「律「ギー太に花束を!」澪「なんだそれ…」 其二 ID:jVy7hX240」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:26:14.51 ID:jVy7hX240
7月25日
期末試験。
私は学年で三番目でした。
ちょっと前まで下から三番目でもおかしくなかったのに。
トレーニングの賜物だね。
今の調子なら、医学部系も狙えるんだとか。
目指せ東大…ってか!?
こりゃ気合い入れてトレーニングしないと。
平沢 唯
190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:27:44.51 ID:jVy7hX240
8月26日
暑い!暑いよー!
憂が熱を出して寝込んだ。
「ご飯作れなくてごめんね」と言っていたけど、今は私も作れるから、全然問題ないよ?
だから憂はゆっくり休んでね。
お大事に。
平沢 唯
192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:28:55.07 ID:jVy7hX240
9月15日
そろそろ志望大学を決めないと。
私は模試で全国五位になってしまった。
私すごすぎ。
多分、理Ⅲを目指します。
ここまで来れたのも、憂、和ちゃん、軽音部のみんなのおかげです。
本当にありがとう。
平沢 唯
193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:30:13.20 ID:jVy7hX240
10月10日
今日は学園祭で引退ライブだった。
今までで最高の「ふわふわ時間」だった。
私も澪ちゃんもムギちゃんもあずにゃんも、ステージ上で泣いてしまった。
りっちゃんだけは笑顔で私達の肩を叩いてくれた。
でも、音楽室に戻ると、りっちゃんも泣き出して…結局りっちゃんが一番最後まで泣いていた。
今日は眠れそうにない。
軽音部は最高です。
放課後ティータイム
Gt&Vo 平沢唯
196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:32:29.52 ID:jVy7hX240
10月25日
あずにゃんが初めて女の子の日を迎えました。
これで大人の女だね!
みんなでお赤飯を炊いてあげました。
平沢 唯
200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:34:59.62 ID:jVy7hX240
和「…これ本当なの?」
紬「私は記憶にないわ…」
澪「捏造だろこれ…」
和「そうよね…いくらなんでも高2は遅すぎるわよね…」
律「よっぽど書く事がなかったんだろうな…」
紬「…つ、続き読みましょうか…」
ペラッ
202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:38:11.13 ID:jVy7hX240
11月27日
医学部模試の結果が返ってきた。
理Ⅲ志望者の中では私が一位だった。
まさかトレーニングがこんなに凄いものだとは思わなかった。
学校の先生もやたら誉めちぎってきたけど、手の平返しな気がして、むしろ気分は悪くなった。
何で自分より頭の悪い人にものを教わらなきゃいけないんだろう。
平沢 唯
204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:41:05.00 ID:jVy7hX240
12月5日
和ちゃんが、急に勉強できるようになったけどどうしたの?と聞いてきた。
いつもみたいに誤魔化す事も出来たはずなのに、私は塞きが切れたように泣いてしまった。
今まで隠しててごめんね。
和ちゃんは私が障害を克服する前から仲良くしてくれていたから、私は和ちゃんを信じて、この日記を見せた。
和ちゃんは日記を読み終わると、「今まで大変だったね。話してくれてありがとう。」と言って私の頭を撫でてくれた。
和ちゃんと友達で本当に良かった。
和ちゃんがいなかったら、私はずっと一人だった。
本当にありがとう。
平沢 唯
207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:44:39.93 ID:jVy7hX240
1月26日
センター試験の自己採点。
試験の日は、憂がやたら心配してくれたけど、私はもう大丈夫。
私はセンター試験始まって以来、初の全教科満点だった。
さすがに先生も引いていた。
多分、不正行為があったと思っているのだろう。
クラスの人達もどことなく私と距離を置いている。
それでも軽音部のメンバーはいつもと変わらず接してくれている。
ありがとう。
平沢 唯
209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:46:47.61 ID:jVy7hX240
2月1日
今日、病院の先生と口論になった。
私が理Ⅲに合格したら、私の事を学会で報告するつもりらしい。
今までの事も、論文に纏めていたようだ。
私の存在が世間に知られたら、友達がいなくなるのは明らかだ。
それが分からない程、今の私は馬鹿じゃない。
私は頑なに拒否し続けた。
先生がこんなに醜く見えたのは初めてだ。
私は実験用のマウスじゃない。
平沢 唯
214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:51:18.98 ID:jVy7hX240
3月4日
澪ちゃんが志望大学に落ちてしまった。
正直、私なら絶対に落ちないような大学だ。
澪ちゃんもそれを理解していて、複雑な顔をしていた。
和ちゃんも澪ちゃんもムギちゃんも、私より勉強しているのに、私のほうが成績は上だ。
罪悪感で胸が痛い。
私は手術のおかげで勉強ができるようになっただけの卑怯者だ。
まるでロボットだ。
