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唯「あずにゃん、ちゅーしよっか」 その3 - (2009/07/12 (日) 14:53:11) のソース

407 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:20:28.22 ID:3yiQZREi0
休日明けの朝 
今日からは澪が梓との恋人期間に入る 

澪(つ、つ、ついにこの日がきたな…)ゴクリ… 

澪(今日から梓とここっ、こいこいこいこ、恋人同士になるんだよな) 

澪(きっ緊張してきたぞ……) 

澪(でも今日は気合いれていつも以上に身だしなみチェックしたし、バッチリだ) 

澪「よし、行ってきます!」 
408 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:22:13.67 ID:3yiQZREi0
登校中 

澪「………」テクテク 

キョロキョロ 

澪(会えるかもって思ってたけどいないみたいだな…梓) 

澪「まぁ仕方ない、か」テクテク… 

澪(はぁ……) 

梓「澪せんぱーい!」 

澪「ハッ(この声は梓!)」クルッ 
409 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:24:06.28 ID:3yiQZREi0
梓「せんぱーい、おはようございますぅ」 

澪「………」 

梓「………」 

澪「………」 

澪「……りつ」 

律「てへっ」キラリン 

澪「声真似してんなっ」バシーン 

律「おぶ!」 
410 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:28:12.64 ID:3yiQZREi0
澪「一瞬ほんとに梓かと思っちゃったじゃないか、馬鹿律っ」 

律「あひゃー」 

律「悪い悪い、深刻な顔して歩いてたからちょっとからかってやろーと思ってさぁ」 

澪「ったく……こっちは真剣だってのに…」ブツブツ 

梓「おはよう御座います先輩っ」 

澪「だから、もう声真似はいいってば!ばか」ツーン 

梓「こ、声真似…ですか…?」キョトン 
412 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:30:44.53 ID:3yiQZREi0
澪(えっ)クル 

梓「あ、あの何かごめんなさい…」 

澪(うわあああ本物だったよぉー!) 

澪「いやっ、違うんだ!今のは律に…」 

梓「えっ律先輩って…えと…どこに?」キョロ 

澪「あ、あれ?いない!!」ガーンッ 

梓「?」 
415 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:32:45.90 ID:3yiQZREi0
澪(逃げられたぁ…いやそれより) 

澪「ごめんな梓やっぱ何でもない。おはよう」 

梓「おはよう御座います」 

澪「うん……」 

梓「…」 

澪「…」 

澪・梓『あのっ』 

澪「えっ」 

梓「えっ」 
417 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:36:49.97 ID:3yiQZREi0
澪「な、何だ梓」 

梓「あ、いえ先輩からどうぞ!」 

澪「そっそうか…いや、あのさ…」 

梓「はい」 

澪「その…今日からよろしく頼むな///」 

梓「は、はい。こちらこそよろしくお願いしますっ」ペコ 

澪「あ、いやいやこちらこそだっ」ペコ 

梓(私もそう言おうと思ってたけど…少し照れるなぁ) 

澪(恥ずかしい) 

澪(これからどういう感じでいけばいいんだろ…) 
419 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:38:05.80 ID:3yiQZREi0
物陰から 
二人の様子をこっそり眺めている律 

律「ははっ。なーにやってんだかあの二人…」 

律(がんばれよーみおー)ポソ 

律(………) 

律(心に隙間風が…) 
423 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:41:55.21 ID:3yiQZREi0
紬「あらら…まだあの二人はギクシャクしちゃうみたいねぇ」 

律「だな。澪のやつ舞い上がっちまってるみてーだし」 

律「…ん?」 

紬「え?」 

律「ってオイ!いつの間に隣にいるんだよむぎっ!」ズササ 

紬「まぁりっちゃん、騒ぐと気付かれちゃうわ」コソッ 

律「いやいやいや」 
427 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:48:05.97 ID:3yiQZREi0
紬「でも…初日だし緊張しちゃうのは仕方無いわよね」 

律「……ま、そーかもな」 

紬「………寂しい?」 

律(!!) 

