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けいおん!ちゅ~な~  ◆PzD3ftv2xo  前半」(2009/08/04 (火) 11:36:53) の最新版変更点

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142142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 23:21:56.26 ID:4YOlnADaO 律「うわああああああ!!」 あたしはとんでもない悪夢を見た。 自分がバケモノになって、軽音部のメンバーを次々と襲う夢…。 律「寝覚めが悪いなんてレベルじゃね~よ…まさか、ホントにあった…なんて事は…ない…よな…?」 不安になったあたしは、まず澪に電話をする事にした。 プルルル… 律(澪~…頼むから出てくれ~…!) 151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 23:42:09.21 ID:4YOlnADaO ガチャ 澪「何だよ、こんな早くから…。」 律 「お、おはよー!モーニングコールだよ~ん!」 澪「はぁ?まだ4時半だぞ?いくらなんでも早すぎだろ…。」 律「その割にはスッキリ目覚めてるみたいじゃん?」 澪「ま、まあ…お陰様で…な。も、もう切るぞ。」 律「う~い、んじゃまたあとで~。」ガチャ 律「ふう…澪は無事…と。てか、まだ4時半だったのか。」 またあの夢を見るかも知れないと思うと寝直すのも怖いし、する事無いけどそのまま起きとくか。 166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/28(火) 00:05:35.16 ID:70t8oU/IO 澪は生きてるし、やっぱりただの夢だったんだよな? 6時になったし、この時間なら迷惑じゃないよな。 一応、他のみんなにも電話してみるか。 プルルル… ガチャ 紬「おはよーりっちゃん。結構早くから起きてたみたいね。」 律「おー、なんかウズウズしちゃってさ。」 紬「さっき澪ちゃんからも電話があったわ。『律に4時半に叩き起こされた!』ってカンカンに怒ってったわよ。」 律「あとでちゃんと謝らないとなぁ。んじゃ、また学校でな~。」 紬「は~い。」 172 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 00:24:57.11 ID:70t8oU/IO プルルル… ガチャ 梓「おはようございます、律先輩。」 律「お~う梓君!スッキリ目覚めとるようだねえ~!」 梓「何ですかそのテンション…。まさか、寝てないんじゃ…?」 律「心外だねえ梓君?単に早起きしたってだけだよ~!」 梓「はあ…。その調子だと、また今日もドラムが走りまくりそうですね…。では、また学校で。」 律「お~う。んじゃな~。」 181 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 00:45:05.82 ID:70t8oU/IO プルルル… ガチャ 唯「お~ふぁ~よ~…。」 律「唯…今日も朝練するって言ったよな?まさか、今まで寝てたなんて事は…。」 唯「ももももちろん!今準備してたところだよ!ホントだよ!? 」 律「まったく…しょ~がないな~。今日は遅れて来るなよ~?」 唯「了解しました!りっちゃん隊員!」 184 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 00:55:19.28 ID:70t8oU/IO さてと。 あたしもそろそろ準備するか。 いつも通りカチューシャで前髪を…ん? な、なんじゃこりゃあ!? 鏡に映った自分の額を見てビックリ! そこには、奇妙な模様が浮かび上がっていたのだ! このまま行ったら絶対変な目で見られるよな…。しゃ~ない、今日は前髪下ろしてくか。 こうすりゃ見えないし、たまにはイメチェンしてみるのも悪くないしな。 202 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 02:06:15.27 ID:70t8oU/IO 音楽室 律「お~す。」 澪「よう、律…ん?どうしたんだよ、前髪下ろして。」 律「ん~?イメチェンだよイメチェン。」 