酷く憂鬱なので、今日はもう寝たほうがいい。
平沢 唯
215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:53:58.57 ID:jVy7hX240
3月15日
今日で私は桜高を卒業した。
和ちゃんとも、軽音部のみんなとも、もう毎日会えなくなる。
悲しい。
悲しいけど、ほっとしている自分が嫌だ。
結局、みんなには私の頭の事は話せなかった。
ごめんなさい。
いつか私が強くなったら話します。
来月からは王子で一人暮らし。
理Ⅲトップ合格は嬉しかったけど、罪悪感は拭えない。
平沢 唯
217 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:57:38.48 ID:jVy7hX240
4月20日
軽音サークルの新歓コンパ。
さすが最高学府だけあって、話していて楽しい。
特に、3年の男の先輩とは意気投合して、ギターの話で盛り上がった。
初めてお酒を飲んだ。
美味しくない…けど楽しいから良しとしよう。
でも私は姑息な手段を用いたから、この場にいられるだけだ。
私の過去が知られたら、きっと軽蔑される。
隠し続けるのは嫌だ。
でも知られるのはもっと嫌だ。
平沢 唯
219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 18:59:30.88 ID:jVy7hX240
5月5日
GWに、先輩に告白された。
私は彼と付き合う事にした。
初めての恋人。
彼にはいつか私の過去を打ち明けようと思う。
今日は久しぶりに幸せな気持ちでベッドに入れそうだ。
平沢 唯
221 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:02:26.54 ID:jVy7hX240
5月20日
正直、このサークルの演奏はレベルが低い。
軽音部に戻りたい。
あずにゃんの上手なギター
澪ちゃんの丁寧なベース
ムギちゃんの綺麗なキーボード
りっちゃんの力強いドラム
もう一度みんなと演奏したい。
平沢 唯
222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:03:44.25 ID:jVy7hX240
5月29日
恥ずかしいけど書きます。
今日、初めて彼に抱かれました。
痛かった。
本当に痛かったけど、幸せだった。
この気持ちを忘れないように、詳細を書きます。
彼の部屋で、彼は私にキスをした。
そのまま私の上着の中に手を
223 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:04:24.38 ID:jVy7hX240
澪「ちょっ、ちょっと待て!ここは読み飛ばそう!」
和「そ、そうね…」
律「いや、もう私ら70だし、恥ずかしがる事でもないだろ」
紬「りっちゃん、女はいくつになっても女なのよ?」
澪「そうだぞ律!さ、次いこう次!」
律「ちぇー!」
ペラッ
228 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:06:37.53 ID:jVy7hX240
6月10日
窓の外では、まだ雨が降り止まない。
洗濯物が乾かない。
昔、憂が嘆いていた気持ちがよくわかった。
今日は一日中私の部屋で彼と寝ていた。
彼は何度も私にキスをして胸
231 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:08:16.65 ID:jVy7hX240
澪「って、またかよ!」
和「…大学一年生なんて、大体こんなもんよね…」
澪「赤裸々すぎだろこれは…」
和「唯は昔から一つの事に夢中になると他の事は忘れちゃう子だったから…」
律「なんだよ、また読み飛ばすのかよ」
澪「当たり前だ!全く、頭が良くなっても、唯は唯だな…」
紬「あ…と、とりあえず続き読もう?///」
ペラッ
233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:10:27.35 ID:jVy7hX240
6月29日
明日、彼に全てを話そうと思う。
物凄く怖いけど。
彼ならわかってくれるはず。
りっちゃんや和ちゃんみたいにわかってくれるはず。
神様、お願いです。
私に勇気を下さい。
平沢 唯
234 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:13:50.35 ID:jVy7hX240
6月30日
彼に日記を見せた。
私は初めて、能動的に過去を話した。
彼は笑って、大丈夫だよと言ってくれた。
でもその笑顔が引き攣っている事に私は気付いてしまった。
やはり見せるべきではなかったのだろうか。
怖い。
不安だ。
和ちゃんに会いたい。
りっちゃんに会いたい。
澪ちゃんに、ムギちゃんに、あずにゃんに会いたい。
久しぶりに憂に電話した。
憂、ありがとう。
平沢 唯
236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:15:20.51 ID:jVy7hX240
7月5日
最悪の日。
彼が別れ話をしてきた。
彼は「障害が理由じゃない」と何度も言っていたが、それは欺瞞だ。
私は彼より頭がいい。
それくらいは見抜ける。
今日は一日中ベッドの上で泣きながら過ごした。
平沢 唯
241 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:19:52.57 ID:jVy7hX240
7月14日
最近、ネットを弄るようになった。
そこは、かつての私のような人間…つまり知的障害を持った者に対する、批判、侮蔑、差別で満ちていた。
表面上は皆、優しい。
でも腹の底では私の様な人間を蔑視している。
