第四十二話


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152 名前: 影虎 ◆OTL/VNUGLY [sage] 投稿日: 2008/08/23(土) 00:42:37 ID:ayCqAQPk0
「ホテルの怪」

前回、前々回と私は「ラブホテルの怪」という話を投下している。
今回はラブホテルではない、普通のビジネスホテルであった話。

私の職場があるS市は政令指定都市でもある為、ビジネスホテルも数多くある。
その中でも珍しく、温泉の出るホテルに泊まった。

オサレを意識しているのか何なのか、大浴場はやたらと暗かった。
間接照明がふんだんにあるものの、肝心の足元が見辛く一度転んだ。
すりむいた膝を抱えて大きい湯船に沈んでいると、背後の小さい水風呂に誰かが入る様な音がした。
私一人しか入ってなかったはずだがな?と思いつつ振り向くと、薄暗がりの水風呂ににぼんやりと黒い物が沈むのが見えた。
心の中で「見なかった見なかった見なかった」と唱えていたら、水風呂の隣のサウナの扉が開く音がした。

反射的に振り向いて後悔した。
サウナに扉にはめ込まれたガラスに黒い手形がついていた。

びしょびしょの体で大浴場を飛び出し、部屋まで逃げたのは言うまでもない。

【完】