律「別にぃぜんぜんっ」プゥ 

紬「うふふ」 

紬「一緒に学校行こっか」 

律「……うん」 
430 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:52:14.28 ID:3yiQZREi0
再び澪と梓 
隣同士並んで歩きながら学校へ向かっている 

澪「それで、くさかったんだよなー」 

梓「あははっ面白いです」 

テクテク 

テクテクテクテクテク 

澪(あれ、話題が途切れちゃったぞ) 

澪(ていうか、普通に喋ってるだけじゃ意味ないよね) 

澪(はっ……そうだ手だ。手を繋ごうここは) 
431 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:54:20.88 ID:3yiQZREi0
澪「なぁ梓」 

梓「はい」 

澪(こういうのはさらっと言っちゃえば平気なんだ) 

澪「あのさ、てっ」 

梓(て?) 

澪「て……てー、てー、……」 
432 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:56:36.07 ID:3yiQZREi0
澪「てやっ」ピシッ 

梓「いたっ」 

澪「あれっ?」 

梓「澪先輩…何故いきなりチョップを…」サスサス 

澪(うわあああ馬鹿かああ私はぁぁぁ) 

澪「ご、ごめんごめん。冗談だ」ナデナデ 
433 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:59:36.13 ID:3yiQZREi0
梓「ん……」 

梓(撫でられるのは…好きかも) 

澪「はっはっはっ」 

ナデナデ 

澪(……) 

澪(これはこれで…いいな) 
436 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 10:05:47.20 ID:3yiQZREi0
教室 

憂「梓ちゃん、今日からは澪さんと恋人同士になるんだねー」 

梓「うん。っていうか私未だに不思議なんだけど…」 

憂「ん?なにが?」 

梓「その、澪先輩が私を好きってことが」 

憂「ふしぎ?」 

梓「不思議だよー、すっごく謎。澪先輩てもっと年上で大人ぽい人が好きだろうなって思ってたから」 

憂「そっか…そうだねぇ…」 
437 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 10:09:39.09 ID:3yiQZREi0
梓「私なんてそんな取り柄とかもないしなぁ…」 

憂(…!) 

憂「そんな事ないよ、梓ちゃんは凄く可愛いもん」 

梓「えっ」 

憂「とっても素敵な女の子だよ」 

梓「そ…そっかな」 

憂「うん。だから自信持って?」 

梓「…う、うんっ」 

憂「ふふ」 

梓「へへ」 
439 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 10:16:13.26 ID:3yiQZREi0

澪(もう何日か経っちゃったけど…なんかあんまり進展してないような気が) 

澪(一緒に帰ったりしても恋人っぽい雰囲気にできてないもんな、私…) 

澪(恋人……恋人といえば)ハッ 

澪「そうだっ、デートだ!!」ガターン 

シーーーーーン 

澪「はっ」 
441 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 10:17:38.56 ID:3yiQZREi0
教師「秋山さん授業中よ」 

澪「すみません」ストン 

ザワザワ クスクス 

クラス中の視線が突き刺さる 

澪「うう…」 

澪(……し、死にたいよぅ///) 
443 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 10:24:39.67 ID:3yiQZREi0
夜 

梓「ふぅ、寝る前に宿題やっちゃわないと」 

チカチカ 

梓「あれ?携帯光ってる」 

梓(澪先輩からのメールだ) 

『今度の休み、一緒に映画でも見にいかないか?』 

梓「映画…そういえば最近見てなかったなぁ」 

梓(返事しないと…えと、良いですね行きましょう…っと)ムニ 

送信 
445 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 10:28:42.84 ID:3yiQZREi0
梓「よし」パタン 

梓(じゃあ宿題を…) 

ピロリン 

梓「早!」ガンッ 

梓(んーと、『ありがとう。時間は~~』と…まだ続きがある) 

『楽しみにしてる』 

梓「………」 

梓(あ、そっかこれってデート…) 

梓(…デートかぁ///) 
448 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 10:50:02.67 ID:3yiQZREi0
デート当日の朝澪の家 

澪「トゥートゥートゥマシェリー、フンフンフン♪」 

澪(今日のために新しい服買っちゃった…ん、まぁまぁだな)クルックルッ 

梓(梓はどんな格好してくるのかな。きっと可愛いぞー) 

澪「おーきーにーいりーのうさーちゃー」フンフン 

律「えらくご機嫌だなぁーみおー」 

澪「!!!」ビクゥ 
450 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 10:54:12.53 ID:3yiQZREi0
律「やほー」 