ふと澪の顔を見ると、右頬に湿布みたいなのを貼っていた。 律「澪、ほっぺたどうかしたのか?」 澪「あ、ああ…ちょっとな…。」 律「え~い、はがしちゃえ~!」 澪「ちょっ、やめろよ!」ペラ 澪の湿布みたいなやつをはがして驚いた。 そこにはなんと、あたしの額のものと似た雰囲気の模様があったのだ。 358 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 20:16:45.40 ID:70t8 律「この模様、もしかして…澪、なんか怖い夢見なかったか?」 ビクッ 澪「うわあああ違う違う見てない見てないあんな夢見てなーーい!」 …つまり、見たんだな…。 律「実はな…あたしも見たんだよ。あたしがバケモノになってる夢…。」 澪「…へ?」 律「ほら。コレが証拠だ。」 あたしは前髪を上げて例の模様を見せた。 澪「あっ…ホントだ。でも、私が見たのは、私がバケモノになってて…。」 369 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 20:50:48.68 ID:70t8oU/IO あたし達は、お互いが見た夢の内容を言い合った。 澪は、バケモノに追われて逃げ回っていると、突然青白い光に包まれて、気がついたら軽音部のメンバーが血まみれで倒れていて、ガラスに映った自分を見たら、その姿がバケモノになっていた…というものだった。 澪「…で、目が覚めてすぐ鏡を見たら、ほっぺたにこんな模様があるだろ?夢と関係あるんじゃないかと思うと、怖くなってさ…。」 律「それで湿布で隠したのか。」 375 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 21:25:27.52 ID:70t8oU/IO 澪「律が見たのは、律がバケモノになってみんなを襲う夢か…。どっちにしろ縁起でもない夢だな…。」 律「そういえば、夢の中ではみんなの様子がおかしかったんだよなあ。」 澪「そりゃあ、あんなバケモノ見れば誰だってビビるだろ…。」 律「逆だよ。むしろそうなった事を喜んでるみたいな…。」 澪「………。」 唯・紬「おはよー。」 梓「おはようございます。」 そうこうしてるうちに唯達がやってきた。 あたし達は、一旦この話を置いといて、練習を始める事にした。 383 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 22:07:15.82 ID:70t8oU/IO 昼休み、音楽室 澪「やっぱりこの模様って、夢と何か関係あるんじゃないかな…?私にも律にも、昨日まではこんな模様なんてなかったわけだし。」 律「あたしもそんな気がしてきたよ…。でも、だとしたらこれって、一体何なんだろうな?」 澪「ん~…まあ、しばらく様子見てみるしかないな。」 律「…だな。これ以外には特に変わったとこもないし。」 お互いに何か変わった事があったら報告しあう事にして、この話は一旦終了。 何事もなけりゃいいけどな…。 407 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 23:04:37.21 ID:70t8oU/IO 放課後 いつも通り音楽室に集まって、練習…いやお茶をしてお喋りに興じるあたし達。 唯「でもりっちゃんが髪下ろしてたからビックリしちゃったよ~。」 梓「一瞬唯先輩が2人になったのかと思っちゃいましたよ。」 紬「りっちゃんって、髪下ろしてるとホント唯ちゃんにそっくりよね~。」 唯「もう~、色気づいちゃって~このこの~!」 律「だ~からそんなんじゃね~って~!」 紬(ニヤニヤ) 413 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 23:22:34.28 ID:70t8oU/IO 梓「澪先輩は湿布貼ってますけど、歯でも痛むんですか?」 澪「ああ。明日は休みだし、歯医者に行ってみるつもりだよ。」 うむ。上手く誤魔化しとるね~澪君。 と。 紬「なんだか外が騒がしいわね。」 ムギのその一言に、みんなが校庭を覗き込む。 唯「な、何あれ~!?」 梓「バケモノ…!?」 オイオイ、マジかよ!? 校庭には、夢でのあたしに似たようなバケモノが徘徊していた! 