事実、今の私がそうだ。
出来の悪い人間を見下し始めている。
最低だ。
平沢 唯
243 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:24:10.61 ID:jVy7hX240
8月2日
今日、私が実験に選ばれた理由を先生が明かした。
私は人の幸せを願える綺麗な心根を持っていたから、知能が発達しても問題ないと判断されたかららしい。
先生は見当違いもいいところだ。
今の私は人を見下し、侮蔑している最低の人間だ。
実は和ちゃんやりっちゃんも、腹の底では私を疎ましく思っていたのではという疑念が渦巻いてしまう。
友達は信用したいのに。
そもそも、友達の定義わからなくなった。
私は一方的に甘えるだけで、人の役に立ったことがかつてあっただろうか。
平沢 唯
244 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:25:43.33 ID:jVy7hX240
9月1日
久しぶりにりっちゃんに会った。
りっちゃんはトレードマークだったカチューシャを外して、前髪をおろしていた。
最近彼氏ができたらしく、イキイキしていた。
こんなにかわいいりっちゃんを見たのは始めてだ。
それが私を苛立たせた。
自分の卑屈さが嫌になる。
吐き気がする。
頭が悪いままだったら、こんなに悩む事もなかったのかな。
平沢 唯
252 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:37:54.97 ID:jVy7hX240
10月6日
ギター…ギー太をしばらく触ってなかったので、弾いてみる事にした。
メンテナンスをしていなかったので、コンディションは劣悪だ。
あずにゃんが見たら怒るだろうな。
不細工な音色が今の自分にはよく似合っていた。
高校時代を思い出して泣いた。
私はギー太を床に放り投げて、今、日記を書いている。
最低です。
平沢 唯
253 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:38:59.34 ID:jVy7hX240
10月10日
一年前のこの日、私は軽音部を引退した。
あの時は最高の相方だったギー太が今は歪な音を立てるだけだ。
ギー太までが私を嫌う。
平沢 唯
255 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:40:55.54 ID:jVy7hX240
10月11日
イライラしてギー太を投げた。
ネックが折れた。
酷く錯乱しているのが自分でも分かった。
ごめんねギー太。
平沢 唯
258 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:42:54.20 ID:jVy7hX240
11月2日
平沢 唯
261 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:43:36.52 ID:jVy7hX240
11月7日
平沢 唯
263 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:44:22.16 ID:jVy7hX240
11月10日
死にたい
平沢 唯
265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:46:41.09 ID:jVy7hX240
11月20日
今日、先生と相談して、トレーニングはやめる事にした。
知能の向上に対して精神が追いついていなかったらしい。
そのため、ある程度知能を下げたほうが、私にとってはいいようだ。
先生は残念そうだった。
でも今の状態が改善されるなら、私は馬鹿になっても構わない。
平沢 唯
266 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:48:54.09 ID:jVy7hX240
12月9日
トレーニングをやめてからは気分が良くなってきた。
昔の日記を読み返すと、ちょっと私やばかったなーと思う。
いっそ馬鹿なほうが人生楽しいのかな。
でも馬鹿になったらまた独りだ。
このジレンマはいつまで私を苦しめるのだろう。
平沢 唯
269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:51:42.07 ID:jVy7hX240
1月10日
大学の講義についていけなくなってきた。
今までは知能の高さでカバーしていたに過ぎず、コツコツ勉強していたわけではない。
人並みの知能になったらそりゃこうなるよね。
なんで医学部なんて入ったのかなあ…。
平沢 唯
271 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:54:06.79 ID:jVy7hX240
4月19日
大学をやめた。
憂も和ちゃんもわかってくれた。
それだけは救いだった。
平沢 唯
274 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 19:58:50.06 ID:jVy7hX240
4月20日
これからは先生のところでお手伝いをする事になった。
私はもう、頭が良くなるのは嫌だと伝えると、先生は溜息をつきながら了承してくれた。
先生、ごめんなさい。
平沢 唯
276 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 20:00:41.33 ID:jVy7hX240
5月10日
日記を書くのはこれで最後です。
これからは普通に暮らす事にしました。
先生は奥さんいるけど…今まで面倒みてくれてたし、まあいっかあ。
平沢唯、今までご苦労様でした!
