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澪「あは、唯ったら、雪だるまみたい」 ID:PChxDG2+O」(2009/08/13 (木) 09:52:05) の最新版変更点

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188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 13:41:47.72 ID:PChxDG2+O 澪「あは、唯ったら、雪だるまみたい」 ようやく覚えたボーゲンでなんとかレストハウスまでたどり着き、私は一息ついていた。 澪ちゃんはそんな私の目の前で、雪をけたてて鮮やかに止まった。 ゴーグルが粉雪まみれになって何も見えない。 澪ちゃんの笑い声が聞こえる。 私はゴーグルを外しながら、体についた雪を払い落とした。 A「どうせ私は滑るより転がる方が似合ってるよ」 B「そ、そんなに太ったかな?」 C「そうか、雪だるまだよ!全ての謎が解けた!」 191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 13:51:17.56 ID:PChxDG2+O 唯「そ、そんなに太ったかな?」 澪「そんな事ないよ」 数時間ぶりに見るその笑顔は、雲の向こうから顔を除かせている太陽のようだ。 私は改めて澪を見つめた。 白いスキーウェアに長い黒髪がよく映えている。 193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 13:53:56.69 ID:PChxDG2+O 私は彼女の素顔だけではなく、分厚いスキーウェアの下に隠されたスタイルがどんなに魅力的かということも知っている。 澪「もう一回だけ、滑ろ?」 唯「ええっ? まだ滑るの?」 私はげんなりして聞き返した。 194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 13:56:30.87 ID:PChxDG2+O 「いいじゃない。ね? 後一回だけ」 「もう帰ろうよー。それにほら、雲行きだって怪しいしー」 私はそう言って、空を指差した。 嘘じゃなかった。 さっきまで、雲の後ろを出たり入ったりしていた太陽は、すっかりどこかに姿を隠していた。 196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 13:58:52.35 ID:PChxDG2+O 「ほんと。今夜は吹雪くかもしれないわね」 澪ちゃんは眉をひそめた。 私達は、澪ちゃんの叔父さんの4WDに乗り込んだ。 197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 14:01:20.20 ID:PChxDG2+O 澪ちゃんとは、今年の四月に文芸部で知り合った。 果敢かつ執ようなアタックで、何度かデートをする関係にまでこぎつけることができたのは、この秋のことだ。 だから一緒にスキーに行かないかと澪ちゃんの方から誘われたときには正直おどろいた。 201 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 14:08:22.47 ID:PChxDG2+O 私と澪ちゃんの部屋は残念な事に、というか当然というべきか、別々にとってある。 私達は……。 A一旦部屋に戻って着替えると、玄関脇の談話室で落ち合った。 B一旦部屋に戻って着替えてから、夕食までどちらかの部屋で話でもしようという事になった。 C何か嫌な予感がする。私は居てもたってもいられなくなった。 203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 14:16:47.11 ID:PChxDG2+O A ちょうど、私達が腰をかけた時、2階からがやがやと女の子の声がした。 学生風だが、多分私達と同じかそれくらいだろう。 三人で喋りながら階段を降りてくる。 204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 14:19:08.06 ID:PChxDG2+O 「こんなにゲレンデから遠いなんて聞いてなかったわ」 そう言ったのは、気の強そうな黒髪の女の子だった。 ちょっときつい感じはするけどまあ美人と言ってもいい顔つき。 205 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 14:24:01.04 ID:PChxDG2+O 「あのー……でも、お料理がおいしいって、ここに書いてありますしー………」 ビクビクしながら情報誌のページを右手で指した子は、無理やり連れてこられたという感じ。 今もビクビクしながら黒髪の少女をあやしている。 少し肥え過ぎのように思えたが、パンダのような愛敬があった。 206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 14:27:16.32 ID:PChxDG2+O 「………………」 もう一人のメガネの女の子は無口だった。 男の子のようなショートカットにメガネがよく似合っている。 勉強は一番よくできそうに見えた。 208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 14:30:30.90 ID:PChxDG2+O 澪「どの子がタイプなの?」 澪ちゃんが冷たい声で囁いた。 A「な、何言ってるの?