2005/05/06 手術終了

 
※本人は現在、経過観察部屋にてチューブに埋まっています。
術後、少し本人と話をしました。のどがかわいたそうですが、
まだ飲めません。。。妻かく。

【本人追記】
ぼくの主治医は、背は高いのですがどこか小型犬を思わせる黒目がちなハンサムです。
このとき観察室に入ってきた彼の様子は一生忘れません。

山本耕史医師(仮名)
「●●さん●●さ~ん! いや~、いま言っても忘れちゃうと思うけど、すっごく大変な手術になっちゃいましたよ~!」

「とても大変な手術」を報告する彼はすっごく嬉しそうで、なんかポメラニアンとかが誉めてほしいときのまなざしそのままだったもので、うっかり苦笑してしまいました。

報告内容はステージが術前より進んでいたので切除部位が広がり、手術が大きくなったということと、自己血以外の輸血をやむをえずおこなったという非常にブルーなものでしたが。。。

2005/05/07 手術翌日
 

※口のマスクはとってもらったのでかなり話をしやすくなりました。
お水も少しずつなら飲んでいいとのこと。
氷を口に含ませてもらった際の幸せそうな顔は忘れられません。

経過観察室からは、とてもきれいな富士山が見えました。
ちょっと天使の輪のような雲もかかっていました。
はやく歩けるようになってね。あの富士山をいっしょにみようね。

妻より。

【本人追記】
前夜から朝にかけて、入院のときからお世話になっているU看護師と

 おれ「鼻のチューブをとってくださいよ~」
 U看護師「ごめんなさ~い。だめなんですよ~(まったく取り合ってくれない)」

とやりとりを続け、ようやく午前中になってチューブをはずしてもらう。


酸素マスクをしているとどうも重病人ぽいのでイヤだったが、外すと酸素が不足して呼吸ができなくなるんじゃないかと不安に思い、ガマン。

終日寝返りをうつこともままならず、富士山を見ることはできなかった。
床ずれがつらくて「早く歩きたい」とかほざいていたが、後日この発言を死ぬほど後悔することになる。

【さらに追記】

手術当時からこの日にかけて痛みで眠れなかったため、なんだかよくわからない「眠れるおくすり」という白い液体が入ったパッケージを点滴の横からつけてもらった。後日、またつけてくれと頼んだところ

 「ダメです。あれは中毒になりますっ。いけませんたらいけません」

と激しく拒否されてしまった。いったいどんな薬だったのだろう。

2005/05/07 その2
 
※朝には氷のうだった枕が、夜にいったらノーマルになってました。
額にあった冷タオルもなかった。。。熱がさがってるのね♪

妹さんたちがいたときにはさすがに気がはってたんですが、
一人で彼の顔をみてたら、泣けてしまいました。

こんなに管だらけになって。。。よく、長時間の手術、頑張ったね。
でもね、顔みるたびによくなってて安心だよ。また明日ね^^/

手を振ったら、こっちをみて、笑ってくれてました。。。

妻かく。

※2005/05/08に確認したら、このときまだ氷のうはとれてなかったそうです。
氷がほとんど融けてしまっていたのでそうみえたみたい。。。
 

2005/05/08 観察室を出ました(ひゅーひゅー!)

※ななななんと!もう観察室をでて、もともとの病室に
戻る事になったのです!はやっ@@それともこんなものなの???

観察室から病室のベッドまで、6、7メートルほどでしょうか。
相方くん(点滴棒)につかまりながら、ゆっくりゆっくりでしたが、
無事歩きとおしました。(1回休憩あり)

本人、「歩けて気持ちよかった」と申しておりました。
ベッドのうえでもぞもぞ動くくらいは、ずいぶんらくにできるように
なったようです。

。。。人間の回復力って、ほんとうにすごい。。。


妻かく。

【本人追記】
歩行に際し、つらかったのは意外なことに傷の痛みではなかった。
3200ccという術中の大失血による「貧血」が最大の敵だったのである。
身体を起こしただけで目の前が真っ暗。吐き気は激烈。
貧血の諸症状を体験したことがなければ、麻酔の副作用などを心配して大騒ぎするところだった。

しかし床ずれのつらさからは開放。
血栓ができないようにベッドの上でだらだら貧乏ゆすりができるくらいにはなった。


2005/05/09 行った、出した、戻った!

