第八十七話

290 :妖刀 ◆WslPJpzlnU :2008/08/23(土) 05:02:01 ID:LpkJzKar0
【斬る】 1/2

俺の友人に見える奴が居る、祓い等もできる奴だ。
そいつに教わって物に気を溜める方法を教わった。
どうも俺が作り易いのは殺気であるらしく、
そいつを数千円で買った小太刀の模擬刀に込める作業(傍から見たら目を閉じて刀持ってる危険人物)をよくしていた。

そんなある日、俺の自室に変な気配があった。
まぁ俺は見える奴じゃないので別段気に留めて居なかったが、
その日を境に眠ってるときに変な圧迫感があったりして、
その内金縛りに変わって不眠の日々が続きました。


291 :妖刀 ◆WslPJpzlnU :2008/08/23(土) 05:02:56 ID:LpkJzKar0
2/2

取り敢えず自分じゃ良く解らんのでその友人に相談してみた。
友人曰く「実際にその場で見ないと解らないから、3~4日後くらいに見に行く」とのこと。
で、そいつが来る前日の晩に異変が進行した、というか詰めに入ったんだろう。
いつもは動けないだけか+気配(目は開くけど相手は見えない)何だがその日は首絞めてきやがった。
流石にこれには俺も焦った。だが体は動かないからどうしようもない。
それでも必死に動こうとしたら右手が僅かに動いて上記の刀に当たった。
もうその後はとにかく必死で刀を掴もうとして何とか掴めたので、鞘ごと見えないそいつを殴りつけた。
そいつの気配が少し離れると同時に体に自由が戻ったが如何せん興奮状態だった為だろうか、
咳き込みながらも鞘から抜いてその気配のする所を一薙ぎしてやった。
何かを斬った手応えを感じた。
その後、友人が来るまで刀を握ったまま夜通し座ってた。

翌日友人が来て昨夜のことを話したら何か一人で納得してやがった。
どうも俺の部屋、しかも昨日俺が気配を感じた所に真っ二つに切断された女の生霊が死んで(状態的には死が適切だと言われた)たらしい。
それで一連のことは元凶が無くなった為始末がついたらしかった。
もう相手は生霊を飛ばしてなくて、残りカスが暴れてただけだったんだと。
そして死体は放っておけば自然に消えるとも言われた。
因みに、友人曰く刀は半分憑喪神状態になってて、高位の護身刀らしい。
今も傍らに居てもらっています。

                                  [完]

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最終更新:2008年08月29日 20:26