415 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 23:34:43.16 ID:70t8oU/IO 唯「うわわわ、はっ早く早く!避難しないと!」 梓「で、でも、多分下手に動かないほうがいいですよ!」 紬「と、とにかく落ち着きましょう!」 キャー! 突然、階下から叫び声がした。 澪「まさか、校内にも!?」 ヤバイ!本格的にヤバイぞ! なんだよこのゲームみたいな展開!? 律「あたし、ちょっと様子見てくる!」 澪「お、おい!やめとけって!」 あたしは澪の制止も聞かずに音楽室を飛び出した。 422 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/28(火) 23:59:25.97 ID:70t8oU/IO 畜生! まさかこんな事が起こるなんて思ってもみなかったぜ! こうなったら、あたしがあのバケモノをやっつけてやる! あたしは3階に降りると、バケモノの姿を探した。 どこだ?どこにいる! キャアアアア! この声は! 声のした方に向かうと、澪がバケモノに襲われそうになっていた。 律「バカ!なんで出てきたんだよ!」 澪「だ…だって…律が心配で…。」 その時、バケモノが腕を振り上げ、澪に襲いかかる! 律「澪!!」 436 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/29(水) 00:17:42.59 ID:XJHQK0nTO あたしは澪に駆け寄り、かろうじて澪をバケモノの攻撃から避けさせた。 律「澪には指一本触らせねえ!」 ドクン。 何?額が熱い。 例の模様が熱を帯びている。 あたしは額に手を当てる。 体に何かが流れ込んでくる。 そして、体が青白い光に包まれて…。 あたしは夢の中のあたしに変身した。 いける。これなら、目の前のバケモノを倒せる気がする! あたしはバケモノに戦いを挑んだ。 ぶっちゃけ戦い方なんてわからない。 でもま、勢いでなんとかなるさ! 457 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/29(水) 00:38:06.50 ID:XJHQK0nTO 澪「り…つ…?」 律「大丈夫だよ、澪。さっさと終わらせちゃうからさ。」 バケモノの腕が再び振り上げられる! あたしはそれを難なくかわすと、バケモノに反撃の右ストレートを浴びせた! バケモノはあたしの攻撃をまともに食らって吹っ飛んだ! グルル… 怒ったバケモノは突進を仕掛けてきた! ? 左手が熱い。 見ると、そこには炎の塊が生まれていた。 律「これでも食らえ!」 あたしは炎の塊をバケモノに向かって投げつけた! 472 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/29(水) 00:51:33.23 ID:XJHQK0nTO グオオオ… バケモノは炎の直撃を食らって、断末魔の叫びをあげながら消滅していった。 澪「律…その姿…。」 律「ん?ああ、夢で見たのと全く一緒だよな?」 澪「さっき、お前のあの模様が光ってるのが見えたよ。やっぱり、あの夢と関係あったんだな…この模様。」 ???「初めて変身したって割には、なかなかやるじゃない。」 澪「誰!?」 声のした方を見ると、そこには見知らぬ女性が立っていた。 627 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/29(水) 20:38:27.96 ID:XJHQK0nTO ???「あたしはアルジラ。ある機関から、この異変の調査を依頼されてここに来たのよ。」 律・澪「異変?」 アルジラ「まあ、立ち話もなんだし、どこか落ち着いて話せる場所に行きましょう?」 律「だったら音楽室に……あっ!?」 澪「な、何だよ律!急に大きい声出して!」 律「みんなのとこにさっきの奴の仲間が行ってたりしないよな!?」 澪「え…!」 アルジラ「…急いだ方が良さそうね。」 あたし達は、大急ぎで階段を駆け上がり、音楽室の扉を勢いよく開いた。 632 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/29(水) 20:55:13.25 ID:XJHQK0nTO 律・澪「みんな無事か!?」 唯「あ、2人ともおかえり~。」 あたしと澪は勢いよく床に突っ伏した。 なんせそこには、バケモノとまったりくつろいでいる唯達がいたのだから。 