そんなつもりじゃ………」 私はドギマギした。 B「愚問だよ、ハニー。私の好みは、ベイベー、澪ちゃんだけだよ!」 私はチッチッチと指を振った。 C「ちょっと待ってて、じっくり吟味するね」 私はなめるような視線を向けた。 212 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 14:37:57.55 ID:PChxDG2+O B 澪「バカみたい………」 しまった!澪ちゃんの機嫌をそこねてしまった。 何とかしなければ………そう思った時。 「あのーすみません。シャッター押してもらえますか?」 三人組の一人がカメラを差し出しながら、私達に話しかけて来た。 216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 14:45:48.62 ID:PChxDG2+O 引き受けてシャッターを押した。 唯「はいチーズ」 カシャ 「ありがとうございます」 写真を撮ってから自己紹介や雑談をしていると、外からエンジン音が近づいてきて、ペンションの表で止まった。 誰か新しい客が到着したみたい。 しばらくすると、大きな声の大阪弁が聞こえてきた。 219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 14:50:35.68 ID:PChxDG2+O 「ひゃあ、助かった、死ぬかと思たわ」 コートの肩や頭の上に白い雪を積もらせて、男女の二人連れが入って来た。 「ああ田井中さん、いらっしゃい。遅かったですね。心配しましたよ」 澪の叔父さんが奥から出て来て、二人を迎える。 「えらい吹雪始めよって、迷うところやったわ」 221 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 14:56:34.16 ID:PChxDG2+O 「食事の用意が出来ましたので、食堂の方へどうぞ」 食堂からアルバイトの平沢憂さんが出てきた。 平沢………私と同じ名字だ。 まぁ平沢って名字多いしー。 澪「私達も食堂行きましょう」 224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:01:10.34 ID:PChxDG2+O テーブルの真ん中には、クリスマスツリーの形をしたキャンドルが立っている。 澪ちゃんの綺麗な手が、誘うようにテーブルの中ほどに置かれている。 私は無意識のうちに、そっとその手に触れていた。 226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:03:46.25 ID:PChxDG2+O A「私のこと………どう思ってるの?」 思い切って尋ねた B「澪ちゃん、私と結婚して!」 私は大声で言った C「澪ちゃんの手………すべすべー」 私はにやにやと笑いながら言った 228 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:07:14.64 ID:PChxDG2+O C 「澪ちゃんの手ぷにぷにー!」 澪「あの…………」 「も、もう少しだけ!」 澪「それ灰皿よ?」 間違えて、白い貝殻の形をした灰皿をなで回していたようだ。 恥ずかしさをごまかすために私は周囲を見渡した。 229 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:11:50.56 ID:PChxDG2+O 食堂の隅、壁に溶け込むようにして座っている、コートの男の人。 食事中だというのに上着も帽子も脱がず、黒いサングラスまでかけている。 ………ヤクザ屋さん? それが私の第一印象だった。 A「なんで、ヤクザ屋さんがこんな所に?」 私は思わず口にしていた。 B「あの人、ヤクザ屋さんかなあ?」 私は澪ちゃんに意見を求めた? C「あなたヤクザですか?」 本人に聞いてみた 232 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:19:42.46 ID:PChxDG2+O A 澪「失礼でしょ、そんなにチラチラ見たら」 「ごめん……」 よく見ると、おとなしくスープをすすっているし、見かけと違って気のいい人なのかもしれない。 そんな事を気にしていると食事を終えた人達が食堂を出て行く。 澪「さてと、じゃあナイターに行こうか」 235 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:22:34.41 ID:PChxDG2+O 「じょ、冗談でしょ?こんな吹雪じゃゎナイターなんかやってないんじゃない?」 それに体だってボロボロだよ、と思った。 「天気予報聞いてる限りだと、ナイターどころじゃなさそうですよ」 エプロン姿の憂さんが、横から口を挟む。 237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:27:08.13 ID:PChxDG2+O 澪「そんなに激しいんですか?」 「予報じゃ近年にない大雪になるかもしれないって言ってるわ」 今度は、もう一人のアルバイト、琴吹紬さんがやって来た。 紬さんは自称大学6年生。 単位そっちのけでこんなバイトを続けているのだという。 でも肌は真っ白…………。 241 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:30:25.32 ID:PChxDG2+O みんなで雑談をしているとホールの方からざわめきが伝わって来た。 なんだろう? 私と澪ちゃんは食堂を出た。 