※今日は私が忙しいので、昼1時間弱および夜1時間弱しか
病院にいけないのですが、ななんと、その昼のとき、
jack-dancerは、トイレに行って、大の用をたして(!)、病室に戻ったのです。
もちろん相方くんとともに、ですが、
ドレーンも一本減ってたし。ばんざーい!

しかも!アクエリアス的なスポーツ飲料が欲しいというので、
看護師さんに確認してもらって、買ってきましたのはポカリ。

思うように動けないのがいらただしいらしくて、
カンの悪い私はちょっと彼をいらだたせちゃった。。けど、それだけ元気になってるってことだ!
嬉しいぞ!!

妻かく。

【本人追記】
このとき残したもう1本のドレーンが延々と抜けず、感染症などさまざまなトラブルの原因となることなどつゆしらず

 「この分だともうかたっぽも楽勝でぬけるかな~」

などとのんきに構えていた。

【さらにまた追記】

ってゆ~かあ~。

せっかく心配していろいろ気遣ってくれてる奥さんに対して文句たれるってどんな神経してるわけえ?>じぶん

2005/05/09 その2


2005/05/10
※おうちでお洗濯ものを干していたら。
ななんと、いま入院している筈の者から電話。

かけられるようになったのねーーー!!(嬉)

今日、来院する際にもってきて欲しいものの追加でした。

まだそんなに長くは話はできないけれど、
一日かけて、妹さんや会社にはとりあえず電話をできたみたいです。

ごはんも解禁になりました(まだおかゆだけど)。
でも、においにとても敏感になっていて、
食べ物はまだにおいがきついらしいです。

それと、アクエリアスの希望があって買っていったのですが、
飲んでみたら、昨日飲んだポカリのほうがいいとのこと。

で、成分をみてみたら、アクエリアスには、はちみつ・ロイヤルゼリーが
入ってるのね。彼は、はちみつが実はきらいなので、このせいかなあ?

なお、本日の熱は6度4分。まるっきりの平熱です@@

妻かく。

【本人追記】
味覚の変化を感じる。
かつてははっきりアクエリアス派だったのに、なんだか苦く感じて飲めない。
なぜだ。

【さらに追記】

味覚の変化は一時的なものでした。

このあとの追加治療(抗がん剤=シスプラチン)ではさらに大きな味覚障害が来ましたが、2008年4月現在、まったく違和感はなく、タバコをやめたため舌も鼻も以前よりきくようになったほどです。


2005/05/11

 
2005/05/12
 
※全がゆになり、かなり食べられるようになったようです。
排尿訓練開始。ちょっと熱が高く(8度1分)、感染症が心配。。。。妻かく。

【本人追記】
排尿訓練の第一段階はまず、カテーテルを入れたまま導尿用の管を結紮し、今までだだもれにウロガード(尿袋)の中に流されていたものをせき止め、尿意を感じるようにするというもの。
でもおれにはこれ、無意味だわ。
だって腎盂腎炎が慢性化してたから、術前から尿意なんてほとんどなかったもん。

 


2005/05/13
 

※今日も熱があがったりさがったりらしいのでお昼をたべはぐったらしく、
私が様子を見に行ったら、おにぎり(鶏五目のようなもの)を所望されました。
売店を見に行ったら、ビンゴの鶏おこわがあったのですが、はぐはぐ元気に
食べてました。本日の朝からおかゆではなく、銀シャリになったそうです!。。。妻かく。

追記)抜鈎したそうです。ホチキス針とやらを私もみてみたかった。。。

【本人追記】
抜鈎担当はF医師だった。
この先生はとてもやさしく、ていねいな治療と説明で患者に人気の先生である。
途中まで抜鈎も全然痛くなかったが、最後のほうでいきなり痛くなり「いてててててて」と大騒ぎしたときにもおだやかに「最後のね~10本くらいはいたいんですよ~」と説明してくれた。
一方、術後3日目におれの傷を消毒してくれた女医のI医師は、このF医師と対照的である。

 おれ「あいててててててて」
 I医師「痛くて当然なんです!消毒ですからね!」

ちっ。これだから女のヒス(以下自粛)

【追記っ!】

うひゃ~。アウトアウトアウト!

