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ムギちゃんの、マドレーヌ  午後の麦茶」(2009/08/28 (金) 00:56:51) の最新版変更点

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144 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 21:29:22.53 ID:R7xqawCaO ムギちゃんの、マドレーヌ 唯「あむ、んん~…おいしい!ムギちゃんが持ってくるマドレーヌはおいしいなぁ!」 紬「そう言ってもらえると嬉しいわぁ♪実はこれ、私の手作りなの」 律「手作り!?」 紬「はい」 澪「へぇ…そうだったのか、よくできてるなぁこれ…将来はケーキ屋とか?」 紬「ううん、趣味で作ってるのよ。作り方もお母さん直伝なの」 律「ムギのおばさんも作ってるのか!?」 紬「昔は、ね…今は寝たきりよ」 151 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 21:36:59.70 ID:R7xqawCaO 唯「そうなんだ…」 紬「お母さんは、私が小さい頃、ことあるごとにいつも作ってくれたの。最初に食べたのは、いつだったかな…」ポワワン ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ つむぎ「うぇーん!えーん!」 ムギママ「あら、どうしたの?紬…」 つむぎ「また、ようちえんでおとこのこたちにいじめられたの…」 つむぎ「ねぇママ、なんでわたしだけみんなとちがってまゆげがふといの?ねぇなんで?」 ムギママ「それは…私たちの子供だからよ」 つむぎ「…じゃあ、わたしこのいえのこどもやめる!」ダッ! ムギママ「あっ、紬!待ちなさいっ!」 153 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/22(土) 21:38:46.63 ID:II/RIJOO0 【懐かしの公園】 「なぁ、澪」 律と澪はいつもの帰り道を歩いていた。 「なんだ、律」 「あれ、見てみてなよ」 律の目線を追うと、そこには公園があった。 「懐かしいなぁ。小さい頃、2人でよく遊んだ公園じゃないか」 澪は公園を見渡した。その目には、幼い時の光景が蘇っていた。 「そうなんだけどさ、これ見てみてみなよ」 律は澪にも分かるように、公園の入り口近くに貼ってあった紙を指差した。 そこには、この公園がマンションになるということが書いてあった。 160 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 21:46:31.33 ID:R7xqawCaO ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 律「………へぇ、ムギも家出することがあるんだな…」 紬「うん!それで、公園の中に隠れようとしたんだけど…」ポワワン ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ つむぎ「はぁ、はぁ…いえでしちゃった、どうしよう」 男の子A「あー、つむぎだー!みんな、まゆげおばけがいるぞー!」 男の子B「なにしにきたんだよまゆげー!ここはおれたちのとちだぞ、でてけー!」 つむぎ「あ…あ…」 つむぎ「ち、ちがうもん!まゆげおばけなんかじゃないもん!…う、ひっく…」 男の子C「やーいなきむしつむぎー!まっゆーげ!まっゆーげ!」パーン!パーン! つむぎ「………あーん!うわーん!」 ムギママ「…この泣き声…紬!?」タタッ 182 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 21:59:03.94 ID:R7xqawCaO ムギママ「ちょっとあんたたち、何やってんの!?」 男の子A「うわーまゆげおばけのカーチャンだ!にげr」ガシッ ムギママ「逃がすと思う?さぁ…謝って貰うわよ…うちの大事な娘を傷つけたこと!」ギロッ 男の子B「ひぃ!…ご、ごめんなさいごめんなさい!!」 ムギママ「そんな謝り方で許すと思ったら大間違いよ!どれだけうちの娘が傷ついたと思ってるの!」 男の子C「ひっく、ぐす…ムギちゃん、いつもごめんね…ほんとのこというと、ぼくムギちゃんをいじめたくなかったんだ」 男の子C「Aくんがね、Aくんがね…ムギちゃんをいじめないとひどいめにするぞ、って…うっ…ふぇぇ…」 ムギママ「…だってさ、紬…どうする?C君のこと…」 つむぎ「………もう、こんなことしない?」 男の子C「うん!これからなかよくしようね!」 ムギママ「C君、脅しには絶対に負けちゃ駄目よ…自分を強く持ちなさい、これからなかよくしてね?」 男の子C「うん!ごめんなさいムギちゃんのおばさん!」 187 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 22:08:16.96 ID:R7xqawCaO ムギママ「さてと…A君にB君、君たちはどうする?」 男の子A「お、おれはぜったいあやまらないぞ!おれのとうちゃんしゃちょうなんだぞ!」 男の子B「おれだってあやまらない!」 ムギママ「ふーん…じゃあ紬、帰りましょうか?」 