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このSSは『【けいおん!】唯×梓スレ 2』というスレに投下されたものです http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1247988782/l50 688 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23:49:57 ID:UHm5uU6l ゆいあず、たいやきネタ 「あっずにゃーん、たいやき食べなーい?」  部室に二番目に入ってきた唯先輩は、突然に、しかも笑顔でそんな事を言うのであった。 「た、たいやき、ですか?」  そして、部室に一番乗りで入った私は、部活なのだから練習!と言おうと思ったのに、『たいやき』という言葉に乗せられて、つい食欲を優先させてしまった。 「そー。今朝買ってきてね~、カバンにずっと入れてたの。でも、まだあったかいし、きっとおいしいよ~」  いやいや、何朝っぱらから買ってきてんですか。てゆうか、よくお店開いてましたね。てゆうか、まだあったかいって、もう6時間以上は経ってるでしょう?てゆうか……。 「そんなこといいじゃ~ん。ほら」  唯先輩はいつの間にか片手にたいやきを装備していて、それを私の口元まで寄せてくる。 美味しそうなたいやきが、じっとこちらを見ている……、気がする。それこそ、食べて食べてー、と。 いや、違う。そんなことはない。大体他の先輩方もまだ来てないし、なのに私が、後輩の私だけが先に放課後ティータイムなんて……。 「いらないの?あずにゃん」  たいやきが一瞬遠ざかる。 「いります!!」  ああ、私は今一体どんな顔をしてるんだろう、こんなこと大声で言っちゃって。多分、顔には『たいやきー!!』なんて書いてるかも。あうう。 「ん~、じゃあ、はいっ」  パクッ  口がたいやきの頭で占領される。 そのまま歯で挟むと同時に、餡子のどっしりとした重量感が伝わって、和風独特の味が、私の口一杯に広がる。 何が言いたいかっていうと、おいしい。 「ふふふ、ここのたいやきは、私のおすすめだからね。帰りに場所教えてあげるよ」  ぜひに、と言葉で言う代わりに首を縦にブンブン振る。そのままたいやき(一部)を、ゴクンと胃の中に招いてあげる。 もう一口……、と言いたいが、私の食べかけたいやきは現在唯先輩の手の中。 「あ、あの~先輩……」 「んぅ?なに?」 「も、もう一口……」  出来ることなら、たいやきを私の手元に置いて堪能したい。でも、唯先輩が頭をなくしたたいやきを手に持っている。これでは、私の願いは叶わない。 「い~よ、はいっ」 689 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23:52:27 ID:UHm5uU6l  っと向けられたのは、先ほどのたいやき。 どうやら先輩は、どうしても私に「あ~ん」をやりたいらしい。 けど私は、できるだけならそんな子供っぽい、しかも恥ずかしいことなんてやりたくない。第一、なんか、恋人同士みたいで……いや、なんでもないです。 「なぁに、あずにゃん。顔真っ赤だけど」 「え!?あ、いえ、別に。て、ゆうか、たいやきぐらい、自分で食べさせてくださいよ」 「だぁめ!!このたいやきは、私が買ってきたの!だから、私があずにゃんに『あ~ん』ってさせなきゃだめなの!てゆうかしたいの!!」  えええ何ですかその等価交換。割に合いませんよ。いや、でもこのたいやきは唯先輩のお金で買ったんだし……、理には適ってる、かも? 「だから、あ~ん」  二度目のたいやき。 ……ううう仕方ない。他の人なら恥ずかしいけど、唯先輩相手ならいいか……。 「あ~ん」  パクッ 「えへへ、おいしい?」 「おいしいですよ。てゆうか、さっきも言ったでしょう?」 「うふふ~、たいやき食べてるあずにゃんかわいいな~。はい、あ~ん」 「あ~ん」  ………………。 結局、私たちは、私の分のたいやきが、私の胃の中に全て収まるまで「あ~ん」をし、その度に「おいしい?」「おいしいです」を繰り返していたのです。 最後らへんになると、恥ずかしいのも、どこかへ行っちゃう感じです。不思議ですねぇ。 「およ。あずにゃん、口元に餡子付いてるよ~」 「ふぇ!?ど、どこですか?ここ?」  ゴシゴシ 「違うよ~、こっち」  ペロッ 690 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23:55:25 ID:UHm5uU6l …………ペロッ? 「はい、とれた~」  目の前に広がるのは、唯先輩のいつも通りの……、それこそ、今日この部室に入ったときと変わらぬ、笑顔。 ――――つまり、あれですか? 私の口元に付いてた餡子を、唯先輩が、唯先輩の舌で、取っちゃったってことですか?ですね? 「うんうん、たいやきもいいもんだね~」 「――――っ!!!!!!」  その瞬間、急激に私の毛細血管という血管が、顔全体を集中的に巡っていき、目の前が霞んで、ショートして、頭がくらくらして……。 ……そのまま体を支えきれず、後方に倒れてゆきました。  ちなみに。 気絶した私が、目を覚ました数分後に、唯先輩はこんなことを言うのです。 「なんか、みんなが『あんまイチャイチャするな』って言うんだよね~。イチャイチャなんて私たち、いつしたっけ?」  ははは、何言ってるんですか唯先輩。「あ~ん」と「ペロッ」は、明らかにイチャイチャですよ。  ……「あちゃー」という律先輩の声と共に、私はもう一度眠りにつきました。 余談ですが、目の端っこで見たムギ先輩の表情は、大変神々しいものでした。 おわり すばらしい作品をありがとう

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