第二十九話


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

106 名前: せんこ ◆lPNVStsJp2 [sage] 投稿日: 2008/08/22(金) 23:13:42 ID:5hfYmeDC0
「足」

私が高校生のときの学校祭での話です。

タダで昼食が食べられるということで、食堂を手伝う係をしていました。
食堂の二階は合宿用の部屋になっていて、厨房の横に二回へと続く階段があります。
忙しい時間帯も終わり、階段の横にある食器置き場で少し休憩していました。
ぼんやりしていたとき、階段のほうから微かにコツ・・・という音が聞こえた気がして、そちらへ振り返りました。

人間の足首から下、サンダルを履いた足だけが
コツ・・・コツ・・・と音をたて二階へ上っていきました。
白い階段に黒い女物のサンダルが妙に映えていました。
それを見た瞬間ゾゾゾっと鳥肌が立って、私の目はその足に釘付けになりました。
足は、そのまま2段ほど上ってフッと、まるでCGのように消えました。
怖かったのですが、まだ昼間の2時だし幽霊なんて出るわけない、絶対に見間違いだ、と自分に言い聞かせて、そのまま仕事

に戻りました。

それから一月ほどたったある昼休み。
私が食堂で見た足のことなんてすっかり忘れている頃、茶道部の友達からある話を聞きました。
「茶道部がやってる食堂に女の幽霊が出るって1年生の間で噂になっててさ、詳しいことは知らないんだけど
毎回毎回昼の2時くらいに出るんだって。」

直感的に関わってはいけない、と思い、追求はしませんでしたが、
きっと私が見たあの足も、その幽霊の物なんだと思います。

【完】