第三十八話


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139 名前: 名無しのオプ ◆jsR6FcQCws [sage] 投稿日: 2008/08/23(土) 00:18:00 ID:SGq9Jhj70
「トンネルの話」1/2

以前ボーイスカウトに属していたことがある。
詳細は省くが、その頃に顔合わせたことも無い人たちと合宿のようなことをやった時の話。

その夜は親睦を深めるためか、公民館ような建物の2階の、20畳くらいある部屋に皆で雑魚寝をしていた。
自分はそこで知り合った人と話していたが、日が変わるころには座を囲んでいた皆が眠りに落ちていた。
自分も寝るかなと周りを見渡すと、2,3のグループが話している程度だった。
その中で、一番近くに居たグループが怪談話に興じていたので、何とはなしにそちらのほうに耳を傾けていた。

「犬鳴峠ってあるじゃん?」
「ああ、あの」
「あそこに肝試しに行ったことがあるんだ。そん時の話しようか」
「本格的だなw」
「茶化すなwえーと、俺と兄貴と俺の友達と兄貴の彼女で犬鳴トンネルに肝試しに行ったわけよ。
 夜遅かったから、流石に旧道のほうは行けなかったけどな」
「このチキンめw」
「うるさいwで、新道のトンネルを一回通りぬけたけど、まあ何も起こらなかった。
 でUターンしてもう一度トンネルに入ると、向こうから乗用車がやってきてトンネルの中ですれ違った。
 それだけで何も起きずトンネルを抜けたので、またトンネルに入った。
 乗用車とすれ違ってトンネルを抜ける、戻ってトンネルに入…ろうとして友達がポツリと言ったんだ。
 『さっきの車、その前にすれ違ったのと同じ車じゃなかったか』
 そういえばそんな気がしたけど、兄貴の
 『もう一回トンネルに入れば分かるんじゃないか』
 の言葉にみんなOKして突入したら」
「したら?」
「やっぱり乗用車とすれ違っ」


140 名前: 名無しのオプ ◆jsR6FcQCws [sage] 投稿日: 2008/08/23(土) 00:19:19 ID:SGq9Jhj70
「トンネルの話」2/2

その瞬間、窓に車のヘッドライトの光の丸がさああっと横切った。
喋っていた奴も聞いていた皆もそれにビクッとしたが、
「びびったw」「何か出たのかと思ったw」
等々、軽口を叩き合っていた。
ただ話の腰を折られた所為か、怪談会はそれでお開きになった。
自分もそれを機に寝ようと思ったのだが、あることが気になって中々寝れなかった。

2階の窓に車のヘッドライトがはっきり写ることがあるんだろうか?

【完】