フロントの辺りで女の子達が三人、叔父さんに向かって何かを喚いている。 「ちょっとちょっと、落ち着いて話して下さい。一体何があったんです?」 244 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:33:05.22 ID:PChxDG2+O 「だから!今部屋に戻ったら、床にこんな物が…………」 赤いマジックのようなもので、字が書きなぐってある。 『こんや、12じ、だれかがしぬ』 257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:45:56.64 ID:PChxDG2+O 「誰かのいたずらでしょう」 「……聞こえない聞こえない」 澪ちゃんが怯えてる。 A大丈夫だよーただのイタズラだよ。 Bまだ吹雪だし帰ろっか? Cもう寝ない? 267 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:50:46.70 ID:PChxDG2+O そう、寝ちゃおー! 私の部屋で澪ちゃんと一緒に寝ることになった、これはラッキーだ。 澪「うぅ…………唯………そっち行ってもいい?」 可愛い、澪ちゃんはやっぱり可愛い。誰にも渡したくない。 私だけの物にしたい。 仮に帰れなくなっても良いとまで思って来た。 269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:53:07.85 ID:PChxDG2+O み……………澪ちゃん? 時刻は午前3時。 目覚めると澪ちゃんは居なかった。 私は寒気がした…………まさか………。 澪ちゃん!!! 273 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:55:38.19 ID:PChxDG2+O 澪ちゃん?どこにいるの? 廊下は恐ろしく静かだった。 そりゃそうか、真夜中だもの。 なんで澪ちゃんが居ないんだろう…………叔父さんの所に行ったのかな? 274 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 15:59:37.00 ID:PChxDG2+O そういえば私は何で泣いてるんだろう? なんで目が真っ赤なんだろう? 怖い夢でも見たのかな? 覚えてないや、それよりも澪ちゃんを探さないと ギシッギシッ……… 275 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 16:04:18.42 ID:PChxDG2+O 階段から音がする。 誰だろう。 澪ちゃん? 女の子の一人だった。 その女の子は私を見て恐ろしく驚いた様子だった。 「あんたが…………あんたがやったのね………」 「ほえ?何の事?それよりも澪ちゃん知らない?」 277 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 16:08:58.82 ID:PChxDG2+O その女の子は血相を変えて持ってるストックで私に襲いかかってきた。 「やめて!痛い…………………うぅ……………痛いよぉ……痛い…」 「やめてよ!!!!!!!!!」 私は最後の力を振り絞り女の子に思い切り体当たりした。 女の子は階段から転げ落ちてぐちゃぐちゃになった。 うぅ……………痛いよぉ………… 278 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 16:14:14.69 ID:PChxDG2+O 体のあらゆる所から出血している。 体中が熱い。 さっきの女の子は「あんたがやったのね」って言ってた。 やった?一体何を? もしかしてあの紙に書いてあったメッセージが本物の犯行予告だったとか? 279 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 16:16:26.58 ID:PChxDG2+O それだと私が寝ていた20時半~翌日3時に犯行が行われた事になる。 でもそれはおかしい。 澪ちゃんが居ない説明がつかない。 しかも部屋にはちゃんと鍵がかかっていた。 281 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 16:27:26.53 ID:PChxDG2+O 憂「お姉ちゃんが悪いんだよ」 唯「びっくりした!!う………憂さん?」 憂「全部お姉ちゃんが悪いんだよ」 唯「お姉ちゃん?私に妹なんか居ないんだけど…………」 憂「あんな事するからみんな滅茶苦茶になったじゃない!」カチャッ 唯「うぅ……………何のこっちゃわかんないよぉ………………」 バンッ!バンッ!! 唯「痛いよぉ…………………助けて…………澪ちゃん………」 BAD END 283 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/02(日) 16:32:07.78 ID:PChxDG2+O 唯「あははー!何これ面白いー!」ピコピコ 唯「でもいつになったらクリア出来るのかな?」ピコピコ 唯「多分、寝ないで過ごさなきゃダメなんだよね」ピコピコ 唯「ムギちゃん大学6年生、りっちゃんが関西人って設定はちょっとひどいよね!」ピコピコ 唯「でもこの、憂って子なんなんだろ?私には妹なんかいないし………」ピコピコ 唯「早くみんな会いたいなー。どこいっちゃったんだろ?」ピコピコ 唯「犯人誰なんだろ………」 完

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