澪「いややほーじゃないだろ!どっから入ってきた!」 

律「そりゃー普通に玄関からだよ」 

澪「ノックくらいしろっ」 

律「いやぁ一応したんだけどねぇ?可愛い澪ちゃんは鏡の中の自分に夢中だったようで」 

澪「みっ見てたのか!?///」アワワ 

律「なぁんにも見てございませんわよー」ニヤニヤ 

澪「くう」 
451 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 10:56:05.96 ID:3yiQZREi0
律「あっははは!ところでどうしたんだよ、そんなおめかししちゃってさぁ」 

律「もしかしてデートでも行くのか?ははっ、なーんt」 

澪「そ…そうだよ」 

律「へ?」 

澪「これから梓と一緒に映画館に行くんだ」 
453 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 11:03:24.17 ID:3yiQZREi0
律「ほ…」 

澪「だから今日は悪いけど帰ってくれ。折角来てくれたのにごめんな?」 

律「はぁ…」 

澪「あ、そろそろ行かないと遅刻しちゃう。じゃ律、行って行って」グイグイ 

澪「じゃあな、行ってくる!」タタッ 

律「う、うん…」 

律「分かった…」 

律「いってらっさーい…」ヒラヒラ 

律「……」 

律(太陽が、目に染みるぜ…) 

チャララ~チャララララ~ラ~ 

律「ん?電話だ」 
457 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 11:21:18.33 ID:0rWVtafN0

映画館前 

梓(そういえば初デートだ…ドキドキ) 

梓(……いい天気だなぁ)ボー 

タッタッタッ 

梓「あ、澪先輩こんにちは」 

澪「おっす。ごめん梓…待たせちゃったか?」 

梓「全然です!澪先輩時間ぴったり」 

澪「そ、そうかなら良かった」ホッ 
458 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 11:25:29.35 ID:0rWVtafN0
梓「あ…澪先輩、その服可愛いですねっ」 

澪「ん?ああこれか…はは、有難う」 

澪(これ着てきてよかった) 

梓「澪先輩センス良いですよね。私なんていつも似たようなのばっかで」 

澪「そんな事無い。梓はいつも可愛いよ」 

梓「……あ、有難うございます」 

梓(褒められた///) 
461 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 11:30:48.52 ID:0rWVtafN0
澪「じゃあ中はいろっか」 

梓「はい!」 

澪(さて…今日は何か良い映画やってるかな?) 

梓(んーっと)キョロキョロ 

澪「あ、『どきゅせん』やってるんだ…あれにするか?」 

梓「いいですね。私見たかったんですそれ」 

澪「じゃ決まりだな。チケット売り場は向こうか…」 

梓「行きましょう」 

テクテクテク… 


『………』ジー 

澪と梓の後方に怪しく潜む影が二つあった 
467 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 11:55:01.90 ID:0rWVtafN0
紬「りっちゃん隊長、二人を発見しましたどうぞ」 

律「オーケー、追跡を開始するどうぞ」 

紬「うふふ。こうしてると秘密組織のスパイみたいね」 
律「むぎ、あんまり身を乗り出すとバレちゃうぞ」 

紬「あら」 

律「まぁただのデバガメだけどな…」 

紬「うふふふ…でも驚いちゃったぁ。ちょっとお喋りしたくて電話しただけだったけど」 

律「あーごめん。いきなりこんなのに呼び出しちゃってさ」 

紬「ううんいいのよ、私は楽しんじゃってるもの」 

律「サンキュなむぎぃ」 

紬(りっちゃん、やっぱり澪ちゃん取られたみたいで寂しいのね…) 

律「よし、後ついてくぞ!」 
468 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 12:02:57.81 ID:0rWVtafN0

上映中 

梓(この映画面白い)ジーー 

澪「……」 

澪(そういえばこの間見た少女漫画ではこういう映画館の中で…) 

澪(手が触れ合ったりしてキュン、みたいなのがあったな) 

澪(ちょっと試してみようか)チラッ 

澪(あ……) 

梓「……」チュルル 

澪(両手でジュース持ってる…) 
472 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 12:15:40.10 ID:0rWVtafN0
梓「面白かったですね!映画」 

澪「うん、そうだな」 

澪(あんまりちゃんと見れなかったけど…) 

梓「…あの、この後どうします?私はまだ時間ありますけど」 

澪「それならちょっとカフェでも寄らないか?」 

梓「あっ、行きたいです」 

澪「良かった。今日はもうちょっと梓と一緒にいたかったから…」 

梓「え」 

澪「え?あ…いや何でもないよ///行こっ」 

梓「は、はい///」 
475 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 12:32:54.96 ID:0rWVtafN0
澪「確か向こうにケーキセットが凄く美味しいとこがあったはず」 

梓「ケーキ…それは楽しみですっ」パァ 

澪「あそこのは生クリームが美味しいんだ」 

澪「紅茶もオススメだぞ。特に…」 

梓を楽しませようとお喋りに夢中になるあまりに澪は前方不注意になっていた 

梓「あ!澪先輩あぶな――」 

澪「え」 

ドンッ 
476 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 12:36:02.31 ID:0rWVtafN0
突然何かにぶつかってしまい、澪は後ろによろめいた 

澪「い、いたひ……何?」 

DQN風の男「ちょちょちょちょちょちょ、痛いんですけど何ぶつかってくれちゃってんの」ピキピキ 

澪「えっえっ、すすすすみません!」オロオロ 

DQN男「っつかよく見たら可愛くね?運命的な出会い果たしちゃった事だしお茶でも行っちゃう?」 

澪(うわあああぁぁぁぁ何この人ぉぉ!?) 

梓「せ、先輩…」 
560 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 20:57:12.49 ID:2FJB6Lwa0
澪(どどどどうしようどうしよう) 

DQN男「ほらほらー早く行こうぜぇー」 

澪「い…いや……そういうのはちょっと…」 

澪(はっ早く逃げないと) 

DQN「いや?あ、お茶で満足できないってんならホテルでも全然オッケーよ俺!」 

澪「!?」 

澪(何なのこの人…怖いよぉぉ…お家に帰りたいよぉ…!) 

澪(だ、だれか助けは) 

青ざめた澪が縋る思いで周りを見ても、そこは元々人通りが少ない場所 
ちらほらいる通行人達は関わりたくないのか知らん顔で過ぎていく 
563 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 20:59:51.79 ID:2FJB6Lwa0
DQN「あれ!?後ろにも可愛い子発見!!」 

澪(!!) 

今度は梓に目をつけたのかDQN男はヘラヘラと梓に近付いていく 

DQN「いいねぇこっちも超可愛いじゃん、ハイ合格!俺と一緒に遊ぶ権利をあげちゃいま~す」ヘラヘラ 

梓「え…ちょっと…」 

澪(こ、こいつ梓にまで……!) 
564 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:02:33.78 ID:2FJB6Lwa0
DQN「ほら、早く行こうぜ!!」ガシッ 

梓「いたっ…や、やめて下さい」 

梓(こ、こわい……っ) 

澪「…!ちょっと待て!!!」バッ 

ドン!! 

DQN「うおっ!?」 

梓の怯える表情を目にした澪は咄嗟に体が動いていた 
梓の手からDQNの手を引き離し、力任せに突き飛ばしたのだ 
565 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:06:10.46 ID:2FJB6Lwa0
澪「いい加減にしろ!!梓にまで手を出すなら許さないから!」 

梓「澪先輩!」 

澪(梓は…梓は私が守らないと…!) 

梓を庇うように両手を広げてDQNの前に立ちはだかる澪は普段では考えられないほどの強気な顔だ 

梓(み、澪先輩キレちゃった!?)オロオロ 

梓「……あっ…」 

澪「…………っ」 

梓(ちがう…澪先輩、震えてる…やっぱり怖いんだ…なのに…) 
568 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:10:50.10 ID:2FJB6Lwa0
DQN「おいおいおいおいおい、今のすげ痛かったんですけど?」ピキピキ 

澪(う…) 

澪「梓、早く逃げろ!」 

梓「そんな…嫌ですっ、先輩も一緒に行きましょう」 

DQN「いやいやいやいやいや逃がさないからね?俺今すごく痛かったからね?もうお仕置きしちゃうからね?」 

突き飛ばされて簡単に逆上したDQNは興奮した様子で澪に詰め寄っていく 

澪「や…やめろ!早くどっかへ…」 

ガシッ 

澪「いたっ!?」 

今度は澪の腕を掴んだDQNはそのまま引きずるようにして澪を連れていこうとする 
力では敵うはずも無く、必死で抵抗はするものの無理やり引っ張られてしまう 
570 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:13:02.54 ID:2FJB6Lwa0
澪「やっ、やだ、やめ……痛いってば…!」 

梓「澪先輩!」 

澪「だめっ梓は来るなっ!」 

梓「!!」ビクッ 

追いかけようとする梓に対して澪は大声で怒鳴る 
思わず身を竦めた梓は思わず涙目になったがそれでも止まらずに追いかけた 
574 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:17:13.14 ID:2FJB6Lwa0
梓「澪先輩!!」グイッ 

DQN「何だァ~君も俺と一緒に来たかったの?いいよいいよ大歓迎しちゃうよぉ」 

DQNは梓のほうへも汚い手を伸ばしてきた 

梓「!!」 

澪「!!あず…っ」 

ガシッ 
580 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:22:23.70 ID:2FJB6Lwa0
梓「………!!」 

梓(…あれ……何ともない…?) 

身構えて一瞬目をぎゅっと閉じた梓だったが、何も起こらないのを怪訝に思い顔をあげた 
すると、そこには突然現れた第三者によって腕を掴まれているDQNの姿があった 

梓「え……!?」 
澪「あっ!?」 

突然現れた人物は、よく見るとふわふわブロンドの少女…紬だった 
紬はDQNの腕を掴んだまま無言で立ち尽くしている 
俯いているせいで表情がよく見えないが、何故か彼女のまわりの空気がひんやり凍っているような気がした 
582 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:26:01.42 ID:2FJB6Lwa0
梓(む、むぎ先輩……?) 
澪(何でむぎがここに……) 

明らかにいつもと違う雰囲気を纏った紬に澪達はわけも分からず息を飲んだ 

DQN「え、ちょ何?また可愛い子なんですけど!俺ハーレムなんですけど!!」 

空気の読めないDQNは一人でテンションを上げている 

DQN「いいぜ、皆まとめて来ちゃいなよ!たっぷりねっちり可愛がってやっからさぁ」 
586 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:29:32.20 ID:2FJB6Lwa0
そんな事を言いつつDQNはそのまま先程のように今度は二人を引きずって行こうとする 
―――が、その場からそれ以上進むことは出来なかった 
紬に掴まれてるほうの手がピクリとも動かせないのだった 

DQN(なん…だと…!?) 

紬「許さない……」ポツ 

DQN「えっ」 

紬「女の子に対する数々の狼藉…たとえ地獄の閻魔が許そうともこの琴吹紬が許さない」 

DQN「えっえっ」 
588 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:34:27.24 ID:2FJB6Lwa0


紬「絶対に許さない…!絶対によ……!!」 


カッ 


ギリリリリリッ 


DQN「ふんずるばぬらqあwせdrftgyふじこlp;@:」 

澪「ひ、ひいいぃぃぃぃ!!?」 
梓「むむむむ、むぎ先輩がむぎ先輩が…!!」 

キレたせいでいつもの面影なく怒りの形相になった紬は雑巾をしぼるようにDQNの腕を捻り上げていく 

律「でりゃああとどめの律キーーーーック!!!!アンドチョップ」 

ゴシャアアアア  ゴスン 

紬に続いて流星のごとく現れた律の攻撃によってDQNは完全に地に沈んだ 
594 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:40:03.03 ID:2FJB6Lwa0
律「むぎ、やり過ぎだぞ!もうちょっとでとどめをさしちゃうとこだったじゃないか!」 

紬「あら」 

澪「いやお前がとどめさしてただろ!しかも自分でとどめって言ってたぞ!?」 

律「てへ」 

梓「――ていうか二人とも何でここに」 

紬「そんな事より早くここから立ち去りましょう。留まると面倒だわ」 

紬の提案で皆はハッとして慌ててその場から走り去った 

バタバタバタ 

梓「はぁ、はぁ…」 

澪「こ、ここまで逃げてくれば大丈夫だろう」 

絡まれた場所から離れた位置にある小さな公園までやって来た 
595 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:45:23.88 ID:2FJB6Lwa0
梓(た…助かったぁ…良かった…) 

澪「……それにしても、二人ともどうしてあそこにいたんだ?」 

律「え?あーえっと」 

律(尾行してたからなんて言えねーよなぁ…) 

紬「たまたま通りかかったの」 

律(!むぎ…) 

紬「そしたら澪ちゃんと梓ちゃんが大変な目にあってるでしょ?私もうどうしていいか分からなくってつい…」 

律(ついでアレなのか) 
598 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:48:57.70 ID:2FJB6Lwa0
紬「とにかく、二人が無事で良かったわ」   

梓(…さっきのむぎ先輩怖かったな…でも、) 

梓「本当に有難う御座います。むぎ先輩、律先輩」 

澪「うん……助かったよ。有難う律、むぎ」 

澪(…………) 

澪「……ハァッ…」 

カクン 

梓「み、澪先輩!?」 

急にペタンとその場にへたり込んだ澪を見て梓は慌てて駆け寄る 
600 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:53:30.07 ID:2FJB6Lwa0
梓「どうしたんですか!?もしかしてさっきの奴に何か…っ」 

澪「違うよ…な、何か分かんないけど今更腰抜けちゃったみたいだ…」 

梓(澪先輩…) 

梓「やっぱり無理して私を庇ってくれてたんですね…先輩…」 

澪「そ、そんな事っ」 

梓「だって震えてたじゃないですか!」 

澪「…っ」 
601 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 21:57:21.68 ID:2FJB6Lwa0
梓「澪先輩怖がりなのにあんな事して無茶過ぎますよ…私……」 

澪「あ…梓…?」 

梓「私、本当に先輩が連れてかれちゃうと思って怖かったんですから…」 

梓「それなのに逃げろなんて言うし、何で………もう二度と、あんな無茶しないで下さい」 

澪(梓……) 

澪「……ごめん梓、だけどもうしない…なんて言い切れないよ」 

梓「どっ…どうしてですか!?」 

澪「だって私は梓を守りたかったんだ。……はは、全然守れてなかったけどさ…」 

梓「そんな事……」フルフル 
603 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:00:41.05 ID:2FJB6Lwa0
澪「確かに私は怖がりかもしれない、けど」 

澪「でも私は梓が傷付いちゃう事のほうが怖かったんだよ」 

梓「先輩……でも…でもっ…」 

言いながらだんだんと梓は涙声になっていく 
それに気付いた紬は律の袖をツンツンと引っ張り、こっそりとその場を離れた 

律も一度振り返り二人の姿を見つめていたが、踵を返して無言のまま歩き出した 
609 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:07:43.12 ID:2FJB6Lwa0
澪「梓……何事もなく助かったんだからそんな顔するなよ…」 

梓「…………」 

澪「私は先輩なんだから梓を助けなくちゃいけないんだ…それに…」 

澪「好きな子を守ろうとするのは当然だろ」 

梓「澪せんぱい…!」 

きっぱり言い切った澪の言葉と優しい笑顔に梓の目からじわりと涙が滲んだ 
顔を隠すように俯いて肩を震わせる梓の頭を優しく胸元に引き寄せ、ぽんぽんと頭を撫でる澪 
梓が落ち着くまでの間、二人はずっとそうして一緒に居た 
613 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:15:52.30 ID:2FJB6Lwa0


律「なぁむぎ…あいつら放っておいてきちゃって良かったのか?」 

紬「今、斉藤に電話してこの辺りの警備を強化して貰うように頼んでおいたから多分もう大丈夫よ」 

律「ふーん、そっか…」 

律「………」 

紬(………) 

紬「気になる?二人の…ううん、澪ちゃんの事が」 
616 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:18:15.23 ID:2FJB6Lwa0
律「な、何でだよ。あはは、むぎはいっつも変な事ばっか言うなー…」 

紬「寂しい?」 

律「…!!」 

穏やかに問い掛けてくる紬に律はパッと顔を向ける 
にこにこと微笑む紬の前では何だか隠し事ができないような気がして、かりかりと頭を掻いた 

律「んー、どうなんだろ…自分でもよく分かんねー…」 
619 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:22:10.30 ID:2FJB6Lwa0
律「…私と澪って小さい頃からいつも一緒だったからさ。それが当たり前みたいになってたとこもあるし」 

紬「うん」 

律「だから梓を好きって言い出した時はびっくりしたよ。私以外に私以上に大切な奴ができたのかー!って」 

紬「うん」 

律「正直言ってさぁ、私最初は梓と恋人になるとか言ってもどうせ何にもできねーだろーって思っちゃってたんだよ」 

紬「うん」 

律「でもさっきの澪、一生懸命梓を守ろうとしてんだもんなぁ……あんな必死な澪の顔、初めて見たよ」 

紬「…うん」 
623 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:25:08.95 ID:2FJB6Lwa0
律「…だからま、寂しいっていうよりはあいつの成長が嬉しいかもな!あんなの昔の澪からは想像もできないぜぇ」 

紬「そうね…うん、澪ちゃんには良かったね」 

律「だろ?うん、いやぁー良かった良かった!!」 

あははと笑ってみせる律に紬は穏やかに頷く 
が、ゆっくりと顔を上げた紬は気遣うような表情で律をまっすぐ見つめた 

紬「りっちゃん、無理しなくてもいいのよ?」 

律「…は?べ、別に私は何も無理なんかしてないぞーははっ」 

紬「…………」 
627 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:32:28.94 ID:2FJB6Lwa0
紬(…でもりっちゃん……) 

紬「りっちゃん、さっきからずっと辛そうな顔してるんだもの…」 

律「!!」 

律「は、ははは……何言ってんだよむぎ…誰もンな顔してないって…」 

律「………は……」 

律「………」 

律「………う、うぇ……」 

紬「りっちゃん」 

律「うっ……うおぉぉぉん、やっぱりざみぢぃよぉぉ……うぇぇぇ」グズグズ   

律「みぃおぉぉぉうう……うえーーーーーん!!」 

律「…なんでっ、ほかのやづすきになっじゃうんだよぉぉぉぉ」 

律「さびじぃよぅぅぅぅぅみおぉぉぉぅ………」 


紬「うん、うん。そうだね、そうだね…」 

紬の優しい声は余計に涙腺を刺激する 
涙と鼻水を流し真っ赤な顔で泣きじゃくる律を励ますように紬は一緒に寄り添っていた 
639 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:42:07.29 ID:2FJB6Lwa0


しばらくして 

律「いやーーあっはっはっは!泣いた泣いたぁー」ズビビ 

紬「落ち着いた?りっちゃん」 

律「おうよ!律様をなめんなってぇ、一回泣いたらスッキリしちゃったよっ」 

律「…まー、顔はひでぇ事になってるけどな…ははは」 

紬(……)クス 

紬「そんな事ないわ。りっちゃんはいつでも素敵よ」 

律「いや流石にこれはねーだろぉ」ケラケラ 
641 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:44:14.58 ID:2FJB6Lwa0
紬「あら、本当にそう思ってるのに」 

律「そ……そっか、まぁそう言ってくれると気が楽だな」 

紬「ふふふ」 

律「っていうか、悪かったなむぎ。こんなのに誘っちゃってさ」 

紬「どうして?」 

律「いや…何かマジで色々あったし…私も泣いちゃったしさぁ…」 

紬「………」 

律「ぶっちゃけ今日は迷惑しかかけてねーもんなー、貴重な休みなのにホントごめんな!」 
644 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:48:19.03 ID:2FJB6Lwa0
紬「謝らなくていいのよ。私、今日は本当に楽しかったし、嬉しかったんだから」 

律「は…?…い、一体何をどーしたら楽しいと仰る……」 

紬「だって、りっちゃんと一緒だったんですもの」 

律「え…」 

紬「じゃあ、また学校でねりっちゃん」 

ぽかんとする律に紬はにこりと笑ってみせ、軽く挨拶を済ませると帰っていった 
取り残された律はしばらくぽつんとその場に佇んだままでいた 

律「…………………ん?」 
649 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:52:48.01 ID:2FJB6Lwa0


と澪のほうもそろそろ落ち着いていた 
というかいつの間にか二人を取り囲むように近所の子供達がじーっと見ていたので慌てて逃げ出したのだったが 

タッタッタッ 

梓「あわわわ……何かえらいとこ見られちゃいましたね」 

澪「うん…子供の純真な目って結構刺さるんだな…」 

梓「………」 

澪「………」 

梓「………」 

澪「………」 
652 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 22:56:39.63 ID:2FJB6Lwa0
梓「………」クス 

澪「………」プッ 

二人『―――あはははっ!』 

澪「なっ、何笑ってるんだよ梓……ははっ」 

梓「ふふ、先輩こそ笑ってるじゃ…フッ、ないですかっ」 

澪「だって今日は何かもう色々あり過ぎて」 

梓「ですよね。もうテンションがおかしくなっちゃってます」 

二人は顔を見合わせて笑い合う 
654 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 23:00:41.20 ID:2FJB6Lwa0
澪「ふふっ……なぁ梓」 

梓「はい?」 

澪「キスしていいか?」 

梓「はい!?」 

澪「テンションに任せてるみたいで悪いけど、今どうしても梓にキスしたいんだ」 

梓「で、で、でもそんなの、うんなんて言えませ……///」 
657 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 23:03:49.97 ID:2FJB6Lwa0
梓(――…って…) 

梓の返事を聞くまでもなく、澪はゆっくり顔を近付けてきた 
びっくりして目をぎゅっと閉じた梓の瞼の上に柔らかい感触がそっと触れた 


チュ 


梓(あ……) 

梓「……///」 

澪「……今日は手を繋いで帰ろう?」 

梓「…はい」 
660 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 23:07:05.98 ID:2FJB6Lwa0
澪「私の手、大きくてちょっと恥ずかしいんだけどさ」 

梓「え。でも、私は澪先輩の手好きですっ」 

澪「そっ、そうか…///」 

澪「それじゃ……繋ぐからな」キュ 

梓「はいっ」ギュッ 

澪(幸せだぁ……) 
662 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 23:14:08.80 ID:2FJB6Lwa0


波乱があったものの二人のデートは無事に終わった 
寧ろ波乱があった事で澪と梓の関係は良い方向へ向かったといっていいかもしれない 
唯ほどではないにしろ澪もスキンシップを取るようになり、先輩後輩という垣根も小さくなったようだ 

そして澪と梓の恋人期間最終日 
今日も二人は手を繋いで一緒に下校していた 

澪(ふぅ、今日で最後なんだなぁ……) 

梓「……」 

テクテク 

澪(このまま帰ったらすぐに家ついちゃう…そうだ) 

澪「なっ梓、今からちょっと公園でも寄らないか?」 
663 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 23:18:51.65 ID:2FJB6Lwa0
公園 
ベンチに座った二人はぼんやりと夕焼け空を見上げている 

澪「今日で終わり…だな…」 

梓「そうですね…」 

何となく言葉数が少なくなる二人 
澪はしばらく梓の横顔を見つめていたがゆっくり口を開いた 

澪「梓、ありがとな」 

梓「えっ?」 
665 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 23:20:14.42 ID:2FJB6Lwa0
澪「こんな恋人期間とかってのに付き合ってくれたこと」 

梓「いえ……それは…」 

澪「梓と一緒にいれてさ、何かちょっと変われた気がするよ」 

澪「だから、有難う」 

梓「澪先輩……」 
669 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 23:25:29.00 ID:2FJB6Lwa0
そのまま二人はまた同じように空を見上げた 
ベンチの上、二人の指先が重なっている 

梓「先輩」 

澪「ん?」 

梓「綺麗ですね、空」 

澪「そうだな」 

澪(凄く綺麗だ) 

澪(この景色、私絶対忘れない…) 
671 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 23:28:01.12 ID:2FJB6Lwa0

夕陽が完全に沈む前に梓と澪は別々の帰路へとわかれた 
家までの距離を歩きながら、梓は暗くなりかけの空を一人で見上げる 

梓(あ、一番星) 

梓「………」 

そうして唯と澪、二人との恋人期間が終わった 

その4へ続く
[[唯「あずにゃん、ちゅーしよっか」 その4]]