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――最近、どういうわけか唯先輩が私から距離を置いている。 ID:SJIo5OdF」(2009/09/24 (木) 16:16:57) の最新版変更点

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このSSは『【けいおん!】唯×梓スレ 3』というスレに投下されたものです http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1253346269/l50 87 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 03:36:59 ID:SJIo5OdF 梓「こんにちはー」 唯「あっ…さて、ギー太の手入れやらなきゃな~!」 ――最近、どういうわけか唯先輩が私から距離を置いている。 唯先輩に話しかけても、まともに相手をしてくれなくなったのだ。 ある日 梓「唯先輩、ここなんですけど…」 唯「ひっ!み、澪ちゃんここ教えて!」 またある日 梓「唯先輩、このお菓子どうですか?」 唯「きゃあ!り、りっちゃんお菓子どう!?うんまいよう!」 さらにまたある日 梓「唯先輩、お疲れさまです」 唯「あひぃ!む、ムギちゃん!今日もいいたくあん眉毛だね!」 紬「えっ…」 こんな調子で、唯先輩は私と話すのを徹底的に避けるのだ。 しばらくはふざけているだけだと気にしていなかったけど、 1週間、2週間と過ぎていくにつれて、だんだんと不安な気持ちになってきた。 こんなことは考えたくないけど…私のことが、嫌いになってしまったのだろうか。 無理もない。日頃の先輩に対する態度を考えれば、生意気な後輩だと思われても仕方ないだろう。 まあ、部活に専念するなら、これくらいの関係でちょうどいい。 …そう思おうとしても、胸にポッカリと穴が空いたような感覚は、どうしても消えなかった。 88 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 03:37:56 ID:SJIo5OdF そんなある日 梓「こんにちはー…あ…」 唯「う…」 二人きりの音楽室に、気まずい沈黙が流れた。 その雰囲気から逃げるように、唯先輩は無言で部屋を出ようとする。 そして私は衝動的に、すれ違う唯先輩の腕を掴むと、そのまま抱きしめた。 唯「きゃあ!な、なな…」 梓「…どうして、ですか」 唯「え?」 次の瞬間、堰を切ったかのように涙が溢れ出す。溜まっていた感情が、とめどなく溢れ出す。 梓「うっ…う…うぅ…うえ…」 唯「あ、あずにゃん!?」 梓「どうして…私としゃべってくれないの?  どうして、私と目を合わせてくれないの?答えてよ先輩…」 唯「……」 私は唯先輩を離してその目を見つめた。 しかし先輩はただ黙ってうつむくだけだ。そんな先輩を見て、私は確信した。 梓「先輩は…私のことが嫌いなんですね」 唯「ええ?」 梓「私が生意気だから…だから、私と話すのが嫌になったんですね」 唯「ち、違うよあずにゃん!」 梓「違わない!先輩は私と話したくないくらい嫌いなんだ!だから…」 私が言い終わらないうちに、今度は唯先輩が私を抱きしめた。 突然のことに、私は訳が分からなくなる。 89 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 03:39:29 ID:SJIo5OdF 梓「唯先輩…?なんで…」 唯「…きだから…」 梓「え?」 唯「好きだから!」 梓「は?す、好き…って…?」 先輩は確かに「好きだから」と言った。でも、好きって?なにそれ?どういう意味なの? 疑問符で埋め尽くされた脳内を整理できないでいると、唯先輩はぼそぼそと話し出した。 唯「…私、少し前からあずにゃんのことが頭から離れなくなっちゃったの…  それであずにゃんと顔を合わせると、頭が真っ白になって、  何も考えられなくなっちゃって…それで…」 梓「それで私と話をしなくなったんですね…」 唯「…うん」 唯先輩の話を聞いて、私はほっとしていた。 よかった。先輩は私を嫌いになったわけじゃなかったんだ。 梓「…先輩の、バカ」 唯「ええ?ば、バカ?」 梓「はい、バカです。先輩のせいで私…すごく寂しくて、すごく悲しい思いしたんです」 唯「うぅ…ごめんなさい」 唯先輩の申し訳なさそうな顔を見ていると、とてもいとおしい気持ちになる。 ――そうか、私は唯先輩のこと… 90 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 03:40:56 ID:SJIo5OdF 梓「埋め合わせ、してください。そしたら許してあげます」 唯「埋め合わせ?って、なにすればいいの?」 梓「私に…好きって言ってください」 唯「ええ!?な、なな…」 梓「嫌ならいいです。もう二度と口聞きません」 唯「わ、わかったよぉ!もう…」 唯先輩は顔を真っ赤にして、おずおずと言った。 唯「あずにゃん…す、好き…だよ」 梓「先輩」 唯「な…なに?」 梓「私も…好きです」 唯「…!」 唯先輩は驚いたように目を見開く。そんな唯先輩に、私は続けて言う。 梓「これで私たちは両想いですね。だから…」 唯「だから…?」 梓「私たちは恋人同士です」 唯「ええ!?」 梓「嫌ですか?」 唯「嫌じゃ…ないけど…」 梓「じゃあ決定です!改めてよろしく、唯先輩♪」 唯「う…うん…」 梓「あ、先輩は変かな。唯、でいいですか?先輩もちゃんと名前で呼んでください」 唯「あ…あず、さ…」 梓「聞こえないな~?」 唯「もう!梓!私も大好きだよ!」 梓「きゃあ!」 思い切り抱きつく先輩の胸の中で、私はとびきりの幸せを噛みしめていた。 ありがとう唯先輩…じゃない、ありがとう、唯♪ すばらしい作品をありがとう

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