2005/04/07 行った、見られた、勝った!!!
完全勝利ではありません、もちろん。
でもね。ステージは1b-2だったんですよ。
ぼく的にはほぼ末期を覚悟してたんです。
でも。
コルポ診したカーテンのむこうで、三人の医師がそろって
「1。。。bだね」
「うん。1bの。。。2かな」
「2、でいいよね」
「うん。いいかな」
で、結論「1b-2期」。
この自覚症状ではもう2期どころか末期は確実だと思い込んでいた。
腰痛、排便障害、排尿障害。軽い接触での大出血。
でも先生方はみんな「切れるよ」「手術でいけるよ」と言ってくれた。
術式は
「子宮全摘術・骨盤リンパ節廓清・卵巣・卵管摘出・膣壁(2/3)切除」
だという。
妻の友人は「アナタ、いらないものみんな切ってもらえるわね」と笑って、号泣していた。
妹も。そして妻も。
おれの自覚症状から、全員が末期を予測していたのだ。
みんな、ごめんな。
おれ、元気になって帰ってくるよ。
そして。
クソジジイと呼ばれるまで長生きしてやるぜ!!!!
2005/04/10・その2 勝負服ともずく
半身浴をして昼寝をしたらカゼの調子がだいぶいい。
少し患部付近が痛むので、市販の鎮痛剤(イブA)を服用。
それにしてもこの薬はたちどころに痛みが止まるからすごい。
#だけどなんで患部付近が痛むんだろうなあ。
#不定愁訴ってやつかなあ。。。
痛みが止まり、機嫌がよくなったので、洗濯をしたり、台所の掃除をしたり、退院の日の勝負服を選んだりする。
退院の日かあ。予定じゃ5月末~6月だからなあ。
結構暑くなってるかもしれないな。
夏ものの紺ブレザーとグレイのスラックスでいいかな。
中のシャツは半袖にしたほうがいいな。
ネクタイは、むかし妻がうっかり洗濯機で洗ってしまったトリコロールのレジメンタルにしよう。
そうこうしている間に急激にハラが減り、どうしてもラーメンが食いたくなる。
だが、ここはガマンガマン。
そんなものは元気になればいくらでも食える。
人として体重78kg・体脂肪率35%(現在82kg・38%)くらいまではコントロールしてから手術に臨みたい。
なんだかガンにきくらしいというウワサの「もずく酢」を、これからはおやつ代わりに用意しておこうと決意した。
【夕食】
トマトスープかけごはん&もずく酢。おれは昼に卵を食ったので卵抜き。
2005/04/11・その2 そういえば
今朝方、すごい地震があった。
家の中で不安定においてあるもの(例:片付けるのが面倒で棚の上に放り上げておいたPS2の空き箱等)がバタバタ落ちた。
おれは地震・カミナリ・火事・嫁さんというタイプの典型なので、地震は不必要なまでに怖がるのだが、今朝はとても落ち着いていた。
#まあそりゃ「ガン」に比べたらたいていのものは怖くなくなりますな。
実は会社はビルの7階なので、昼間の余震も結構大きく感じたはずなのだが、一瞬うろがきたものの、なんとか取り乱さずに済んだ。
1時間の残業後、妻と帰宅。
近所のコンビニに「もずく酢」がなかったので、これを食うためだけに外食。
ついでにちっちゃいのだけど熱燗1本飲んじゃった、テヘッ(はあと)。
のど元過ぎれば熱さを忘れるという典型のような性格。
しかしいまはこの親譲りの性格に心から、感謝。
【夕食】
有機寄せ豆腐。水菜と大根のサラダ。もずく酢。いかまぐろ納豆。熱燗(0.7合)。
2005/04/13・その2 今夜はごちそう
近所の西友に塩分の少ないもずく酢が売っているので、最近よく買いに行く。
実は今年の正月、おれの体重が90kgを越えたときにおれと妻が選択した減量法は「夜、炭水化物をとらない」というごくありきたりなものだった。
おれがガン告知を受けてからもその減量法は続いているのだが、満足感のある食事で炭水化物を抜くのはなかなか難しい。
そこで今日は俺様風居酒屋メニューで食卓を飾ってみた。
#将来、妻と居酒屋をやるのが夢なのである。
今夜のメニュー
もずく酢
めかぶまぐろの温玉オクラソース
づけまぐろの白胡麻和え
カキの燻製
ヤマブシタケのおひたし
いちご
これに「蕃爽麗茶」を添える。
