第八十六話

286 :ゼロ ◆naWRBNLE6s :2008/08/23(土) 04:54:03 ID:kgzb8S7sO
第86話「人魚?の影」
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今から20年程前、熱海某所に家族旅行に行った時の話。
実家から三時間程掛けて熱海に到着し、宿泊予定の某有名ホテルに着いた。
宿泊先のホテルに着くと、まずはそのホテルにある大浴場に行くのが我が家のルール。
荷物を部屋に置いてすぐ、親父と弟の三人で大浴場へと向かった。



287 :ゼロ ◆naWRBNLE6s :2008/08/23(土) 04:56:00 ID:kgzb8S7sO
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そのホテルの大浴場は最上階にあり、眼下には海が見えるという大浴場。
ちょうど誰も居なかったので、弟と二人で浴槽を泳ぐ。
親父は身体を洗いに行った。

一頻り泳ぎ少し疲れた俺は、浴槽の縁に座って休んでいた。
弟は相変わらず泳ぎ、親父は身体を洗ってる。
その時、何故か出入口のドアの方に視線が行ったんだよね。
ただ、ふっ、と。何か感じたとかじゃなくただ、ふっ、と。
出入口のドアは化粧ガラスっていうの?片面が薄く白く塗装されててるあれ。

あそこに、何かの影が通り過ぎていったのを、見た。



288 :ゼロ ◆naWRBNLE6s :2008/08/23(土) 04:59:19 ID:kgzb8S7sO
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多分ドアの奥、つまり脱衣場に居た何かの影が映ったんだろう。

その形容しがたい、やたら上半身がでかくて
足が二本生えた形の影が何なのか、その時は解らなかったんだけどさ…

数年後。
俺はUMAの類いが好きだから、それ系の本は見掛けたら必ず目を通すんだけど。
ある時見た写真にその影の正体がいた。

人魚っているよね?
上半身が人間で、下半身が魚のアレ。
それの逆バージョンの写真があるんだけどさ。
その逆バージョンがまさにその影そのまんま!
その写真自体コラだ偽物だ言われてるけど、
あの時見た影は正しくそれだった。

【完】

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最終更新:2008年08月29日 20:24