つむぎ「…え、どうして?」 ムギママ「…いいから♪さっ、行くわよ。C君、うちに遊びに来る?今ならいいわよ」 男の子C「あ、うん!いいよね、ムギちゃん?」 つむぎ「うん、いいよっ!」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 澪「あれ…A君とB君が何かいやな予感…」 紬「澪ちゃんはさすが勘が鋭いわね♪」 律(…今度からムギは怒らせないようにしよう…) 紬「あ、続きね。でね、そのあとC君と遊んで、帰った後に…」ポワワン 199 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 22:19:31.55 ID:R7xqawCaO ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ムギママ「……さて、紬…マドレーヌ、食べる?」 つむぎ「うん…ママ、もうおこってない?」 ムギママ「怒ってないわ、むしろ今回のことで友達が増えたんだしいいじゃない」 つむぎ「よかったぁ…」 ムギママ「…でもね、これからは約束して…もう家出なんてしないって。あなたはこの家の、大事な一人娘よ。だから、どこにも行って欲しくないの。約束できる?」 つむぎ「…うん!もうわたし、いえでなんてしないよ!」 ムギママ「じゃあゆーびきーりげーんまん、うそつーいたらはりせんぼんのーます…ゆびきった!さぁマドレーヌ食べよう、特別に作ったからおいしいよ」 つむぎ「わーい!(ぱくっ)…わぁ、ママのあじ!」 ムギママ「愛情を込めて作ればおいしくなるものよ。いつかわかるわ」 つむぎ「へぇ~…ねぇママ、ムギもつくってみたい!つくりかたおしえて!」ピョンピョン ムギママ「あらあら…いいわよ、いつか食べさせてね?」 214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/22(土) 22:31:43.69 ID:R7xqawCaO ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 紬「…これで話はおしまい。あのときのマドレーヌは本当においしかったわ…だから、私はお母さんに食べさせてみたいの」 律「これにそんなお話が…もう食べさせた?」 紬「ううん、まだ。…でも、みんなのおかげで食べさせてもいい気になったわ。今日、食べさせてみる」 唯「そっかぁ…ムギちゃんがんばれっ」 紬「ええ、もちろん♪」 ・ ・ ・ ・ 紬「……お母さん、マドレーヌ作ったの…食べてみてくれる?」 ムギママ「うん…」パクッ…モキュモキュ 紬(食べた…なんて言ってくれるかな…ドキドキするわね…) そうして、私の胸は期待で高まっていった。 さぁ、なんて言われるだろう。おいしいって、言われたらいいな。 完
144 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 21:29:22.53 ID:R7xqawCaO ムギちゃんの、マドレーヌ 唯「あむ、んん~…おいしい!ムギちゃんが持ってくるマドレーヌはおいしいなぁ!」 紬「そう言ってもらえると嬉しいわぁ♪実はこれ、私の手作りなの」 律「手作り!?」 紬「はい」 澪「へぇ…そうだったのか、よくできてるなぁこれ…将来はケーキ屋とか?」 紬「ううん、趣味で作ってるのよ。作り方もお母さん直伝なの」 律「ムギのおばさんも作ってるのか!?」 紬「昔は、ね…今は寝たきりよ」 151 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 21:36:59.70 ID:R7xqawCaO 唯「そうなんだ…」 紬「お母さんは、私が小さい頃、ことあるごとにいつも作ってくれたの。最初に食べたのは、いつだったかな…」ポワワン ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ つむぎ「うぇーん!えーん!」 ムギママ「あら、どうしたの?紬…」 つむぎ「また、ようちえんでおとこのこたちにいじめられたの…」 つむぎ「ねぇママ、なんでわたしだけみんなとちがってまゆげがふといの?ねぇなんで?」 ムギママ「それは…私たちの子供だからよ」 つむぎ「…じゃあ、わたしこのいえのこどもやめる!」ダッ! ムギママ「あっ、紬!待ちなさいっ!」 153 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/22(土) 21:38:46.63 ID:II/RIJOO0 【懐かしの公園】 「なぁ、澪」 律と澪はいつもの帰り道を歩いていた。 「なんだ、律」 「あれ、見てみてなよ」 律の目線を追うと、そこには公園があった。 「懐かしいなぁ。小さい頃、2人でよく遊んだ公園じゃないか」 澪は公園を見渡した。その目には、幼い時の光景が蘇っていた。 「そうなんだけどさ、これ見てみてみなよ」 律は澪にも分かるように、公園の入り口近くに貼ってあった紙を指差した。 そこには、この公園がマンションになるということが書いてあった。 160 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 21:46:31.33 ID:R7xqawCaO ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 律「………へぇ、ムギも家出することがあるんだな…」 紬「うん!