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326 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/22(土) 23:55:06.44 ID:II/RIJOO0 【耳かきの使い方】 ある日の音楽室、唯はソファに横になっていた。 和に耳掃除をしてもらっていたのだ。 「忙しい中ごめんね、のどかちゃん」 「いいのよ。音楽やってるんだから、耳の中は清潔にしないとね」 和はやさしく唯の耳の中を掃除する。 「はわわっ、きもひいい…」 「結構たまってるわね」 和はティッシュで耳かきを拭いた。 「終わったら、のどかちゃんのやってあげるよ」 「…遠慮しとくわ」 突然、ムギが悲鳴を上げた。 330 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/22(土) 23:57:38.24 ID:II/RIJOO0 「いやっ!いやーっ!!」 「どうしたの!?むぎちゃんっ」 思わず唯が起き上る。 「耳の中に、虫が、虫がぁぁああ」 唯は眼を疑った、小さなハエがムギの耳の中に潜り込もうとしていた。 しかも1匹だけではない。数匹確認できた。 「待ってて。今行くから」 和は耳かきを持ってムギの所へ向かった。 335 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/23(日) 00:01:27.52 ID:lw+NKpPr0 「早く、早く取ってぇ」 「落ち着いて、今取るから。唯、頭押さえて」 「ほいっ」 唯がムギの頭を押さえる。 和はムギの耳に耳かきを近づける。 「…よし、1匹取れた」 耳の入口付近にいた1匹は、すぐに飛んで行った。 「じゃ、奥の取るわよ…」 そう言って、和は耳かきを耳の中に潜り込ませていった。 その時。 337 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/23(日) 00:03:20.29 ID:lw+NKpPr0 「あっ」 唯が体のバランスを崩す。ムギの頭が傾く。 ズビュッ 「あ」 和は反応できなかった。 「ぎゃぁああああああああああああああああああああああ」 ムギが再び悲鳴を上げる。 339 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/23(日) 00:05:57.22 ID:lw+NKpPr0 耳に耳かきが刺さったまま、ムギは暴れ始める。 「いやっ!ひひゃっ!はrtふぃえpjげgsrlg@rそpg」 「耳からへんな汁が垂れてる…」 唯はムギの耳をまじまじと見つめた。 「まずい、かも…」 和はどうすることもできなかった。 「ふぜxふぁ、じあfじょあsふぇふぁえf」 ムギは発狂し始めていた 343 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/23(日) 00:08:35.65 ID:lw+NKpPr0 ムギが床に倒れる。体は細かく痙攣していた。 「あちゃぁ、結構奥まで入ってるね」 ムギの耳からは3センチほどしか耳かきが出ていない。 つまり、かなり深く刺さったということだ。 「抜いたほうがいいかな?」 和は唯に尋ねた。 「そうだねっ、ぬいちゃおっ」 唯は耳かきを抜いた。 348 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/23(日) 00:11:27.64 ID:lw+NKpPr0 「あびゅっ!!!……」 ひときわ大きく痙攣したあと、ムギは動かなくなった。 耳からは沢山の虫が出てきた。 「うわぁ、のどかちゃん、気持ち悪いね、これ」 「うん…これはヤバいなぁ」 「どうしよっか…」 のどかは少し周りを見回した。 「逃げちゃおっか」 「うん!」 2人は駆けだした。遠く、遠くへ。 Fin

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