#6の続き)
   東京出てきてから、レッドカーペットっていう漫才をできる場所があって。
   1分で漫才しろと言われた、じゃあどうしよう、ってなったら、
   漫才をしようと思ったらテンポを上げずにはいられないというか、テンポを上げなしゃーない。
   だからテンポの早い漫才を作り出したんですけど、元々僕はあんま好きじゃないんすよね。
   1つ1つのボケを大事にしたいっていうのもあるんですけども。
   でもそれは時代の流れもあって、まあテンポの早い漫才を作り出したんです。
   昔、演出家の和田ラヂオさんという方がおられて、僕らよく言われたんすよ、「お前らの台本はこの台本さえあれば誰でもできる」って。
   そう言われた時に「それはそうかもしれん」と思ったんすよ。
   で、レッドカーペット用のネタを作ってる時に、それを思い出したんすよ。
   「じゃあ俺らにしかできへんテンポで漫才やったら良いわ」って思ったんですね。
   「俺らこのテンポでもいけるからこうしよう」「ここ余分な所省こう」「ここウケるけど尺かかるからここも省こう」って作り方になっていって。
   だから、結局、あれが僕らの形なのかもしれないですね。
   テンポ早い漫才作ってて、職業病なのかもしれないですけど、「耳心地が悪い」っていうのがあるんですよ。
   ボーン(ってボケが)ウケるんすよ、ウケるんすけど、「こいつの耳心地が悪いから後のボケが全然ウケてへんわ」みたいな。
   曲じゃないですけど、ほんまそんな考え方になってきたんすよ。
   『そうじゃない』って言った方がウケるやろうけど、リズムの事を考えて『ない』だけにするとか。
#8に続く)
最終更新:2010年02月03日 01:18