蕃爽麗茶はグアバ茶が主成分なのでたいへんクセが強く、慣れないと飲みにくいが、ウーロン茶や麦茶と比べたときの「飲みにくさ」が、不思議なことに「酒の代替品」としての役割を果たす。備前焼の片口などに入れ、お気に入りのぐい呑みでちびちび。
う~ん。ホント気分は居酒屋だなあ。
夜、やや腰痛が強いのでカプサイシンとインドメタシン配合の湿布薬を張って寝ることにする。
これで少し楽に眠れるといいんだが。いくら市販のものとはいえカゼ薬と鎮痛剤を併用し続けるのはよくないだろう。
タバコ 21:30 1本 ネオシーダー 22:40 1本
2005/04/14 痛みの単位
昨夜、激しい腰痛。
結局カゼ薬をやめ、痛み止めを飲んだ。
原因やタイミングがまったくわからないので不定愁訴であろうとは思うが、もし何らかの特徴があれば予防することができるかもしれないのでメモ程度に記録することにした。
しかしこういうときにいつも考えるのは「痛みを数値で表せたらなあ」ということだ。
昔どこかのサイトでこんなネタを読んだ。
痛みの単位を「1ハナゲ」とする(放射能単位の「1ナギサ」からか)。
つまり鼻毛を1本抜く痛みを「1ハナゲ」とするらしいが、なかなか着想が素晴らしい。
しかしこれを測定して数値化できる機械ができたらノーベル賞ものなんだろうなあ。
【腰痛】
朝=微弱。
昼=やや強くなるが薬を飲むほどではない。
【朝食】
和風パスタサラダ(おくら・もずく・レタス)
プルーン5コ。
【タバコ】
9:00 1本 12:00 2本 14:00 ネオシーダー 1本
2005/04/14・その2 初の「適切な」自覚症状
午後3時ごろ、激しい腰痛。
そろそろ卵の日なのでその影響かも知れないが、それよりも驚いたのは「不正出血」というやつを初めて意識したことだ。
なにしろ、婦人科を最初に受診したときに
K医師「不正出血はありますか」
おれ「いや。ぜんぜんありません」
という状態だったため、「子宮近辺の痛みの原因はクラミジア」との疑いを持たれ、その検査のための内診で大出血したのがガン発覚の最初だった。
しかもその直後回されたT医大ではもちろん最前のK医師(すでにこの時点でガンを予測。名医だ)から紹介状を持たされていたので、同じく
N医師「不正出血はありましたか」
おれ「まったくありません(きっぱり)」
とダメ押しで答えるありさまである。
N医師は「K先生は子宮頸ガンの心配をしてらっしゃるので念のため検査しますが、まあ大丈夫でしょう」などと話していたほどだ。
#今から思えばハデな色のトランクスをはいていたので気づかなかったのだろう。
だが今日、本当に軽くではあるが不正出血を見た。
そりゃまあステージ1b2の確定診断が出たので、それくらいの症状は出なければ逆におかしいのだが、なんともいえない妙な気分だった。
だいたひかる風に言うなら
♪ど~でもいいですよ♪
確定診断のあとの 不正出血
といったところである。
もう「不定愁訴でもかまわないからちょっとでも痛くなったら逆らわず薬を飲む」と決めたので、腰痛はさほど苦にならなくなった。
今夜もちょっと痛くなりかけたのでイブA2錠を先回りして飲んだ。
早く切って楽になりたいなあ。
【昼食】
ものすごくおいしいオーガニック野菜の定食。玄米ご飯は半分残す。
【夕食】
ものすごくおいしい串焼き屋でジャスミン茶・ウコン茶。
中トロあぶり焼き・つくね・ネギサラダ・煮卵・インゲンのごまあえ・枝豆。
2005/04/16・その2 効能の証明
夜、妻と西友で食材の買出し。
途中、腰痛ベルトで腹部が圧迫されすぎたようで、ふたたび腰痛悪化。
帰宅後本日2度目の半身浴。
いや~効いた効いた。
以前は自分の身体を見るのがイヤで大の風呂嫌いだったのだが、いまは時間と体力が許す限り湯につかっていたいと思う。
【夕食】
豆腐・ヤマブシタケ・にんにくの芽・オクラのスープ。もずく酢。ヤクルト。
【追記】
今まで何度もダイエットにトライしては挫折していた妻が、なんと減量に成功しています(笑)。
いや、ぼくのガン発覚が原因ではありません。
なぜなら彼女はストレス食いをするタイプで、ぼくのガン告知から数日間、3食すべて大好物の握り飯を食いまくるという行動に出ていたからです。
