ヒドロキシル基のハロゲン化
詳しい本 実験化学講座 13巻 炭化水素・ハロゲン化物 |
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ヒドロキシル基に対して行う置換反応。ヒドロキシル基はそのままでは脱離能が高くないため,トリフェニルホスフィンを用いて活性化させる。反応は収率良く進行する。
- ハロゲン源
ハロゲン源としては下記の化合物が用いられる。
導入したいハロゲン | Cl | Br | I |
ハロゲン源 | CCl4 | CBr4 | I2 |
- 反応機構
トリフェニルホスフィンがトリフェニルホスフィンオキシドになろうとする力がドライビングフォースとなっている。
トリフェニルホスフィンとハロゲン源が反応して生じるホスホニウムハライド塩が活性種。ここにアルコールのヒドロキシル基が求核攻撃し,ホスホニウム中間体を形成する。脱離したハライドイオンがヒドロキシル基の付け根を求核攻撃することでSN2反応が進行し,ハロゲン化物とトリフェニルホスフィンオキシドを与える。
トリフェニルホスフィンとハロゲン源が反応して生じるホスホニウムハライド塩が活性種。ここにアルコールのヒドロキシル基が求核攻撃し,ホスホニウム中間体を形成する。脱離したハライドイオンがヒドロキシル基の付け根を求核攻撃することでSN2反応が進行し,ハロゲン化物とトリフェニルホスフィンオキシドを与える。
実験プロトコル
- 試薬
試薬 | 当量 |
アルコールSM | 1.00 |
トリフェニルホスフィン P(Ph3)4 | 1.05 |
ハロゲン源 | 1.05 |
dry THF | 0.5 M |
- 実験
反応容器にアルコールSMを秤り取り,攪拌子を入れて窒素で系内を置換する。0.5 Mになるよう,dry THFに溶解し,栓を開いて手早くトリフェニルホスフィン1.05当量とハロゲン源1.05当量を加え,直ちに栓をする。室温にて1時間攪拌した後,ペンタンを加える。生じた白色の沈殿をセライト濾過(冷ペンタン洗浄)し,ろ液を減圧濃縮する。反応混合物をカラムクロマトグラフィーにて精製し,目的物を得る。
Tips
問題 生じた沈殿が取り除けない。 |
回答 ペンタンを加えて生じた沈殿を濾過し,濾液をシリカゲルカラム(ヘキサン-酢酸エチル=20:1)にて展開した後,酢酸エチルで展開して目的物を回収する。 |
- 概要
- 原因
- 解決法