第六十三話

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212 名前: しましまのごろごろ ◆lhM8WiMBbk [sage] 投稿日: 2008/08/23(土) 02:34:18 ID:GdDf91KL0 第63話  ]]]]]]]]] 壁 [[[[[[[[[  1/2 ある倉庫に、妙に分厚い壁がある。 物理的に巨大なモノに圧迫感はつきものだが、それだけではなくザワつく感じがあった。 「ここ、人柱でも埋めたの?」と冗談めかして聞いた。 「人柱じゃないけどね。昔使ってた壁の上から壁作ったから。…話、聞きたい?」 ここの倉庫、拡張したの知ってるよな? うん、昔から使っていたけど手狭になったから拡張工事、したんだよ。 で、そこの壁壊そうとしたら…壊れない。物理的に壊したら壊れるはず、なんだけど。  羽田空港の大鳥居、将門の首塚。そう、あれと同じような現象が起きたんだってさ。 壊そうとすると、工事関係者が怪我したり亡くなったり。機材が横転して亡くなったり、 後日機械に巻き込まれて頭がミンチ状態になったり。 ああ、現場が弛(たる)んでいるのか、あるいは環境によるものって可能性は勿論、 捨て切れなかったけどね。 ま、その気になったら資料室の資料調べてくれればいいんだけどさ。 その資料自体、扱う担当者に怪異がおきまくった曰(いわ)くつきw 213 名前: しましまのごろごろ ◆lhM8WiMBbk [sage] 投稿日: 2008/08/23(土) 02:35:05 ID:GdDf91KL0 2/2 で、困ったうちの社長が、かんしゃく起こして 「よっしゃ、お前の気合はよく判った!壊さないでやるが、うちも社員とその家族の生活と命預かってる!  そのためにもこの倉庫の拡張は必要不可欠!よって、お前を礎(いしずえ)にして壁on壁を作る!」 ってタンカ切って、ついでに神主の首に縄つけてひきずってきてお祓いさせて、 それからはとりあえず工事は順調になった。 壊そうとしなければ、大丈夫だよ。壊そうとしなければね。 ただちょっと、なんとなくシットリヒンヤリして、モワモワした感じがするだけだし。 呼ばれなければ大丈夫さね。 ん?そこを居心地良く感じると、持っていかれるそうだよ。何をかは知らん。 何なら試してみるかい? ああ、先日泥棒が忍び込んで悪さ仕掛けたらしいんだけど、朝、早出の人間が見つけたときには 骨、折れて暴れていたなあ。 何か言葉にならないような言葉でワメいてたけど、どうも壁壊そうとしたみたいだな。 ツルハシじゃ無理だよ。 壁はせいぜい欠けた位だったけど、色々ぶちまけてくれたおかげで後の片付け、 変なニオイがついて大変だったけどな。 ああ、そいつ?たぶんもう来れないんじゃないかな。 ウツボ船(ぶね)で海でも渡ってこない限りねw [了]

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