理由はどうやらぼくが糖分吸収を阻害するために飲んでいる「蕃爽麗茶」をお相伴するようになったためと思われます。
意外なところでグアバ茶の効能が確認されました(苦笑)。
しかしここで問題なのはグアバは漢方薬なので摂取量には限度があるということです。
そういえば以前、不足しているビタミンやミネラル類をすべてサプリメントで補充しようとしたところ、妻の肝機能が異常に低下してしまったことがありました。
ぼくの入院中、減量効果に気をよくした妻が、「蕃爽麗茶」のペットボトルを抱えておにぎりや煎餅を食いまくらぬよう、少し脅かしておく必要があるかもしれません。
2005/04/17 Beautiful Sunday
9時起床。
激痛は鈍痛に変わっていたので比較的ゴキゲン。
しかしガマンを続けて痛くなってから不機嫌になるのはバカバカしいので、とっとと薬を飲む。
軽いうちに痛みを抑えておけば、1日1回の服用で乗りきれることもあるからだ。
【朝食】
にんにくの芽・レタス・豆腐・オクラのサラダ。
おでん(大根・ちくわ・卵・じゃがいも・こんぶ・こんにゃく)。
もずく酢。
食後のデザートと称してプルーンとヤクルト。
妻いわく
「ヤクルトはね、ガンが治るってゆって売っちゃいけないんだって。
でもね、ワタナベケンをCMに起用することでね、
『むごんのぷろぱがんだ』をしているんだって。
だから飲んだほうがいいらしいの」
そうかそうかわかったわかった。
#by jack-dancer | 2005-04-17 11:18 | 入院まで | Comments(0)
2005/04/17 Beautiful Sunday Part
2
昼過ぎ、妻の希望でアクセサリーを作る。
コンビニで買ったお守りをペンダントヘッドにして革紐に取り付けるだけなのだが、老眼が進んでいて細かい作業がなかなかうまくいかない。
入院グッズに普段会社で使っている老眼鏡を入れなければ。
ちなみにお守りは「おにぎり」の形をしている。
その後、妻と新宿へ買い物に出た。
特に何が必要というわけではなかったが、給料日の直後だし天気もうららかで、何とはなしに家にいるのがもったいないような気がしたのだ。
なんと珍しいことに妻は、数年前の妻の誕生日にプレゼントした、ハンドメイドのピンクハウス風の服を着てくれた。これまではタンスの肥やしになっていたのになあ。
アロマ関係の本を買ったり、新しい精油を買ったり、昼飯を食ったり。
帰り道、古本屋でマンガを買い、さらにスーパーに寄って食材も買ったらさすがに疲れた。
痛みは昨日に比べれば屁のようなものだったが、外出先と帰宅後、鎮痛剤を飲んだ。
夜、妻のストレートパーマをかけ、髪を切る。
これでおれの入院中くらいはなんとか見苦しくない髪型を保てるはずだ。
妻は極端な人見知りなので、おしゃれは大好きなのに美容院もエステもブティックも苦手だ。
おれには母性愛も父性愛もまったく縁がないと思っているが、子供を残して死ぬわけにはいかないと考える親の気持ちが、今はなんとなくわかるような気がした。
就寝前、自分の半身浴。
なんだか妻の顔色がよくないような気がしたので、フェイシャルマッサージを実施。
【昼食】
ハーフサイズのカレー。もともとここのカレーはうまいが、久々なので感動。
【夕食】
豆腐・わかめ・ヤマブシタケ・クコ入りしょうがスープ。もずく酢。
友人から頂戴したメシマコブ粉末。
#値段を知ってビックリしてしまった@メシマコブ。
#こういう高価ないただきものはプレッシャーになるんだけどなあ。。。困った。。。
【追記】
あと8時間くらいで自己血輸血のための採血なんのだが、デパス(抗不安剤)飲んじゃったけど大丈夫なんだろうか。
不安で眠れなくなってしまったじゃないか(本末転倒)
2005/04/19・その2 半身浴グッズ
半身浴が日課になったので、会社の帰り、おふろグッズを買いに行った。
おふろの中で使える座布団みたいなやつとか、バスピローとか。
そして何よりも大量消費するクラリセージの精油。
たぶんこれから最後のおつとめが終わるまで、この精油とラベンダーには頼りっぱなしのような気がする。
