めるわけねーだろと自分につっこみ入れたりしてたのです。 が、なんと2,3日後にほぼ思い描いていた物件があっさりと見つかってしまいました。 しかもケーブルテレビが完備、近くにコンビニと、 マンションから半径5~60メートルのなかで大体のことはできてしまうと、 本当に夢のような環境を私は7万円で手にいれることができたのでした。 しかし、今考えると疑問に思えることも結構ありました。 隣が病院ということもありますが、もともと、そのマンションは賃貸物件ではなく分譲物件だったらしく バブル以降に建てたせいもあってか売れ行きはよくなく、結局は賃貸物件にしてしまったらしいのです。 にもかかわらず、各階には、かなりの空き部屋があったように思えました。 入居当日、そんなことは一切気にせず私は友人と2人で一気に引っ越しを完了させ、 夕方には友人も帰宅、私は一人でテレビを観ながら夕食をとっていました。 観ていた番組は怪奇特集のようなもので、再現フィルムを流していました。 で、そろそろそのフィルムもクライマックスを迎えようとしたと同時に テレビ以外の全ての電化製品がストップしてしまったのです。 呆気にとられた私は今現在自分の置かれている状況がまったく理解できず、 しばらく茶碗を持ったままじっとテレビをみつめていました。 その後すぐにブレーカー等を調べてみましたが特に問題はありませんでした。 ただ、取り替えたばかりの蛍光灯が既に切れており、 なによりもテレビだけが映っていたというのも納得しがたいことでした。 164 名前: ◆ChC8N5VHp. [sage] 投稿日: 2008/08/23(土) 01:07:53 ID:36ZuMfwn0 2/2 その日以来、さまざまな現象が起きはじめました。 金縛りは当然のようにほぼ毎日なり、日がたつにつれ事態はどんどんエスカレートしていきました。 金縛りが生活の一部となったある日、私はソファーでうたた寝をしてしまいました。 そうするといつものように金縛りにかかってきました。 気にもしないでそのままうたた寝に興じていた私はその日に限り電話が鳴っているのに気付いたのです。 こんな時電話してくれても出れるわきゃねーだろと思いつつも、 この日は何故か反抗して体を動かしてみたくなりました。ところが、なんとかながらも動くんですよ! そして電話口にでた私を待っていたのは、「ヒヒヒヒ・・・ヒヒヒヒ・・・」 すすり泣くような笑っているような何とも形容しがたい女性の声でした。 ものの2,3秒のことでしたが今でもはっきりと覚えています。 その後もロフトから蹴落とされそうになったり、足をひっぱられたり、 急にのしかかられたりということが頻繁に続いたのですが何故か出ていく気にもなれず、 とりあえずは友人にすすめられて毎日お水をお供えはしていました。 気分的には楽になりましたが、相変わらずその手の現象は延々とつづき、いよいよ卒業となり私は上京することになりました。 既に引越先は一か月半まえに決め、あとは引っ越すのを待つのみとなったある夜、ついに出ました…。 仰向けになって寝ているといつものように金縛りになりましたが気にせず寝ていると 耳元で誰かがしゃべっているように思えたのです。 何気なく目を開けてみると、もう鼻と鼻がぶつかるくらいのとこに凄い形相をした 髪の長い女の人が私を睨みつけていました。 さすがにその時は心底恐怖を感じ、すぐに目をつぶり心のなかでお経を唱えていました。 気がつくと汗だくで朝をむかえていました。 現在、そのような現象はもうほとんどおこらず平和に暮らしておりますが、 あの当時わたしの隣の部屋の入退居が異常に激しかったのも今となってはうなずけます。 【了】

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: