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545 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 06:42:08.55 ID:UUubxGOUO
澪「血…血が欲しい…」プルプル
それは、ある日の放課後、みんなでお茶を楽しんでいるときだった…
梓「え…澪先輩…?」
澪「そうか、まだ梓には話してなかったな」
唯「澪ちゃんは吸血鬼さんなんだよ~!」
梓「吸血鬼って日が昇ってる間は太陽光を受けると灰になるんじゃありませんでしたっけ!?」
紬「そうでないのもいるってだけでしょ?さぁ梓ちゃん」ガシッ
律「梓も吸われてみろよ!気持ちいいから!」ガシッ
梓「律先輩!?紬先輩も!?は、離してください!」ジタバタ
澪「大丈夫…痛みは一瞬だから…」スタ…スタ…
548 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 06:50:09.07 ID:UUubxGOUO
梓「い、いやぁ!!離してください!」
それでも、二人は離してくれない
それもそのはず、律はドラムを担当するため多少なりの筋力があるし、
紬に至っては汗一つもかかずにアンプを運べるくらいである
紬「…でも、澪ちゃんばっかり血を吸ってて良いわね…私も吸ってみたいわ」ウズウズ
澪「吸いたいの?ならできるよ、私に血を吸われたら吸血鬼になるんだし」
律「ホントか!?じゃあ、いただきまーす!!」カプッ
梓「ひやっ!!あ…あ…」
律「おお…ムギが淹れるお茶よりうまい…!」ヂュルル
紬「りっちゃんたらさらっとヒドいことを……そこまで言うなら私も」カプッ
梓「んひぃ!?や、やめてくださ…あああっ!!」
550 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 06:58:33.87 ID:UUubxGOUO
紬「あらホント、おいしい…ほら、唯ちゃんもどう?」チュルル
唯「いいの!?わーい、あずにゃんいただきまーす!」ダッ!
梓「ひ、やめ…」
その時、ドシュルル!と音楽室の扉を突き破って鎖が飛び出し、唯先輩の体を貫いた
唯「か…は…」
澪「…ちっ、ヴァンパイアハンターか…!逃げるぞみんな」
律「唯はどうする?」
澪「放っておけ、あの鎖に貫かれたものは灰になる」バッ
紬「梓ちゃん、また血を吸わせてね!」バッ
律「ふふ、また吸わせてくれよな!」バッ
そして、支えを失った私は力なく崩れ、意識を失いました―――――
552 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 07:05:19.00 ID:UUubxGOUO
♪♪♪♪保健室♪♪♪♪
さわ子「…気がついた?」
梓「先生…あれ、ここは?」キョロキョロ
さわ子「保健室よ。危ないところだったわね梓ちゃん、あのままだったら干からびてたわ」
さわ子「それにしても、欲求の固まりになった吸血鬼二人に吸われてまだ平気だなんて…普通の人ならあれで死ぬわよ?」
梓「そうなんですか…?」
和「吸血鬼は理性を押さえられないと、どこまでも吸い尽くすから…」ガラッ
梓「和先輩!?」
さわ子「あら、来たわね和ちゃん」
553 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 07:11:26.98 ID:UUubxGOUO
さわ子「…唯ちゃん、残念だったわね」
和「いいんです…さわ子先生が始末してくれたなら私もあまり心は痛みませんし…むしろ私がやっていたら唯にやられていたかも」
梓「え、え?いったいどういうことなんですか…?」
さわ子「…ああそうね、ヴァンパイアハンターのことは一般には広まっていないわね」
和「梓さん、私たちは吸血鬼を退治する仕事をしているのよ」
さわ子「ということで、梓ちゃんもやってみな~い?素質はあるようだし」
梓「え…それって、先輩達を殺すって事ですよね…?」
和「違うわ、浄化しているのよ」
554 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 07:19:00.51 ID:UUubxGOUO
さわ子「そうそう。…この鎖で貫かれた吸血鬼はどこかで人間として転生するわ。すべての記憶を失って、ね」
梓「そんな…じゃあ唯先輩は…」
さわ子「…あなたの知らない、別人になったわ」
梓「そんな…」
和「…これくらい、普通のことなのよ。私も、両親を失ってる」
梓「それでも…先輩達が消えるのはいやです!私はやりたくありません!」バッ!