さすがに梓だけはテンパってるみたいだけど。 律「何でバケモノと仲良くなってんだよ!?」 唯「え~、だって可愛いじゃ~ん?」 澪「どこが!?」 ???「ゲイルじゃねーけど…理解不能だぜ…。」 梓「えっえと、どっどどど同感です。」 アルジラ「シエロ、あんたいつここに?」 639 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/29(水) 21:20:33.32 ID:XJHQK0nTO シエロと呼ばれたそのバケモノは、青白い光を発すると共に奇抜な髪型の男になった。 シエロ「ついさっきだよ。この建物よじ登ってる悪魔がいやがったんでな。ぶっ飛ばしてやったわけよ。そしたらそこの唯って子に呼び止められてさ。」 アルジラ「気に入られちゃったわけね。」 唯「お~、その髪型可愛い~!」 梓「…理解不能です…。」 よく見ると、シエロさんの右脚にも、あたしや澪にあるものに似たような模様があった。 アルジラ「さて、そろそろいいかしら?」 643 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/29(水) 21:36:42.09 ID:XJHQK0nTO 戦闘後にりっちゃんの変身解除の描写入れるの忘れてたんだZE☆ 律「あ、そっか。異変について説明してくれるんでしたっけ?」 アルジラ「ええ。ここなら落ち着いて話せるわね。」 紬「りっちゃん、そちらの方は?」 律「この人はアルジラさん。異変の調査に来たんだってさ。」 紬「異変って?」 アルジラ「それについては、これから説明するわ。」 全員が席に付き、ムギが用意した紅茶を飲みながら、アルジラさんはゆっくりと話し始めた。 655 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/29(水) 21:59:28.67 ID:XJHQK0nTO アルジラ「実は数日前、突然太陽が黒く変色したの。」 紬「太陽が?」 梓「それって、日食じゃないんですか?」 アルジラ「そう思うでしょ?ところが…今でも太陽は黒いままなのよ。それに、日食だったら暗くなるでしょ?なのに、外は普段通りに明るい。これは異常事態だ。機関のみんながそう思った矢先に、この辺りに悪魔の存在が観測されたの。」 澪「悪魔…!さっきのバケモノが…!」 678 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/29(水) 22:29:14.87 ID:XJHQK0nTO  >>658 デジタルデビルサーガってやつ 思ったよりマイナーなのかしら アルジラ「…それと時を同じくして、悪魔化能力が発露した人が現れたみたいでね。あたし達は、どのくらいの人が悪魔化能力を持ってるのかを調査に来たの。」 律「じゃあこの模様は、その能力の持ち主の印みたいなものなんですか?」 アルジラ「そうよ。その模様をあたし達は『アートマ』って呼んでるわ。ちなみに、あたしのはここ。」 アルジラさんは胸元を指差した。 716 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/29(水) 23:41:25.26 ID:XJHQK0nTO 唯「ぷぷ…りっちゃん…おでこに…ぷふ!」 律「ちょっ、笑うなよお、気にしてんだから!」 紬「澪ちゃんのはほっぺたにあるのね。」 澪「うん。でも、そうなると、私も律みたいに変身出来るのかな?」 シエロ「アートマが浮かべばすぐなれるってモンでもねーけどな。俺なんかは、結構時間かかったクチだぜ。」 澪「そうなんですか…。」 安心したような、残念なような表情を浮かべる澪。 727 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/29(水) 23:59:10.56 ID:XJHQK0nTO アルジラ「あたし達の場合は、感情が芽生えたと同時に変身出来る様になったわね。」 感情…か。 そういや、あの時は澪を守らなきゃって思ったら、変身する事が出来たんだっけ。 唯「お…おでこ…ぷふ…。」 律「お前はいつまでウケてんだよ!」 憂「み、皆さん!ご無事ですか!?」 和「みんな、大丈夫!?」 血相を変えて憂ちゃんと和がやってきた。 ま、悪魔なんて見た後じゃ無理もないけどな。 