いままでは湯を張ってから精油を適宜入れていたが、もう体調に合ったレシピは掴んだので、遮光ビンにブレンドオイルをつくっておいた。
これでいつでも好きなときにすぐ半身浴ができる。
現在のブレンド:
クラリセージ(月経困難解消)・ラベンダー(鎮痛)・ローマンカモミール(鎮痛)
ローズ(沈静)・ネロリ(沈静)
退院後はリンパ活性化&皮膚回復のレシピに切り替える予定。
#いやあ。今は怖くてリンパ活性系の精油が使えないんですよ。
#なんかガンが散らばるような気がしちゃって。。。(非科学的だなあ)
【夕食】
中華。肉絶ちをしているので野菜や豆腐をガンガン食う。
【薬】
鎮痛剤 18:00
鉄剤 就寝前
鎮痛剤 01:30
2005/04/20 雨の日と月曜は
などというカッコいいもんじゃないんですが。
昨晩またぞろ患部がえらく痛み出しちょっとヘコんでます。
もともと文字通りの「お天気屋」で、ちょっと体調が悪いなあと思うと雨が降ったりするのだが、今日も案の定、雨。
最近天気予報とかまったく見なくなったので、痛みの多寡で明日の天気予報に代えるという手もあるにはあるのだが、そんな呑気なことをいってらんないくらい痛かった。
幸いにして妻は北斗神拳伝承者かと思ってしまうほどの「指圧の天才」なので、昨夜も「三陰交」とかいう秘孔を突いてもらいなんとか眠ることができたのだが、毎晩これではそう遠くないうちに夫婦そろって力尽きてしまう。
早く入院してばっさりやってもらいたい。
術創が痛むのは納得できるが、見えないところが痛いのは余計な心配を誘発することになるのでやっぱりちょっとヤだ。
#でも切ったら切ったでまた痛いの痒いのって騒ぐことは目に見えてます。
#ほんとうに痛みにはとことん弱いので困ったもんです。
【朝食】
シチュードプルーン。卵・ヤマブシタケ・ワカメのスープ。もずく酢。にんにくの芽のおひたし。
13:00 鎮痛剤。
【昼食】
サブウェイの新作サンドウィッチ。えびタルタルソースとハーブティ。
ハーブティの成分は推定ローズヒップとハイビスカス。
18:30 鎮痛剤。残業1時間。
【夕食】
海鮮と焼き鳥。
焼き鳥屋でグアバジュースなんて、以前からは考えられないチョイス。
つくづく病気はしたくないものだ。
10:30 鉄剤
1:00 鎮痛剤
補助療法に関する考察
あまり強い精油はおすすめできないが、つらい症状があるときには「アロママスク」がいいと思う。
生理痛やPMSにはおれが愛用しているクラリセージを1~2滴、花粉症用の紙マスクなどの表面につける。
これだけでずいぶんラクになるから不思議だ。
昨日は4回も鎮痛剤のお世話になってしまったが、今日はまだ2回。
おれの鎮痛剤は通常「1日3度まで」と服用制限されている、よくあるタイプの市販薬なので、「あと1回残ってる(飲もうと思えば飲める)」というのは気楽だ。
「ああもう4回も飲んでしまった」と思うのは精神衛生上よろしくない。
鎮痛剤の効き目が悪いと思われるときにも、このマスクは効力を発揮するが、補助療法を用いるにあたって何よりも大切なことは「絶対に効く」という信念と「効けばもうけもの」といういいかげんさの中庸だと思う。
アロマテラピーの基本は「身体のためになる匂い」=「そのひとが心地よいと感じる匂い」なので、自分の好きな匂いをチョイスすれば、それには薬効があるということになる。
術後はいきなり更年期障害がやってくるはずなので、いまから精油の準備には余念がない。
おれの場合、ガン自体の治療法はすでに医師から提示されている。
あとはそれをどう快適に乗り切るかだ。
放射線治療の追加があった場合や化学療法に移行した場合の副作用の軽減にも、アロマテラピーはきっと効力を発揮してくれるだろう。
※化学療法時には使用してはいけない精油がありますので
もし試そうと考えている方がいたら、必ずプロのセラピストに
相談してください。
2005/04/21・その2 ヒーロー特撮もの風に
説明しよう!
jack-dancerの痛覚は常人の3000倍鋭敏である。
そのため1b2段階のガンも痛みという自覚症状で発見できるが、手術待機期間の痛みも常人の3000倍となるのだ!
