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ある朝学校に着くと、下駄箱の近くに唯先輩が立っていた。 ID:yUaX/NBV」(2009/10/01 (木) 18:29:52) の最新版変更点

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このSSは『【けいおん!】唯×梓スレ 3』というスレに投下されたものです http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1253346269/l50 266 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/01(木) 03:59:33 ID:yUaX/NBV ある朝学校に着くと、下駄箱の近くに唯先輩が立っていた。珍しいこともあるものだ。 梓「あ、唯先輩…おはようございます。どうしたんですか?」 唯「あ!お、おは…よ…えっと…その…」 私が話しかけると唯先輩はぶつぶつとつぶやきながら、顔を赤らめてうつむいてしまった。 なんだか唯先輩らしくない反応だ。また何か変なことを考えているのだろうか? 梓「なにか用ですか?なにもないならもう行きますけど」 唯「えっと…その…今日のお昼なんだけど…暇?」 梓「多分暇だと思いますけど…なんでですか?もしかして部活の練習ですか?」 唯「そうじゃなくて…もし、もしよかったら…」 唯先輩は一瞬ためらうような表情を見せて、やがて意を決したように言った。 唯「あずにゃん、今日二人だけでお昼食べない?」 梓「え?お昼…ですか。まあ別にいいですけど、なんで二人なんですか?」 唯「それは…その…」 梓「先輩?」 唯「とにかくありがとうあずにゃん!じゃ、昼休みになったら部室でね!」 私の質問に答えずに唯先輩は去って行った。一体なんなんだろう… 267 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/01(木) 04:01:11 ID:yUaX/NBV 憂「梓ちゃん?」 梓「……」 憂「梓ちゃんったら!」 梓「うあぇっ!?」 憂に話しかけられて、私は思わず間抜けな声をあげてしまう。 午前中はずっとこんな調子だった。私はなにを悶々としているのだろうか。 憂「もうお昼休みだよ?お昼食べようよ」 梓「あ…ごめん憂。私ちょっと用事があるから…純と食べてて!」 憂「え?梓ちゃん?」 私は教室を飛び出して急ぎ足で部室へと向かう。 唯先輩はなんで私を呼んだのだろう。なにか言いたいことがあるのかな。 色々と考えているうちに、部室に着いてしまった。 まあいいや。本人に会えば分かることだ。私はゆっくりと扉を開いた。 梓「先輩…?」 唯「あ、あずにゃーん♪こんにちはー♪」 唯先輩は朝とはうってかわって、弾けるような笑顔を私に向けた。 梓「あ、あの…」 唯「あずにゃん、座って座って!お昼にしよう!」 なんだ。いつもの唯先輩だ…私は拍子抜けして椅子に座る。 梓「もう、なんなんですか?わざわざこんなところでお昼なんて」 唯「たまにはいいでしょ~?それよりあずにゃんのお弁当、どういうの?見せて見せて~」 梓「わ、ちょっと…」 268 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/01(木) 04:03:02 ID:yUaX/NBV 唯先輩とたわいもない話をしながら時間が過ぎた。 澪先輩たちがいないという点を除けば、部活となにも変わらない時間だった。 どうやら唯先輩は本当に気まぐれで私とお昼を食べたかっただけのようだ。 そうこうしているうちに、チャイムが鳴る。 梓「あ、じゃあそろそろ教室戻りましょうか」 唯「…やだ」 梓「え?」 唯「やだよ、あずにゃん」 梓「え…え?」 唯先輩の言葉に戸惑って何も言い返せずにいる私に、唯先輩は続けて言う。 唯「あずにゃん、ここで部活の時間までずっと二人きりでいよう?  今日の午後はどのクラスも音楽の授業ないし」 梓「…え?唯先輩、どうしたんですか?戻らないと皆心配しますよ?」 唯「…わかってるよ…でも、それでもあずにゃんと一緒にいたいの」 梓「な、なんでですか?どうせ放課後になれば一緒にいられるじゃないですか」 唯「それじゃ嫌なの…私はあずにゃんと二人だけでいたいんだよ」 その言葉になぜかドキッとしてしまう。なんだろう今の… 梓「よ、よく分かりません…なんで授業サボってまで…」 唯「あずにゃん…」 269 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/01(木) 04:09:15 ID:yUaX/NBV 不意に、唯先輩は私を抱き締めた。普段とは違う、優しい抱き締め方で。 梓「あ、あの…」 唯「私、あずにゃんのことが大好きなの…だから…お願い。一緒にいて?」 梓「ゆ…唯先輩…」 大好き。その言葉に体中が熱くなる。幸せで、むずむずするような、そんな感覚に襲われる。 梓(どうしちゃったんだろ私…なんでこんな…) 唯「あずにゃんは私のこと…好きじゃないの?」 梓(好きじゃない?そんなわけない) 唯「あずにゃん…?」 梓(だって唯先輩は、あったかくて、優しくて…そうだ、私は…) 今気付いた。 私があんなに悶々としたり、今こんな気分になるのは…この人のことが、好きだからなんだ。 唯「あずにゃ…!」 私は不安そうに私の反応を待つ唯先輩に、そっと唇を重ねた。 唯先輩の唇は、メロンパンの砂糖で少し甘かった。 唯「あ、あず…?」 梓「…唯先輩、キスって甘いんですね」 唯「な、なんで…」 梓「キスしたかって?そんなの簡単です。好きだからですよ」 唯「あずにゃん…」 梓「…先輩、お茶でも飲みましょうか。放課後までは時間がありますよ」 唯「…うん!!」 すばらしい作品をありがとう

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