さわ子「梓ちゃん待って!…マズいわね、一人になって襲われでもしたら…」
和「律と紬さんは梓さんのニオイがわかるから…見つかるのも時間の問題ですね」
555 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 07:31:14.73 ID:UUubxGOUO
学校を飛び出してしばらくして気づくと、すっかり暗くなっていた。
梓「月が…赤い…」
紬「赤い月は、好き?」スウッ
梓「うわあっ!?」
振り返ると、いつの間にか紬先輩がいた。
紬「おとなしくして…悪いようにはしないから、ね」ペロッ
梓「んひっ…首筋をなめるのはやめてください…!」
逃げたい…だけど、体は動いてくれない。
むしろ…吸われたがってる…?
紬「いい子ね、梓ちゃん…そのまま、おとなしく…ね…」
紬先輩の口が開かれる。膵液がいやらしい音を立てた。
ああ、私…血を吸われちゃうんだ…
憂「させない!」ドシュウ!!
どこからともなく飛んできたダガーナイフ。
それは、紬先輩の首筋を貫いていた。
紬「あ…は…?」
憂「…ごめんなさい、紬さん」ドシュッ!ドシュウ!
次々とナイフは放たれる。数十本目で、紬先輩は灰になった。
557 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 07:39:01.15 ID:UUubxGOUO
梓「…憂!?」
憂「!…梓ちゃん、後ろ!」ドシュ!
律「があっ!」
梓「え…」
私の後ろには、律先輩がいた。
ダガーナイフは、自慢のおでこに刺さっている。
憂「ようやく頭に当てられた…ごめんなさい、律さん」
憂が呪文のようなものを唱え始めた。
次第に、律先輩の体が灰に変わってゆく。
梓「先輩…そんな…」
憂「危ないところだったわね、梓ちゃん」
梓「…!!」ダッ
憂「ま、待って梓ちゃん!?」
558 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 07:46:26.67 ID:UUubxGOUO
♪♪♪♪梓の家♪♪♪♪
私は家まで走った。
私は、今回のことを悪い夢だと思った。
寝たら、きっと明日はみんないるだろう、と信じて…
梓「…でも、そんなことはないですよね…紬先輩の温もりも、本物でしたし…」
私は布団に潜り、声を殺して泣いた。
……どれだけたったのだろう、いつしか私は眠っていたようだ。
カーテンを開ける。月が金色に輝いて、とても綺麗だった。
?「…やっと、見つけた」
559 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 07:49:47.07 ID:UUubxGOUO
梓「…誰!?」バッ
振り向いた先にいる人物を見据える。
月夜に照らし出され、美しく輝く黒い髪。
私の部屋に立っていたのは、澪先輩だった…
澪「こんばんは、梓。…血、吸わせてくれないかな?」
765 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 21:33:27.75 ID:UUubxGOUO
そういえば吸血鬼澪のこと忘れてた
澪「私のこと忘れるなんて…死ぬまで血を吸ってやる!」
>>559続き
梓「みお…せん…ぱい…」
唯「ふぅ~危なかった…あの後、澪ちゃんが助けてくれなかったら危なかったよ」スゥ
律「へへ、さっすが澪だ、私たちを吸血鬼にさせただけはあるな!」スゥ
紬「うふふ…ここなら邪魔は入らないわ…」スゥ
梓「!?唯先輩に律先輩、紬先輩まで!?」
澪「ふふ、私が蘇らせたんだ。元通りにな」
771 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 21:46:25.25 ID:UUubxGOUO
唯「あずにゃん…今度こそ、血を吸わせてね…?」ウズウズ
梓「え、でも…」
律「いいんだよ、はじめは怖いもんだ」
紬「私も、澪ちゃんにされるまでは怖かったわ…でも、されてる最中はとても気持ちよかった」
唯「あずにゃんはただ快楽に身を任せるだけでいいんだよ…ほらっ」カプッ
梓「うあっ!唯先輩――――!!」
776 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/07/07(火) 21:56:16.18 ID:UUubxGOUO
唯「ふぅ…とってもおいしい…私も、あずにゃんに吸われたいな…」
澪「なら私が吸血鬼に変えてやろう…」
唯「ありがとう!さっすが澪ちゃん、真祖なだけあるね!」
澪「ふふ…さぁ梓おいで、私と契約しよう。私が主、梓は私の下僕だ」
そうして、私は吸い込まれるように澪先輩のもとへと歩いていった。
梓「私は…澪先輩の下僕になります…!」
澪「いい子だ…素直で従順な子は大好きだよ」カプッ
梓「―――!ひうっ!ひゃあ、何これ!気持ちいい!もっと、もっとぉ!!」
紬「うふふ…やっぱりいいわぁ…」
律「紬も相変わらずだなぁ…でもこれで」
唯「あずにゃんも…私たちの仲間だね!」
―BAD END―