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539 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/26(水) 00:12:07.89 ID:gZLcpFPA0
【計画M】
「ねぇりっちゃん」
「どうした唯」
「計画M」
「了解だ、唯隊員」
『計画M』それはムギのMであり、マユゲのMである。
つまり、ムギの秘密を暴く計画である。
540 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/26(水) 00:13:51.81 ID:gZLcpFPA0
「よし…」
いつもの放課後ティータイム。やるなら今だ。
私は唯にアイコンタクトで合図を送る。
「えいっ」
「あらっ」
まず唯が後ろからムギを羽交い絞めにする。
そして私がムギのマユゲに襲いかかる。
「とりゃぁーっ!」
541 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/26(水) 00:16:23.22 ID:gZLcpFPA0
「うふふ…」
突然不気味な笑いを顔に浮かべるムギ。
無駄だ、私の早さには追いつけないだろう。
「取ったりー!」
やった、ムギのマユゲの秘密が今ここに!
「って…たくあん?」
「そうよ、たくあんなのよ。食べてみて」
ぽりぽり…うん、おいしい。
って、こんなオチかよっ!
「許さないぞ、ムギ」
542 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/26(水) 00:18:54.17 ID:gZLcpFPA0
M計画のもう一つのM。それはマゾのMである。
私の探究心のプライドを傷つけた代償は重い。
「澪っ!ムギに一発お見舞いだっ!」
ぼこっと鈍い音がした。
「げふん」
「ムギ…太ったな?」
「そ…そんな…」
澪が不敵な笑みを浮かべている。
543 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/26(水) 00:21:17.07 ID:gZLcpFPA0
「でぶムギ先輩」
いいぞ梓。その調子だ。
「でぶムギ先輩、カンパしてくださいよ」
「えっ?カンパ!?」
「20万。早くください」
「そ、そんなお金渡せないわ!」
ばこっ
「金出せよ。デブ財布」
梓…ちょっとやり過ぎな気もするけど…
545 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/26(水) 00:23:58.63 ID:gZLcpFPA0
「あっ、ムギちゃんの胸おっき~」
唯がどさくさにまぎれてムギの胸をもむ。
もちろんその間もムギの腹には澪のパンチや梓の蹴りが入る。
私もついでにビンタしといた。
「痛い…みなさん、ひどいすわ」
「うっせえよ。デブ」
「巨乳キャラは私だけでいいんだっつーの」
「マユゲがたくあんとか、どんなネタキャラだよ」
私たちはみんなでムギを罵倒していた。
546 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/26(水) 00:27:17.74 ID:gZLcpFPA0
「ゆ、許して…」
「おい、こいつの携帯逆パカしとけ。斉藤ってやつに連絡されたら困る」
「ほほいっ」
すかさず唯がムギから携帯を奪い取り、へし折った。
「あ、私の携帯が…」
「お嬢様ぶってんじゃねーよ。デブ」
梓は勝手にムギの鞄の中をあさっていた。
547 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/26(水) 00:31:17.87 ID:gZLcpFPA0
「律先輩、こいつ財布にカードめちゃくちゃ入れてますよ」
「よし、全部抜き取って今から使いに行こうぜ」
「おしっ!新しいベース買いに行くか」
私たちはムギを縛り上げることにした。
「今日はこの辺にしといてやるよ。ま、せいぜい頑張ってね」
ムギを縛りあげた唯がニタァと笑う。
縛り上げられたムギは床に転がされた。
「やっぱサッカーにしませんか?」
梓がムギを再び蹴り始める。
口にガムテープを張っているから、声は出ない。
548 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/26(水) 00:34:50.85 ID:gZLcpFPA0
「おいやめとけ、やりすぎると死んじまうぞ」
澪が梓を制す。
「そうっすね。買い物行きますかっ」
私たちは音楽室を後にした。
ムギがなんか言ってるように聞こえたが、どうでもいいや。
549 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/26(水) 00:35:56.88 ID:gZLcpFPA0
車窓からは海が見える。
もうすぐ合宿する場所に着くみたいだ。
ムギは前日わくわくして眠れなかったのか、今寝ていた。
「ラグビーがいいの…」
ムギがなんか寝言言ってる。
どうでもいいや。
Fin