924 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/30(木) 20:08:36.04 ID:sCYj+FsRO 和「良かった…みんな無事みたいね。」 憂「そちらの方達は?」 本日何度目かの他己紹介を終えて、これまでの経緯を2人にも説明する。 和「…て事は、もしかしたらまだ律達みたいな人がいるかもしれないのね?」 さすが和。 理解が早くて助かるよ。 それにひきかえ…。 唯「あーとまって何だっけ、憂?」 憂「アートマって言うのは、律さん達にある模様の事だよ。」 唯「お~さすが憂!頭いいね~!」ナデナデ 憂「えへへ。」 梓(この姉妹の感覚…理解不能だ…。) 942 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/30(木) 20:49:45.63 ID:sCYj+FsRO 紬「本当に太陽が真っ黒だわ~。」 和「なんか…気味悪いわね。」 澪「普段太陽なんて意識して見ないから、全然気付かなかったよ。」 ふと、アルジラさんが席を立つ。 誰かから連絡が来たらしい。 アルジラ「…ええ。………そうね、しばらく様子を見てみるわ。………分かった。そっちも気を付けて。」 アルジラさんが戻って来た。 あんまりいい話じゃなかったみたいで、難しい顔をしてる。 律「どうしたんですか?」 アルジラ「仲間からの連絡でね。ちょっと厄介な事になってきたわ。」 963 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/30(木) 21:41:50.03 ID:sCYj+FsRO 紬「厄介な事?」 アルジラ「ええ。どうやら、あの黒い太陽の光を長時間浴び続けると、身体が石化してしまうみたいなの。このあたりではまだその現象は起きてないけど、時間の問題かもしれない。だから、しばらくここにいさせてもらう事にするわ。」 澪「石化!?」 梓「そんな…!」 和「どうにか…ならないんですか!?」 シエロ「多分…だけどな。」 おもむろにシエロさんが話し出した。 シエロ「前にもいっぺんこういう事があってな。そん時は、神サマと交信をして、この現象を元通りにしてもらう様に頼んだんだ。そしたら太陽も石化した人も元に戻ったんだ。」 18 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/30(木) 23:30:52.25 ID:sCYj+FsRO 唯「神様ってホントにいるんだ!」 シエロ「どんなやつかは見た事ねーから分からんけどな。」 律「交信したって事は、話は出来るのか。」 アルジラ「まあね。ただ、その時に使った施設は取り壊されてしまったから、残念だけどもう交信は出来ないわ。」 シエロ「そこなんだよなあ。設備さえなんとかなりゃあ…。」 その時。 突然、強烈な光が音楽室に照りつけられた。 唯「うおっまぶしっ!」 澪「何なのよこの光!」 しばらくして、波が引く様に光が消えていった。 紬「今の光は一体…きゃあ!」 29 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/31(金) 00:00:16.35 ID:R+PUG1HbO ムギが叫んだ。 ムギの視線の先を見ると…。 唯「シエロ君!アルジラさん!」 澪「そ、そんな…嘘だろ!?」 梓「石に…なってる…。」 なんてこった! まさか、さっきのは太陽の光だったのか!? でも、どうして…。 紬「どうして私達は、石にならなかったのかしら?」 憂「言われてみれば…。」 和「きっと、誰かが意図的にアルジラさん達だけに光を当てたのよ。」 律「でも、どうやって?光をそんな都合よく反射するものなんて無いだろ。」 澪「さっきの話通りだとすると…。私や律以外にも、悪魔化出来る奴がいるのかもしれない。」 175 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/31(金) 20:48:46.51 ID:R+PUG1HbO 桜高・屋上 空を見上げる女がいる。 どこか憂いを含むその瞳には、黒い太陽にも似た禍々しい光が輝いている。 と、空から蝙蝠のような悪魔が、彼女の傍に舞い降りる。 悪魔は長髪の男に変身すると、女に話しかけた。 男「あんたの言った通り、邪魔な奴だけ石にしてきたぜ。」 女「そう。ありがと。」 