それで、公園の中に隠れようとしたんだけど…」ポワワン ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ つむぎ「はぁ、はぁ…いえでしちゃった、どうしよう」 男の子A「あー、つむぎだー!みんな、まゆげおばけがいるぞー!」 男の子B「なにしにきたんだよまゆげー!ここはおれたちのとちだぞ、でてけー!」 つむぎ「あ…あ…」 つむぎ「ち、ちがうもん!まゆげおばけなんかじゃないもん!…う、ひっく…」 男の子C「やーいなきむしつむぎー!まっゆーげ!まっゆーげ!」パーン!パーン! つむぎ「………あーん!うわーん!」 ムギママ「…この泣き声…紬!?」タタッ 182 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 21:59:03.94 ID:R7xqawCaO ムギママ「ちょっとあんたたち、何やってんの!?」 男の子A「うわーまゆげおばけのカーチャンだ!にげr」ガシッ ムギママ「逃がすと思う?さぁ…謝って貰うわよ…うちの大事な娘を傷つけたこと!」ギロッ 男の子B「ひぃ!…ご、ごめんなさいごめんなさい!!」 ムギママ「そんな謝り方で許すと思ったら大間違いよ!どれだけうちの娘が傷ついたと思ってるの!」 男の子C「ひっく、ぐす…ムギちゃん、いつもごめんね…ほんとのこというと、ぼくムギちゃんをいじめたくなかったんだ」 男の子C「Aくんがね、Aくんがね…ムギちゃんをいじめないとひどいめにするぞ、って…うっ…ふぇぇ…」 ムギママ「…だってさ、紬…どうする?C君のこと…」 つむぎ「………もう、こんなことしない?」 男の子C「うん!これからなかよくしようね!」 ムギママ「C君、脅しには絶対に負けちゃ駄目よ…自分を強く持ちなさい、これからなかよくしてね?」 男の子C「うん!ごめんなさいムギちゃんのおばさん!」 187 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 22:08:16.96 ID:R7xqawCaO ムギママ「さてと…A君にB君、君たちはどうする?」 男の子A「お、おれはぜったいあやまらないぞ!おれのとうちゃんしゃちょうなんだぞ!」 男の子B「おれだってあやまらない!」 ムギママ「ふーん…じゃあ紬、帰りましょうか?」 つむぎ「…え、どうして?」 ムギママ「…いいから♪さっ、行くわよ。C君、うちに遊びに来る?今ならいいわよ」 男の子C「あ、うん!いいよね、ムギちゃん?」 つむぎ「うん、いいよっ!」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 澪「あれ…A君とB君が何かいやな予感…」 紬「澪ちゃんはさすが勘が鋭いわね♪」 律(…今度からムギは怒らせないようにしよう…) 紬「あ、続きね。でね、そのあとC君と遊んで、帰った後に…」ポワワン 199 :午後の麦茶 ◆aozzrhnk3A :2009/08/22(土) 22:19:31.55 ID:R7xqawCaO ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ムギママ「……さて、紬…マドレーヌ、食べる?」 つむぎ「うん…ママ、もうおこってない?」 ムギママ「怒ってないわ、むしろ今回のことで友達が増えたんだしいいじゃない」 つむぎ「よかったぁ…」 ムギママ「…でもね、これからは約束して…もう家出なんてしないって。あなたはこの家の、大事な一人娘よ。だから、どこにも行って欲しくないの。約束できる?」 つむぎ「…うん!もうわたし、いえでなんてしないよ!」 ムギママ「じゃあゆーびきーりげーんまん、うそつーいたらはりせんぼんのーます…ゆびきった!さぁマドレーヌ食べよう、特別に作ったからおいしいよ」 つむぎ「わーい!(ぱくっ)…わぁ、ママのあじ!」 ムギママ「愛情を込めて作ればおいしくなるものよ。いつかわかるわ」 つむぎ「へぇ~…ねぇママ、ムギもつくってみたい!つくりかたおしえて!」ピョンピョン ムギママ「あらあら…いいわよ、いつか食べさせてね?」 214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/22(土) 22:31:43.69 ID:R7xqawCaO ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 紬「…これで話はおしまい。あのときのマドレーヌは本当においしかったわ…だから、私はお母さんに食べさせてみたいの」 律「これにそんなお話が…もう食べさせた?」 紬「ううん、まだ。…でも、みんなのおかげで食べさせてもいい気になったわ。今日、食べさせてみる」 唯「そっかぁ…ムギちゃんがんばれっ」 紬「ええ、もちろん♪」  ・  ・  ・  ・ 紬「……お母さん、マドレーヌ作ったの…食べてみてくれる?」 ムギママ「うん…」パクッ…モキュモキュ 紬(食べた…なんて言ってくれるかな…ドキドキするわね…) そうして、私の胸は期待で高まっていった。 さぁ、なんて言われるだろう。おいしいって、言われたらいいな。 完

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