平沢 唯
281 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 20:06:51.49 ID:jVy7hX240
3月11日
この日記を書くのは何十年ぶりだろう。
あれから私は、適度なトレーニングで知能を維持しつつ、なんとか普通の暮らしをしています。
先生は6年前に亡くなって、私は実家に戻りました。
今日はさわちゃん先生のお葬式。
軽音部のみんなにも会えました。
みんなヨボヨボで可笑しかった。
でも、みんな幸せそうで良かった。
お葬式なのにこんな事書いたらさわちゃん怒るかな。
澪ちゃんは相変わらず綺麗だった。おっぱい垂れてたけど。
ムギちゃんは素敵なおばあちゃんでした。暖かいままで良かった。
りっちゃんはやっぱり元気だね。カチューシャも復活。それが一番いいよ。
あずにゃんは小さくてかわいかった。
和ちゃんは欠席。残念。
皆に会えて今日は良かった。
平沢 唯
286 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 20:13:30.05 ID:jVy7hX240
4月4日
10年ぶりの日記。
大学時代は憂鬱だったけど、高校時代の…軽音部の記憶は今も色褪せない。
私の人生で最高の時。
今日、病院で私はもう長くないと言われた。
私もそれは感じていた。
自分の体の事は自分が一番知っている。
ギー太は壊れたままだけど、家に置いてあるから、今度お墓を作ってあげよう。
憂、花束お願いしますね。
平沢 唯
289 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 20:15:37.31 ID:jVy7hX240
4月5日
結局、軽音部のみんなには話せずに終わりそうです。
りっちゃんがもう喋っちゃったかな?
そうだったら気が楽です。
憂にお願いしました。
私が死んだらこの日記をみんなに見せてあげてって。
憂、メロンありがとう!
私はみんなが大好きです。軽音部は最高です!
平沢 唯
290 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 20:17:28.12 ID:jVy7hX240
澪「これで終わりか…」
律「…私が読んだのは、追試勉強のところまでだった。そうか…大変だったんだな、唯…」
紬「…唯ちゃん…」
憂「もう私が何も言わなくてもお姉ちゃんの気持ちは伝わったと思います…。」
憂「あ、そろそろ納棺ですね!行きましょう」
294 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 20:20:14.75 ID:jVy7hX240
憂「じゃ、開けますね…」
ギィ
憂「お姉ちゃん、みんなが来てくれたよ」
澪「…」
紬「唯ちゃん、綺麗ね」
律「はは…なんだよ、結局唯が一番美人になったな」
和「あら、唯は昔から美人だったわよ。みんな気づかなかっただけ」
澪「そうだな…」
憂「じゃあ、思い出の品を…入れましょうか…」
296 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 20:23:13.19 ID:jVy7hX240
紬「私はお菓子とティーセットを…」
澪「私は…二人で録音したCDを…」
律「じゃあ私は…水着かな…」
和「私はこれね。海苔」
憂「お姉ちゃん良かったね…」
憂「じゃあ、あとはこの日記と…壊れちゃったけどギー太を…」
律「ん?お墓はいいのか?」
憂「やっぱりギー太もお姉ちゃんの傍がいいと思うんです。これなら天国でも弾けますから」
紬「…」
バタン…
303 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 20:26:13.69 ID:jVy7hX240
半年後
梓「すいません、遅くなりました」
律「やっとお出ましか!」
澪「…いいのかな、唯のお墓の前で演奏なんて。死者が目を覚ますんじゃ…」
紬「うふふ、楽しそうね」
律「よっしゃ、演奏するぞ!天国の唯とライブだ!」
律「みんな、楽器を持てっ!」
304 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 20:27:30.93 ID:jVy7hX240
梓「うぐ…ギターが重い…」
澪「ベースが持てない…」
律「ライトシンバルに手が届かない…」
紬「わ、私は……あ、大丈夫か…」
澪「ふらふら時間だな…」
律「うぐ…気にするな!演奏するぞ!ワンツースリーフォー!!」
308 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 20:29:43.42 ID:jVy7hX240
音楽室
律「…っていう小説なんだけどどうかな?」
梓「り…律先輩…練習もしないでこんなものを書いてたなんて…」
さわ子「なんで私が冒頭で死んでるのよ…」
澪「ていうか「アルジャーノンに花束を」のパクリだろ!」
紬「もう少し女の子同士の恋愛要素を入れたほうが…」
律「あれ?だ、ダメかなー?」
澪「大体、唯に失礼だろ!
319 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 20:32:08.35 ID:jVy7hX240
律「そ、そう?」
梓「確かに唯先輩は…その…変わってますけどそこも含めて先輩なんです!」
澪「その通りだ!バカなくらいでいいんだよ唯は」
紬「ええ、ドジな唯ちゃんもかわいいわ」
律「アハハハ…わ、悪いなー唯!」
部活後
律「な?あいつらは唯を受け入れてくれるよ。だから心配するなって!」
唯「うん…うん…りっちゃん…ありがとう…。私、みんなにちゃんと話すよ…」
完