男「しかし、何であいつ等だけなんだ?ガキ共も石にしちまえば、誰にも邪魔されねえだろうに。」 女「あの子達は、『鍵』だからよ。」 男「『鍵』?何のだよ?」 女「そのうち分かるわ。そのうち…ね。」 男「…そうかい。なら、待つとするか。」 女は太陽を見据えて薄く笑みを浮かべた。 189 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/31(金) 21:03:44.80 ID:R+PUG1HbO 音楽室 唯「ねえねえ、りっちゃん澪ちゃん、さわちゃん見なかった?」 律「さわちゃん?そういやいないな。」 澪「私は見てないな。どこにいるんだろ?」 紬「さわちゃんって神出鬼没だから、そのうちどこからかひょっこり現れるんじゃないかしら。」 梓「すごく…あり得るです…。」 唯「まいっか~。とりあえずお茶しよ~。」 律澪紬梓「さんせ~。」 憂「あの~、皆さん?」 和「現実逃避しないの。」 澪「だ、だってしょうがないだろ!?さっきまで普通に話してた人達が石になっちゃったんだよ!?」 律「いや、分かってはいるんだけどさ。いきなりすぎてどうも…。」 209 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/31(金) 21:32:04.37 ID:R+PUG1HbO 紬「貴重なアドバイザーさんがいなくなっちゃいましたね…。」 唯「逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ…。」 律「唯~、帰ってこ~い。」 アルジラさん達が石なったのは確かに痛い。 これからどう動いたもんかな? 和「まともな情報を得るには、危険を冒しても行動しなきゃいけないわね。」 梓「といっても、変身出来るの律先輩だけだし…。」 唯「あ~…その事なんだけど~…実は私…。」 そう言いながら唯は、左肩に手を当てる。 すると、唯が青白い光に包まれて…。 260 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/31(金) 22:16:34.37 ID:R+PUG1HbO 律「うおい!」 澪「そういう事は先に教えろ!」 唯「だってだって、いきなり言ったらビックリするでしょ?」 梓「今だって充分いきなりですよ!」 なんてこった! 唯のやつ、いつの間に変身出来る様になってたんだよ!? 憂「あの~…実は私も…。」 和「マジで!?」 梓「もうやだこの姉妹…。」 唯「あう~嫌いにならないでよ~あずにゃ~ん。」 まったく…主人公補正って怖いぜ。 とにかく、これで調査メンバーは何とかなったな。 311 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/31(金) 22:55:37.74 ID:R+PUG1HbO 澪「わ、私も行くよ!」 紬「でも澪ちゃん、まだ変身出来ないんでしょう?」 澪「私にもアートマはあるし、ついて行けばもしかしたら変身出来る様になるかもしれないだろ?それに…律達に任せっきりで、じっとしてるのはイヤなんだ!」 澪しゃん…。 あたしはお前のそんな健気なとこが、たまらなく大好きだぜ! 律「怖くないんですか~澪ちゅわん?」 澪「からかうな!大体、今更怖がってもいられないだろ?」 和「脚…震えてるわよ?」 澪「もう!和まで意地悪言わないでよ!」 和「フフッ、ゴメン。」 343 : ◆PzD3ftv2xo :2009/07/31(金) 23:48:49.07 ID:R+PUG1HbO さて。 調査メンバーも決まった事だし、早速行くとしますか。 唯「ねえねえ、まずはどこから行く~?」 澪「遊びに行くんじゃないんだぞ?」 律「まずは理科室に行こうと思うんだ。」 憂「理科室…ですか?」 律「おう!太陽の事は、理科の授業で習っただろ?いかにもそれらしいヒントがありそうじゃないか!」 唯「おお!さすがりっちゃん!」 澪憂(安直すぎる気がする…。) というわけで、あたし達は理科室へと向かう。 道中にも悪魔が襲って来たが、平沢姉妹の見事なコンビネーションでサクサク蹴散らしていく。 この姉妹、強過ぎだろ…あたしの出番ねー…。 後半へつづく [[律「うわああああああ!!」 ID:4YOlnADaO 後半]]

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