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387 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 16:20:50.96 ID:W+6MfUvZO 梅雨シーズン真っ盛りの7月上旬に何を思ったか雨天決行野外ライブなんてものを結構な有名バンドが中心となって企画したせいで、 雨の日は部屋に引きこもっていると戒律を定めていた私は部屋から引きずり出された。 「なーにぶつぶつ言ってんだよーみーおー」 私に誓いを破戒させた罪深き田井中律がダウナーな空気を垂れ流している私に気付いたようだ。 「なにも。」 「いーじゃん!びしょ濡れになって盛り上がるのも楽しそうだし!」 そりゃ好きなバンドが出ているお前はな。 「律、ライブってのは好きなバンドやアーティストがいるからこそ楽しいものであってだな、残念ながら今日のライブに私の求める存在は皆無だ。」 392 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 16:29:51.77 ID:W+6MfUvZO まあ、そうは言っても律に誘われて断る理由なんてないわけだから私はここにいるわけだ。半ば強制的にではあるが。 「ぶーぶー、今日の澪はつれないなー。」 唇を尖らせ感じたことを口にした律は続けてつぶやく。 「私は澪と一緒だから楽しいのにさー」 …まったく、こいつはエスパーか。私もそう思っているからこそこうして付き合っているんだ。 しかし面と向かって“私も同じだよ”なんて口が裂けても言いたくない私は 「…まっまあ、律がそう感じてるなら…せいぜい私を楽しませてくれよな…。ライブ自体は…私も好きだし…。」 と、なんとも煮え切らない返答を謝罪代わりにした。しかし律はこれで満足したらしく 「いよーし!だったら私が絶対澪を楽しませてあげるよ!!」 なんてカラット単位じゃ測りきれない程の眩しい笑顔で言ってきた。 397 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 16:41:32.34 ID:W+6MfUvZO 律はあれやこれやと【澪ハッピーハッピープロジェクト】なんてものを作っているが、どうせライブが終わる頃には全部忘れているのが常だ。 けれど私にとっては今こうしている時間が楽しいのだから、律プロジェクトはすでに成功していると言っていいだろう。 「あ、会場近くに有名な心霊スポットがあるらしーぜー!ライブ中、デたりしてな!?」 …前言撤回。律を小突きながら心霊現象は全て科学で解明されているんだと自分に言い聞かせ私はさっさと歩く。 律の微笑みが雨雲に遮られた太陽の変わりに輝いていた。 「軽いジョークだよジョーク!」 「ったく…ほら行くぞ律。早くしないと遅れる。」 「あっ!待てよう!」 「ふふ、言い出しっぺだろ?早く来い。」 笑顔につられて私も笑顔になる。 402 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 16:49:01.49 ID:W+6MfUvZO 「なんだよ澪~。あれだけぶーたれてたのにさー」 「あれは軽いジョークだよ。」 「うわー澪に台詞パクられた!」 律には恥ずかしくて言えないけどこんなことをいつも思う。 「ちょっとした天丼だろ?」 「くそう…澪にあしらわれるとは…こうなったら…ちょあっ!」 「ちょっ!やめろくすぐるな!」 律も同じことを感じてくれているかな…。 「うりうりー♪ここが弱いのかな澪ちゃんはー」 「ちょまっ!そこは、きゃ!」 「へへーん!口で勝てなきゃ実力行使だもんねー!」 一緒にいると自然と笑顔になれるんだ。 「あはは!わかった!私が悪かった!」 「よしっ!!勝った!!!…でも止めないぜ!!」 「ひゃう!!りっ律!濡れちゃう!雨で!!はにゃ!?」 「いひひ♪日頃の恨み、ハラサイデカー!」 「覚えてろより、ひゃふぅー!!」 私はそんな律とずっと一緒にいたいなって思う。 おしまい

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