第十二話


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54 名前: 代理投稿 ◆OTL/VNUGLY [sage] 投稿日: 2008/08/22(金) 22:07:53 ID:xWLnFyo+0
吉国様代理投稿 「日露戦争」

祖父の叔父が日露戦争に行った時の話。
当時は、部隊間・前線と司令部の連絡は、有線で行われていて、砲撃によりしばしば寸断され、
伝令を使い司令部から前線部隊へ、命令伝達や前線の状況を司令部に報告したりしていたそうです。
彼(祖父の叔父)も新発田連隊付の伝令将校として司令部と前線を何度も行き来したそうです。

夜間も戦闘が継続したそうですが、伝令として両軍の死体を避けながら走っていると、
体が半分吹き飛ばされた者・頭に下顎しか乗っていない者・前進焼け爛れた者など
確実に死亡していると思われる兵が閃光に照らされる暗闇の中を徘徊しているのを何度も見たそうです。

一度、徘徊する頭の半分無い兵をよく見ると、彼の従卒(身の回りの世話をする兵)だった某だと気付き
凝視していると、某の方も彼に気付き「大尉殿、大尉殿」と残った片目から涙を流しながら
彼に近付いて来て手を掴むと彼を導きました。

そこには某の死体が有り、某は背中に弾の抜けた後しかない死体があったそうです。
戦後、金屋村という所の某の家に行き、遺髪を渡し彼の見た某の立派な死に方を伝えたそうです。

【完】