何がってこの「鶏おこわ」である。術後数日、昨日までオカユ食ってた人間のやるこっちゃないです。

しかも「買い食い」ってなんじゃそりゃ。

この暴挙+運動不足が腸閉塞の原因です。まちがいありません。

絶対に主治医には言えません。ごめんなさい。


 
2005/05/14

※私が風邪をひいてしまったため、うつしてはいけないので
今日は病院にいけませんでした。Jack-dancerの妹さんご夫婦もきてくださったし。
Jack-dancerがちょっとだけ私に電話をくれて、あいかわらず熱があがったりさがったりだとのこと。うーむ、心配だ。。。妻かく。

追記)妹さんからお電話いただいて、今日、熱のせいか、一日禁食だったようです。
差し入れてるスープとかも飲めないかな。。。

【本人追記】
妹が1週間ぶりに見舞いにきてくれたのだが、食事を止められてしまった。
発熱の原因もわからないのに食止めとはどういうことだ。

【もういっちょ追記】

セイセイセイ!(←すでに古い)

熱が上がったり下がったり? 当然です。それはみんな自業自得ですよ orz


2005/05/15
 

※あいかわらず熱がさがりません。本人、肝炎を心配してました。
(自己血以外にも輸血したので) 今日も一日禁食。おなかすいたとボヤいていました。
妻かく。

【本人追記】
食欲はあるのに食えないのは本当につらい。

 ♪食いたい~気持ちが まま~なら~ぬ~

。。。東京ロマンチカの「小樽の女」。知っているひとは正直に手をあげなさいw

【また追記】

肝炎?

ハア?

それは自業自(ry


2005/05/16
※熱はあいかわらずですが、少しラクになったようです。
寒気がしないと言っていました。主治医によると、炎症が17から7になったとのこと。
(単位がよくわからない。。)
ドレーンを入れているあたりに膿ができているかもしれないので、
ドレーンを抜くことを検討しますとのことです。
今日も一日禁食。ひどいよおお(泣。。。妻かく。

【本人追記】
抗生剤を点滴しつづけていたせいか、炎症値が下がったとの話だが、もともと炎症の原因がなんだかわからず、不安であることことうえない。
禁食には慣れ、あまり空腹も感じなくなった。
筒井康隆の「佇むひと」という短編には、人間が文字通り樹木になっていく過程が描かれているが、樹木となったひとの「あまりおなかはすかない」という心境がちょっと理解できたような気がした。
いや、べつにおれは樹木になるわけじゃないんだが(笑)

 

【追記】

いまとなってはもう知る由もないが、炎症値が「CRP」だとしたら確かにたいへんなことでしたね。


2005/05/17
※ドレーン、とれました!今日の夜からごはん復活のようです!
(まだ微熱は続いています。。ごはんも流動食だろうと本人が言っていました)
ドレーンがとれたらずいぶん歩きやすくなるものね!!嬉しいです!!  妻かく。

【本人追記】
ドレーンとれたけど、熱さがんない。。。

2005/05/18

※今日も熱が8度ちょっと。それでもマメにトイレにいったり売店にいったり
してるようです。自己尿の結果もまずまず。本当に、熱さえ下がってくれれば
言うことないのですが。。いろいろ検査をしているのですが、どうも
原因がはっきりしないそうです。腎盂腎炎じゃないかというのも、
抗生物質をはやくから飲んでしまっているので検査では陰性がでてるらしいし。。。
ダルくて気持ちわるいといいつつ、手術後、初めてエレベーターホールまで送ってくれました。
ムリしないでね、でも早く。。。ううん、言うまい。妻かく。

【本人追記】
ドレーンが取れたこともそうなのだが、腹部の癒着とかが怖くていきなりがしがし歩き始める。
なお、排尿訓練は尿意がないので数日前に見切り発車。
初回から残尿50ml未満という記録を打ち立て、平均残尿も100ml以下。快調快調。


2005/05/19

※ずっと8度台を推移していた熱が、本日ようやく7度台半ばくらいに
落ち着きました。しかし、下痢が続いていたため投薬したビオフェルミンが
お腹の中でふくらんだか、または、熱の間あまり動かなかったので癒着が発生したか、
動くと引き攣れるように痛いと申しておりました。あまりに痛がるので、
ブスコパン筋肉注射。すぐに効いたみたいですが、引き攣り感はあいかわらず。
癒着だとしたら、動かないと悪循環だから、動いてね、と言い残して帰宅しました。
なお、痛いという左腹部、さわらせてもらったら、はっきり熱をもってました。。。。妻かく。

【本人追記】
妻帰宅後、吐き気と腹痛がひどくなり、未明ついにげろっぱ。
大量の緑の液体を大量に吐き出す。
エクソシスト状態というとわかりやすいかな~。
朝方、ベッドのままがらがらと経過観察室に強制移動。


2005/05/20

 
 
 
 
 
 
 
 
最終更新:2008年04月03日 12:08