第三十話

108 名前: テンプレ0/0 ◆tbxFW3dsZU [sage] 投稿日: 2008/08/22(金) 23:20:30 ID:cRRqw+Sx0
【近所の空き地】

 我が家の近所に、もう何十年も家が建たない、空き地があります。
 大して広くありません。一般的な2階建ての家が建つ程度の広さです。

 そこは、近所では非常に有名な場所で、そこに家を建てて住んだ人は、必ず、「見る」そうです。
 詳しくは知りませんが、母の話によると、テンガロンハットだったか、シルクハットだかをかぶった老人が、ふすまをすり抜けて出てきたこともあるらしい、との事。

 …実は本当に怖いのは、何故、その場所で、噂になる程の怪異が起こっているのか。その理由なのですが…。


 …最初に住んでいた住人は、火葬場で働いていたらしく…

 …遺体を焼く際に、焼け残ったか、事前に外したかで残った、指輪等の貴金属を、回収しては、売り払って稼いでいたそうです…。
 現れる「ありえない者」は、品物の持ち主の魂か、遺品を受け取れなかった遺族の念か…。


 …本当に怖いのは、幽霊なのでしょうか…それとも…。

「完」

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最終更新:2008年08月23日 00:19