************************
ということでこの日記は2005/04/22に職場で書いてます。
理由は「昨夜は痛くてころがり回っていたから」。
いやあ、情けない話だが本当に痛くてたまらん。
鎮痛剤は効かなくなるわ翌日の自己血輸血準備は心配になるわ便は出ないわ、ただでさえナーバスになっているところへもってきて、この人生最大の生理痛。
ついに会社でまで横にならなければならないハメにおちいってしまった。
終わるまでおとなしくしているしかないんだろうなあ。しくしく。
【昼食】
ちゃわんむし。もずく酢。
【夕食】
やきそば。サラダ。中華風海鮮炒め。豆乳。
【薬】
15:00 鎮痛剤
22:00 鎮痛剤
24:00 鉄剤
2005/04/24 おつとめ終了。だがしかし。。。
おつとめはほぼ普段のペースで終了。
おれはもともと「短期決戦」型なので3~4日で完了してしまうのだ。
しかし。
今回はおつとめ終了後も痛い。
あの数日前の気が狂うような痛さではないが、やっぱり痛い。
こんなとき、妻の友人がはげましてくれた言葉を思い出すようにしている。
「もうね、とられちゃうのがわかってんのよ~。
だから今『最後に泣きをみせてやるう~』って
暴れてんのよ、きっと」
思えばおれはおまえらを全然大事にしなかったし、うとましく思っていたのも事実だ。
でもあんなに激しい痛みを与えてくれることで、おれの命を助けてくれようとしたんだよな。
おかげでおれみたいな人間が、こんなに早期にガンを発見することができたんだもんな。
ありがとう。
手術の日まで好き放題暴れてくれていいよ。
おまえらの存在を否定し続けてきたおれが、感謝の気持ちを忘れることのないように。
ほんとうにありがとうな。
#でもね。
#ほんのちょっとだけ手加減してもらえると
#もっと感謝しちゃうんだけどなあ。
#あいててててててて。
【朝食】
パスタサラダ。
【昼食】
朝食の残り(ひとりでいるときゃこんなもの)。
【夕食】
ロイヤルホストのおかずだけみたいなメニュー。
鉄剤が胃にこたえているらしく、食欲不振。
2005/04/25・その2 なんてステキな
時間外だが病院へいってきた。
おれは比較的暗示にかかりやすいたちなので、実は「病院にいる」というだけで安堵して、さまざまな症状が軽減されてしまうことが多い。
しかし今夜は地獄であった。
痛い。痛い。ただひたすら痛い。
腰に少しでも体重がかかると飛び上がるように痛むので横になることも椅子にかけることもできず、おれは救急外来の床にひざまずいてしまった。
#ちょうど orz のポーズですね。
マジで涙がにじんだ。
カッコ悪いということはもちろんだが、とにかくなんだかわけもわからず痛いのだ。
見かねた救急外来の受付の兄ちゃんが声をかけてくれる。
受付の兄ちゃん「大丈夫ですか。いま看護師を呼びます。何科ですか」
妻「婦人科ですう~」
外見的には小太りのとっちゃん坊やを指して婦人科ですと言わねばならない妻の苦悩も気の毒ではあるが、いまはとにかくただひたすら痛い。
ようやく診察室に通されたが、診察ベッドに横になることもできない状態だ。
C医師「痛み止めは飲んでいますか」
おれ「はい。でも3日くらいまえから効きにくくなって」
C医師「今日は飲みましたか」
おれ「はい。午前中に1日分飲んでしまいました。
さすがにこれ以上飲むのはよくないと思って午後は飲んでません」
C医師「ロキソニンですか」
おれ「。。。? いえ。市販のイブプロフェン製剤です」
C医師「ロキソニン、飲んでないんですか」
おれ「。。。はあ」
C医師「嫌いなんですか、ロキソニン」
おれ「あの。。。ロキソニンって。。。なんですか」
C医師「えっ? ロキソニン処方されてないの?」
いや。
そういえばいままでおれ、これほど痛いって言ったことなかったような。
「痛い時には市販薬飲んでいいですか」としか聞いてないし。
ソッコーで血圧を計られてボルタレンを突っ込まれ、ロキソニンを処方された。
20分ほどしたら大量の発汗とともに、痛みが消えている。
こんなステキなものがあるんだったらもっと早く痛いと騒いでおけばよかった。
【教訓】
医師には症状は正確にすべて伝えておきましょう。
どんな小さいことでも不要だと自己判断せず、話しておくべきです。
ぼくは明日入院したら以下のような症状を訴えまくろうと思っています。
「喉元がつかえるような感じがあるのですが肺転移ではないでしょうか」
「肛門のあたりが激しく痛むのは直腸転移ではないのでしょうか」
「尿が近くなったような気がするのは膀胱に転移しているせいではないですか」
「ここに新しくできたイボはメラノーマではありませんか」
。。。あまりやるといざというときに本気にしてもらえないので、なにごともほどほどに。
【朝食】
おにぎり。プルーン。一日分の野菜ジュース。
【昼食】
おにぎり。
【夕食】
鳥レバーの煮物・炙りトロ・もずく酢・豆腐とオクラとめかぶの和え物。オカラのサラダ。筑前煮。
【薬】
ボルタレン(50mg)
ロキソニン(60mg)
フェルム(305mg)